女性活躍推進のために
待機児童対策や再就職支援を

女性活躍推進

質問1
 あかねがくぼかよ子でございます。

 働く母親として、待機児童対策、女性活躍推進、働き方改革について質問いたします。

 全ての女性が、その生き方に自信と誇りを持ち、自分の意思で個性と能力を十分に発揮できること、そして、職場、家庭、地域などあらゆる場面で活躍ができることを目指し、女性活躍推進法が昨年全面施行となりました。

 一方で、世界経済フォーラムの男女平等度を示すランキングによると、日本は、百四十四カ国中百十四位となり、過去最低を記録しています。女性の活躍を阻害している要因には、高度経済成長期を通じて形成されてきた固定的な男女の役割分担意識、偏見やさまざまな社会制度、慣行があると考えられています。

 働く女性がふえ、共働き世帯が主流となった今も、育児、介護など、家庭の役割を担い、仕事との両立に悩んでいるのは圧倒的に女性であります。男性も家庭の役割に貢献したくても、長時間労働や家計を支えるために仕事を優先せざるを得ない状態であります。

 都内の二十五から四十四歳の女性の就業率は七割を超えているにもかかわらず、三歳未満の子供のいる家庭の共働きは五割程度であります。改善の傾向にあるとはいえ、M字カーブの解消にはほど遠く、子育てと仕事の両立が困難であるということを示しています。

 都は大胆な待機児童対策により、女性が就労を諦めずに子供を産み育てられる環境整備を、従来にない規模で推進している点は高く評価をいたします。

 私の地元杉並区では、保育緊急事態宣言に基づき、精力的な保育所等の整備を行った結果、二十三区における認可保育所整備率は二十位から十二位まで上昇しました。待機児童を抱える家庭からは強く望まれていた整備であり、評価をしている一方で、地域の子供たちの遊び場、居場所であった区立公園までが保育所に転用されるなど、さまざまな犠牲の上に成り立っているということは認識しなければならない事実でもあります。

 このように、都心部での保育所の用地確保は大変困難であるため、都としても一層の協力をしていただきますよう要望いたします。

 一刻も早く預け先を確保しなければ働けない家庭にとっては、認可外保育所やベビーシッターなどが利用されているのが実態であります。また、不規則な勤務時間の方、病児、病後児、日曜、夜間などの保育ニーズには、保育所等では必ずしも対応ができません。

 つきましては、認可保育所一辺倒ではなく、ベビーシッターなども含めた保育サービス全体の拡充を希望いたします。

 認可外保育所やベビーシッターなどの利用料金が高額となる子育て費用については、税制上の優遇措置なども有効であると考えますが、都の見解をお伺いします。

答弁1
福祉保健局長
 認可外保育施設等の利用者負担軽減に関するご質問にお答えいたします。

 働き方が多様化する中、子育て家庭は保育ニーズに合わせて、日中の子供の預かりサービスのほか、休日や夜間、早朝等のさまざまなサービスを利用しております。

 こうした家庭を支援するため、都は、昨年度の緊急対策で、職員配置や設備等の基準を満たす認可外保育施設を利用する保護者の負担を軽減する事業を開始いたしました。

 また、今年度から、保育認定を受けて認可外の居宅訪問型保育サービスを利用する場合も負担軽減の対象としております。

 国に対しましては、本年六月に子育て家庭の費用負担を軽減し、仕事と家庭を両立しやすくするため、子育て支援サービスに要する費用について、税制上の優遇措置を講じるよう提案要求しているところでございます。

質問2
 真の女性活躍のためには、待機児童対策による保育の受け皿を用意することはもちろん必要でありますが、それだけではなく、男女ともに働き方の柔軟性を高め、長時間労働を是正し、地域で共生できる社会を再構築するなど、日本社会が構造的に大きく転換していくことが必要不可欠であるという前提から、産業面での都の取り組みについて質問いたします。

 都は、中小企業を対象に女性活躍推進人材育成事業を行っています。具体的には、女性活躍推進についての責任者の育成及び行動計画の策定を支援する研修を実施し、約六百社に対して報奨金を支給いたしました。

 今後は、これらの事業に参加された中小企業に対して、実際に職場での女性活躍が進んでいるのか、効果測定及びより一層の普及啓発をすべきと考えますが、見解を伺います。

答弁2
産業労働局長
 女性の活躍推進についてでございますが、企業における女性の活躍を推進するためには、旗振り役となるキーパーソンが必要となりますことから、都は、経営者や管理職等を対象に、取り組みのノウハウを提供するセミナーを開催し、企業における推進責任者として養成を行っているところでございます。

 また、推進責任者が、みずから中心となって女性の活躍推進のための行動計画を策定できるよう、社内の現状分析や改善策の検討方法などに関する研修も行っております。

 さらに、推進責任者を集めた企業交流会を開催し、グループディスカッション等を通じて他社の取り組み事例を学べる機会も提供しているところでございます。

 今後は、参加企業に対するアンケートを通じて、課題や効果等を把握するとともに、すぐれた事例を広く発信することで、企業における女性活躍を一層推進してまいります。

質問3
 次に、都内で年間二万人以上の女性が出産や育児で離職をしているという実態を踏まえ、再就職支援についてお伺いします。

 福祉保健基礎調査によると、離職した母親が再び働くための条件の最たるものは、短時間勤務でありました。

 地元の杉並区で、子育てママ世代との交流会でいただいた意見でありますが、出産や育児で離職をし、専業主婦になった女性でも、末子が小学校に入学するころから社会参加への意欲が高まっていく傾向にあるということでありました。

 しかしながら、一般に募集がされている仕事は、その内容や条件面で希望と折り合いがつかないために、実際の就労にはなかなか至らないということであります。

 また、仕事のブランクが長くなればなるほど、復職に対しての本人の心理的なハードルは上がってしまい、意欲があっても、最初の一歩を踏み出すことにちゅうちょしてしまっている方が多いとのことです。

 都は、女性の再就職を支援する女性しごと応援テラスを三年前から提供しており、利用者の満足度は九割を超え、六五%が実際に復職に至っています。昨年度、新規利用者は千五百名程度とのことですが、毎年二万人以上の女性が、出産、育児で離職をしているのですから、潜在的なニーズはもっと多いはずであると考えます。

 また、短時間勤務が可能な案件を開拓しているとのことですが、より専門性や過去の経験が賃金に反映されるということも重要でありますので、その点も考慮した求人開拓についても積極的に進めていただきたいと考えます。

 今後、潜在的な利用者にどのようにアプローチをし、また、求人開拓をどのように進めていくのか、見解をお伺いします。

答弁3
産業労働局長
 女性の再就職支援についてでございますが、都は、出産や育児等で一旦退職した女性が再び社会で活躍できるよう、女性しごと応援テラスにおいて、相談から職業紹介までワンストップでサポートをしております。

 再就職に関心があっても、具体的な行動に踏み出せない状況にある女性をテラスの利用につなげるため、地域に身近な区市と連携をいたしまして、就職活動の心構えやノウハウを学ぶセミナーを各地で開催いたしますほか、都内六カ所で啓発イベントを実施いたしまして、テラスでの支援内容や再就職の事例等を紹介しております。

 また、テラスの求人開拓に当たりましては、専任アドバイザーによるカウンセリングを通じて利用者の経験やスキルをきめ細かく把握し、求人企業の掘り起こしに生かすことで、マッチングの効果を高めております。

 今後もこうした取り組みにより、女性の再就職を積極的に後押ししてまいります。

質問4
 次に、女性に対する創業支援について伺います。

 総務省調査によりますと、都内には、みずから創業をした女性起業家が十三万人存在しており、四十代以降で女性起業家の割合が高くなる傾向にあるとのことです。事業主や経営者の立場は、自己の裁量で仕事の場所や時間を決めることができるため、やりがいやワークライフバランスの観点からも女性の起業が今後期待されていますが、まだまだ男女差の大きな分野の一つでもあります。

 都は、TOKYO創業ステーション、女性ベンチャー促進事業などを通じた創業支援をことしから開始をいたしました。二〇二〇年度には年間五百人の女性が都の支援で創業を目指すことを目標としており、小規模、低リスクなものから、海外への事業拡大などスケールアップを目指す内容まで対応ができる支援内容となっています。

 東京都の創業支援については、まだまだ認知度が低いため、女性起業家の輩出に向けて、より一層の広報努力を行い、ロールモデルを早期に生み出し、女性起業家予備軍の裾野を広げる取り組みが必要と考えます。

 TOKYO創業ステーションでコンシェルジュが受けた相談によりますと、子育て中の女性の多くは、在宅で家庭生活を犠牲にせずにビジネスができることを最も重視しているということでありました。

 女性の創業を促進するには、低リスクで創業ができるビジネスモデルの提案が有効だと考えますが、見解をお伺いします。

答弁4
産業労働局長
 子育て中の女性に対する創業の支援についてでございますが、都内での創業の活性化に向け、起業に取り組む女性が子育てなどと両立が可能な適度の負担と規模で経営のできる事業の立ち上げを支援していくことは重要でございます。

 このため、都は、TOKYO創業ステーションにおいて、女性が日ごろの経験や趣味などを生かした小規模な起業のプランをつくる場合に役立つ講習を行っております。

 また、創業に向けた計画について、子育てなど女性の起業家の抱えるさまざまな状況も踏まえた内容となるよう、専門家が担任制できめ細かくサポートをしております。これらにより実現した創業の事例に関して、パンフレットやホームページなどを通じて幅広く発信することにより、女性のさまざまなニーズに応じた起業を促してまいります。

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働き方改革

質問1
 最後に、働き方改革についてお伺いします。

 長時間勤務と長時間通勤が東京の働き方のスタンダードになってしまっています。これは、女性が出産や育児で離職をしてしまう要因になっているだけではありません。超高齢化社会では、男性の介護離職にもつながる課題であります。長時間労働により心身の健康を著しく害し、自殺や過労死につながったという事件も看過できません。

 教職員の長時間労働も社会問題化しています。私の地元杉並区の先生方にお話を伺いましたが、保護者の要望は多様化、家庭環境は複雑化してきているため、児童それぞれへの対応にも、以前に比べて時間がかかるとおっしゃっていました。

 六月の都内公立学校での実態調査によりますと、週当たりの総在校時間六十時間を超える、いわゆる過労死ライン相当にある教職員が相当数いるということが明らかになりました。

 この実態については、保護者や地域に対して理解を求めていくということでありますが、教員への配慮につながる有効な方策であると考えます。ぜひ保護者などと課題の共有化を図られたいと考えます。

 教職員の働き方改革について、教員以外の人材の活用、ICT化支援については、代表質問でもお伺いをいたしましたが、そもそも学校業務全体を見える化し、業務内容、業務量の観点から定期的にチェックをして改善していくことが必要と考えますが、見解をお伺いします。

答弁1
教育長
 学校における業務内容の見直しについてでございますが、教員の負担軽減に当たっては、業務内容や業務量を精査し、教員の業務の範囲を明確にすることにより、教員がその専門性を発揮できる環境を整備することが重要でございます。

 このため、都教育委員会は、教員の勤務実態調査を実施し、出退勤時刻の状況を調べるとともに、個々の業務内容やその従事時間などについても把握をいたしました。

 こうした調査において明らかとなった教員業務の実態に加え、学校現場や区市町村教育委員会、保護者等からの意見なども踏まえながら、業務の縮減に向けた取り組みについて今後検討し、適宜改善を図ってまいります。

質問2
 都庁職員の働き方改革についてお伺いします。

 昨年十月から二十時完全退社などを進めてまいりました。その結果、全体で一割の超過勤務削減につながり、管理職初め職員全体の意識改革を促し、すぐに削減できる残業に対しては確実に成果が上がったと評価をいたします。

 一方で、本質的に多忙を極める部署、職種に対しては、長時間労働の是正は容易ではないと伺っています。該当の職員が健康を害することのないよう、抜本的な対策を図られたいと考えます。

 先月、知事による都庁働き方改革宣言がなされましたが、具体的な対策の内容についてお伺いします。

 最後に、働き方改革によって、男女平等参画を進め、仕事と家庭の調和がとれた、より充実した生き方を実現できる社会に向けて、全力を注ぐということをお約束をいたしまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

答弁2
知事
 私の方からは、都庁職員の働き方改革についてお答えをいたします。

 昨年十月、残業ゼロへの取り組みを一種のショック療法として開始いたしましたが、その後、都庁では、各現場ごとに超勤縮減へのPDCAを積み重ねて、効率的に仕事を終えて早く帰るという職場風土が着実に根づいており、この取り組みを継続、深化させる必要がございます。

 一方で、臨時、突発的な課題への対応や全庁の調整を行う部署などでは、ご指摘のように、依然として長時間労働が発生していることも事実でございます。その是正と職員の健康管理を徹底するために、ことしの十月から終業時と始業時の間に一定の時間を設定する勤務間インターバルや、土日連続勤務禁止をルール化いたしまして、全庁二十時完全消灯日を設定するなど、取り組みを強化しているところでございます。

 さらに、仕事改革の徹底によります効率化はもとより、フレックスタイム制の本格実施やテレワークの導入の拡大、また、一年単位の変形労働時間制といった新たな手法など、各職場の実態を踏まえた働き方の選択肢を幅広く整備をいたしまして活用していく必要がございます。

 こうした認識のもとで、先月、全局長とともに私自身、都庁働き方改革宣言を行ったところでございまして、各組織のトップの強いリーダーシップをもちまして、働き方改革をさらに加速させる、それぞれの職場で全ての職員が生き生きと働ける、生産性の高い都庁を実現してまいりたいと考えております。

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