公立小中学校の給食費無償化を
建設業者の社会保険加入促進を

学校教育

質問1
 初めに、学校現場での防災意識向上について質問します。

 区内面積の六割が木造住宅密集地域である私の地元荒川区は、日ごろから防災意識の向上により、火災による焼損床面積は、昨年、二十三区で最も少なく、火災発生件数においては、平成二十七年から三年連続で最も少ない区となっております。

 東日本大震災後、防災、減災への意識向上の取り組みとして、平成二十四年五月、荒川区立南千住第二中学校に、部活動としてのレスキュー部が設立されました。学校体育館が避難所になったとの想定で、地域の高齢者が参加しての防災訓練を実施し、発電機の使用や簡易トイレの組み立て、炊き出しなどを体験しております。

 さらに、きずなネットワーク活動と称し、登録された高齢者宅を生徒たちが月に数回訪問することで、日常からの安否確認に役立てている中から、地域に貢献したいとの気持ちが広がり、六十五人でスタートした同部は、他の部活動とかけ持ちしながら、全校生徒の三分の二を超える二百名が所属するまでになりました。この取り組みが区全体に広がり、三年後の平成二十七年には、全区立中学校十校に、校長先生を顧問にした防災部が設置され、守られる人から守る人へを合い言葉に、活発に活動しております。

 都としても、中学生の防災意識向上のために、学校現場での体験活動の充実を図るべきと考えますが、都の見解を求めます。

答弁1
教育長
 学校における防災に関する体験活動についてでございますが、中学生が災害時に自分の安全を守るとともに、地域のために自分ができる支援を積極的に行えるようにするため、さまざまな状況を想定した防災に関する体験活動を充実させることが重要であります。

 都内の中学校では、全校で行う訓練のほか、防災体験を行う部活動等で、生徒が消防ポンプによる放水や避難所の設営の体験を行ったり、普通救命救急講習を受講し、心肺蘇生法を習得したりしております。

 今後、都教育委員会は、こうしたすぐれた取り組みを、区市町村教育委員会の担当者を対象とした連絡会等で紹介するとともに、教員向けの指導資料にもその事例を掲載し、中学生が体験活動を通して自助、共助に対する意識を高めることができるよう支援をしてまいります。

質問2
 次に、学校の空調設備について質問します。

 学校施設は、学習の場、生活の場であることから、快適な環境への要求は年々高まってきております。昨年四月現在、都内公立学校の空調設置室数の割合は、普通教室では、小中学校、高等学校、特別支援学校ともほぼ一〇〇%となっているのに対し、特別教室への設置は、特別支援学校で九二%となっているものの、小中学校七二%、高等学校六八%と、特別教室への設置が進んでおりません。

 快適で安全な教育環境の確保のために、特別教室への空調設置を急ぐべきであると考えますが、都の見解を求めます。

答弁2
教育長
 公立学校の特別教室への空調整備についてでございますが、都立特別支援学校については、これまで空調整備を精力的に進めてきており、新築や改築等の工事を予定している学校を除き、来年度に完了する予定となっております。また、都立高校については、普通教室で代替のきかない特別教室のうち、音楽室やパソコン室などへの設置を既に完了しており、昨年度からは、火気を使用する調理室などを新たに対象に加え、現在、順次工事に着手しております。

 さらに、小中学校については、都立高校と同様の考え方に基づき、家庭科室などの特別教室に空調整備が計画的に進められるよう、区市町村を支援しております。

 都教育委員会は、今後、こうした取り組みを鋭意進め、都内公立学校の教育環境の改善に引き続き努めてまいります。

質問3
 さらに、体育館は、日常的に式典行事や地域活動の拠点として利用される上、災害時には多くの地域住民を長期間受け入れることが想定されます。長期にわたる避難生活では、空調管理が極めて重要です。

 阪神・淡路大震災では、約三十万人が七カ月間の避難生活を送る中、震災による直接死以外の原因で二カ月以内に死亡した震災関連死といわれる方の二四%は、空調管理が不十分なことにより、体育館でインフルエンザが流行し、誤嚥性肺炎などを発症して亡くなったと聞いております。

 首都直下地震の切迫性のある中、体育館の空調設置は喫緊の課題となっていますが、都内公立学校体育館の空調設置状況は、小中学校で八・四%、高等学校で四・四%と、設置がほとんど進んでおりません。

 いつ起きるかわからない災害に備えて設置を急ぐ区市町村に対し、都としても積極的に支援をするべきと考えますが、都の見解を求めます。

答弁3
教育長
 学校体育館への空調設備の設置についてでございますが、学校体育館は、災害発生時には避難所としての機能を有することから、避難者のための適切な温度管理など良好な生活環境を確保することが求められております。

 学校体育館に空調設備を設置し、日常的に利用する場合、効率的な冷暖房を行うために必要となる施設の断熱化や、光熱水費等の維持経費の増大等を考慮する必要がございます。

 こうしたことから、都教育委員会としては、空調設置事例の実態把握等に着手しており、今後、関係部署や区市町村と連携し、学校体育館のあり方について、さまざまな観点から引き続き調査研究を行ってまいります。

質問4
 次に、学校給食について質問します。

 子育て環境の充実に向け、独自に給食費を無償化する自治体がふえており、平成二十八年度末時点で、全国六十一市町村が無償化を実施しております。

 我が党の基本的な考え方は、かねてより主張しているとおり、義務教育環境における給食は教育の一環であり、給食費は教科書代などと同様に、本来は無償にすべきであるという観点に立っております。

 文部科学省は昨年、公立小中学校の給食費無償化に関する全国調査を行いました。都としても、この調査の結果を受け、課題を的確につかみ、検討していくべきと考えますが、都の見解を求めます。

答弁4
教育長
 学校給食費の無償化についてでございますが、学校給食法では、食材費等の学校給食費は、児童または生徒の保護者が負担することとされております。

 公立小中学校における学校給食費は、学校設置者である区市町村が、地域の実情や特性を考慮して決定しており、保護者負担の軽減策等についても、区市町村の判断により実施されております。

 学校給食費の無償化については、法改正や財源確保等、さまざまな課題があり、国の責任と負担によるべきものと考えております。

 今後、都教育委員会は、国の動向を注視してまいります。

質問5
 次に、不登校特例校について質問します。

 全国的に不登校児童生徒は増加、長期化の傾向にあり、東京都も同様の状況であります。不登校が長期化することで教育を受ける機会が失われないよう、居場所や学習環境の充実を図らなければなりません。

 この四月に、調布市において、全国初となる、分教室の形の不登校特例校である、いわゆる東京版不登校特例校が新設されることになりました。我が党の昨年の不登校特例校の設置への要望に応えたものであり、教育効果の高い環境下での再チャレンジを果たすために学べるすばらしいものであると高く評価しております。

 そこで、都教育委員会における不登校特例校の設置に向けた支援と今後の取り組みについて見解を求めます。

答弁5
教育長
 不登校特例校の設置に向けた取り組みについてでございますが、不登校児童生徒が学力や社会性を身につけられるようにするためには、多様な学習活動を行うことができる環境を整備することが重要でございます。

 そのため、都教育委員会は、新たな取り組みとして、不登校特例校の設置を希望する調布市教育委員会に対し、施設整備等に係る負担が軽い分教室の形態を提案するとともに、個別の学習指導や自立に向けた体験活動を重視した特別の教育課程の編成などについて支援を行ってまいりました。

 今後、調布市教育委員会と連携し、この教育課程の円滑な実施に向け、学校訪問等を通じて助言を行うとともに、他の区市町村教育委員会に対し、担当者を集めた連絡会で特例校の取り組みを周知するなどして、不登校対策を一層充実させることができるよう支援をしてまいります。

arrow_upwardページの先頭へ


入札参加者の社会保険の加入

質問1
 次に、建設業の将来の担い手確保に向けた社会保険の未加入対策について質問します。

 建設業において、労災保険は、原則として元請業者が一括して加入するのに対し、雇用、健康、年金の各保険は、企業あるいは個人が個々に加入することになっており、厳しい経営環境が強いられる中小企業の中には、やむを得ず未加入のまま事業を行っている企業も少なくありません。

 こうした課題に対し、国土交通省が中心となり、地方自治体、建設業界とも協力しながら、国を挙げての社会保険加入促進の取り組みがなされ、近年は加入率が高まってきております。東京都における企業単体の社会保険未加入率は、雇用保険、健康保険、厚生年金保険、いずれも六%まで減少しておりますが、依然として、高齢化が顕著で、就業者数の減少が喫緊の課題であることに変わりはありません。

 建設業への就業希望者をふやし、将来の公共事業の担い手を確保していくためには、より一層、若者が安心して働いていける環境整備に取り組む必要があります。

 現在の低入札価格調査制度においては、修正できない過去三年間に社会保険の未加入があった場合には、失格としているルールがあります。我が党は、昨年の第三回、第四回定例会でも再三要望してきたように、中小建設業者の社会保険未加入への対応は、入札契約制度の厳格化という方法ではなく、国が進めるような入札参加者の社会保険の加入促進策をさらに進めるべきであると考えますが、都の見解を求めます。

答弁1
財務局長
 入札契約に関する社会保険の未加入対策についてでございますが、これまで都は、建設業の社会保険の加入に向けまして、周知チラシの配布や業界団体への通知を行うとともに、入札参加者を加入事業者のみとするなど、安心して働ける労働環境の確保に向けた取り組みを強化してまいりました。

 国は、社会保険加入を建設業許可の要件とすることを検討しておりますが、東京都におきましても、元請だけでなく、下請事業者にも社会保険加入を義務づける一方で、低入札価格調査における過去の社会保険未加入の取り扱いにつきましては、見直しを検討しております。

 こうした取り組みを通じまして、将来に向けて、社会保険のさらなる加入促進を図ることで、入札のより公平で健全な競争環境の構築、建設産業の持続的な発展に必要な人材確保につなげてまいります。

arrow_upwardページの先頭へ


都税の口座振替の申込み

質問1
 次に、納税者の利便性向上について質問します。

 都はこれまで、従来の口座振替納税から、コンビニ納税、インターネットバンキングやATMでの納税、クレジットカード納税と多様化を進め、都民が納税しやすい環境を整備してきました。特に子育て世代においては、年度初めの教育費などの出費と重なり、大変な負担となっておりました。クレジットカードで納税すると、ボーナス時期の決済にしたり、分割払いを選択できたりと、大変に好評です。

 一方、口座振替は、一回の申し込みで継続的、自動的に納付することができる制度で、固定資産税では、納税者三百万人のうち約半数近くの方が利用し、納税方法の根幹をなす重要なものであります。

 しかし、新たに口座振替の手続をする場合、依頼書の記入、押印などの煩雑な手続が必要な上、固定資産税の納税通知書を受け取った直後に振替を申し込んだとしても、振替が開始されるまでに約五十日を要し、六月末の一期目の納期に引き落としが間に合いません。

 納税者の利便性向上を図るためにも、口座振替手続がパソコンやスマートフォンなどのインターネットを活用して、簡単かつ迅速にできるような改善が必要と考えますが、今後の取り組みについて都の見解を求めます。

答弁1
主税局長
 都税の口座振替についてでありますが、ご指摘のとおり、口座振替は利用者も多く、主要な納付手段の一つとして認識されております一方で、申込手続が煩雑で、引き落としまでに五十日程度要するなどの課題もございます。

 このため、インターネットを活用し、納税者がパソコンやスマートフォンで即時に手続を完了することができる、いわゆるウエブ口振の仕組みを検討してまいりました。この申込方法によれば、口座引き落としまでの期間が二十日程度に短縮され、納税通知書が届いた後でも、第一期の納期からの利用が可能となります。

 こうした取り組みにより、納税者の利便性が向上し、口座振替利用者の増加にもつながるものと認識しております。安全で利用しやすいシステムとなるよう検討を重ね、平成三十一年度の導入に向け、準備を進めてまいります。

arrow_upwardページの先頭へ


豊洲市場

質問1
 最後に、学びともてなしの場としての豊洲市場について質問します。

 豊洲市場の開場日が本年十月十一日に決まりました。我が党は、豊洲市場を都民が直接見て、肌で感じてもらいたいとの思いから、見学会を速やかに実施するよう都に求めてきました。都はこれを受け、都民見学会を定期的に実施し、都民の理解を深める取り組みを着実に進めてきました。

 専用の見学通路が設置され、掲示パネルを見ながら、市場の仕組みを楽しく学んだり、競り場の様子を上から見ることができ、市場開場後は活気にあふれた取引の様子が臨場感を持って体験できます。見学後は、市場内の飲食店で新鮮な料理に舌鼓を打つ、豊洲市場はこうしたもてなしの場ともなるはずです。

 そこで都は、学びともてなしの場としての豊洲市場の魅力を活用していくべきだと考えますが、都の見解を求めます。

答弁1
中央卸売市場長
 豊洲市場施設を生かしたPRについてですが、都民の方々に豊洲市場を実際に見ていただき、市場の仕組みや施設の魅力を感じていただくことは大変重要であると認識しております。

 豊洲市場は、「ゆりかもめ」の駅から各街区を回遊できるバリアフリーの見学者ルートが設置されておりまして、子供から高齢者の方々まで、誰もが市場全体を見学でき、開場後は飲食も楽しめる施設となっております。

 今後とも、都では、見学者向けの多言語対応の充実を図るとともに、市場見学会の開催、屋上緑化広場の一日開放、市場内でのイベントの開催などの取り組みを進めてまいります。

 また、こうした取り組みとともに、講堂を活用した卸売市場の役割などを学ぶセミナーの開催や、調理室での食育教育を実施するなど、積極的なPRに取り組んでまいります。

質問2
 また、豊洲市場は、環境に配慮した市場であります。

 昨年、豊洲市場の屋上庭園が都民に開放されました。私も視察いたしましたが、その景観は大変美しく、水辺の風景と対岸の都心の高層ビル群のコントラストは、東京の新しい名所となるのにふさわしい絶景です。

 しかし、この屋上庭園は、ヒートアイランド対策なども目的としていることは、余り知られていないのではないでしょうか。豊洲市場は、太陽光発電など環境に優しいエネルギー施策に取り組み、環境面においても世界に誇れる市場であります。

 さらに、二〇二〇東京オリンピック・パラリンピック競技会場や選手村に隣接し、先進的な環境対策のモデルとなるべき施設であり、それこそまさに豊洲ブランドであります。

 そこで、豊洲市場を国内外に積極的にアピールし、東京のプレゼンスを高めることにより、千客万来の東京を創出すべきと考えますが、知事の見解を求め、私からの質問を終わります。

 ありがとうございました。

答弁2
知事
 豊洲市場の環境対策についてでございます。

 豊洲市場では、屋上緑化広場のほか、市場としては国内最大規模の太陽光発電設備を有し、エネルギー効率の高い地域冷暖房システムを導入するなど、さまざまな環境対策を実施しております。

 こうした先進的な環境対策を、新たな市場の魅力の一つとして積極的にPRしていくことは、ご指摘のように重要だと考えております。

 このため、都民見学会を初めとした、豊洲市場を紹介するさまざまなイベントにおきまして、消費者である都民はもとより、生産者、小売業者、海外のバイヤーといった業界関係者に広く発信をしてまいります。また、海外から訪れる多くの観光客に対しましても、こうした魅力をさまざまな言語で伝えてまいります。

 先進的な環境対策など、豊洲市場の多様な魅力を活用することによりまして、豊洲ブランドを確立し、世界に誇れる豊洲市場の実現に邁進してまいります。

arrow_upwardページの先頭へ