女性が子育てしながらも
自分らしく生きられる東京を

中小企業支援

質問1
 私は、民間企業でキャリアを築き、現在、幼児二人を育てる母親としての視点で、子育てしながらも、女性が自分らしく生き生きと生きられる東京、また、都市間競争に勝つ東京に寄与していきたいという視点から質問をいたします。

 まず初めに、多様な人材活用の促進に向けた中小企業支援について伺います。

 私は、第一子を出産した後、夫の海外転職で一度離職をし、第二子が七カ月のときに再就職を果たしましたが、そのとき、とても苦労いたしました。乳幼児二人を子育てしている私が希望する、残業なし、ライフワークバランスを保つことができる求人がなかなかなかったからです。

 子育て中の女性からは、当時の私のように、短時間勤務など、柔軟な働き方の希望が多いのが現状です。ところが、人手不足で採用が難しい状況にあるにもかかわらず、いまだに週五、フルコミットを求める人材活用の固定概念を崩すことができないでいる企業、経営者が多いというのが、女性のキャリア支援を行う複数の人材会社の話です。

 実際、私も、前職で女性の転職支援に携わっていて実感をしたところでもあります。働き方改革という視点も踏まえ、この現状を打破したいと考えます。

 経営者の意識を変え、例えば、通常フルタイムで担当するような業務を二人分に切り分けていく、ジョブシェアといったような柔軟な働き方を都として推進していくことが、結果として、女性の再就職支援につながると考えます。多様な人材活用の促進に向けた中小企業支援について、都の見解と取り組みを伺います。

答弁1
産業労働局長
 多様な人材活用に向けた中小企業支援についてでございますが、人材不足が深刻化する中、企業において女性や高齢者等が活躍するためには、多様な働き方が選択できる職場環境整備が必要でございます。

 都は今年度、採用ノウハウの不足する企業を対象に、多様な人材の活用に向けたセミナーを開催いたしますとともに、人材確保に関する相談窓口を新たに開設いたしました。

 また、企業の要請に応じて専門家を派遣し、女性等が働きやすい勤務条件への見直しを提案するコンサルティングも開始いたしました。

 来年度は、専門家の派遣企業数を拡大するとともに、コンサルティングを受けた企業と求職者が一堂に会する就職面接会を、東京労働局と連携して新たに開催いたします。

 こうした取り組みにより、中小企業における多様な働き方を促進し、女性の再就職等を多面的に支援してまいります。

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創業支援

質問1
 次に、創業支援について伺います。

 先日、都が今年度初めて女性向けインキュベーション施設として認定した託児つきコワーキングスペース、RYOZAN PARK大塚に伺いました。利用者には、育休中に利用し、こういった場所があるならとフリーランスになった方や、地域に暮らしてソーシャルビジネスで起業しようとしている子育て中ママがいるということでした。

 また、地元品川区でも、身近な場所で使えるようなコワーキングスペースをつくってほしいというママからの声がありました。同じく地元品川で、住宅地の古民家を改装し、地域のお母さんと赤ちゃんの憩いの場所を提供し、イベントや講座を主催する事業をしている方もいます。このように、地域に密着した起業、社会の課題を解決する、いわゆる社会起業家もふえています。

 都は、TOKYO創業ステーションを初めとした起業、創業支援に力を入れていますが、起業の形、課題も多様化していく中で、東京都が直接的に支援するだけでなく、民間の力をさらに活用し、こうした創業ニーズについてもさまざまな形で支援すべきと考えますが、都の見解を伺います。

答弁1
産業労働局長
 民間の力を活用した創業支援についてでございますが、都は現在、東京の産業の新たな担い手をふやすため、民間の力を生かし、さまざまな手法により、創業や起業をして間もない事業者を支援しているところでございます。

 具体的には、民間の事業者が一定以上の規模の入居スペースを備えたインキュベーション施設の整備や運営を行う場合に必要な経費への助成などを実施しております。

 来年度からは、高齢者や女性が身近な地域で起業できるよう、小規模のシェアオフィスを提供する取り組みも助成の対象に加えてまいります。

 また、起業家が民間の空き家を活用し事業を展開する取り組みを支援し、入居場所を探すための相談窓口の設置や家賃負担の軽減等のサポートも行ってまいります。

 これらにより創業の支援を着実に進めてまいります。

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子ども・子育て政策

質問1
 次に、多様な働き方と子育て支援のあり方について伺います。

 働き方の価値観が急激に変化する中、フリーランスで働く人は年々ふえています。民間調査によると、その数は日本において、広義に捉えると推計一千百万人に達するということです。また、出産、子育てといったライフイベントに直面し、企業での画一的な働き方ではなく、自分の裁量で、ある程度働き方を決めることができるフリーランスを選ぶ女性もふえています。都も、APT Womenなど、女性の創業支援に力を入れています。

 一方で、一部報道もされていますが、育休、産休がないフリーランスや起業家が、会社員の育休、産休が前提となっている現在の枠組みに合わず、認可保育園に入りづらいという声があります。民間団体の調査で、フリーランスや経営者の方に、仕事と育児のために利用したものを聞いたところ、一時保育四四・二%、ベビーシッター二六・九%、地域のファミサポ二三・五%、託児つきコワーキングスペース四・五%と、保育園以外の託児サービスの依存度が高いということです。

 東京都でも、雇用関係によらない、働き方に合わせた子育て支援の充実を図るべきと考えますが、知事の見解を伺います。

答弁1
知事
 子育て支援策の充実についてのお尋ねがございました。さまざまな分野で道を切り開く女性の活力は、まさしく東京のさらなる発展に欠かせないものでございます。女性の活躍を後押しするためにも、東京に誰もが働きながら地域で安心して子育てができる、そんな環境を整えることは必要でございます。

 そのため、私は、認可保育所を初めとした保育サービスの整備に加えまして、託児機能つきインキュベーション施設への支援、幼稚園での預かり保育、定期利用保育など、多様な働き方に合わせまして、短時間でも利用できるサービスを充実してまいりました。

 来年度は、都独自のファミリー・サポート・センター事業である、とうきょうチルミルを立ち上げます。そして、地域で子育てを支える多様な人材をふやしてまいります。

 また、育児休業の取得などを支援するために、認可外のベビーシッターを利用する場合にも、都独自の助成を行って、子育て支援のさらなる充実を図っていく所存でございます。

質問2
 次に、多様な働き方を支える解決策の一つとしても期待される、ベビーシッター利用支援事業について伺います。

 ベビーシッターは、認可にも認証にも入れず、近くに頼れる親もいない、働く母親の最後の頼みの綱であり、そういった方々からも、本事業は新たな希望として捉えられています。実際、預け先が見つからず、仕事ができなくなるのは、女性が多いのが現状です。

 私も、再就職が決まった際、次の壁は保育所の確保でした。年度途中で認可にも認証にもあきがなく、やむなく一駅電車に乗って認可外保育所に息子を預けました。そういった経験からも、今回の事業に期待をするところです。

 民間のワーキングマザーに対するベビーシッター利用の意向調査では、もし自分の子供が待機児童になったら、もしくは過去に待機児童になっていたら、ベビーシッターを利用して復帰したいかを聞いたところ、九割以上が利用したいと回答していて、ベビーシッターを利用することに対する抵抗感は薄らいでいるように感じます。

 一方で、人数だけでなく、しっかりとした保育のスキルを備えたベビーシッターが確保できるかどうかが、今回の支援事業の成功の肝ではないかと考えます。

 そこでお尋ねしますが、都の新たな事業は、事業者を一定の基準で選定すると伺っていますが、その考え方について伺います。

答弁2
福祉保健局長
 ベビーシッター利用支援事業についてでありますが、この事業は、子供が保育認定を受けたにもかかわらず、保育所等に入所できずに待機児童となっている保護者や育児休業を一年間取得した保護者が、保育所等への入所までの間、ベビーシッターを利用する場合に支援するものでございます。

 事業に参画する事業者には、都民が安心してサービスを利用できるよう、保育者が急病などの場合に代替保育者を確保できること、個人情報の保護の徹底、サービス内容の情報提供、苦情相談窓口の整備、保育者に対する研修の実施など、一定の要件を満たすことを求めてまいります。

 今後、早期の事業開始に向けまして、区市町村等との調整などを進めてまいります。

質問3
 次に、保育サービスの情報提供について伺います。

 働き方と保育サービスの多様化に伴い、自分の働き方に合った適切な保育サービスにたどり着けるような仕組みが必要であると考えます。昨年の第三回定例会において、我が会派の木下議員の一般質問において、都が今年度、認可保育所、幼稚園、認証保育所などの情報を検索することができるサイトを新たに開設する予定であることを確認させていただきました。

 保活では、保護者が市区町村の役所や保育所に足を運ぶ必要がある側面はあるものの、多忙であったり、子連れで外出することが大変な部分があるのは事実です。少しでも効率的に保活をしたいという保護者のニーズに応え、サイトの開設に期待するところでありますが、開設予定と、その普及に向けた都の取り組みについて伺います。

答弁3
福祉保健局長
 保育サービス等の情報提供についてでありますが、現在、都では、認可保育所、認定こども園、小規模保育事業や幼稚園、認証保育所などの子供、子育てに関する施設等の情報を利用者にわかりやすく提供するため、情報サイト、とうきょう子供・子育てポータルの開設に向けた準備を進めております。

 このサイトでは、施設の種類や住所地、地図上の位置などの情報から希望する施設を検索し、定員や開所時間など、必要な情報を入手できるようにいたします。今月下旬には開設する予定であり、都のホームページにバナーを設けアクセスしやすくするほか、区市町村の保育コンシェルジュからも案内するなど、さまざまな機会を通じて都民への周知を図ってまいります。

質問4
 一方で、保育サービスを利用せず、自宅で子育てをしている家庭への支援も大変重要です。私も離職をした際に数年の専業主婦の経験がありますが、二十四時間、子供の世話をし続けるのは、エネルギー、忍耐力が要ることでもあり、二人きりで孤独を感じることも多々ありました。

 核家族化が進み、地域とのつながりも希薄化する中、相談できる人が近くにいない家庭がふえています。地元品川区の子育てママからも、例えば、子育て支援の情報が集まっている児童館に足を運ぶことさえ心理的なハードルになることも多く、待機児童対策だけでなく、在宅子育て支援をもっと充実してほしいという声も届いています。

 保育サービスを利用せず、自宅で子育てしている場合は、どうしても孤立しがちです。保護者の就労の有無にかかわらず、誰もが安心して子育てできる東京の実現のため、在宅で子育てしている家庭に対する支援も充実すべきと考えますが、都の見解を伺います。

答弁4
福祉保健局長
 在宅で子育てしている家庭への支援についてでありますが、都は、区市町村が全ての子育て家庭の状況を妊娠期から把握し、継続した支援を行えるよう、保健師等の配置や育児パッケージの配布を行う、ゆりかご・とうきょう事業を実施しております。

 また、子育て広場等での育児相談のほか、保護者が病気や育児疲れなどの場合に子供を預かる一時預かりやショートステイなど、さまざまな取り組みを行う区市町村を支援しております。

 来年度は、産後に安心して子育てができるよう、退院直後の母子に対する心身のケアや育児サポート等に取り組む区市町村への支援を充実いたしますとともに、育児負担の大きい一歳未満の子供を在宅で育てる保護者の負担を軽減するため、区市町村を通じて、家事支援サービスの利用を支援する取り組みを開始いたします。

質問5
 次に、産前産後のサポートについても伺います。

 現在、産後のサポートは保健師のアドバイスを受けるといったような、受けるケアが中心ですが、運動による、取り組む産後ケアも重要であると考えます。産後直後はもちろん十分な休養をとることも大切ですが、その後は、母親が心身ともに健康な状態での子育て、さらには育休明けのスムーズな職場復帰に向けて体力を回復するため、適度な運動をすることも非常に効果的です。

 母親の心身ともに健康状態を維持することは、産後鬱、家庭不和、乳児虐待を減らしていくことにもつながります。

 都は、産前産後の心身の健康の保持、増進を支援する産前・産後サポート事業を推進していて、今後、こういった事業を実施する自治体がさらにふえるよう取り組むべきと考えますが、見解を伺います。

答弁5
福祉保健局長
 産前・産後サポート事業についてでありますが、この事業は、育児の不安を軽減するため、妊産婦等が抱える悩み等への相談支援を、子育て経験者などが利用者の居宅を訪問するアウトリーチ型や公共施設等を活用したデイサービス型で実施するものでございまして、都は、ゆりかご・とうきょう事業を通じて、区市町村の取り組みを支援しております。

 デイサービス型の中には、仲間づくりを目的に、妊産婦等が気軽に参加し、交流できるよう、グループワークやエクササイズを取り入れるなどの工夫を凝らしている例もあり、都は、他の自治体の参考となるよう、担当者連絡会で紹介をしております。

 今後とも、より多くの区市町村が本事業に取り組めますよう、母子保健従事者向け研修会など、さまざまな機会を通じて働きかけてまいります。

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二〇二〇年東京大会

質問1
 次に、東京二〇二〇大会の暑さ対策について伺います。

 先日、私も議員連盟の一員として、平昌オリンピックに視察に行ってまいりました。川が凍るほどの寒さで、夜、セキュリティーポイントやシャトルバス待ちの列に並ぶ際は、じっと寒さに耐えました。そのような中、会場周辺のお店の前にストーブが並んでいたり、会場では寒さをしのぐ仮設のシェルターが設置されているなど、寒さ対策が印象的でした。

 翻って、東京二〇二〇大会が行われる七月、八月は、暑さ指数が危険のレベルに達することも想定されます。もちろん、自助努力で小まめに水を飲んでもらうなどの啓蒙も必要ですが、一方で、ドライミストの設置などを含め、観客に対し、少しでも暑さを和らげる取り組みを行うべきだと考えますが、競技会場周辺における暑さ対策についての検討状況について伺います。

答弁1
オリンピック・パラリンピック準備局長
 大会時の競技会場周辺の暑さ対策についてでありますが、日本の高温多湿の気候になれていない外国からの来訪者に事前の啓発を行うことはもとより、多くの観客が集まる競技会場周辺では、熱中症を防ぐための暑さ対策が不可欠であります。

 そのため、都は、ホームページによる多言語での熱中症予防の広報に加え、競技会場周辺等における遮熱性舗装の整備、街路樹の計画的な剪定による緑陰の確保、区市等と連携した微細ミストなど、暑さ対策設備の設置等を進めております。

 また、現在、暑さをしのぐ日陰の状況や、飲料水を確保できる場所などの調査を行っております。この結果を踏まえ、関係局や会場周辺の自治体等とも連携し、暑さをしのぐ環境の確保やボランティアによる熱中症予防の呼びかけなど、必要な暑さ対策を検討してまいります。

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羽田空港アクセス線

質問1
 最後に、私の地元であります大崎や大井町もルートとなる予定の羽田空港アクセス線について伺います。

 平成二十八年、東京を訪れた外国人旅行者は一千三百万人を超え、今後、東京二〇二〇大会開催に伴い、さらに増加をする見込みです。今や東京の玄関といっても過言ではない羽田空港へのアクセス向上は、激しさを増す都市間競争に勝つための一つの重要な課題でもあります。

 森記念財団の世界の都市総合力ランキングを見ましても、都心から国際空港までのアクセス時間は、都市力をはかる上での重要な一指標として位置づけられていますが、東京は、ロンドンやパリ、シンガポール、香港といったほかの世界都市と比べると、空港アクセスに費やす時間が多いことが指摘されています。

 そこで、既存の路線や、現在使われていない線路等も活用し、ここ新宿や東京駅などの首都圏の主要駅から乗りかえなしで羽田空港に直結する、羽田空港アクセス線を早期に整備すべきと考えます。

 今回、都は、鉄道新線の整備促進に向け、新たに基金を創設することとしていますが、羽田空港アクセス線の実現に向けて、今後どのように取り組んでいくのか伺います。

 以上、東京大改革に共感し、今ここにいる私は、女性や子育て世代の切実でリアルな声が都政、政治の場に届く流れを当事者としてつくり、仲間とともに一致団結して、よりよい東京にしていく一翼を担うということをお誓い申し上げ、質問を終わります。

 ありがとうございました。

答弁1
東京都技監
 羽田空港アクセス線についてでございます。

 増大する航空需要に対応するには、羽田空港の機能を強化することに加え、空港アクセスの利便性をさらに向上させていくことが重要でございます。

 本路線は、りんかい線や上野東京ラインなど、既存の鉄道ネットワークと接続することで、広範囲にわたる空港アクセスの利便性が向上する効果が期待されてございます。

 一方、国の答申では、課題として、他の空港アクセス路線との補完関係を考慮しつつ、事業計画の検討の深度化が必要としてございます。

 今般、都は、課題を深度化するための調査費に加え、鉄道新線建設等準備基金を創設し、鉄道新線整備に対する都の取り組み姿勢を明確にすることといたしました。

 今後、具体的な事業スキーム等について、JR東日本を初め国など関係者間での協議、調整を加速してまいります。

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