最先端技術で都民の命を守れ
水道スマートメータで見守りを

防災対策

質問1
 初めに、防災対策の強化について質問します。

 東日本大震災から間もなく十年を迎えます。改めて、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに、いまだ避難生活を余儀なくされている方々に心からお見舞いを申し上げます。

 近年、全国各地で大きな被害をもたらせてきた自然災害は、今後も、いつ、どこで発生するかわからず、私たちは被害を最小限に抑え、人命を守る取り組みを間断なく強化していかなければなりません。その要諦の一つが正確で迅速な情報の提供と周知です。

 私は、阪神・淡路大震災の発生直後に現地に入った経験から、緊急地震速報システムの配備と改善の必要性について、二〇〇五年の初当選以来、一貫して主張してきました。

 また、都議会公明党は、二〇一一年の東日本大震災のときには、チームに分かれて被災各地を調査し、東京から被災地へのさまざまな支援と東京の防災力強化を具体的に求めてきました。

 さらに、全国各地で発生している豪雨、土砂災害などに対し、行政が事前に発信しているハザードマップなどの防災情報や発災時に発信する臨時情報が住民の避難行動に十分結びついていないという課題も指摘してきました。

 そして、二〇一八年第三回定例会代表質問で、私は、都民の自主的な避難行動につながるマイタイムラインの作成や、複数の情報を重ね合わせて水害リスクを肌で実感できる映像、さらにVRを活用して災害を疑似体験できる取り組みを提案してきました。

 そこでまず、都議会公明党のこうした指摘や提案に応え、都が実施した取り組みを明らかにしていただきたいと思います。見解を求めます。

答弁1
総務局長
 風水害に備えた都民への普及啓発についてでございますが、災害から命を守るためには、都民一人一人がリスクを正しく理解し、備えを万全にすることが重要でございます。

 都はこれまで、東京マイ・タイムラインを制作し、学校や区市町村等に配布するとともに、その作成方法などを学習できるセミナーの開催や動画の配信など、都民によるマイタイムラインの作成を支援する取り組みを実施してまいりました。

 また、東京都防災アプリに水害リスクマップの機能を搭載し、水害時における地域の危険性をよりわかりやすく確認できるようにするとともに、早期避難の重要性について理解を深めてもらうために、風水害の脅威を疑似体験できるVR動画を配信してございます。

 今後もこれらのツールを効果的に活用し、さまざまな機会を捉えて普及啓発に取り組んでまいります。

質問2
 また、情報が多くの都民に活用されるよう周知を徹底するとともに、わかりやすさについても改善を重ね、さらに機能の拡充も図るべきです。見解を求めます。

答弁2
総務局長
 防災情報の発信についてでございますが、都民の防災意識を向上させるためには、防災情報を充実させ、広く周知することが重要でございます。

 都は、「東京くらし防災」など、防災情報を集約した防災アプリにつきまして、防災の日など、さまざまな機会を捉えて周知を行ってございます。

 今後は、より簡単な操作で情報を入手できるよう、アプリのメニュー画面の改善を図りますとともに、避難所の開設状況やバリアフリー情報、マイタイムラインの作成機能を追加し、情報の充実を図ってまいります。

 また、台風の接近など、風水害時の早目の避難行動を促すため、主要駅周辺にあるデジタルサイネージを活用いたしまして、注意喚起のメッセージを新たに配信いたします。

 こうした取り組みを継続していくことにより、都民へ向けた情報発信を強化し、適切な防災行動につなげてまいります。

質問3
 一方、東京消防庁が実施しているVRを活用した災害の疑似体験について、その実績や効果を伺うとともに、今後さらに防災教育や訓練の充実に活用すべきと考えます。消防総監の見解を伺います。

答弁3
消防総監
 VRの活用についてでございますが、東京消防庁では、首都直下地震の発生に備え、リアルな災害体験により学習効果を高め、防災に関心のない方々にも参加してもらえる魅力ある訓練の提供を目的に、VR防災体験車を導入いたしました。

 平成三十年四月の運用開始からこれまでに、約十一万人が体験し、家具類の転倒、落下、移動防止対策を初め、火災や風水害に対する都民の防災意識の向上に大きな効果を上げております。

 さらに、今年度は、本所、池袋、立川の各防災館に、新たにVR防災体験コーナーを設置し、より多くの方が体験できる環境を整備いたしております。

 今後とも、都民の防災行動力を高めるため、バーチャルリアリティー技術等を活用し、より学習効果の高い魅力ある防災訓練を提供してまいります。

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都民の暮らしと命を守る施策

質問1
 次に、見守りと安否確認について質問します。

 都は、DXを活用し、スマート東京の実現に向けた取り組みを大胆かつスピーディーに展開していくとしています。

 そこでまず、未来の東京戦略を具現化していく中で、最先端技術の活用については、利便性の向上のみならず、まずは都民の命を守る、安全・安心のために使っていくことが重要と考えますが、スマート東京の実現に向けた知事の所見を伺います。

答弁1
知事
 スマート東京の実現についてのお尋ねがございました。

 先般公表いたしました未来の東京戦略では、全体を貫く基本戦略の一つにデジタルトランスフォーメーションを掲げておりまして、最先端技術の積極的な活用によって都市全体がスマート化して、全ての人が快適に暮らし、働くことができる社会の構築を目指しております。

 とりわけ安全・安心につきましては、都民の希望と活力の大前提でありますことから、最先端技術を都民の命を守るために駆使することは重要な視点でございます。

 そこで、未来の東京戦略におきまして、都営住宅におけるAI等の最先端技術を活用した単身高齢者の見守りや、AI水位の予測によります水門の開閉操作支援、島しょ地域における5Gを活用した遠隔医療など、都民の安全・安心を実現していくためのさまざまな取り組みを盛り込んでおります。

 新型コロナが世界中で猛威を振るう中で、最先端技術の実装はさらにスピードを増しております。世界からの遅れを取り戻すべく、未来の東京戦略をスピーディーに展開して、安全で安心で、そして人間らしい幸せな暮らしができるスマート東京を実現してまいります。

質問2
 以前、一人で暮らしていた私の父は、就寝中に突然腹膜炎を起こして、そのまま全く身動きがとれなくなり、助けも呼べず、そのまま孤立死になるところでした。

 しかし、集合住宅に設置されていた人の動きを感知するセンサーの異常に気づいた世話人の方が玄関をあけ、救急隊を呼んでくださったことで、父は一命を取りとめました。

 都は、昨年三月、水道スマートメータトライアルプロジェクトを公表しました。そのプランには、お客様サービスの向上の一環として、スマートメーターから得られたデータを無線でセンターへ送信し、それを活用して見守りサービスなどの実現に向けて検証するとし、その導入場所として建て替えの都営、公社住宅が想定されています。

 都営住宅では、単身者で居室内で亡くなった方は、毎年、参考値として約五百人に上り、この中には、みとられることなく、お一人で亡くなった方、いわゆる孤立死の方もおり、見守りの気づきが早ければ助かった命があった可能性もあります。

 コロナ禍で社会的孤立、孤独が一層深刻化する中で、見守りとしても期待されるこのプロジェクトは、建て替えだけでなく、既存の都営、公社住宅でもトライアルを行うなど、着実に導入を進め、取り組みを加速すべきであります。そして、その検証結果を生かし、将来的には一般家屋も含め、全戸展開を実現すべきです。都の見解を求めます。

答弁2
水道局長
 スマートメーターの導入についてでございますが、水道局では、昨年三月に策定した水道スマートメータトライアルプロジェクト実施プランに基づき、検針業務の効率化やお客様サービスの向上等を目的に、令和四年度から六年度までの三年間にスマートメーターの先行導入を行うこととしております。

 現在、同プラン策定時より三万個多い約十三万個を導入することとしており、都営住宅等についても建て替え時に導入してまいります。

 今後、導入効果を検証するとともに、見える化、見守りサービスの具体的な内容を検討し、二〇三〇年代までに、水道メーターの交換時期に合わせて、既存の都営住宅や公社住宅、民間マンション等の集合住宅や一般家屋、さらには事業所等を含めた全戸導入につなげてまいります。

質問3
 また、トライアルプロジェクトの中でも、スマートメーターから得られるデータを見守りサービスにつなげる方策について検討すべきです。都の見解を求めます。

答弁3
水道局長
 スマートメーターのデータ活用についてでございますが、スマートメーターの導入により、一時間ごとの使用水量を毎日把握することが可能となります。

 また、一定時間の連続使用等を感知した場合には、その都度把握できるようにすることも検討しております。

 これらのデータを利用し、長時間の水の不使用や連続使用など、使用水量の変化を離れて暮らしているご家族などの連絡先に通知することにより、高齢者や子供の安否確認に活用できる可能性があると考えております。

 このため、今後実施するトライアルプロジェクトの中で、お客様のニーズや技術的な課題等について検証を行っていくとともに、見守りサービス提供事業者等との連携の方策についても検討してまいります。

質問4
 次いで、東京こどもホスピスについて質問します。

 私は、都議会議員になる以前、品川区の児童センターで指導員を務めておりました。そのときの経験の一つに、二〇〇二年にアジア地域で初めて開かれたFIFAワールドカップ日韓共同開催の試合を児童たちが大型スクリーンでテレビ観戦し、盛り上がった気持ちのまま、ミニサッカー大会を開催し、連日多くの子供たちが交流しました。

 そして、優勝チームには、サッカーワールドカップに似せた器に、指導員手づくりのメロンソーダパフェが贈られ、子供たちは顔を寄せ合って頬張っていました。

 それから数カ月後、優勝チームにいたK君のご家族が児童センターに立ち寄ってくださり、K君が脳腫瘍で亡くなったこと、最期まで家族や友達と一緒に過ごせたこと、そしてミニサッカー大会で優勝して食べたパフェがおいしかったといい残したことなどを伝えてくれました。

 私はK君の病気のことは全く知りませんでしたが、命の限界まで生き生きと、伸び伸びと、子供らしく、一緒にいたい人と普通に過ごしたとのことでした。

 私は昨年、自分の子供さんを小児がんで亡くされたNPO法人東京こどもホスピスプロジェクトの佐藤良絵代表理事とお会いし、以来、さまざまに意見交換を重ねてきました。未来に向かって、まだまだたくさんの時間があるはずの子供に余命が宣告され、子供を亡くす親の悲しみは筆舌に尽くせません。

 しかし、佐藤さんはそのことをばねに、この悲しみの全てを力に変えて、がんと闘う子供たちとその家族を支えていこうと立ち上がり、東京こどもホスピスの設立に向け奔走しています。

 一般的に、成人のホスピスといえば、余命宣告を受けた患者が終末期医療を受けながら病院で静かに過ごし、みとられながら最期を迎える施設です。

 しかし、増加傾向にある小児がんや難病等を患う子供の場合は、治療方法がなくなってしまうと、ほとんどの時間を自宅で静かに過ごすことしか選択肢がありません。

 一方、海外や大阪、横浜において先行する子供ホスピスは、決してみとる場所ではなく、子供たちやその家族が孤立することなく、また、医療、教育などと連携しながら、安心して学んだり、遊んだり、楽しく過ごすことができる大事な居場所です。

 NPO法人東京こどもホスピスプロジェクトの皆様は、こうした子供らしい時間を過ごす機会を提供できる施設が東京にできることや、活動への支援を切望しています。

 都は、東京こどもホスピスの実現へ向けて、まずは都としての施策の位置づけを検討すべきです。見解を求めます。 その上で、財政支援、人的支援に加えて、例えば、多摩メディカルキャンパスの敷地の一部を提供するなど、都が率先して支援策を講じるべきです。都の見解を求めます。

答弁4
福祉保健局長
 小児がんや難病の子供等への支援に関するご質問にお答えいたします。

 完治が難しい小児がんや難病等を抱えながら在宅で療養する子供やそのご家族が、孤独にならず暮らすことができる環境づくりは重要でございます。

 お話の子供ホスピスの事例は、在宅で療養している子供やご家族に居場所を提供する施設でございますが、病院や療養施設等と異なり、法令等に基づく施設としての位置づけがございません。都は現在、都内で施設を運営する意向のある事業者から、コンセプトや構想を進める際の課題などについてお話を伺っております。

 今後、提供を検討しているサービス内容等を伺い、計画が具体化した段階で、施策の位置づけなど対応を検討してまいります。

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高校段階の一人一台環境のモデル実施

質問1
 次に、都立高校一人一台端末について質問します。

 昨日の本会議代表質問において、都議会公明党は、高校段階における一人一台端末の整備について、保護者負担や世帯の所得状況による差異がないよう求めました。

 また、今年度から始まった小中学校における一人一台端末、いわゆるGIGAスクール構想が高校段階で途切れることなく、学ぶ環境が円滑に接続できるよう、来年度に検証を行うことを求め、都は、モデル事業を実施することを表明しました。

 そこで、令和三年度に実施する都立学校における一人一台端末による学習のモデル事業について、その具体的方法と内容を伺います。

答弁1
教育長
 高校段階の一人一台環境のモデル実施についてでございますが、都教育委員会は、高校の一人一台端末について、各校の推奨する端末を生徒の所有とするCYOD方式により、令和四年度入学生から整備をいたします。

 来年度は、これに先行いたしまして、都教育委員会所有の同一性能端末により、一人一台環境で学習を進めるモデル校を都立高校及び都立特別支援学校から十校程度指定いたします。

 モデル校では、生徒の興味、関心に応じた探究活動や、生徒同士の共同学習等における端末の活用とともに、生徒一人一人に応じた指導への効果的な活用などを検証いたします。また、使用ルールや接続上のトラブル等への対処方法などについても策定してまいります。

 こうしたモデル校における検証の成果を全都立学校に普及させ、CYOD方式による一人一台体制が円滑にできるよう、着実に準備を進めてまいります。

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交通施策

質問1
 次に、羽田空港に関連して質問します。

 羽田空港の機能強化のため設定された新飛行ルートの本格運用から間もなく一年になります。新飛行ルートは、私の地元品川区の人口密集地域の上空を旅客機が高度三百メーター前後の低空で、一時間に四十四便が通過します。

 しかし、騒音や、先日アメリカで発生した飛行機のエンジン部品の落下のように、落下物が大変に危惧されていることから、私は繰り返し、新飛行ルートの固定化は断じて避けるべきと求めてきました。

 また、世界中が新型コロナウイルスの影響を受け、国際線、国内線ともに大幅に減便されていることから、私は昨年の緊急事態宣言に入る前の三月に、国交省航空局長に直接、新飛行ルートは避けてほしいと要望しました。

 さらに、昨年五月二十八日には、赤羽国交大臣に直接会い、新飛行ルートの再考及び固定化を避ける取り組みを早急かつ具体的に検討するよう強く求めました。

 こうした動きに連動して、公明党の岡本三成衆議院議員が、国土交通委員会で品川の要望を取り上げ、国交大臣からは、新経路の固定化を回避するための方策を早急に検討するため、有識者及び専門家による検討会を立ち上げるとの表明があり、既に二回の検討会が開かれました。

 そこで、この検討状況について、都が国から受けている報告内容を明らかにしていただきたい。また、この検討会について、都の認識を伺います。

答弁1
東京都技監
 羽田空港の新飛行経路についてでございます。

 将来にわたって東京が国際競争力を持って持続的な発展を続けていくためには、国内外に豊富なネットワークを有する羽田空港の機能強化を図ることが不可欠でございます。

 国は、地元区の意見等を踏まえ、昨年、羽田新経路の固定化回避に係る技術的な方策につきまして、現在の滑走路の使い方を前提として、多角的に検討する会を設置いたしました。

 昨年末に技術的選択肢として十二通りの飛行方式を洗い出し、今年度中に複数に絞り込み、羽田空港で運用可能かどうかの観点を含め、メリット、デメリットを整理するとしております。

 都といたしましては、騒音軽減や技術的な観点から、羽田新経路の固定化を回避するための方策につきまして、適切に検討が進められるものと受けとめております。

 引き続き国に対し、都民の理解がさらに深まるよう、丁寧な情報提供と騒音、安全対策の着実な実施を求めてまいります。

質問2
 次に、羽田空港アクセス線について質問します。

 本年一月二十日、国交省は、羽田空港アクセス線のうち、羽田空港新駅と東京貨物ターミナルを結ぶ約五キロのアクセス新線について、鉄道事業許可を出しました。

 これによりJR東日本は、既存の貨物線を改良することにより、東京駅と羽田空港を結ぶ東山手ルートについて、二〇二九年度の運行開始を目指します。

 他方、新宿駅と羽田空港を結ぶ西山手ルートについては、JRの大井町、大崎駅と東京貨物ターミナルを、りんかい線のトンネルを経由して結ばなければならず、そのため、トンネル内の工事を必要とし、東京臨海高速鉄道株式会社の協力なしには前に進めることができません。この会社の株主のうち九一・三二%の株を保有するのは東京都であります。

 そこで、西山手ルートについても、東京都が全面的に協力をし、二〇二九年度運行予定の東山手ルートとあわせて運行ができるように、JR東日本と協議を行っていくべきと考えますが、都の見解を求め、質問を終わります。

答弁2
東京都技監
 羽田空港アクセス線についてでございます。

 本路線は、国の答申におきまして、東山手ルート、西山手ルートなど三ルートが示されております。このうち東山手ルートにつきましては、JR東日本が本年一月に新設区間の鉄道事業許可を受けるなど、工事着手に向けた手続が進んでおります。

 お話の西山手ルートにつきましては、りんかい線やJR埼京線など既存路線と接続することで、多摩方面も含めた広範囲にわたる空港アクセス利便性の向上が期待されます。

 先日公表いたしました未来の東京戦略の案では、西山手ルートを含めて、都としての取り組みの方向性をお示ししたところでございまして、東山手ルートの進捗状況等を勘案しながら、事業スキームの構築に向けた国やJR東日本等との協議、調整を積極的に進めてまいります。

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