監理団体の経営目標を設定し
PDCAサイクルを回すべき

都立公園の観光対策

質問1
 まず、都立公園についてお伺いします。

 地元墨田区には、都立横網町公園があります。この公園は、両国駅徒歩二分という好立地で、外国人観光客も多く訪れていますが、公園には古い和式のトイレが三カ所設置されているのみで、洋式トイレや誰でもトイレは設置されておりません。

 先日の東京マラソンでも、公園の前をランナーが通り、多くの地元区民や観光客でにぎわいましたが、両国駅周辺には、両国国技館や江戸東京博物館などがあり、今後も外国人観光客の増加が見込まれます。

 外国人観光客にとって、その国のトイレというのは大きく印象に残ります。二〇二〇年東京大会を控え、都立公園では洋式トイレを整備していくべきと考えますが、都の取り組みを伺います。

答弁1
建設局長
 都立公園におけるトイレの洋式化についてでございますが、東京二〇二〇大会に向けまして、都立公園を訪れる全ての方々が快適に利用できるトイレを整備することは重要でございます。

 都は、国内外から多くの来園者が見込まれる東京二〇二〇大会の競技会場となります公園や文化財庭園など二十二公園におきまして、便器を和式から洋式に改修いたしますとともに、誰でもトイレを設置するなど、トイレのバリアフリー化に取り組んでおります。

 来年度は、夢の島公園外十五公園で改修を行いまして、二〇二〇年までに、二十二公園にある便器の約八割の洋式化を目指してまいります。

 引き続き、これらの取り組みを推進し、誰もが快適に過ごせる公園づくりに取り組んでまいります。

質問2
 また、横網町公園には、関東大震災や東京大空襲などによる死者の遺骨が安置されている東京都慰霊堂があります。東京空襲犠牲者を追悼する平和祈念碑や復興記念館などの施設もあり、防災意識と平和への願いを再確認する場としての意味合いを持つ都立公園です。

 こうした情報は、外国人観光客にも共有していただきたいものであり、横網町公園では、主な施設の案内版にはQRコードによる多言語対応がされ、復興記念館では、平成三十年度から英語、中国語、韓国語の三カ国語の解説パンフレットが配布されると伺っています。

 多くの外国人が訪れる東京で、東京の歴史や文化を知っていただくためには、こうした多言語対応がますます重要になると考えます。

 そこで、都立公園における多言語対応について、都の取り組みを伺います。

答弁2
建設局長
 都立公園における多言語対応の取り組みについてでございますが、都立公園などで、外国人来園者が円滑に移動でき、快適に過ごせる環境を整えていくことは重要でございます。

 これまでも、多言語対応の案内サインの設置を進めますとともに、文化財庭園や動物園では、園内案内パンフレットの多言語化、携帯端末を活用した多言語対応の解説アプリの導入や外国語による庭園ガイドサービスの提供など、外国人来園者の利便性の向上に取り組んでまいりました。

 来年度は、葛西臨海公園外十一公園で多言語対応の案内サインを設置いたします。

 引き続き、海外から都立公園を訪れる方々が快適に過ごせますよう、多言語対応を進めてまいります。

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保育政策

質問1
 次に、保育所等の情報公開について伺います。

 国、東京都、区市町村では、待機児童問題解消のためにさまざまな努力を行っているところであります。

 保育所の運営には多くの公金が投入されており、例えば墨田区の認可保育所には、子供一人当たり年間で約二百三十万円、認証保育所でも年間で約百六十万円の公金投入がなされております。

 東京都は現在、待機児童対策として、保育の実施主体である区市町村を通じ、さまざまな独自の支援を行っており、その一つに、保育士等の処遇改善のためのキャリアアップ補助があります。現在行われている財政支援が、事業の意図したとおりに使われているのか、第三者の目からも確認できるよう、保育所の財務情報を公表することは、保育所のより健全な運営に資するのではないかと考えます。

 また、保活をする母親は、保育所を決める際、多くの情報を集め、驚くほど多角的な検討を行っています。その一つの観点として、保育所がどのようにお金を使っているのかの情報もまた、保護者にとって有用ではないかと考えます。

 そこで、保育士等の処遇改善を着実に進めていくためにも、また、保護者がより安心して保育所を選択できるようにするためにも、保育所等の財務情報の公開を積極的に進めていくべきと考えますが、都の取り組みについて伺います。

答弁1
福祉保健局長
 保育所等の財務情報に関するご質問にお答えをいたします。

 平成二十七年度から開始をいたしました保育士等キャリアアップ補助では、保育士等のキャリアアップや処遇改善に確実につながるよう、事業者に対しまして、キャリアパス要件の届け出、福祉サービス第三者評価の受審を補助の条件としているほか、補助金の透明性を確保するため、補助を活用した賃金改善の実績報告や、施設運営に係る財務情報等の都への提出を求めております。

 また、今年度からは、経験年数や職責に応じた保育従事者のモデル賃金や財務情報等を公表することをその条件に加えております。

 これらの情報は、今月下旬に開設をいたします子育て情報に関するポータルサイトに掲載し、広く都民に公開していくこととしており、保護者が保育所等を選択する際にも役立つものと考えております。

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働き方改革

質問1
 次に、働き方改革について伺います。

 我が国に根づいた長時間労働礼賛の働き方に関する思想を転換し、個々人の私生活に合った働き方を社会全体で認めていくための意識改革を進めることがまず必要であり、都庁でも超過勤務削減のための取り組みが行われています。

 平成二十八年十月に都庁で開始した二十時完全退庁や、残業削減マラソン等の取り組みに関しては、職員から、意識が変わった、業務を見直すきっかけになったなどの声や、業務量の削減や再分配など抜本的な対策が必要との声がありました。

 内閣府においても、国会対応業務の改善のためには早期の質問通告等の慣行の確立が不可欠と提言されており、都庁職員が残業ゼロを目指す場合において、議会を初め都庁にかかわる関係者の協力も欠かせず、関係者が協力し合うことによる生産性向上も期待できます。

 一方、二〇二〇年大会を控え、スピードが求められる課題が増加することも想定される中で、働き方改革がますます重要となります。

 今後、二〇二〇年大会に向け、過重労働を防ぐためにも、残業ゼロへの意識改革を引き続き浸透させると同時に、作業内容や仕事量の見直しをしていく必要があり、管理職によるマネジメント等に力を入れていくべきと考えられますが、都庁における残業ゼロを目指した取り組みについて、知事の所見を伺います。

答弁1
知事
 都庁残業ゼロの取り組みについてのご質問でございました。

 一昨年の十月に、残業ゼロの取り組みを開始いたして以来、効率的に仕事を終えて、早く帰る職場風土が着実に根づいてきており、これを継続、深化させるべく、徹底した取り組みを推進しているところでございます。

 一方で、東京二〇二〇大会など喫緊の課題を初めとして予算、計画、人事など、一定の時期に業務が集中する、そして、長時間労働が発生する職場があることも事実でございます。そして、そのための是正と職員の健康確保に向けて、勤務間インターバルや土日連続勤務禁止、退庁時刻の記録徹底などによります過重労働の防止にも取り組んでいるところでございます。

 また、年次有給休暇の取得促進につきましても、リフレッシュはもとより、先を読んで計画的な業務遂行を図る上で効果的であり、休ませることを責務とする職場づくりを推進いたしております。働き方改革は、休み方改革、休ませ方改革ではないかと考えております。

 さらに、仕事のやり方の見直しが肝心であります。年度末のこの時期を好機と捉えまして、業務の棚卸しや効果的な業務配分はもとより、業務や資料の徹底したスリム化に、新年度を前に、現在の担当職員が責任を持って取り組み、引き継ぐことが何よりも重要であります。

 今後とも、各組織の強いリーダーシップを持って、管理職及び職員の各レベルで働き方改革を加速させて、残業ゼロを目指した、効率的で生産性の高い都庁を実現してまいります。

質問2
 また、働き方改革には、少子化対策としても貢献する面があるといわれております。

 厚生労働省が行った調査によれば、第一子を出産した夫婦について、夫の家事、育児の参画時間が長いほど、第二子が生まれる割合が高くなるということが判明しています。

 男性の育児休業取得率が低い数値にとどまる中で、平成三十年度予算に、働くパパコースとして男性の育児休業取得の促進を図る事業が予算化されたことは重要です。

 女性の産後鬱の発生確率が高いのは、産後一カ月といわれています。母親が産後休業を取得しているその期間に父親がそばにいて、家事や育児を分担することは、母親、父親ともにいい影響があるのではないでしょうか。

 男性の育児休業取得促進は、当事者が声を上げるだけでは進めにくく、行政からの後押しが必要であると考えますが、都の取り組みを伺います。

答弁2
産業労働局長
 男性の育児休業取得支援についてでございますが、男性が、みずからも積極的に育児に参加することは、自身のライフワークバランスの実現に加え、女性の活躍を進める上でも重要でございます。

 都はこれまで、長時間労働の削減など、働き方の見直しを進める企業や、男性の育児参加に向けて目標と取り組み内容を定めた企業に対して、奨励金を交付するなどの支援を行ってまいりました。

 来年度は、これまでの取り組みを加速させ、男性従業員に配偶者の出産後など連続十五日以上の育児休業を取得させた企業に対し、休業期間に応じて奨励金を支給する制度を新たに開始いたします。

 今後とも、働き方改革や、育児と仕事の両立支援に取り組む企業を力強く後押ししてまいります。

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都財政

質問1
 次に、都の予算、財政に関する都民へのPRについて伺います。

 持続可能な東京を築いていくためには、より一層の賢い支出の徹底を図るべく、都民の皆様が都予算や都財政への理解を深めることが不可欠です。

 都はこれまでも、都民向けに東京都予算案の概要等を作成し、他の自治体と比べてもわかりやすい説明を工夫して行ってきました。

 今後の都財政に目を向けますと、社会保障関係経費、防災に係る経費、社会資本ストックの維持更新経費など、今後二十五年間で必要となる経費の増加額は、実に十五・二兆円に上るという試算が示されており、また、一般会計、特別会計合計で六兆円の都債残高が計上されております。

 このように、都は膨大な財政需要などを抱えているにもかかわらず、国による不合理な税制度の見直しにより、三十年間で六兆円もの財源を奪われてきました。しかし、こうした事実に対する怒りの声は、これまで都民の皆様からはほとんど聞こえてきませんでした。それは、都財政をめぐる状況や危機感などが、都民の皆様に十分に伝わっていないためではないでしょうか。

 今、都民の税金が奪われるというオレンジ色の冊子が反響を呼んでいますが、こうした都財政に関するPRを積極的に進めていくべきと考えます。

 平成三十年度予算案の発表に当たって、都予算や都財政に関する都民へのPR、わかりやすい説明という視点でどのような工夫を行ったのか、そして、今後どのように取り組んでいくのか、東京都の所見を伺います。

答弁1
財務局長
 予算や財政のわかりやすい説明についてでございますが、都民の皆様のご理解、ご協力をいただきながら財政運営を行っていくためには、わかりやすい予算、財政広報資料を作成することは非常に重要な取り組みでございます。

 平成三十年度予算案の発表に際しましても、前年度から改善を加えておりまして、緑の表紙の冊子、東京都予算案の概要では、事業内容の全体像が把握しやすくなるよう図表を多用するとともに、手にとりやすいポケット版といたしまして、ご紹介をいただきました、都民の税金が奪われる、それともう一冊、東京都予算案まるわかりブック、この二冊の冊子を作成いたしまして、キャラクター同士の会話でございますとか、四こまのイメージを用いるなど、より親しみやすく、わかりやすい説明となるよう、さまざまな工夫を加えたところでございます。

 今後も、多くの方々に都財政へのご関心やご理解を深めていただけるよう、創意工夫を凝らしながら、さらなる改善に努めてまいります。

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監理団体

質問1
 最後に、監理団体改革について伺います。

 東京都では、現在、監理団体改革が検討されていますが、まず、団体独自の自律的な経営改善を促すことが必要です。監理団体の設立目的に合わせた財務的な指数や都民の満足度など、適切な経営目標を設定し、PDCAサイクルを回すべきと考えますが、監理団体の経営評価について、都の取り組みを伺います。

答弁1
総務局長
 監理団体の経営評価についてですが、都の目指す三つのシティー実現に向けて、都政の現場を担う監理団体の経営基盤を強化し、自律的経営の促進を図っていくことは重要でございます。

 都では、監理団体みずからが、毎年度、経営目標を設定し、都が評価する経営目標評価制度を通じて、各団体の経営改善等の促進につなげています。

 今年度からは、新たに外部有識者で構成される評価委員会から意見聴取する仕組みの導入など、都民目線での制度の充実を図ったところでございます。

 さらに、来年度からは、団体がおおむね三年間で取り組むべき経営戦略を取りまとめる経営改革プランを本制度の評価対象に新たに位置づけ、PDCAサイクルの活用を徹底し、各団体のさらなる機能強化を促してまいります。

質問2
 また、個々の監理団体の財務情報を見ていきますと、現状の情報公開では、何に幾ら使っているのかが非常にわかりにくい状態となっています。法令で求められる最低限の情報公開に加えて、情報を受け取る側の視点に立った、わかりやすい情報公開を充実されることを望みます。

 さらに、都財政の受け入れが多い団体について、局では将来的に大幅な赤字が懸念されているにもかかわらず、傘下の団体では利益が出て、法人税を支払っているケースもあり、都財政が法人税として外部に流出しているとも考えられます。

 また、総資産の過半数を現預金と投資有価証券が占めており、その事業展開方法に改善の余地があるのではと疑問が残る団体も存在します。団体独自で改善を図ることができる範囲には限界があるため、局と監理団体がしっかりと連携し、委託料の積算や基金、積立金の水準等についても見直していかなければなりません。

 単に東京都の金銭的負担が減ればよいという観点だけでなくて、都民のために東京都が実施するべき事業であるか、それとも民間運営の方がなじむ事業なのかという定性的な観点からも、監理団体のあり方を検討し、部分最適ではなく、全庁最適を前提とした都税の使い方をするべく、局が主導して、監理団体のあり方や情報公開を戦略的に検討するべきと考えますが、都の見解を伺います。

 都議会議員として、都民の皆様からの負託をいただき、約七カ月が経過しました。東京を取り巻く情勢は日々刻々と変わりますが、常に都民ファーストの視点を忘れずに、これからも都民の皆様のために汗を流していく決意であることを申し上げ、私の質問を終わります。

 ご清聴ありがとうございました。

答弁2
総務局長
 監理団体のあり方の見直しについてですが、東京がその抱える課題を解決し、持続的に発展していくためには、都とともに、都庁グループの一員である監理団体の戦略的活用に向けた改革が欠かせないといえます。

 改革に当たっては、監理団体はもとより、団体を所管する各局、制度を所管する総務局の三者が、労働力人口の減少など、東京の将来動向を踏まえた上で、団体個々のあり方や今後注力すべき業務領域や役割等について検討していくことが重要でございます。

 そのため、現在進行中の見える化改革による官民の役割分担の整理とあわせ、来年度以降、団体の収支構造など、経営情報のさらなる公開を進め、各種事業等の再編などを含めた団体のあり方について、全庁的視点から戦略的かつ具体的な検討を重ね、必要な見直しにつなげてまいります。

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