コロナ禍における地震に対策を
環状第4号線白金台区間整備を

新型コロナウイルス感染症対策

質問1
 初めに、新型コロナウイルスなどの感染症対策と震災への対応について伺います。

 間もなく東日本大震災から十年を迎えます。被災地では、インフラの復旧や災害に強いまちづくりなど、復興に向けて懸命に取り組みが進んでいます。

 しかし、先日も福島県沖を震源とする震度六強の地震が発生しました。政府の地震調査委員会は、少なくとも今後も十年程度はこうした状況が続くだろうと予想しており、いまだ地震の脅威は去っていません。

 一方、東京では、いつ発生してもおかしくない首都直下地震に対する対策を進めていく必要があります。特に人口が密集する都心部では、マンションに居住する住民も多く、地震によってエレベーターが使えず階段での上りおりが必要となった場合、高層階の住民などは食料や飲料水の確保が困難となり、避難所への避難を余儀なくされます。

 特にコロナ禍においては、避難所における感染症対策なども十分に講じておく必要があります。

 こうしたコロナ禍における大規模な地震に対し、都として早急な対応が必要であると思いますが、見解を伺います。

答弁1
総務局長
 コロナ禍における首都直下地震への対応についてでございますが、コロナ禍において大規模地震が発生した際には、住民の安全確保に加え、感染防止対策の徹底が重要でございます。

 このため、都は、避難所の三密を避けるため、在宅避難など分散避難の推進や、ホテル、旅館団体との協定の締結等によりまして、新たな避難先確保に取り組んでございます。

 また、マンション等での在宅避難に必要となる日常備蓄の取り組みを促進するため、新たに購買サイトと連携した防災備蓄ウエブサイトを来月公開する予定でございます。

 さらに、避難所の感染防止対策を強化するため、マスクや消毒液などの感染症対策物資を購入する区市町村に対する補助制度を実施いたします。

 こうした取り組みを通じて、大規模地震と感染症との複合災害への備えを強化してまいります。

質問2
 次に、災害時の避難状況等の情報発信体制の強化について伺います。

 一昨年の台風第十九号では、地域によっては避難所の収容人数を超える避難者が殺到し、ほかの避難所に移っていただくなどの事態が発生しました。

 台風が接近し、風雨が強まる中、夜間ともなれば、子供連れや高齢の避難者が避難所を転々とし、避難できる避難所を探すことは容易ではありません。

 特に新型コロナウイルスの感染が続く状況下では、避難所でのソーシャルディスタンスの確保などにより避難所の収容人数が減少し、これまで以上にこうした事態が多く発生することが想定されます。

 そこで、都は、区市町村と連携し、災害時に刻々と変化する避難所の開設情報や混雑状況を迅速に収集し、情報発信する体制を強化すべきと考えますが、見解を伺います。

答弁2
総務局長
 避難状況等の情報発信体制の強化についてでございますが、災害時に住民が安全かつ確実に避難できるよう、避難所の開設情報や混雑状況を迅速に発信できる体制を整備していくことが重要でございます。

 都はこれまで、住民が最寄りの避難所等の場所を地図上で確認できますよう、東京都防災マップを作成し、防災ホームページや防災アプリ等で周知を図ってまいりました。

 また、区市町村等の庁舎に東京都災害情報システムの専用端末を配備いたしまして、関係者間における災害時の被害状況や避難状況等の情報共有に活用してございます。

 今後は、避難所においてスマートフォン、タブレット端末から混雑状況等を直接入力いたしまして、ホームページ等で迅速に発信できるようにするなど、区市町村と連携をいたしまして、災害時の情報発信の強化に取り組んでまいります。

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都市基盤整備

質問1
 次に、特定整備路線の整備について伺います。

 都が令和二年三月に公表した防災都市づくり推進計画の基本方針の記載によると、首都直下地震の被害想定については、都内は最大震度七の揺れに見舞われ、約三十万四千棟の建物が全壊または焼失し、火災などにより約九千七百人の死者が発生するとされています。

 中でも、特に甚大な被害が想定される木造住宅密集地域における防災対策は喫緊の課題であることから、このような被害を最小限に抑えるため、防災に資する都市基盤の整備を早急に進めることが重要であります。

 我が党は、令和三年度の予算要望に際し、防災上、整備効果の高い都市計画道路である特定整備路線二十八区間、三十八カ所について事業推進の提言を行ってきましたが、知事は、本定例会の施政方針において、特定整備路線として初めて、補助第一三六号線足立区関原・梅田地区の三月の開通を表明されました。

 この開通を一つの契機に、さらに特定整備路線の整備を加速させ、災害に対して脆弱な木密地域の防災性を向上させていくことが非常に重要であります。

 そこで、特定整備路線の取り組み状況と、補助第一三六号線の関原・梅田地区が整備されることによる整備効果について伺います。

答弁1
建設局長
 特定整備路線の取り組みと整備効果についてでございますが、特定整備路線は、市街地の延焼を遮断し、避難路や緊急車両の通行路となるなど、防災上重要な道路でございます。

 これまで都は、関係権利者に丁寧に対応するとともに、用地を確保した箇所から順次工事を進めておりまして、現時点で五六%の用地を取得し、十七区間二十カ所で工事に着手するなど、着実に事業を推進しております。

 このうち、補助第一三六号線関原・梅田地区、延長約一・一キロメートルの区間につきまして、本年三月、交通開放し、これにより、延焼遮断機能などによる地域の防災性向上に加え、日光街道から尾竹橋通りを結ぶ東西方向の交通の円滑化が図られます。

 今後とも、燃え広がらないまちの実現に向け、特定整備路線の整備に全力で取り組んでまいります。

質問2
 次に、環状第四号線白金台区間の整備について伺います。

 環状第四号線は、人や物の流れを円滑にするとともに、生活道路へ流入する通過交通の抑制や地域の防災性の向上など、地域にとっても重要な路線であります。

 先行する環状第四号線の高輪区間では、地域との話し合いを持ちながら、衆議院宿舎跡地を利活用した沿道のまちづくりの検討とあわせての事業を進めています。

 一方、環状第四号線白金台区間では、起伏のある地形において道路整備が進められることから、以前、私が環境・建設委員会の質疑で取り上げたように、これまで周辺の生活道路との段差処理等について心配の声がありましたが、都がさまざまな検討を重ねることで、おおむね起伏に沿った道路整備を進めることが可能となりました。

 地元からは、地元説明会などを繰り返してきたことにより、地域の方々の不安が徐々に解消してきているとも聞いています。引き続き、地域の課題や要望に丁寧な対応で進めていただくことをお願いしておきます。

 また、白金台区間でも、この地域に住み続けたいという希望が多いことから、隣接する高輪区間の衆議院議員宿舎跡地の一部を代替地として提供する計画があるとも伺っています。

 こうした状況を踏まえ、今後、整備に向けた具体的な作業を進めていくわけですが、環状第四号線白金台区間の整備促進に向けた現状と今後の都の取り組みについて伺います。

答弁2
建設局長
 環状第四号線についてでございますが、本路線は、都市の骨格を形成する区部環状方向の幹線道路の一つとして、都心に集中する交通を分散するとともに、地域の防災性の向上にも資する重要な路線でございます。

 このうち、放射第一号線から放射第三号線までの延長約八百メートルの白金台区間は、現道のない未整備区間となっておりまして、高低差がある地形に計画されております。

 昨年九月には、個別相談会を五日間にわたり開催し、擁壁の設置が必要となる箇所や周辺道路との接続方法の説明、用地補償に関する相談など、きめ細やかに対応し、十二月に事業に着手いたしました。

 引き続き、代替地への移転希望者説明会の開催や広報紙の発行など、地域の理解と協力が得られるよう丁寧に対応し、着実に事業を推進してまいります。

質問3
 次に、都営住宅の建て替えに伴う周辺まちづくりについて伺います。

 我が党はかねてより、老朽化した都営住宅の建て替えに伴い創出される用地をまちづくりに活用し、地域の活性化、さらには東京全体の活力や魅力の向上を図っていくべきと主張してきました。

 先日公表された未来の東京戦略案では、都営住宅の建て替えをてこにした、まちの再生の初めてのケースとして、西早稲田駅周辺地区が取り上げられています。この地域は、早稲田大学もあり、活気に満ちた地域で、平成二十年に副都心線が開通し西早稲田駅ができたことにより、地域の魅力はさらに向上しました。

 このようなポテンシャルの高いエリアでは、周辺建築物の更新とあわせて都営住宅の建て替えを行うことで、都市機能の更新や魅力的な都市空間の創出など、まちの再生に寄与する施策の展開が必要です。

 そこで、区部中心部に立地する都営住宅の建て替えを契機とした、周辺のまちづくりに貢献する新たな取り組みを地元区等とともに進めていくべきと考えますが、都の見解を伺います。

答弁3
住宅政策本部長
 まちづくりに貢献する都営住宅の建て替えについてでございますが、都営住宅は都民共有の貴重な財産であり、これまで建て替えによる創出用地を活用し、地域の課題解決に貢献してまいりました。

 今後、区部中心部においては、地元におけるまちづくりの機運を踏まえまして、都営住宅の建て替えをてこに、老朽化した周辺建築物の更新とあわせ、まちの再生を推進していくこととしております。

 現在、都営西大久保アパートを含む西早稲田駅周辺地区では、地元新宿区等と連携し、駅周辺の都市機能の更新とあわせ、安全で快適な歩行空間やオープンスペース、緑の確保等に向け課題の抽出に努めており、来年度を目途に、まちづくり検討組織を立ち上げる予定でございます。

 他の地区におきましても、地元区等と連携しながら調査検討を行ってまいります。

質問4
 昨年六月に、老朽マンションの売却や建て替えを促進する制度を盛り込んだ改正マンション建替え円滑化法が成立しました。従来の耐震化不足のマンションに加え、外壁の剥離等で周囲に危害を及ぼすおそれのあるマンションなども敷地の売却や容積率特例の対象となるほか、団地型マンションの再生円滑化のための制度が創設されました。

 都内には築四十年を超えるマンション戸数が約二十五万戸あります。建て替えが進まなければ、二十年後には約三・五倍の八十七万戸に急増すると見られています。

 都は、平成三十一年三月に東京におけるマンションの適正な管理の促進に関する条例を制定し、幅広い施策を展開していますが、良質なマンションストックを形成するためには、老朽マンションの円滑な再生を推し進めていくことが重要であり、今回の法の拡充はこれを後押しするものと期待をしています。

 そこで、改正マンション建替え円滑化法の令和四年度の全面施行を契機として、都は老朽マンションの再生に向けてどのように取り組むのか、見解を伺います。

答弁4
住宅政策本部長
 老朽マンションの再生に向けた取り組みについてでございますが、都は昨年三月、東京マンション管理・再生促進計画を策定し、マンション再生まちづくり制度の活用など、まちづくりと連携した建て替えや耐震化の施策等を総合的かつ計画的に推進してまいりました。

 今年度から、マンションの管理不全を予防し適正な管理を促進するよう、管理状況届け出制度を開始し、個々のマンションの管理や耐震化の状況等の把握を進め、具体的な対策に向けた分析を行っております。

 今後、分析の結果を再生支援の取り組み等に生かすとともに、改正マンション建替え円滑化法の全面施行を見据え、新たな建て替え支援の方策を検討し、マンションの円滑な再生を促進してまいります。

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集合住宅における充電設備の普及

質問1
 次に、ZEVの普及に向けた集合住宅対策について伺います。

 都は、二〇三〇年までに、都内で新車販売される乗用車について、一〇〇%非ガソリン化することを目指しています。非ガソリン車のうち、EV、PHVについては、近年輸入車の車種が増えており、国産車においても徐々に増えつつある状況ではあります。

 しかし、こうしたEVシフトには大きなネックがあります。それは第一に、充電インフラの不足です。

 都ではこれまでも、充電器設置には取り組んできました。しかし、ほとんどが一戸建てなど敷地にスペースがある平地への設置に限られています。

 一方、非ガソリン化で先行する欧米各国に比べ、東京はマンションなどの集合住宅が多く、こうした住宅では充電器の設置が進みにくいため、EVなどを購入しようと考えても充電に制約があるという問題があります。

 特に、都心のマンションでは土地が限られていることから、立体駐車場が設置されている場合も多く見受けられます。立体駐車場への充電設備の導入については、現在、メーカー各社で開発が進められてはいるものの、一部のタイプを除き、現時点では技術的に難しいこと、既存設備の改修には高額の費用がかかることなどが課題であるとも聞いています。

 こうしたコスト面かつ技術的な制約があるとともに、マンションへの充電設備導入に当たっては、共用スペースの活用や電気配線の状況などを具体的に検討する必要がある一方で、管理組合では専門的なことがよくわからないという声もあります。

 都が、自動車のZEV化を本気で進めていく上では、こうした課題にも目を向けてしっかりと取り組んでいくべきと考えますが、見解を伺います。

答弁1
環境局長
 集合住宅における充電設備の普及についてでございますが、ZEVの普及拡大に向けて、都内で多くを占める集合住宅における充電インフラの整備促進が重要でございます。

 このため、都は、集合住宅における充電設備の導入への補助とともに、マンションにおいて必要となる居住者の合意形成を後押しするため、専門知識を有するアドバイザーの派遣を実施してございます。

 アドバイザーは、共用スペースで充電設備を設置できる最適な箇所や、既存の電源を活用した効率的な施工方法等、技術的情報を提供するとともに、管理組合の総会議決に向けた調整の進め方などの助言を行ってございます。

 都は、これらの取り組みを通じて、集合住宅における充電インフラの導入をきめ細かく支援することで、さらなる普及を促進してまいります。

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雇用創出

質問1
 次に、若年に対する雇用対策について伺います。

 新型コロナウイルス感染症の影響により、雇用情勢は予断を許さない緊迫した状況が続いています。雇用調整助成金の特例措置の延長など、国においても雇用の維持に向けた支援を強化していますが、解雇や雇いどめにより職を失う方は増え続けています。

 特に若者の失業率は、十五歳から二十四歳までの年齢では五・一%と、全体平均の二・九%を大きく上回っています。また、その雇用形態は、非正規雇用が約六割を占めており、コロナ禍の長期化により、若者の失業率のさらなる悪化が懸念されています。

 都は、来年度予算案において、二万人を超える雇用を創出する東京版ニューディールを打ち出しましたが、とりわけ、若者が将来に不安を抱え続けることなく、安定した仕事につくための支援を強化すべきと考えますが、都の見解を伺います。

答弁1
産業労働局長
 若者に対する就業支援の強化についてですが、コロナ禍において解雇や雇いどめとなり、職についていない若者等に対し、安定した雇用の場を確保することは、次代の東京を担う人材を育成する上で重要な取り組みでございます。

 このため、都は来年度、東京版ニューディールの施策等において、若者の正規雇用に向けた就業支援の充実を図ってまいります。

 具体的には、職場実習から採用後の定着まで一貫した支援を行うプログラムを拡充するほか、担当アドバイザーによるサポートをオンラインで随時行うなど、きめ細かな支援を実施してまいります。

 また、グループワークにより、就職活動の技法や基本的な職務スキル等を習得する支援を強化するなど、若者の安定した就労を後押ししてまいります。

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商店街振興

質問1
 最後に、商店街のさまざまなデジタル化支援について伺います。

 新型コロナウイルス感染の拡大により、地域の消費生活を支える商店街では、レジでの接触をなくすキャッシュレス化のニーズが高まっています。

 また、私の地元港区の商店街では、今年度、街路灯に併設されているカメラなどを活用して、エリアの混雑状況や人の流れなどを可視化する実証実験を行い、混雑マップの配信を行ったところ、約八割の来街者が役に立ったと答えています。こうしたデジタル化の取り組みは、来街者が安心して商店街を訪れる環境につながり、商店街の活性化に大いに役立つと考えます。

 知識やノウハウといった資源が乏しい商店街のデジタル化を進めていくためにも、まず、こうしたモデルとなる商店街の事例を数多く創出し、他の商店街への普及拡大を促進していくべきと考えますが、都の見解を伺い、質問を終わります。

答弁1
産業労働局長
 商店街のデジタル化の推進についてですが、商店街がコロナ禍においても安心して買い物ができる環境を提供するためには、人と人との接触を減らすキャッシュレスを初め、デジタル化を推進していくことが効果的でございます。

 都は今年度、商店街におけるキャッシュレスの導入モデルを創出するため、機器の導入やコーディネーターの活用等に必要な経費の助成を行っているところでございます。

 来年度は、キャッシュレスに加え、クーポンの発行やセール情報の発信ができる商店街アプリの開発などの取り組みを支援し、他の商店街の参考となるモデル事例の普及を図ってまいります。

 今後とも意欲ある商店街の取り組みを後押しすることによりまして、商店街の活性化につなげてまいります。

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