1. トップ
  2. 本会議の会議録
  3. 平成29年第1回定例会
  4. 第四号

平成二十九年東京都議会会議録第四号

平成二十九年三月二日(木曜日)
 出席議員 百二十五名
一番小林 健二君
二番加藤 雅之君
三番大門さちえ君
四番和泉ひろし君
五番山森 寛之君
六番前田 和茂君
七番大場やすのぶ君
八番大津ひろ子君
九番塩村あやか君
十番やながせ裕文君
十一番小松 久子君
十二番西沢けいた君
十三番宮瀬 英治君
十四番米倉 春奈君
十五番白石たみお君
十六番斉藤やすひろ君
十七番栗林のり子君
十八番遠藤  守君
十九番伊藤こういち君
二十番菅野 弘一君
二十一番川松真一朗君
二十二番栗山よしじ君
二十三番小松 大祐君
二十四番堀  宏道君
二十五番木村 基成君
二十六番山内  晃君
二十七番上田 令子君
二十八番おときた駿君
二十九番山内れい子君
三十番中山ひろゆき君
三十一番田中 朝子君
三十二番石川 良一君
三十三番里吉 ゆみ君
三十四番和泉なおみ君
三十五番尾崎あや子君
三十六番大松あきら君
三十七番吉倉 正美君
三十八番まつば多美子君
三十九番高倉 良生君
四十番松田やすまさ君
四十一番柴崎 幹男君
四十二番舟坂ちかお君
四十三番清水 孝治君
四十四番鈴木 錦治君
四十五番神野 次郎君
四十六番北久保眞道君
四十七番高椙 健一君
四十八番栗山 欽行君
四十九番和泉 武彦君
五十番両角みのる君
五十一番西崎 光子君
五十二番あさの克彦君
五十三番新井ともはる君
五十四番中村ひろし君
五十五番島田 幸成君
五十六番とくとめ道信君
五十七番河野ゆりえ君
五十八番小竹ひろ子君
五十九番上野 和彦君
六十番野上 純子君
六十一番中山 信行君
六十二番谷村 孝彦君
六十三番藤井  一君
六十四番近藤  充君
六十五番小宮あんり君
六十六番ほっち易隆君
六十七番河野ゆうき君
六十八番島崎 義司君
六十九番鈴木 章浩君
七十番きたしろ勝彦君
七十一番田中たけし君
七十二番鈴木 隆道君
七十三番神林  茂君
七十四番早坂 義弘君
七十五番秋田 一郎君
七十六番今村 るか君
七十七番斉藤あつし君
七十八番小山くにひこ君
七十九番大西さとる君
八十番畔上三和子君
八十一番大島よしえ君
八十二番松村 友昭君
八十三番鈴木貫太郎君
八十四番ともとし春久君
八十六番長橋 桂一君
八十七番中屋 文孝君
八十八番鈴木あきまさ君
八十九番桜井 浩之君
九十番山崎 一輝君
九十一番三宅 正彦君
九十二番山加 朱美君
九十三番高橋かずみ君
九十四番山田 忠昭君
九十五番林田  武君
九十六番こいそ 明君
九十七番田島 和明君
九十八番古賀 俊昭君
九十九番立石 晴康君
百番野上ゆきえ君
百一番尾崎 大介君
百二番石毛しげる君
百三番植木こうじ君
百四番かち佳代子君
百五番曽根はじめ君
百六番小磯 善彦君
百七番橘  正剛君
百八番東村 邦浩君
百九番中嶋 義雄君
百十番宇田川聡史君
百十一番高橋 信博君
百十二番崎山 知尚君
百十三番高木 けい君
百十四番相川  博君
百十五番吉原  修君
百十六番野島 善司君
百十七番三宅 茂樹君
百十八番川井しげお君
百二十番高島なおき君
百二十一番吉野 利明君
百二十二番内田  茂君
百二十三番酒井 大史君
百二十四番山下 太郎君
百二十五番清水ひで子君
百二十六番大山とも子君
百二十七番吉田 信夫君

 欠席議員 一名
百十九 番  野村 有信君
 欠員
    八十五番

 出席説明員
知事小池百合子君
副知事安藤 立美君
副知事川澄 俊文君
副知事中西  充君
副知事山本  隆君
教育長中井 敬三君
東京都技監都市整備局長兼務邊見 隆士君
政策企画局長長谷川 明君
総務局長多羅尾光睦君
財務局長武市  敬君
警視総監沖田 芳樹君
主税局長目黒 克昭君
生活文化局長中嶋 正宏君
オリンピック・パラリンピック準備局長塩見 清仁君
環境局長遠藤 雅彦君
福祉保健局長梶原  洋君
産業労働局長藤田 裕司君
建設局長西倉 鉄也君
港湾局長斎藤 真人君
会計管理局長浅川 英夫君
消防総監高橋  淳君
交通局長山手  斉君
水道局長醍醐 勇司君
下水道局長石原 清次君
青少年・治安対策本部長廣田 耕一君
病院経営本部長内藤  淳君
中央卸売市場長村松 明典君
選挙管理委員会事務局長福田 良行君
人事委員会事務局長松山 英幸君
労働委員会事務局長土渕  裕君
監査事務局長猪熊 純子君
収用委員会事務局長砥出 欣典君

三月二日議事日程第四号
第一 第一号議案
平成二十九年度東京都一般会計予算
第二 第二号議案
平成二十九年度東京都特別区財政調整会計予算
第三 第三号議案
平成二十九年度東京都地方消費税清算会計予算
第四 第四号議案
平成二十九年度東京都小笠原諸島生活再建資金会計予算
第五 第五号議案
平成二十九年度東京都母子父子福祉貸付資金会計予算
第六 第六号議案
平成二十九年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
第七 第七号議案
平成二十九年度東京都中小企業設備導入等資金会計予算
第八 第八号議案
平成二十九年度東京都林業・木材産業改善資金助成会計予算
第九 第九号議案
平成二十九年度東京都沿岸漁業改善資金助成会計予算
第十 第十号議案
平成二十九年度東京都と場会計予算
第十一 第十一号議案
平成二十九年度東京都都営住宅等事業会計予算
第十二 第十二号議案
平成二十九年度東京都都営住宅等保証金会計予算
第十三 第十三号議案
平成二十九年度東京都都市開発資金会計予算
第十四 第十四号議案
平成二十九年度東京都用地会計予算
第十五 第十五号議案
平成二十九年度東京都公債費会計予算
第十六 第十六号議案
平成二十九年度東京都臨海都市基盤整備事業会計予算
第十七 第十七号議案
平成二十九年度東京都病院会計予算
第十八 第十八号議案
平成二十九年度東京都中央卸売市場会計予算
第十九 第十九号議案
平成二十九年度東京都都市再開発事業会計予算
第二十 第二十号議案
平成二十九年度東京都臨海地域開発事業会計予算
第二十一 第二十一号議案
平成二十九年度東京都港湾事業会計予算
第二十二 第二十二号議案
平成二十九年度東京都交通事業会計予算
第二十三 第二十三号議案
平成二十九年度東京都高速電車事業会計予算
第二十四 第二十四号議案
平成二十九年度東京都電気事業会計予算
第二十五 第二十五号議案
平成二十九年度東京都水道事業会計予算
第二十六 第二十六号議案
平成二十九年度東京都工業用水道事業会計予算
第二十七 第二十七号議案
平成二十九年度東京都下水道事業会計予算
第二十八 第八十六号議案
平成二十九年度東京都中央卸売市場会計補正予算(第一号)
第二十九 第二十八号議案
職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例
第三十 第二十九号議案
東京都職員定数条例の一部を改正する条例
第三十一 第三十号議案
特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第三十二 第三十一号議案
市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第三十三 第三十二号議案
東京都区市町村振興基金条例の一部を改正する条例
第三十四 第三十三号議案
都と特別区及び特別区相互間の財政調整に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例
第三十五 第三十四号議案
都と特別区及び特別区相互間の財政調整に関する条例の一部を改正する条例
第三十六 第三十五号議案
平成二十八年度分の都と特別区及び特別区相互間の財政調整の特例に関する条例
第三十七 第三十六号議案
東京都議会議員及び東京都知事の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部を改正する条例
第三十八 第三十七号議案
東京都都税条例等の一部を改正する条例
第三十九 第三十八号議案
東京都体育施設条例の一部を改正する条例
第四十 第三十九号議案
東京都教育委員会の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第四十一 第四十号議案
学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例
第四十二 第四十一号議案
東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
第四十三 第四十二号議案
東京都市計画事業北新宿地区第二種市街地再開発事業施行規程を廃止する条例
第四十四 第四十三号議案
東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
第四十五 第四十四号議案
東京都国民健康保険運営協議会条例
第四十六 第四十五号議案
東京都国民健康保険調整交付金条例の一部を改正する条例
第四十七 第四十六号議案
東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第四十八 第四十七号議案
東京都障害者支援施設等に関する条例の一部を改正する条例
第四十九 第四十八号議案
東京都イノベーション創出基金条例
第五十 第四十九号議案
東京都工場立地法地域準則条例を廃止する条例
第五十一 第五十号議案
東京都海上公園条例の一部を改正する条例
第五十二 第五十一号議案
東京都自然公園条例の一部を改正する条例
第五十三 第五十二号議案
東京都無電柱化推進基金条例
第五十四 第五十三号議案
東京都立公園条例の一部を改正する条例
第五十五 第五十四号議案
特定異性接客営業等の規制に関する条例
第五十六 第五十五号議案
警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例
第五十七 第五十六号議案
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の一部を改正する条例
第五十八 第五十七号議案
公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例の一部を改正する条例
第五十九 第五十八号議案
東京消防庁職員定数条例の一部を改正する条例
第六十 第五十九号議案
都立府中療育センター(二十八)改築工事請負契約
第六十一 第六十号議案
都営住宅二十八CS─一〇一東(港区北青山三丁目・港区施設)工事請負契約
第六十二 第六十一号議案
都営住宅二十八H─一〇七東(江東区豊洲四丁目)工事請負契約
第六十三 第六十二号議案
都営住宅二十八CH─一〇二西(村山・武蔵村山市施設)工事その二請負契約
第六十四 第六十三号議案
都営住宅二十八H─一〇四東(江東区南砂三丁目)工事請負契約
第六十五 第六十四号議案
警視庁有家族者待機寮戸田橋住宅B号館(二十八)耐震改修工事請負契約
第六十六 第六十五号議案
警視庁四谷警察署庁舎(二十八)改築工事請負契約
第六十七 第六十六号議案
都立城東高等学校(二十八)改修工事請負契約
第六十八 第六十七号議案
都立府中療育センター(二十八)改築空調設備工事請負契約
第六十九 第六十八号議案
都立府中療育センター(二十八)改築給水衛生設備工事請負契約
第七十 第六十九号議案
環状七号線地下広域調節池(石神井川区間)工事請負契約
第七十一 第七十号議案
平成二十八年度十三号地新客船ふ頭岸壁(-(マイナス)十一・五m)駐車場等用地建設工事請負契約
第七十二 第七十一号議案
平成二十八年度新砂水門(再整備)建設工事(その四)請負契約
第七十三 第七十二号議案
妙正寺川整備工事(その二〇二)請負契約
第七十四 第七十三号議案
包括外部監査契約の締結について
第七十五 第七十四号議案
土地の信託の変更について
第七十六 第七十五号議案
八王子市指定介護療養型医療施設の指定等に係る事務の受託について
第七十七 第七十六号議案
地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターに対する出資について
第七十八 第七十七号議案
地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター定款の変更について
第七十九 第七十八号議案
区分建物の買入れについて
第八十 第七十九号議案
都道の路線の認定及び廃止について
第八十一 第八十号議案
平成二十九年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担について
第八十二 第八十一号議案
平成二十八年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区の負担の変更について
第八十三 第八十二号議案
多摩川流域下水道北多摩一号処理区の建設に要する費用の関係市の負担について
第八十四 第八十三号議案
平成二十八年度東京都一般会計補正予算(第三号)
第八十五 第八十四号議案
平成二十八年度東京都特別区財政調整会計補正予算(第一号)
第八十六 第八十五号議案
平成二十八年度東京都用地会計補正予算(第一号)
第八十七 第八十七号議案
東京都指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第八十八 第八十八号議案
東京都指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第八十九 第八十九号議案
東京都障害福祉サービス事業の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
議事日程第四号追加の一
第一 東京都収用委員会委員の任命の同意について(二八財主議第五七二号)
第二 東京都収用委員会委員の任命の同意について(二八財主議第五七三号)
第三 東京都収用委員会予備委員の任命の同意について(二八財主議第五七四号)
第四 議員提出議案第四号
東京都シルバーパス条例の一部を改正する条例

   午後一時開議

○議長(川井しげお君) これより本日の会議を開きます。

○議長(川井しげお君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(川井しげお君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 議員より、議員提出議案第四号、東京都シルバーパス条例の一部を改正する条例、知事より、東京都収用委員会委員の任命の同意について外人事案件二件がそれぞれ提出されました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

○議長(川井しげお君) 昨日に引き続き質問を行います。
 六十五番小宮あんりさん
〔六十五番小宮あんり君登壇〕

○六十五番(小宮あんり君) ことしも町会や自治会、各種団体の新年会でさまざまな意見を伺いました。築地市場は豊洲に移転するのかと聞かれます。保育園をもっとつくってほしいと頼まれます。木造住宅密集地域に暮らす方からは、初期消火のための消火栓の位置はここがいいよとか、まちをパトロールする防犯団体の方からは、ごみが放置された危険な空き家があそこにあるよとか、健康維持のため、まち歩きをする方からは、狭い歩道に段差や勾配があって、ベビーカーもお年寄りも歩きにくいということなど、東京の抱える大きな課題から身近な課題まで、いろいろなことを教えていただきます。
 こうした方々は、自分たちのまちに対して意識が高く、自助、共助の精神で活動している皆さんです。そういう皆さんが自分たちだけではどうにもならない問題を解決することが、私たち政治や行政、すなわち公助の役割です。
 特に、区市町村と比べ、東京都の職員と都民との距離は遠いものだなと、都議会での六年間で感じてきました。だからこそ、私たち議員が都民の思いをしっかりと行政に伝えていかなければなりません。
 小池知事の就任で、東京へ期待と注目が集まっている今は、都民の共感を得て、そうした東京の抱えるさまざまな課題を解決するチャンスでもあります。
 私はこの六年間、都議会で、無電柱化を初めとする人に優しいまちづくりの推進を訴えてきました。東京では、たとえ人と人とがすれ違えないような狭い歩道があっても、簡単に道幅を広くはできません。そんな歩道を放置すれば、人は自然と歩きにくい歩道を避けて裏通りを通るようになります。交通事故の危険もふえ、表通りの商店街の活気も失われます。
 電線を地下に埋め、電柱をなくせば、災害時の電柱の倒壊を防ぎ、ライフラインを守ります。子供もお年寄りも歩きやすい道が生まれます。まちの価値も高まります。知事も国会議員時代から、この事業に熱心に取り組んでおられたと伺っています。そのためか、最近は多くの方から、東京の無電柱化はどのくらい進んでいるのか、住宅街の狭い道を無電柱化してほしいなど、今までにない関心をいただいています。
 私は、都が優先する緊急輸送道路だけでなく、環七と環八の中間にある都道中杉通りの無電柱化を推進してきました。現在、近隣の皆様のご理解をいただきながら工事が進んでいます。
 また、都道だけでなく、道幅の狭い区市町村道の無電柱化には、財政面、技術面で東京都の支援が欠かせません。例えば、狭い道には必要な機器を地上に置く場所がありません。そうした機器を民地や公共空間などに設置する策、その際の非課税措置などを東京都が手引として取りまとめ、区市町村への研修に盛り込むなど、これまで地道な努力を重ねてきました。
 また、都議会自民党の都市政策推進本部では、東京電力の無電柱化モデル施設の視察をして、必要な機器のコンパクト化を学び、そうした技術を区市町村でも活用できるよう、技術者の育成を支援してきました。
 そして、このたび区市町村への新たな支援策が打ち出されました。それは、無電柱化の計画をつくるための経費や、低コスト手法の導入に取り組む区市町村の路線に対し、都が費用を全額補助する制度です。面的な無電柱化を推進する新たな一歩であると強く期待をしています。
 防災、快適な歩行空間の確保、まちの活性化など、無電柱化にはさまざまな効果があります。また、地域によって課題はさまざまですから、東京都はしっかりと区市町村と連携し、積極的に支援すべきです。具体的にどう取り組むのか伺います。
 次に、誰もが活躍できるまちづくりについて。
 女性の活躍が期待される昨今、東京都は待機児童対策について、保育所の整備補助、賃借料補助などのハード面、さらに、保育士のキャリアアップ補助や宿舎借り上げ支援など人材確保と定着のためのソフト面、両面に力を入れてきました。
 しかし、待機児童ゼロの達成には、保育所をふやすだけでなく、産休や育休、勤務時間の短縮など、働きながら子育てしやすい職場づくりが不可欠です。知事の号令のもと、都庁職員は、残業を減らすための意識改革や昼食の時間帯を分散するなど、働き方改革への取り組みを始めました。
 こうした改革を社会全体に広げていくには、都内の事業所の九九%を占める中小企業、小規模事業所への支援が重要です。中小企業の中でも、従業員が一人から四人の会社が五四・五%、五人から九人の会社が二〇・七%を占めます。限られた人数で事業を営む中小企業が働き方改革を進めるのは簡単なことではありません。
 都は今年度、新たに多様な勤務形態の実現に向けた支援制度を設け、来年度は拡充するとしていますが、今年度の利用実績を見ると、まだまだこれからといったところです。
 働き方改革に関する制度は複数あります。しかし、必死に働く経営者の方々に、制度の違いを学ぶ余裕はありません。誰にでもわかりやすく、利用しやすい、そうした制度となるよう工夫すべきです。
 今は育児を抱える社員も介護に直面する社員もいない、そんな会社でも、必ずいつか育児や介護の問題にぶつかります。そのときに備え、社内で話し合っておくだけでも、意識改革や社員の働きやすい環境づくりにつながります。働き方改革に関する都の事業を総合的に発信し、活用を促進していくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、人に優しいまちづくりについて。
 そのきっかけとなる二〇二〇年東京大会まであと三年。昨年、リオから東京へと引き継がれたオリンピック・パラリンピックの旗が、被災地や都内各地を巡回し、機運を高めています。学校でもオリンピック・パラリンピック教育が始まりました。その目標は、ボランティア精神の醸成、障害者理解の促進、スポーツ志向、日本人としての自覚と誇り、豊かな国際感覚の習得です。子供たちが心身ともに豊かに育つ、その一助となってほしいと思います。
 東京都教育委員会が今年度指定した百校のオリンピック・パラリンピック教育重点校のうち、障害者理解の促進に取り組む学校は三十五校あります。そうした学校では、アイマスクや車椅子の体験、ボッチャ等の障害者スポーツを特別支援学校や特別支援学級の児童生徒とともに楽しむなどして、障害への理解を深めています。
 二〇二〇年のその先には、東京が目指す共生社会があります。その中心となるのは、子供たちです。彼らが障害への理解を深め、障害のある人がどんな助けを必要としているか知ることが大切です。そのためにも、パラリンピックや障害者スポーツに関する教育をさらに充実すべきと考えますが、見解を伺います。
 子供たちが豊かに成長できるまち、そして、高齢者が安心して暮らせるまち、その実現には、高齢者が幾つになっても住みなれた自分の家に、まちに住み続けることのできる環境が重要です。しかし、そう希望する高齢者の六割は、その望みを諦めています。理由は、家族に負担をかけられないから、在宅でどのような医療や介護サービスが受けられるかわからないからとなっています。
 東京では、特別養護老人ホームなど施設の整備は簡単なことではありません。だからこそ、住みなれた家に、まちに暮らしながら、必要な医療や介護サービスが受けられる地域包括ケアシステムの構築を、各区市町村において、東京都がしっかりと支援すべきです。
 都は、医療と介護の連携、また、人材確保の面から、地域包括ケアシステムの構築を支援してきました。そして、四月からは、全区市町村において、介護予防の新しい総合事業が実施されます。
 これまでは、主に要介護予備群となってから介護予防事業の対象者とされました。今後は、全ての高齢者が健康で元気なうちから介護予防事業の対象となります。そうした高齢者が主体的に社会に参加する環境をつくるために、地域包括支援センターなどを中心として、場所の提供や活動メニューの提案を行うこととなります。
 高齢者はキョウイクとキョウヨウが大事と町会や老人会でよく耳にします。これは、きょう行くところがあるのキョウイクと、きょう用事があるのキョウヨウです。これからは行政が、きょう行くところを、きょうの用事をつくるためのきっかけを提供する、それが新しい介護予防事業となります。
 都としても、そうした区市町村の新たな体制を支援して、幾つになっても元気で長生きできる、そうした社会を目指すべきと考えますが、見解を伺います。
 最後に、安全なまちづくりについて。
 冒頭にも申し上げたとおり、自助、共助では解決できない課題に対して、公助の力が必要です。都内には約百七十三万戸の分譲マンションがあります。その約二割に当たる約三十六万戸が、昭和五十六年以前に建てられた旧耐震基準のマンションです。中でも築四十年以上経過したマンションの約四割は、容積率が超過し、単独での建てかえが困難と推計されています。
 私は、一昨年の予算特別委員会、また、住宅政策審議会で、そうした単独での建てかえが困難な老朽マンションの再生支援に都は取り組むべきと訴えてまいりました。
 その後、都は昨年度、今年度と二年間かけて、品川区、杉並区、多摩市において、まちづくりと連携したマンションの建てかえを検討するモデル事業を実施してきました。
 杉並区では、この間、地元関係者の意向調査や、隣地と一体的なマンションの建てかえができないかなど、技術的な検討を行ってきました。しかし、建てかえ前の規模を維持することは難しく、管理組合などは、都のさらなる支援を切望しています。マンションは個人の資産です。しかし、緊急輸送道路の確保や、周辺の住民に与える影響なども考慮して、都として適切に支援すべきと考えます。
 そこで、モデル事業を踏まえて、今後の分譲マンションの建てかえ促進にどう取り組むのか、所見を伺います。
 私はこの六年間、人に優しいまちづくりを掲げて活動してきました。世界でも有数の巨大都市東京は、効率性を追求する余り、時に弱い者には暮らしにくい一面を持ちます。歩道の真ん中を塞ぐ電柱はその一つのシンボルです。狭い歩道から電柱をなくし、誰もが快適に歩ける道をつくること、それは東京を人に優しいまちにするための第一歩です。
 都民の皆さんが日々暮らしの中で感じている不安や不満に一つずつ丁寧に向き合っていけば、東京は変わります。そのために、これからも一人一人の声を大切に都政に届けていくことをお約束し、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 小宮あんり議員の一般質問にお答えをいたします。
 働き方改革についてご質問がございました。
 ライフワークバランスを実現して、誰もが活躍できる社会にするためには、働き方の改革、意識改革は、もはや避けては通れません。ようやくこの日本でも、働き方改革に取り組む機運が生まれてまいりました。ようやくであります。
 今後さらに広めていくためには、大企業はもとより、中小企業でも取り組みが進みますように、そのメリット、そして都の支援策を、経営者の方々にわかりやすく伝えていくことが重要と考えております。
 そこで、今年度、働き方改革の意義を伝えるPR動画を作成いたしまして、トレインチャンネルを通じて、経営者の方々に向けてメッセージを発しております。
 さらに、長時間労働の削減など、働き方を見直すことで成果を上げている企業の取り組み、これ結構あるんですね。その成果を、さまざまなメディアやウエブサイトなどを通じて積極的に紹介をして、働き方改革のメリットを効果的に訴求をしてまいります。
 また、来年度開設するテレワーク推進センターに、ライフワークバランス推進のための施策をワンストップで提供する都独自の窓口を併設いたします。企業ニーズに応じた適切なサービスを案内するなど、きめ細やかな支援を行ってまいる考えでございます。
 こうした取り組みを通じまして、東京から、働き方改革を力強く進めてまいりたいと考えております。
 残余の質問につきましては、教育長、東京都技監、そして、関係局長からご答弁をさせていただきます。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) パラリンピック等の教育の充実についてでございますが、障害者スポーツの最高峰であるパラリンピック東京大会は、子供たちが障害者スポーツへの関心を高め、障害者への理解を深める絶好の機会となります。
 そのため、都教育委員会は、今年度、障害者理解教育に先進的に取り組んでいる学校の実践をまとめ、全都に周知するとともに、パラリンピックスポーツ実技講習会を三回実施し、教員の指導力を高めてまいりました。
 来年度は、実技講習会を十回に拡大するほか、障害者スポーツ体験等に積極的に取り組むパラリンピック競技応援校を新たに指定するとともに、特別支援学校対抗のボッチャ交流会を創設し、小中学生も参加交流する機会を設けてまいります。
 こうした取り組みを通じ、障害者スポーツへの興味、関心や互いに認め合う心を子供たちに育んでまいります。
〔東京都技監邊見隆士君登壇〕

○東京都技監(邊見隆士君) 分譲マンションの建てかえ促進についてでございます。
 容積率や絶対高さ制限により既存不適格となっているなど、単独では建てかえが困難なマンションについては、周辺との共同化などにより、まちづくりと連携して建てかえを促進することが有効でございます。
 このため、防災上の観点から、旧耐震基準のマンションを対象に、地域の安全性や魅力の向上に寄与する建てかえを支援する新たな制度を創設をいたします。
 具体的には、来年度から、区市が地域のまちづくり計画を検討する場合や、管理組合が建てかえを検討する場合に、その費用を助成するとともに、容積率の緩和により共同化などを促進するため、都市開発諸制度などを見直してまいります。
 こうした取り組みによりまして、マンションの建てかえを積極的に促進し、良好な市街地環境の形成を図ってまいります。
〔建設局長西倉鉄也君登壇〕

○建設局長(西倉鉄也君) 区市町村の無電柱化に対する支援についてでございますが、区市町村道の無電柱化を進めるためには、道幅の狭い道路に対応できる技術開発やコスト縮減を図っていくことが重要でございます。
 このため、都は、東京電力やNTT等と本年一月に、無電柱化低コスト技術検討会を設置いたしまして、材料の見直し、電線等の埋設の深さを浅くする手法の導入、電線共同溝のさらなるコンパクト化等の検討を進めております。
 今後は、区市町村が設置する技術検討会に参加し、この成果を提供するなど、技術支援を強化いたしますとともに、平成二十九年度から補助制度を拡充しまして、道幅の狭い道路に低コスト手法を導入する区市町村に財政支援を行ってまいります。
 引き続き、区市町村に対する支援を積極的に行い、面的に広がりを持った無電柱化を推進してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 介護予防に取り組む区市町村への支援についてのご質問にお答えをいたします。
 都は、全ての区市町村が、本年四月までに新しい介護予防事業を実施できますよう、介護予防に関する幅広い知識と経験を有する専門職を、地域包括支援センター等に配置する取り組みを支援してまいりました。
 来年度からは、リハビリテーション専門職等と連携して、体操などを行う通いの場の運営ノウハウの提供や、ボランティアの養成などを行う地域づくり推進員を新たに配置し、住民が主体となって、身近な場所で介護予防の取り組みを進める区市町村への支援を開始をいたします。
 また、新たに東京都健康長寿医療センターに介護予防推進支援センターを設置し、地域で介護予防に取り組む人材の育成や、専門的知見を生かした相談支援等を行うなど、区市町村の介護予防の取り組みを支援してまいります。

○議長(川井しげお君) 二十一番川松真一朗君
〔二十一番川松真一朗君登壇〕

○二十一番(川松真一朗君) 初めに、東京都の政策実行が、結果的に都の税収増など、次の効果を生むことが大切だと私は常々考えております。
 都の施策を見詰め直した上で、私は、好循環を都に生み出すワイズスペンディングの観点から、質問、政策提案をさせていただきます。
 去年の世界都市総合ランキングで、これまで四位だった東京がパリを抜き、ついに三位となりました。これは本当にうれしいことです。加えて、東京を訪れる外国人旅行者数は、一昨年には一千万人を突破しております。
 今、築地か豊洲かということで、市場に世間の関心が高まっています。具体論が先行しておりますが、きょうは総論であります。
 実は、私が市場を研究した際に、パリのランジス市場はその運営において、私自身の憧れとなっており、東京もランジスやニューヨークのフルトンにまさる市場を後世に残すべきだと強く考えております。今後ますます東京への注目が高まる中、世界で一番の都市東京を実現するためにも、都の卸売市場は日本のすばらしい食材を提供することを通じ、東京の魅力を高めることに大きく貢献できると私は考えておりますが、知事の卸売市場に対する見解を伺います。
 さて、築地市場について、マスコミの報道を受けて、都民の皆様、国民の皆様から、私のところへ心配しているという声が届いております。築地市場が現在稼働している中で、私も、今の報道はとても心配しています。
 そこでですが、記者団から築地の安全性について問われた際、知事は、安全だという認識を示されました。その理由をお伺いいたします。
 東京はさまざまなものづくりの集積地です。今挙げた築地が起源とされる武士が始めたメリヤス産業について触れます。
 私の地元墨田区は、メリヤス産業が集中しております。技術はピカ一、百貨店で売られている製品も、実はOEM受注している墨田区の企業がつくっていたというケースも少なくありません。
 そこで、その地場産業を未来へ残すために、独自ブランド立ち上げも視野に入れ、業界の次世代メンバーが世界で一番のニット産地東京を実現させようと、今動き出しております。武士から続くDNAを見詰め直し、具体的には、業界統一の品質基準を設けたり、品質認証のロゴマークを作成し、海外進出を夢見ております。
 近年、ブランディングが確立された愛媛の今治タオルなどがモデルケースですが、行政の支援なくして対外発信はできません。現実に、日本製ではない漢字や平仮名の入った洋服も多く、二〇二〇年までに、私は道筋をつけるべきだと思っております。
 そこで、本物のブランドをみずから築き上げていこうというこの動き、都はどう支えていくのか、認識をお伺いいたします。
 東京には、まだまだ知恵や発想、技術を持って社会や経済に貢献したいというベンチャーがたくさん集まっています。東京都では、相談窓口を設けていますが、眠っている潜在能力をまだまだ引き出せていないなと認識しております。
 アメリカの調査会社によると、二〇一五年十月時点において、非上場で企業価値十億ドル以上のベンチャーは、十八カ国、百四十一社が存在し、アメリカのベンチャーは八十六社を占めていますが、日本は何とゼロです。グローバル化の進展により経済活動では垣根が低くなる中、世界では、グローバルベンチャーが新たなイノベーション創出を牽引し、大きな活躍をしておりますが、日本ではそういうベンチャーは圧倒的に少ないのです。
 要因の一つとして、ベンチャーが海外と出会えていないことが課題なのではないでしょうか。ここは行政の後押しです。例えば、過去に東京都が表彰したベンチャー、ユーグレナは、そこから企業が成長し、今では新しいベンチャーを支援するまでになっています。
 私が描く未来像は、グローバルなバリューチェーンの基地東京の実現です。東京の人、物、資金のポテンシャリティー、そして知財をベースにシリコンバレーを目指し、イスラエルやエストニアなどの先進技術やアルゴリズムなどを組み込んだ新しい発想に挑戦すべきであります。
 新時代の東京パワー創出の鍵として、都は、東京から世界を牽引する企業を輩出していこうという思いをどのように捉えておりますでしょうか。
 さて、知事は、施政方針演説で、ベンチャーファンドに言及されました。特にただいまのグローバルベンチャー育成の観点から、都のベンチャーファンドを創設に当たり、民間資金を呼び込むことで、日本全体のベンチャー投資を活性化する政策を今求めておきます。というのも、日本のベンチャー投資額は、対GDP比率で見るとアメリカの七分の一以下と、世界の中でも低い水準にあります。シリコンバレーやシンガポールでは、ベンチャーが自発的、連続的に生まれ、成長するというエコシステムが構築されているのです。
 コーポレートベンチャーファンド、CVCのように、それだけでも都の収入増の可能性があるだけでなく、企業が成長することで、新たな投資や雇用拡充に貢献し、都の経済活性化に好循環をもたらし、都の成長を支えるはずであります。
 都におけるベンチャーファンドの取り組みについて、都の所見をお聞かせください。
 小池知事の肝いり政策の一つに、国際金融都市東京の実現があり、去年十一月には、国際金融都市・東京のあり方懇談会が設置されました。東京に金融関係の企業を呼び込むために、法人関係税の引き下げなどが検討されており、知事もこの懇談会から答えを出していきたいと意欲を示されているご様子です。
 税の引き下げは確かにインパクトがあり、企業誘致に一定の効果があるものと考えますが、私には疑問も残ります。税制においては、将来的な財政需要を見据え、しっかりと財源を確保していくことが重要であり、法人関係税の引き下げを行うのであれば、それにより企業活動が活性化し、さらなる投資の拡大を通じて、都の税収が増加するようなビジョンが示されるべきであります。
 また、これまで都は、都議会議員と一般の代表的な方々が委員となる東京都税制調査会において、あるべき地方税制の姿について、長年の議論を積み重ねてまいりました。その答申にもあるように、法人事業税は、法人の事業活動と行政サービスとの幅広い受益関係に着目した税、法人住民税は、地域の構成員である法人が、個人と同様に、行政サービスの経費の負担を広く分かち合うという考え方に基づく税で、調整三税の一つであります。
 今回、知事が示される特定の業種に限った税の引き下げは、そのビジョンが明確に示されない限り、公平性の観点からも、都民の理解を得ることは難しいものと私は考えております。
 こうした点を踏まえて、特定の施策を実現するための税制の活用について、知事の見解をお伺いいたします。
 このたび、小池知事は、四月から二〇二〇改革プラン(仮称)に取り組むことを発表されました。
 東京都の行政改革の歴史を見てみますと、鈴木都政での第一次行政改革、第二次行政改革、都における今後の行政改革、青島都政での東京都行政改革推進本部設置、東京都行政改革大綱、東京都行政改革プラン、石原都政での危機突破・戦略プラン、都庁改革アクションプラン、第二次都庁改革アクションプラン、行財政改革実行プログラムを進めてまいりました。
 知事が触れたように、この最後のプログラム、平成十八年が最後であります。議会でも、平成十年から平成十六年まで、行財政改革基本問題特別委員会が設置され、各委員が見識にあふれた考えを提示していますが、このときから大きな動きはありません。
 これまでの行革は、各現場の事情はさておき、職員定数を減らしなさい、監理団体を減らしなさいなどと、数字だけを命じたトップダウン型の行革でした。しかし、現代のようなさまざまな状況が入りまじるような場面では、事情は常々変化をし、単純に数字だけで行革は務まりません。しかも、東京都は、憲法九十二条をもととする地方自治法に定められる地方でありながら、大都市経営、大都市自治をしていくという特色ある形で、かつ世界との都市間競争を勝ち抜かなければならない時代を今迎えているんです。
 そうした中、知事は現在、自律改革を就任以来ずっといい続けておられます。だからこそ、私は今回の行政改革に期待をしております。というのも、今後は、上から進める時代ではありませんから、各局が自律的に改革を進める中で、都民への行政サービスが向上することが肝要なのではないでしょうか。
 各局の自主性、自律性を重視することで、時代に合った柔軟ですばらしいアイデアが生まれ、これまで見たこともないボトムアップ型の行革が実行されていくのだろうと私は確信しております。
 これは議会においても、皆様と大いに議論をしなければなりませんが、自律改革を初め、今後の行政改革をどのように進めていこうとするのか、知事の所見をお伺いいたします。
 さて、知事は去年、オリンピックの大会開催計画の見直しを訴え、IOCのバッハ会長らとの直接交渉などで一定の方向性を見出しました。その中で、有明アリーナが一つの課題となりました。
 知事は、民間コンセッション方式の導入も選択肢の一つとし、私たち都議会自民党が以前から掲げておりました面的な有明地区の繁栄策に近い有明レガシーエリア構想も発表されております。
 そこで、当時の一部報道では、有明アリーナの赤字試算も出て、多くの人を心配させました。私自身は、その活用次第で、有明アリーナは黒字になると考えており、さらにいえば、二〇二〇年の大会後には、有明アリーナはとても魅力的な施設になると考えております。
 例えば、ビッグイベントでアリーナを使用する際に、大会後、産業労働局が展示場として活用する体操会場とのコラボレーションによって大きなにぎわいをつくれると私は考えています。大規模なスポーツイベントやビッグアーティストのコンサートを有明アリーナで行う際、それに合わせた写真展などの展示会、グッズ販売を展示場で開くことで、この地域の相乗効果が生まれてくるのではないでしょうか。
 この地域を新たな東京の繁栄の拠点として後世に残していける、まさにレガシーエリアという、点から面への発想からも、私は、一施設の運営権を渡すコンセッション方式には懐疑的です。むしろエリア全体を東京都が全てハンドリングすることが重要ではないかと考えるのですが、知事の所見をお伺いいたします。
 さて、最近、霞ヶ関カンツリー倶楽部が東京オリンピック競技大会のゴルフ会場として妥当か否かというテーマが浮上してまいりました。
 改めて選考の過程を見てみますと、五つのゴルフ場をまず選び、その中から霞ヶ関に絞ったという形です。その五つを見てみると、埼玉県のほかに神奈川県、茨城県のゴルフ場が挙げられて、東京都内はゼロでありました。
 当初に想定されていた若洲もそうですが、三多摩地域も含め都内にはたくさんゴルフ場があるにもかかわらず、埼玉県のゴルフ場を選んだことで他県開催となり、種々さまざまな費用負担の話も出てくるわけであります。
 実際に、埼玉県のゴルフ場を大会の立候補ファイルに載せたのは猪瀬都知事時代のことでありますが、都内の会場ではなく、埼玉県の会場を選んだことを東京都としてどのように受けとめているのか、お伺いいたします。
 また、大会開催に向けて環状二号線は大丈夫なのかという話題もよく出てまいります。築地市場移転延期の影響を受けそうなのは事実です。私自身も、リオデジャネイロでの実地調査の経験から、大会輸送計画については、特別委員会でもその思いを十分に語ってまいりました。
 警視庁や道路管理者が、システムの開発等で最善の渋滞対策に日々取り組んでいますが、環状二号線がないと、BRTの活用や大会時の選手等の輸送にも影響します。大会時に、持続発展中の東京の都市活動を邪魔してはなりません。
 今の日本人の知恵や技術力を信じ、知事初め都の皆様方には、諦めることのないよう、最後の最後まで、大会時の環二本線開通の道を探っていただきたいと要望しておきます。
 また、大会開催に向けて、都は、各自治体に公式練習会場のためのハード整備補助制度策を打ち出しました。私の地元墨田区でも、総合体育館が練習会場候補として調整が進んでおりますが、この体育館はPFIの導入で運営されていることから、事業者との調整も必要になるなど、整理しなければならない課題も想定されております。
 都は、組織委員会とともに、そういった各区の個別事情に十分配慮をし、丁寧に進めていただきたいことを要望しておきます。
 さて、最後になりますが、知事は、サッチャー氏の、不一致があれば調和をもたらしたいという言葉を引用されました。振り返れば、昭和三十九年のオリンピック大会標語は、世界は一つオリンピック。アジア初となった昭和四十五年の日本万国博覧会のテーマは、人類の進歩と調和。日曜日に行われました東京マラソンも、東京が一つになる日がコンセプト。そして、二〇一九年ラグビーワールドカップ日本大会もワン・フォー・オール、オール・フォー・ワンの精神です。まさにその都度、発展していくときには調和が必要なんだと私は思います。
 今後、知事初め理事者の皆様、そして、議会の同志の皆様とは、調和の精神で熟議を重ね、世界の太陽たる東京をつくっていきたいとお呼びかけをし、私の質問を終わりといたします。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 川松真一朗議員の一般質問にお答えをさせていただきます。
 まず、卸売市場によります東京の魅力向上についてのお尋ねがございました。
 日本には、四季折々の多種多様な食材があります。その持ち味を生かすことで、豊かな食文化が形成されてまいりました。
 和食がユネスコ無形文化遺産に登録されておりますが、これらのことなどから、日本の食文化への関心は世界的に広まって高まっております。日本食を味わうことを楽しみに来訪される外国人旅行者も多いわけであります。
 東京は、多くの飲食店等が集積する一大消費地でもございます。卸売市場は、全国の産地から新鮮な旬の食材を集め、都民や東京への来訪者に供給するという重要な役割を果たしております。
 今後とも、卸売市場は、こうした日本の食文化を支える役割を果たすことで、東京の魅力向上に貢献していくものと考えております。
 築地市場の安全性についてのご質問がございました。
 築地市場の敷地はコンクリートやアスファルトで覆われておりまして、土壌汚染対策法等の法令上の問題はなく、人の健康に影響を与えることはないと考えております。
 税制の活用につきまして、都には、大都市特有の膨大な財政需要が存在をいたしております。将来にわたってその役割に見合う財源をしっかりと確保していくこと、これは極めて重要な課題であると認識をいたしております。
 一方で、都が掲げますさまざまな政策目標の実現に向けましては、税制を活用することは、施策を推進するための有効な方策の一つとして考えております。
 金融産業は、都市の魅力、そして競争力の維持に欠かせない重要な産業でございます。世界の都市間競争が激化する中で、私が目指しますアジアナンバーワンの国際金融、経済都市を実現するためには、これまでの既成概念にとらわれることなく、税制も含めました構造的、本質的課題に切り込んでいかなければなりません。
 政策税制の活用に際しましては、公平性、そしてバランス、経済効果、他の支援措置との役割分担などを十分に踏まえるとともに、米国を初めとした諸外国の法人税の動向や国の動きも注視しながら、都民の皆様にご理解いただけるように慎重かつ戦略的に検討してまいります。
 自律改革など、今後の行政改革についてのご指摘がございました。
 私が進める都政改革の柱は、ご指摘のように、自律改革にございます。その担い手は、各局長を初めとする一人一人の職員であります。みずからを律し、みずからを考える、このことこそ、改革を進める際の一番の原動力になると考えております。
 今後の都政改革におきましても、新たな発想を常に生み出すために、各局の自律改革を重ねて、その取り組みを、現場改善のレベルから、経営戦略改革のレベルへと高めてまいりたいと思います。
 そのために、当面は、各局の主要事業の情報公開、すなわち、現状や課題の見える化を図ってまいります。そして予算、人員、サービス水準の適正性や、ほかにより有効な政策がないかなどの観点から、総合的な見直しを推進してまいります。
 あわせまして、四月からは、二〇二〇改革プラン、仮称でございますが、この策定作業を始めます。業務の効率化や官民の適切な役割分担、監理団体の戦略的な活用などにも取り組んでいく予定であります。
 このように、情報公開を基軸にしながら、都民ファースト、そしてワイズスペンディング、すなわち賢い支出の観点から、組織、制度、政策、これらの全てを包括的に見直してまいります。そういった包括的な都政改革を推進し、都庁を柔軟な発想で課題を解決する組織へと磨き上げていきたいと考えております。
 有明アリーナについてのお尋ねがございました。
 施設を都民にとって価値あるレガシーとして将来に引き継いでいく、そのためには、点から面へ、官から民への視点が重要でございます。施設を有効に活用して、整備コストを将来への投資に高めていくことが必要であります。
 有明アリーナの周辺は、大会後に展示場として活用する有明体操競技場、大型商業施設の開発などが進んでおります。
 点から面への視点で、周辺施設との相乗効果、これを生み出すことによりまして、にぎわいのあるエリアとなる可能性を秘めているものと考えます。
 また、官から民への視点で、大会後の施設運営に、民間の創意工夫を最大限生かすように検討しております。その中で、地域の活性化につながりますアイデアについても、民間から幅広く提案をいただいているところであります。
 こうした意見も生かしながら、有明エリア全体につきまして、核となります有明アリーナの運営のあり方も含めて、広がりのあるレガシーをつくり出していけるように、さらに検討を進めてまいります。
 残余のご質問については、関係局長からご答弁させていただきます。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、ものづくりの産地に対する支援についてでございますが、東京には、伝統工芸品や繊維製品から精密機器等、歴史やすぐれた技術に裏打ちされた多様な製品、産品がございます。こうしたものづくりの持続的発展のためには、それぞれの産地が、ビジネスに抜本的な改革をもたらす新たな成長モデルを創出していくことが重要でございます。
 このため、都は来年度、業界や産地の活性化に向けた大型プロジェクトを三カ年にわたり支援する取り組みに着手いたします。
 海外にも通用する製品ブランドの確立などを目指す二団体を選定し、コーディネーターによりプロジェクトを包括的にサポートいたします。また、事業戦略の練り上げや開発に必要な市場調査、展示会でのPR等、団体の事業展開に応じた支援策をタイムリーに投入し、事業化へと支援してまいります。
 こうした取り組みにより、成功事例の創出を目指してまいります。
 次に、グローバルベンチャーの創出に向けました支援についてでございますが、世界市場に挑戦するベンチャー企業を輩出していくためには、企業の持つ技術シーズやアイデアと資金や情報等の経営資源を結びつけ、成長を促す環境が必要でございます。
 都は、成長期のベンチャー企業への投資を促すため、国内外の投資家や大企業等との出会いの機会を創出してまいります。また、海外の投資事情等に精通したコーディネーターを設置し、ベンチャー企業と資金提供者等を効果的につなげてまいります。さらに、海外著名起業家による講演等を実施し、ベンチャー企業の意識を世界に向けるとともに、将来の起業家となる若い世代のチャレンジ精神を涵養するため、大学生などの積極的な参加を促してまいります。
 こうした取り組みにより、グローバルに成長するベンチャー企業の輩出を促してまいります。
 最後に、ファンドによるベンチャー支援についてでございますが、東京のさらなる成長を支えるためには、ベンチャー企業の創出、育成を図ることが必要であり、ベンチャー企業への資金の流れをつくることが重要でございます。
 ファンドという金融手法は、民間資金の活用に加え、ハンズオン支援という観点からも、ベンチャー育成に大きな効果がございます。都は現在、ものづくりベンチャーを支援するファンドに出資しており、株式上場を果たす企業が生まれるなどの成果を上げているところでございます。
 来年度は、IoTやAIなど、先端技術を活用したイノベーションの創出に向け、新たなファンドを創設し、ベンチャーの起業初期段階に対する支援を強化してまいります。
 こうした取り組みにより、民間による投資を促し、ベンチャーによる挑戦を一層力強く後押ししてまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長塩見清仁君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(塩見清仁君) オリンピックのゴルフ会場についてでございます。
 オリンピック会場の選定に当たりましては、立地条件はもとより、競技性の観点や十分な運営スペースが確保できるかなど、さまざまな要素を総合して判断する必要がございます。
 特にゴルフにつきましては、百十二年ぶりにリオ大会から加わった競技でもあることから、その会場には、多くの国際大会の知見を持つ日本ゴルフ協会に選定を依頼し、若洲など都内を含め、首都圏の既存ゴルフ場を対象として総合的に検討を行った結果、霞ヶ関カンツリー倶楽部が選定されたものでございます。
 この日本ゴルフ協会の選定結果を尊重し、IFやIOCの承認を得て、ゴルフ会場は埼玉県に所在する霞ヶ関カンツリー倶楽部となったものと受けとめております。

○議長(川井しげお君) 七十九番大西さとる君
〔七十九番大西さとる君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○七十九番(大西さとる君) 誰もが生き生きと働ける東京の実現に向けて、不本意非正規雇用労働者の正規雇用化の促進について伺います。
 格差是正への取り組みは、人口減少時代の東京都政において、持続的成長にもつながる最も重要な課題の一つであり、貧困と格差の拡大、雇用の流動化、経済成長の鈍化、超高齢化、少子化などに起因する課題に対応するためには、政策のレベルアップだけでは到底足りず、構造改革、社会変革を伴う理念、政策転換が必要だと訴えてまいりました。
 平均年収百七十万円という、正規雇用の三分の一にしかならない非正規雇用労働者の実態、将来の格差にも直結する子供の貧困、教育格差、この厳しい現実に対して、国に先んじてでも手だてを講ずることが都政の使命であると繰り返し申し上げてきたものです。
 私は、一人一人があすへの希望を持って生活し、努力を応援する東京にするために、予算においてもしっかりと対応して、負の連鎖を断ち切るため、手だてを講じていくべきだと考えます。
 そのような観点から、平成二十九年度予算案を見ますと、正規雇用等転換促進助成事業に四十一億円が計上されております。この事業は、働く人の四割が雇用の調整弁ともいわれる非正規雇用となっている昨今、ますますその重要性は高まっており、正規雇用に転換し、安定した雇用環境を整備する取り組みとして、引き続き強化充実していくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 子供の貧困、教育格差の解消には、来年度予算に盛り込まれている給付型奨学金で、家庭の経済力に左右されずに教育機会を確保できるようにすることに加えて、子供一人一人の状況に応じたきめ細やかな教育を行っていく必要があると考えます。経済力の低い家庭では、学習サポートや学習環境が整わず、学力も低い傾向もかいま見られます。
 学力格差の解消に向けて、全ての子供に対してしっかりと指導できる取り組みを充実すべきだと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、交通政策に移ります。
 まず、満員電車の混雑緩和についてです。
 新線整備や複々線化、車両の長編成化などが行われ、いっときよりも混雑率は減少していますが、ピーク時における主要三十一区間の平均混雑率は依然として高く、二〇一四年時点で一六五%となっています。
 また、運輸政策審議会第十八号答申及び交通政策基本計画において定められた、ピーク時における平均混雑率を一五〇%以下、及びピーク時における個別路線の最混雑区間の混雑率を一八〇%以下とする目標は、いずれも達成していません。
 首都高環状線では、中央環状線の完成とともに慢性的な渋滞が緩和され、劇的に渋滞が減りました。私は、満員電車の混雑緩和のためには、同様の効果が期待できる区部周辺部環状公共交通──メトロセブン、エイトライナーと呼ばれますが、これの新設が必要だと何度も主張してまいりました。実現に向けて前向きな議論を期待したいと思います。
 また、混雑緩和には、一斉出社、一斉退社という働き方も柔軟に見直すことが必要だと考えます。これまで、サマータイムなど時差出勤の取り組みが繰り返されてきましたが、笛吹けど踊らずで、なかなか定着してきませんでした。
 一方で、子育て、介護と仕事の両立、あるいは、がんや難病を患っても続けられることなど、多様な働き方が求められる中で、短時間勤務や時差出勤などを当たり前にしていくことも、混雑緩和につながる一つの方策であると考えます。
 知事は、満員電車の混雑緩和も重要な課題であると発言されています。来年度予算では、広域交通の快適な利用に関する取り組みの推進が計上されておりますが、鉄道混雑の緩和に向けて、知事の見解を伺います。
 私は、昨年の第一回定例議会で、二種免許を持たずにタクシーの営業を行うライドシェア、ウーバーの問題を取り上げました。ハイヤー、タクシーの労働団体だけでなく、経営者団体も、ライドシェアは白タク行為の合法化であり、安全面からも断じて容認できず、断固阻止を要望していること、東京のタクシーサービスは世界の旅行者から一位の評価を得ていることを申し述べ、陣痛タクシーなど、あらゆる乗客に対するプロの仕事として、観光、子育て、高齢、障害などの分野で都民に貢献できる公共交通として発展させるべきであると強く主張したところです。
 都は、平成二十九年度予算に、自動運転技術を活用した都市づくりの展開に関する調査を計上しております。そこで今回は、この自動運転について一言申し上げます。
 自動で行きたいところに連れていってくれる車の自動運転の実用化に向けて、技術開発が進展しています。
 先日、ニューズウィークが、エアバス、空飛ぶ自動運転車、年内にテスト開始か、消費者が実際に乗るのは二〇二〇年ごろになるだろうと伝えています。日本でも、レベルワンの自動運転技術である衝突被害軽減ブレーキなどが実用化されていますが、完全自動運転であるレベルフォーの実用化を目指す動きが加速しています。
 遠い夢だった未来がすぐそこまで来ていると感慨を持つ方もいるでしょう。しかし、自動運転で激変する社会の中で、その波にのみ込まれてしまう人のことを忘れてはいけません。そうした人たちのことを考えるのが政治の役割だと私は考えています。
 自動運転でなくなる二十の仕事ランキングという記事が週刊誌に掲載されました。一位は、空港内などの循環バス運転手、二位はタクシーの運転手、三位は建設現場の運搬車作業員などが並び、そのほかには鉄道運転士、長距離ドライバー、路線バス運転手、宅配便ドライバー、ごみ収集作業員、郵便配達員、駐車場オーナーと管理人、自動車保険業者、自動車教習所など、ランクインしたのは車に関係する職業がほとんどです。
 実用化までには、より高度なシステムの開発など、自動車自体の技術的な課題解決、社会インフラの整備、法律改正なども必要ですが、私は、これだけでなく、車関係者に与える影響など、広く社会に与える影響をしっかりと検討し、十分に勘案されることが必要だと考えます。
 そこで、来年度予算に計上された自動運転技術を活用した都市づくりの展開に関する調査において、どのように取り組まれようとされているのか、見解を伺います。
 都市計画道路の整備率が著しく低い東京の現状に鑑みますと、交通渋滞を減らして輸送効率を上げ、都民の快適性を上げていくためには、最新の技術を活用した取り組みを、より一層強力に推進していく必要があると考えます。
 例えば、ITS、インテリジェント・トランスポート・システムなど、最先端の情報通信技術等を用いることにより、渋滞や環境悪化が著しい地域のみならず、道路ネットワーク全体として最適な信号制御を行うことや、公共交通へのシフトを図るために、バスの定時性確保を図るPTPS、公共車両優先システムの導入路線を拡大することなど、技術力で渋滞を極限まで減らすことは大変重要な取り組みだと考えています。
 昨年十二月に策定されました二〇二〇年に向けた実行プランにおいても、ITS技術を取り入れた渋滞対策に取り組んでいくとされています。
 そこで、平成二十九年度において、どのような事業展開をしていこうと考えているのか、都に見解を伺います。
 最後に、物流関係における荷さばき場の整備についてです。
 宅配システムが整い、トラックに対する物流依存が高まる中、効率的な物流を実現するためにも、荷さばき場の整備が極めて大切であります。荷さばき場の整備には、スペースが必要であり、狭い日本、特に都内では課題が多く、整備も難しいと考えます。
 一方で、駐車禁止に対する規制緩和地域を広げることに大きな期待が注がれています。この荷さばき場の整備にかわる駐車規制の緩和エリアは、平成二十一年の警視総監のご英断により、従前から拡大されることとなりました。多くのトラック関係者から喜びの声が寄せられる反面、現在、四十五カ所の規制緩和地区、これは東京都内全域から考えれば、まだまだ十分とはいえません。
 今後、さらに規制緩和地区をふやしていく必要があると考えますが、警視総監の所見をお伺いいたしまして、私の質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 大西さとる議員の一般質問にお答えをさせていただきます。
 私からは、鉄道混雑の緩和についてお答えいたします。
 これまでも、時差通勤など混雑緩和につながりますさまざまな取り組みが実施をされてまいりましたが、日本では、一斉に取り組むことでより効果が期待できるという、そのような風土がございます。
 そこで、ことしから夏の一定期間に、それも一斉に、多くの方々に快適な通勤を実感してもらう取り組みとして、快適通勤ムーブメントを実施する考えでございます。その実施に向けまして、来年度早々、快適通勤プロモーション協議会を開催いたしまして、参加者からさまざまな知恵を出していただきたいと考えております。
 こうした取り組みを、より実効あるものとするために、協議会の運営、ムーブメントの広報、効果の検証などに関する予算を計上しております。
 今後、鉄道の利用者、事業者の双方に働きかけまして、ムーブメントを契機に、さまざまな施策を総動員しながら、快適通勤の実現に向けまして幅広く取り組んでいく考えでございます。
 残余の質問につきましては、警視総監、教育長、東京都技監、そして関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔警視総監沖田芳樹君登壇〕

○警視総監(沖田芳樹君) 荷さばき車両に配意した駐車規制の緩和についてですが、これまで、荷さばきの需要が多く緩和の必要性が認められる場所であって、地域住民等との合意が整った区間について、駐車規制の緩和を順次行ってきたところでございます。
 今後も、物流事業者及び地域住民等のご意見やご要望を十分に踏まえ、交通の安全と円滑を確保しつつ、荷さばき車両に配意した、より合理的な駐車規制を推進してまいることといたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 学力格差の解消に向けた取り組みについてでございますが、家庭の経済状況に左右されることなく、全ての児童生徒が将来への夢や希望を抱き、みずからの進路を実現するためには、生きる基盤となる基礎学力を確実に身につけることが重要でございます。
 そのため、都教育委員会は、習熟度別指導や東京ベーシック・ドリルの活用を図るとともに、補充学習等に取り組む地域を十地区指定するなどして、児童生徒一人一人の学習状況に応じた指導を推進してまいりました。
 こうした取り組みに加え、平成二十九年度には、補習体制の構築や児童生徒の学習情報の管理、家庭学習やキャリア教育の推進等の役割を担うための教員を、新たに小中学校二十五校に配置するなど、児童生徒が学び成長し続けられる教育をさらに充実してまいります。
〔東京都技監邊見隆士君登壇〕

○東京都技監(邊見隆士君) 自動運転技術を活用した都市づくりに関する調査についてでございます。
 自動運転技術の普及により、自動車交通の安全性の向上、高齢者など交通弱者のスムーズな移動、公共交通や物流の効率化などが見込まれてございます。
 こうした将来の姿を見据え、来年度は、有識者へのヒアリングや都民へのアンケートなども実施しながら、自動運転技術の普及による人々の行動や都市のありようの変化、既存の公共交通や道路交通システムに与える効果と影響などに関する基礎的な調査を行うものでございます。
 今後、こうした調査を踏まえるとともに、国や自動車メーカーなどの知見も生かしながら、自動運転技術を活用した都市づくりの具体化に向けて取り組んでまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 非正規雇用対策についてでございますが、正規雇用を望みながらも、やむなく非正規で雇用された方々は、十分なスキルを習得できず、不安定な就労を続けている場合が多く、このことは、本人にとっても不利益なばかりか、社会にとっても大きな損失であります。
 都は、国の助成金を活用して、社内での正社員転換に取り組む企業に対して、都独自の上乗せを行うなどにより、一年間で五千人、平成二十七年度からの三年間で一万五千人の正規雇用化を目指しております。この取り組みの三年目となる来年度は、規模を八千人に拡充して正規雇用への転換を促進してまいります。
 こうした施策により、安定的な雇用環境の整備に取り組んでまいります。
〔青少年・治安対策本部長廣田耕一君登壇〕

○青少年・治安対策本部長(廣田耕一君) ITS技術を活用した渋滞対策についてですが、都では、警視庁等と連携して、ITS技術を取り入れた渋滞対策事業であるハイパースムーズ東京を、今年度から平成三十二年度までの五年間で実施しております。
 この事業では、都内の主要渋滞箇所のうち百カ所を対象として、交通量を予測して最適な信号制御を行う需要予測信号の整備や、リアルタイムに渋滞情報を提供する交通情報板の設置等の対策に取り組んでおります。
 これらに加えて、二十九年度からは、個々の自動車の走行地点や日時、速度等に関する情報、いわゆるプローブ情報を活用しまして、渋滞の実態をきめ細かに把握し、十分な効果が見込まれる箇所を選定して対策を実施することで、渋滞緩和の取り組みを着実に進めてまいります。

○副議長(小磯善彦君) 四番和泉ひろし君
〔四番和泉ひろし君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○四番(和泉ひろし君) 私が都議会議員とさせていただいて半年余り、多少なれてきたとは思いますが、いまだ行政とのしきたりなど、違和感を感じております。今、昨年までの十三年間、区議会議員として改革を積み重ねる毎日だったことを思い出します。真の保守とは改革の積み重ねであり、変革しないということは退歩であると、政治の師に教えていただいたからであります。
 今議会において、全議員提出の改革案が出されました。議員報酬の削減や費用弁償の廃止などで、議員みずからの手で改革を進めていくことは大変重要なものと考えます。
 区市町村議会でも、費用弁償の廃止、政務活動費の見直しなど、それぞれが改革を進めています。また、議会の見える化の観点から、議会運営委員会を初めとする全ての委員会を、ユーストリームを活用してインターネット生中継を実施するなどの取り組みを進めている自治体もあります。より審議を深めることが可能になる工夫も、行政、議会が一体となって改革を進めているとも伺います。
 今回質問の機会をいただき、知事が目指す東京大改革についてお尋ねさせていただこうと考えておりましたが、知事施政方針表明を伺い、私なりに理解を深めることができました。
 議員の役割の中に、都民の皆さんの代弁者である一方、行政のさまざまな施策や考えも都民の皆さんに広くお伝えをしていくことも重要であると考えます。まちを歩いていると都民の皆さんから、東京大改革とは何かとお尋ねをいただきます。情報開示を進め、都政の透明化を図っていくものとお話をしても、なかなか理解をいただくことがかないません。
 そこで、表現力をお持ちの知事に伺います。
 東京大改革とはいかなるものか、端的に、都民のお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんなど、画面の向こうの全ての方にわかりやすい言葉でご披瀝をいただきたいと思います。
 次に、あえて、はやり言葉を使わずに、いわゆる一般住宅を旅行者等に宿泊させる行為について伺います。
 宿泊料を受けて、反復継続して人を宿泊させる営業は旅館業に該当し、保健所長の許可を受ける必要があります。しかしながら、この旅館業の許可を得ずに宿泊サービスが行われており、現在都でも、都心区を中心に大きな社会問題になっております。
 保健所に対し、旅行者風の外国人などが多数出入りしている、ごみの出し方が守られない、夜間の騒音がひどいなどの苦情や相談が急増している区もあると聞いております。突然、隣の家やマンションなどの部屋にこのような人々が押し寄せ、生活環境が悪化してしまったら、都民はどんなに不安な気持ちを抱くことでしょうか。国民の生活を守る、都民の生活を守る行政の喫緊の課題であります。
 国では現在、法制化の動きがあり、今国会にて、新法、仮称住宅宿泊事業法案が提出される見込みと伺いました。
 これらの動きを踏まえ、特別区では、区長会において、本年一月十日と十一日に、内閣府特命担当大臣、国土交通大臣、厚生労働大臣に対して、法制度化に当たっては、自治体が条例制定など、地域独自のルールと体制の構築が可能となるよう求める要請文が提出されています。そして、二月三日には、国土交通大臣に対して、特別区長に都道府県同様に住宅宿泊事業者に関する権限を与えること、特別区が地域の実情に応じて日数や住居専用地域等に関する条例を制定できるようにすることなどの要請文が提出されました。
 国では、法制化が着々と進められていますが、旅館業法の許可を受ける場合、設置できる場所に一定の制限が課せられています。許可を得ずに規制の外で宿泊行為を行っている施設の多くは、閑静な住宅街や住民が多く暮らす地域などでも行われており、そのため都民への影響も大きなものになっております。このような施設がまちじゅうに増加していることに危機感を募らせている特別区の窮状を踏まえ、都としても、無許可施設への対応について、特別区と連携して対応していかなくてはならないものと考えますが、東京都としてのお考えを伺います。
 どうか都民の不安な気持ちをお酌み取りいただき、都民ファーストを掲げる小池都知事の本領を発揮して、都民の安心・安全、良好な生活環境確保のため、さらに、旅行者の衛生環境も考え、迅速な対応をしていただきたいと思います。
 観光バスにまつわる問題は、ここ数年、外国人旅行客がふえているとともに社会問題となっております。一昨年は、流行語の爆買いとともに、秋葉原や銀座、新宿、そして私の地元の台東区浅草の地域に観光バスが押し寄せ、路上駐車による大渋滞を招いております。特に混雑が著しい浅草では、近隣に小学校もあり、子供たちへの安全対策が地域住民から強く求められています。
 このような状況の中、昨年は訪日外国人観光客が二千四百万人を超え、国は二〇二〇年までに四千万人という新たな目標を掲げ、これを受け東京都も二〇二〇年には二千五百万人としております。観光バスの受け入れ環境を整えることは急務であります。都庁前の通りや、銀座、秋葉原などには、公道上で待機する観光バスもよく見かけられますが、観光バスの駐車場は足りていないように見受けられます。また、二〇二〇年東京大会まであと三年余りです。新たな駐車場を整備するには時間がありません。
 そこで、国や東京都が管理する未利用地の活用や、東京都の施設に設置されている観光バス駐車場の一般開放を進めてはいかがでしょうか。
 例えば、墨田区にある江戸東京博物館の駐車場は三十六台の収容が可能ですが、事前予約の見学者用に限られているため、あきが目立っております。もちろん見学者の予約スペースは重要ですから、しっかりその分は確保し、その他のスペースは当日利用で一般の観光バスに開放してはいかがでしょうか。
 一例を申し上げましたが、東京都全体で考えた場合、このような既存ストックというか、既存在庫の有効活用は、観光バスの駐車対策として大きな効果を生むものと思われますので、ぜひ前向きにご検討いただきたいと思います。
 ところで、新宿では歌舞伎町観光バス駐車場を、銀座では本年四月に観光バスの乗降場所のオープンが予定されています。地元の台東区でもさらなる観光バス駐車場の整備を検討していくと聞いております。
 このように各地域、各自治体では、懸命に個々に対策を進めているところですが、観光バスの駐車対策は、広域的な視点で取り組むべき課題であると考えております。
 そこで、今後、各自治体が観光バスの駐車対策を円滑に進めることができるよう、東京都として積極的に支援を行うべきと考えますが、いかがでしょうか、ご見解を伺います。
 東京都が管理する上野恩賜公園は、東京国立博物館、上野動物園、東京都美術館、そして東京藝術大学など多くの文化、芸術施設が集積し、日本を代表する観光地の一つとなっております。
 昨年七月には、国立西洋美術館が東京で初めての世界文化遺産に登録され、上野公園には連日、内外の観光客がたくさん訪れています。さらに、上野の山で最も有名なカップル、パンダのシンシン、リーリーから、うれしい報告も間もなくあるものと期待しております。
 こうした上野公園の魅力を生かすべく、地元の台東区を初め、文化施設や関係事業者などが連携して、上野の山文化ゾーン連絡協議会を立ち上げ、さまざまな事業を展開し、さらなる活性化に取り組んでおります。
 また、文化庁や東京都などの関係機関が協議を重ね、平成二十五年十二月に、上野「文化の杜」新構想が発表されました。本年一月に開催された連絡会議には、宮田文化庁長官、田村観光庁長官、そして菅官房長官の三庁官がそろって出席され、上野「文化の杜」新構想への期待感が強く感じられました。菅官房長官からは、文化の森上野を世界的な文化、芸術の拠点として形成し、世界から観光客を引きつける施設になるよう期待すると発言をいただきました。
 こうした状況の中、観光客の受け入れに当たり、さまざまな課題も見えてまいりました。
 その一つは、昨年、第三回定例会において質問させていただいたJR上野駅公園口再整備ですが、これはおかげさまで、関係機関一体となって着々と進んでいるようであります。その上で、二〇二〇年東京大会を見据え、上野の山にある文化資源をさらに有効活用し、上野が国際的シンボルとなるような積極的な取り組みが必要であると考えております。
 そこで、上野公園再整備にあわせて、東京都美術館での夜間利用延長とともに、都立文化施設へのライトアップなどを進めて、他の施設とも協力しながら、夜間でも安全でかつ魅力ある環境づくりを進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 そして、上野公園に訪れた観光客への情報発信につきましては、既に公園内に案内板やデジタルサイネージが設置されており、また、京成上野駅構内に、小規模ですが、都の観光案内があることは承知しております。しかし、一番乗降客が多いとされるJR上野駅公園口を含めた公園整備にあわせて、東京都の拠点としてふさわしい総合的な観光センターを整備すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 あわせて、昨年提案させていただいた上野公園WiFi網整備の推進も改めてお願いをいたしておきます。
 日本を訪れる外国人観光客からは、きれいな空気、きれいな水などの環境のよさや夜間でも安心な治安のよさに高い評価をいただいております。また、障害者や高齢者のバリアフリーへの配慮も大切です。しっかりその点は維持発展させていかなければならないものと考えます。
 その反面、地震災害など自然災害に対する恐怖を口にされる方々もおられます。万一の際、滞在先である宿泊施設において、外国人旅行者に対する情報発信など、対応策は十分に備えられているのでしょうか。誘客も大変重要な課題ですが、旅行で宿泊されたお客様の安全・安心を守る体制づくりは重要な視点であると考えます。都としてのお考えを伺います。
 観光施策の一つとしてMICE戦略があります。その一環として、歴史的な建造物や文化施設などを会議後のレセプション会場等として活用する取り組み、ユニークベニューは大変すばらしいものと評価いたしております。
 まずは、八つの都立施設をユニークベニューとして活用できるようにしていくとのことですが、どのような取り組みを進めていくのか、具体的にお示しください。
 また、都立以外の民間や区市町村立の施設についても利用を進め、東京全体にユニークベニューを広げていくお考えはいかがでしょうか。東京中の施設が活発に活用されていくものと考えますが、ご答弁ください。
 また、MICEではありませんが、昨年二日間の日程で、都立貿易センター台東館を中心に近隣の民間施設なども活用して大きな国内会議が開催され、たくさんの来場者がお越しになりました。二日間開催され、一万人を超える参加者をお迎えすることができました。国際会議にとらわれず、国内の大きな会議を誘致していくことは大変意味深いものと考えますが、いかがでしょうか。
 二〇二〇年東京大会を目指し、さらなるにぎわいをもたらす施策を継ぎ目なく繰り出していくことは、その先も見据えた東京の躍進につながるものと考えております。
 この議場にいる行政、議員、全ての皆さんの坂の上の雲は、都民福祉の向上、都民お一人お一人の幸せだと思っています。ただ、十人十色、その手法が、向かい方が微妙に異なっているだけであるものと考えますが、しっかりと議論を深め、皆さんと心を合わせ、その坂の上の雲を私も目指していきたいと強く強く考えております。
 以上をもって私の質問を終わらせていただきます。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 和泉ひろし議員の一般質問にお答えをさせていただきます。
 東京大改革についてのお尋ねがございました。
 東京大改革とは、情報公開を進め、都政の透明化を図っていくものでございますが、それはあくまで改革の第一歩でございます。重要なことは、透明化を根づかせるとともに、職員みずから都民サービスの向上や事業の効率化などの改革を積み重ねることで、これまでの都政の手法と体質を変えて、真に都民ファーストの都政を展開することでございます。
 もっとわかりやすく申し上げるならば、水面下でうごめくのではなく、必要な情報はノリ弁から日の丸弁当にし、各局の都合ではなく、都民のニーズ、目線を第一に行政を進める。つまり、当たり前のことを当たり前に徹底して進めるということでございますので、よろしくお伝えくださいませ。
 東京は、今後の人口減少や激化する国際競争など内外ともに厳しい状況に直面をいたしております。こうした中、東京の持続的な成長を実現するためには、これまでの延長線上を超えた新たな発想を駆使し、都民の共感を追い風に、課題を果敢に解決する組織へと都庁を磨き上げなければなりません。
 そのために、先ほど申し上げましたように、情報公開や自律改革を加速して、都民ファースト、賢い支出の視点に立ちました経営戦略改革や、時代に合った執行体制の見直しなどにも取り組んでまいります。
 そして、二〇二〇年に向けた実行プランとその実行力を支える予算、この両輪で、新しい東京に向けました具体的な政策を着実に推進いたしてまいります。その先に都民一人一人が輝く明るい未来を築くことこそが私が進める東京大改革でございます。
 残余のご質問につきましては、東京都技監、そして関係局長よりご答弁をさせていただきます。
〔東京都技監邊見隆士君登壇〕

○東京都技監(邊見隆士君) 観光バスの駐車対策についてでございます。
 駐車場が不足する地区では、地域の実情を踏まえ、地元自治体が主体となって対策を行う必要がある一方、観光バスは、都内各地を巡回することから、広域的な視点に立った対策が必要でございます。
 このため、都は、周遊ルートや駐車状況など、観光バスの運行実態に関する調査を行ってきてございます。また、昨年十二月には、浅草において、台東区及び警視庁と合同で観光バスの乗降場を複数指定し、誘導する実証実験を行い、その効果を確認いたしました。
 これらの結果は、国や警視庁、駐車対策に取り組む関係区などで構成する観光バスの駐車問題対策会議において共有し、活用してございます。こうした取り組みを通じて、地元自治体が行う観光バスの駐車対策を支援してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 無許可の宿泊施設への対応についてのご質問にお答えをいたします。
 住宅を活用して宿泊サービスを提供する場合には、旅館業法の許可が必要でございますが、現在、無許可の宿泊施設が都市部を中心に広がっております。そのため、厚生労働省は、昨年九月、警察庁に対しまして、旅館業法の許可等を行う保健所と連携しつつ、特に悪質なものへは取り締まり等対策を強化するよう依頼しておりまして、都内では保健所が所轄の警察署と情報共有を図りながら、指導を行っております。
 また、無許可の宿泊施設を早期に発見し、適切に指導できるよう、特別区との間で、具体的な対応事例や国の動向、他県の事例などの情報の共有化を図っております。
 国では、新たな法制度も検討しており、今後とも、住宅を活用した宿泊サービスが法にのっとって提供されるよう、特別区等と連携しながら対応してまいります。
〔生活文化局長中嶋正宏君登壇〕

○生活文化局長(中嶋正宏君) 上野地域における都立文化施設についてでございますが、上野地域の魅力を向上させる上で、開館時間延長により文化施設の利用機会を拡大することは大変意義があり、その際、快適、安全な環境を整えることが重要でございます。
 そのため、東京都美術館では、特別展開催中の金曜日に加え、平成二十五年度からは、夏の期間に開館時間を延長するとともに、建物の魅力発信や来館者の安全確保のため、ライトアップを行っております。また、東京文化会館でも、ライトアップのほか、冬季には建物の周囲に沿ってイルミネーションを施しております。
 今後、これらに加え、国立の文化施設などと連携した上野文化の森事業の中で、屋外での演奏会など、夜のアートイベントを開催し、上野地域の新たな魅力を発信してまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 四点のご質問にお答えいたします。
 初めに、観光情報を提供する体制についてでございますが、数多くの旅行者が訪れる都内のエリアでさまざまな観光情報を適切に提供していくことは重要な取り組みでございます。
 これまで都は、外国人旅行者の多い新宿や上野などに観光情報センターを設け、全国の観光地を含め、幅広く案内のできる体制をつくり上げてまいりました。また、都内の各地域できめ細かく周辺の情報提供を行います観光案内窓口をふやす取り組みも支援してきております。
 来年度は、観光案内窓口の数をさらに伸ばしていくため、民間の事業者等に対する助成の充実を図ってまいります。また、国立西洋美術館が世界遺産となり、旅行者の増加が予想される上野のエリアに関し、観光情報センターの案内体制の充実について引き続き検討を行ってまいります。
 今後とも、観光情報の提供をより効果的に行うよう努めてまいります。
 次に、宿泊施設での安全と安心の向上についてでございますが、都内の宿泊施設の安全性の向上を図り、さまざまな旅行者が安心して快適に利用できる環境を整備していくためには、行政としても適切なサポートを行っていくことが必要でございます。
 これまで都は、外国人旅行者が災害時に円滑に避難できるよう、宿泊施設に対して案内や誘導に役立つマニュアルを配布するほか、旅館等のスロープや手すりなどの施設整備に助成を行ってまいりました。
 今後は、宿泊施設の安全性をより高めていくため、マニュアルを改定して、その充実を図りますとともに、その内容にのっとったセミナーを開催いたします。
 また、旅館等への防犯カメラの設置や車椅子の導入に助成を行うなど、旅行者の安心感を高めるためのサポートの充実を進めてまいります。
 こうした取り組みにより、観光客が安全で安心して旅行できる環境の向上を図ってまいります。
 次に、ユニークベニューの推進についてでございますが、MICE誘致を効果的に進めるため、国際会議等にあわせ、特別な雰囲気の中でレセプション等を行うユニークベニューに対応できる施設をふやしていくことは重要でございます。
 これまで都は、会議の主催者に対してユニークベニューにふさわしい民間の博物館等の情報提供や会場での演出などのサポートを行ってきたところでございます。
 今後は、MICEに係るレセプション等を特別に演出できる会場の確保に向け、東京都美術館など八つの都立施設についてモデル的な活用を図ってまいります。そのため、施設のPRを行いますパンフレットを作成するとともに、館内の装飾などの整備を進めてまいります。
 また、さまざまなレセプション等に対応できる民間施設等につきましても、引き続き掘り起こしながら紹介していくことなどにより、ユニークベニューの実施を総合的に進めてまいります。
 最後に、国内の会議等の誘致による観光振興についてでございますが、国内からの参加者を対象とする規模の大きい会議やイベントを東京で開催することは、都内の経済に好影響を与え、地域に活力を生み出していく上で大変有用なものでございます。
 都は現在、観光客誘致のため、地域のさまざまな魅力をテーマに、シンポジウムやイベント等を実施する区市に、必要となる経費の二分の一を助成しております。
 来年度は、シンポジウム等を行う自治体の資金面の負担を軽減するため、助成の上限額を引き上げ、支援の充実を図ってまいります。
 今後とも、国内からの参加者が数多く期待できる会議やイベントに対する支援策の充実を図り、地域の観光振興を着実に後押ししてまいります。

○議長(川井しげお君) この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後二時三十四分休憩

   午後二時五十五分開議

○副議長(小磯善彦君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 十八番遠藤守君
〔十八番遠藤守君登壇〕

○十八番(遠藤守君) がんは、今や都民の二人に一人がかかり、三人に一人が命を落とす病であります。
 私も、都議会議員に初当選させていただいた一年後、身内をがんで失いました。このことをきっかけに、患者、家族に思いをはせ、三期十二年、さまざまな意見、提案をしてまいりました。本日もまず、このテーマから質問をいたします。
 初めは、これまで埋もれてきたAYA世代の患者支援について伺います。
 アルファベットでA、Y、AとつづるAYAは、思春期及び若年成人と訳し、おおむね十五歳から三十九歳の年代を指します。この年代に発生するがんの特徴は、白血病や悪性リンパ腫など十五歳未満の小児に多く発生するものと、乳がん、大腸がんなど成人に多く発生するものの二つに大別をされます。
 きょうの質問を前に、先日、みずからも乳がんを克服し、現在、AYA世代の患者支援に奔走しているリーダーの方と意見交換をさせていただきました。重い病と向き合いながら、進学や就職、結婚、出産といった人生の転機を迎えるAYA世代にとって、将来への不安ははかり知れないと実感をいたしました。中でも、終末期の患者さんは、在宅での療養を強く望んでおられますが、この年代は介護保険の適用外であり、各種サービスを利用するにも全額自己負担のため、家計にゆとりがなければその願いはかないません。
 終末期の在宅療養費の助成を初め、思春期から三十九歳までのAYA世代のがん患者支援に、都として取り組むべきであります。答弁を求めたいと思います。
 来年度予算案には、都のがん対策推進計画改定のための作業経費が盛り込まれておりますが、専門家から医療現場で軽視されているとの指摘があるのが、緩和ケアであります。
 いうまでもなく、緩和ケアは、がんと診断された直後から生じる精神的、社会的な苦痛をも対象にするもので、決して身体的な痛みのみを対象とするものではありません。
 以下、この原則を踏まえ、何点か質問をいたします。
 第一は、医師研修の拡充であります。
 都内に二十五カ所あるがん拠点病院の医師を対象とした緩和ケア研修の受講率は五二%と決して高いとはいえません。せめて痛みだけはとってほしいという患者、家族の切なる願いに応えるには、受講率を早急に向上させるべきであります。
 第二は、院内におけるセンター機能についてであります。
 都内のがん拠点病院のうち、中心的な役割を担っている都立駒込病院などの都道府県拠点病院には、専門の医師やスタッフ、設備を備えた緩和ケアセンターが設置をされております。国の当初の議論では、同センターは拠点病院全てに設置をされるはずでしたが、専門医がそろわない等の理由で見送られた経緯があります。
 そこで、こうした未設置の拠点病院には、例えば院長直属の緩和ケア統括室、これは仮称でございますが、これを設け、緩和ケアセンターに準じた機能を持たせるなど、取り組みを充実させるべきであります。
 第三は、一般病院における緩和ケアの推進であります。
 全国のがん患者のうち約四割が、拠点病院以外の病院で診療を受けておられます。こうした一般病院には国や都の強制力が弱いため、専門家からは対策が急がれるとの強い指摘があります。都内の一般病院における緩和ケアの実態を調査分析し、速やかに手だてを講じるべきであります。
 緩和ケアの充実について、以上三点、見解を求めたいと思います。
 次に、性犯罪、性暴力被害者支援について質問をいたします。
 先日、この問題に取り組んでいる民間団体の代表から、現状と課題についてヒアリングを行いました。この団体は、貧困やいじめ、親からの性的虐待など、さまざまな事情により居場所がなく繁華街をさまよう十代、二十代の女性に話しかけ、相談に乗り、一時保護を行い、時に行政につなげる活動を行っておられます。行政では限界のあるこうした異色な活動は広く注目を集め、テレビ、新聞、雑誌など、多くのメディアで紹介をされております。
 ヒアリングの際、代表者の口から繰り返し語られたのは、彼女たちは現行の制度からこぼれ落ちているというフレーズでありました。絶望のふちに立たされながらSOSを上げられない、こういった女性を支援するため、都は来年度、総務、生活文化、福祉保健の各局及び青少年・治安対策本部、警視庁に関連経費を盛り込んでおられます。
 全国から多くの女性が集まる首都東京の女性知事として、この問題にどう立ち向かわれるのか、小池知事の所見をまずお伺いしたいと思います。
 この課題に対する都の取り組みは、被害者相談や保護、未然防止のための普及啓発、医療費補助など各局にまたがるため、きょうは、都と民間で連携運営しているワンストップ支援センターの機能強化及び今後の一時保護のあり方に絞って提起をしたいと思います。
 まず、ワンストップ支援センターについてであります。
 総務局は来年度予算に、同センターの運営負担金として、初めて約三千八百万円を計上いたしました。二十四時間三百六十五日体制で行っている相談や、支援員が医療機関や警察に付き添うためなどの経費であります。こうした取り組みはもちろん有意義でありますが、性被害に遭った女性のうち約三人に二人は、知られたくない、自分さえ我慢すればなどの理由から、誰にも相談せず、ますますハイリスクな状況に陥っているそうであります。
 こうした声を出せない女性を救うには、フットワークの軽さや柔軟性にすぐれた民間の力をかり、こちら側から出向いていく、いわゆるアウトリーチ型の活動も実践すべきであります。また、主要駅や繁華街などにワンストップ支援センターのサテライトオフィスも開設すべきであります。
 さらに、今後、同センターの機能強化を協議するに当たっては、外部の有識者だけではなく、実際に被害に遭った女性たちのケアを行ったり、まち角で未然防止活動をしている民間団体など、現場の生の声にも十分耳を傾けるべきであります。それぞれ総務局長の答弁を求めます。
 ところで、さまざまな困難を抱える女性たちを一時保護する場所に、都道府県が設置をする婦人相談所があります。しかし、十代、二十代の女性にとって、幅広い年齢層の人と生活をするのは、心理的な負担もあり、より気兼ねなく生活のできる別の場所が必要です。民間とも協働し、現行の制度では救い切れていない女性を保護し、支援していくべきと考えます。福祉保健局長の見解を求めたいと思います。
 次に、精神障害者と家族に対する支援について質問をいたします。
 去る二月十七日の厚生委員会において、精神障害者を都の医療費助成制度の対象とすることに関する請願が全会一致で採択をされました。本日も代表の方が傍聴にお越しになられておりますが、親御さんらでつくる家族会の皆様が、寒風の中集められた署名は一万三千百六十六筆に上り、紹介議員には、都議会公明党を初め多くの会派が名を連ねました。私自身、二〇一五年の第三回定例会一般質問を初め、その実現を一貫して訴えてきた者として、感慨深いものがあります。
 改めて申すまでもなく、現在の都の医療費助成制度の対象者は、身体障害者手帳一級、二級を持つ方、愛の手帳一度、二度の知的障害者の方などであり、精神障害者の方は含まれておりません。それぞれの障害特性は異なりますが、抱えている共通の課題に対しては同様の支援の手が差し伸べられるべきと考えます。
 本会議での採決は三月三十日の定例会最終日になりますが、厚生委員会における都議会の総意ともいえる全会一致の結果をどう受けとめるのか、福祉保健局長の明快な答弁を求めたいと思います。
 最後に、鉄道ネットワークについて質問をいたします。
 昨年四月に公表された国の交通政策審議会答申には、おおむね十五年後を念頭に置いた東京圏の鉄道整備指針が示されております。その中には、私の地元の大田区が推進している新空港線、いわゆる蒲蒲線について、事業化に向けて関係地方公共団体、鉄道事業者等において、費用負担のあり方等について合意形成を進めるべきとの記載もありました。三十年前から検討されているプロジェクトであり、検討の熟度も深いことから、こうした高い評価につながったものと考えます。
 新空港線の整備により、東急多摩川線を介して東急東横線、東京メトロ副都心線、東武東上線、西武池袋線の五路線が相互直通運転となり、首都圏全域に及ぶ非常に広域な交通ネットワークが形成されます。さらに、国際競争力強化の拠点であります、ここ新宿、渋谷、池袋など、副都心と羽田空港とのアクセスが飛躍的に向上をするわけであります。
 これらは、知事が進めるスマートシティー政策の柱である交通、物流ネットワークの形成、世界に開かれた国際観光都市の実現にも大きく寄与するものと考えます。
 昨年二月、大田区を含む都内十四区長と埼玉県の三市長の連名で、石井国土交通大臣に対して、早期整備着手に向けた要望書を提出いたしております。私も同席いたしましたが、大臣からは、皆さんの熱い思いは受けとめたと、前向きな発言がございました。
 国の答申で高い評価を受けた路線は、新空港線以外に五つありますが、これらは事業の検討開始時期もそれぞれ異なり、熟度もまちまちであります。大田区は、来年度予算案に新空港線の整備主体の設立に関する予算を盛り込みましたが、これは答申が求めている関係者間の協議が順調に進んでいるあかしといえます。
 整備効果が着実に見込め、かつ関係者の協議が進んでいる路線から順次着手することは、都の費用負担の平準化という観点からも、小池知事が唱えておられる賢い支出であり、真に有効な投資と確信をいたします。
 新空港線の整備着手に向け、小池知事の所見をお伺いし、質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 遠藤守議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、性犯罪、性暴力被害者支援についてのお尋ねがございました。
 女性が性犯罪などの被害に遭うと、強い不安感などの症状があらわれ、心的外傷後ストレス障害を発症したり、望まない妊娠や感染症のリスクも負うなど、身体的、精神的に極めて重い負担を強いられております。女性の活躍を推進していくためにも、こうした実態を重く受けとめまして、社会全体で理解を広げるとともに、被害者支援にしっかりと取り組んでいかなければなりません。
 都は、平成二十七年度から開始した性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援事業など、被害に遭われた方々を支援するために、全庁を挙げて各種施策に取り組んでおります。
 また、今年度スタートいたしました第三期東京都犯罪被害者等支援計画におきましても、性犯罪等被害者支援の充実強化を重点的取り組みとして掲げておりまして、警察や医療機関などと連携をいたしまして、精神的ケアの充実など、さらなる取り組みを行っております。
 今後も、都は、被害者の立場に立った支援を実施していくとともに、被害者の置かれた状況を広く都民に理解いただけるように、啓発にも力を入れまして、全ての女性が生き生きと輝ける社会の実現のために尽力してまいりたいと考えております。
 新空港線についてのお尋ねがございました。
 国際都市東京の玄関口としての羽田空港の機能を最大限発揮させるためには、鉄道アクセスの充実を図ることは重要であります。
 新空港線は、国の答申におきまして、国際競争力の強化に資するプロジェクトの一つとして、事業化に向けて合意形成を進めるべきと位置づけられております。
 このため、現在、地元大田区や鉄道事業者などと連携をいたしまして、採算性や費用負担のあり方などについての課題について、検討を行っております。
 引き続き、関係者とともに、このような課題の解決に努めてまいります。
 残余のご質問については、関係局長よりご答弁させていただきます。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 六点のご質問にお答えをいたします。
 まず、AYA世代のがん患者への支援についてでありますが、思春期から若年成人のいわゆるAYA世代のがん患者は、修学や就職、結婚等の時期と治療の時期が重なるため、働く世代のがん患者への就労支援とは異なった観点が必要であることに加えまして、心理社会的な問題や教育の問題等に関する相談支援体制や、緩和ケア提供体制等を含めた総合的な対策のあり方を検討する必要がございます。
 国は、厚生労働科学研究の一つとして、平成二十七年度からAYA世代固有の詳細な課題を明らかにするための研究を進めており、患者や家族のニーズ、診療実態、医師の意識に関する調査等を行っております。
 都は、今後、こうした国の動向を注視しながら、東京都小児がん診療連携協議会等におきまして、AYA世代のがん患者への支援のあり方について検討を進めてまいります。
 次に、医師を対象とした緩和ケア研修についてでありますが、国が平成二十四年に策定いたしましたがん対策推進基本計画では、国が指定する拠点病院では、当該施設でがん診療に携わる全ての医師が、国の指針に基づく緩和ケア研修を五年以内に修了することを目標としております。
 都は、できるだけ多くの医師が緩和ケア研修を受講できるよう、国指定の拠点病院が複数回研修を実施する場合に、都独自に補助いたしますとともに、都が指定する拠点病院が同等の研修を実施する場合にも補助を行っております。
 平成二十年度から二十七年度までに、合わせて約九千人が研修を修了しており、来年度は、受講率の一層の向上に向け、拠点病院への補助を拡充し、研修機会をふやすこととしております。
 次に、地域がん診療連携拠点病院の緩和ケアについてでありますが、都道府県がん診療連携拠点病院が設置している緩和ケアセンターは、専従の医師、看護師等から成る緩和ケアチームが主体となって、緩和ケア外来、緩和ケア病棟等と連携し、専門看護師による看護カウンセリングやカンファレンス、地域の医療機関の診療従事者との連携協力、患者、家族に対する相談支援などを行っております。
 地域がん診療連携拠点病院において緩和ケアを一層推進するためには、緩和ケアチーム、緩和ケア外来等の院内の連携に加え、地域の医療機関との連携も強化することが重要でございます。
 このため、都は、東京都がん診療連携協議会等を活用して、緩和ケアセンターの取り組みを広く周知し、地域がん診療連携拠点病院における緩和ケアの充実を支援してまいります。
 次に、一般病院における緩和ケアの推進についてでありますが、都では、がん診療連携拠点病院が中心となって行っている研修会や症例検討会等を通じまして、地域の一般病院等の緩和ケアの水準の向上を図っております。
 また、現在、東京都保健医療計画及びがん対策推進計画の改定に向けまして、都内全ての医療機関に対して実施している医療機能実態調査では、緩和ケアの実施状況や今後の取り組み予定などを聞いているところでございます。
 来年度は、東京都がん対策推進協議会のもとに、がん医療緩和ケア検討部会を設置することとしておりまして、実態調査の結果やこれまでの取り組みを検証し、平成三十年度からの次期がん対策推進計画に、緩和ケアを推進するための取り組みを盛り込んでいく考えでございます。
 次に、若い女性の保護についてでありますが、保護を必要とする女性をその状況に応じた適切な支援につなげるためには、関係機関が連携して対応することが重要でございます。
 そのため、都は区市町村等と連携しながら、児童相談所、女性相談センターで一時保護を行うほか、民間団体と連携し、子供シェルターにおきまして緊急避難を要する女性を受け入れております。
 また、自立援助ホームや婦人保護施設に加え、若い女性を支援するNPO等と連携し、民間シェルター等も活用して、これらの女性の自立を支援をしております。
 今後、民間団体も含めた関係機関との連携を一層強化いたしまして、一人一人の状況に応じた女性への支援を行ってまいります。
 最後に、心身障害者医療費助成制度の精神障害者への拡大についてでありますが、都は現在、重度の身体障害者、知的障害者の方を対象に本制度を実施しておりまして、身体障害者手帳一級、二級、内部障害は三級まで、愛の手帳一度、二度の方に対して、医療費の自己負担分の一部を助成しております。
 また、精神障害者の方には、法で定める自立支援医療制度により、精神通院医療に係る医療費を助成しており、都はさらに、区市町村民税非課税世帯の自己負担を全額無料とする独自の軽減策を実施しております。
 制度の対象拡大につきましては、国の助成制度との整合性、国保の国庫支出金への影響、区市町村や医師会等の意見対象の範囲や要する経費など、幅広く調査分析を行う必要がありまして、今後、議会でのご意見や請願の内容も踏まえながら、さまざまな観点から検討を行ってまいります。
〔総務局長多羅尾光睦君登壇〕

○総務局長(多羅尾光睦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、性犯罪、性暴力被害者支援についてですが、都は、性犯罪・性暴力ワンストップ支援事業を開始して以降、相談窓口である性暴力救援ダイヤルを、ホームページや啓発事業、研修会などにおいて周知してまいりました。しかし、性犯罪等被害者の声は埋もれがちであり、被害者が窓口に相談しやすい環境をつくることが重要でございます。
 今後は、多くの若者が利用するSNSをより積極的に活用するほか、ワンストップ支援センターは、女性の支援員が親身に相談や支援を行う安心して相談できる窓口であることを、行政や地域に根差した活動をしている支援団体などを通じて、さらに積極的に周知してまいります。
 こうした取り組みにより、被害者をスムーズにワンストップ支援につなげ、被害者支援の充実を図ってまいります。
 次に、性犯罪等被害者支援に取り組んでいる民間団体などの声を伺うことについてですが、性犯罪等の被害者に寄り添い、きめ細やかなケアを行っている支援者の声を聞くことは、都が支援策を策定、実施するに当たり重要なことでございます。
 第三期東京都犯罪被害者等支援計画の策定の際、基礎とした実態調査では、被害の内容や必要な支援の種類などについて、豊富な事例を有する民間の支援団体から多くの声をお聞きいたしました。
 現在、支援を実施する際の諸課題に適切に対応していくために、専門家懇談会を設置し、有識者等の意見を得ていますが、今後は、この場に、現場の第一線で活躍している民間の支援団体にも参加していただき、施策の充実に生かしてまいります。

○副議長(小磯善彦君) 五番山森寛之君
〔五番山森寛之君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○五番(山森寛之君) 知事は、施政方針表明の中で、東京大改革の名のもとに、都政の透明化を第一に掲げ、都民の皆様に都政の真実を曲げることなく届け、都民一人一人に考え、判断していただくと話されました。このような取り組みの中で、確かに築地市場の移転に関し問題提起され、これまでにも増して都民の皆様の都政への関心は高まっています。
 私も知事と同じく昨年七月に都議会補欠選挙で初当選をいたしました。選挙期間中から、知事への都民の皆様からの有形無形の期待を肌で感じ、一抹の不安もございましたが、知事が表明された政策と予算案は、私たちがこれまで考え、推し進めてきたものと変わりないものであり、安堵と期待をいたしております。
 二〇一七年は、問題の提起から一刻も早い問題解決への提起と、これまでにも増して政策を推し進める年にしていかなくてはなりません。是々非々の議論を活発に行い、知事が都政を議会とともに発展的に前進していただけるよう、強く要望いたします。
 さて、昨年十月に発表された森記念財団都市戦略研究所による世界都市総合ランキングで、東京は初めて、ロンドン、ニューヨークに次いで三位となりました。これは、これまでトップを維持していた経済に加え、訪日外国人の増加に伴う文化、交流、物価水準の下落や住宅平均賃料の下落による居住、羽田空港の国際化などによる交通アクセスの分野別スコアを確実に伸ばした結果であります。
 また、都市のイメージ調査によると、東京を訪れていない人のイメージは、ストレスが多い、うるさいなどでしたが、訪れた人は、礼儀正しい、安全、清潔などのイメージを持って帰国されていることもわかりました。
 知事が出された東京の成長戦略の方向性の中でも、東京の挑戦と題して、世界の都市ランキング一位を目指すとされております。今後、東京が世界で一番の都市になるに向け、都市機能の充実強化に加え、地域が受け継ぐ伝統文化のSNSや動画サイトを利用した情報発信、イベントの開催、ビッグデータの活用、都市の交通アクセスの利便性の推進、治安対策などの取り組みを、さらに加速、強化していかなくてはなりません。
 また、訪日外国人をふやすことだけでなく、訪日外国人の消費額をいかにふやすかも重要だと考えます。
 私の地元大田区では、特区民泊事業にあわせて、多言語観光サイト、WiFiの整備、地元経済団体との連携のもと、利用者に対する商店街の多言語マップ、銭湯のタオル引きかえ券配布などを実施し、地域の活性化と消費を促す取り組みをしております。
 羽田空港の免税店では、丈夫でシンプルなデザインが人気となり、ランドセルが売れるなど、私たちが思いもしない物や文化、食などが消費につながっております。
 知事は就任してから、国家戦略特区の積極的活用と、アジアナンバーワンの金融都市の実現を掲げ、懇談会を開催し、幅広い議論をされていると承知しておりますが、世界の金融機関が東京に集積することだけでなく、世界から東京に人、物、金が集まるように、潜在力のある分野への規制緩和と税制面における大胆な取り組みが最大の課題であると考えますが、知事の所見を伺います。
 次に、鉄道ネットワーク形成について伺います。
 東京を利便性が高く、豊かで活力ある都市にしていく上で、鉄道は不可欠なライフラインです。最近の外国人旅行者の増加や少子高齢化の進展などにより、東京圏の都市鉄道を取り巻く環境は変化しております。
 このような状況を踏まえ、昨年四月、国の諮問機関である交通政策審議会から、東京圏における今後の都市鉄道のあり方について答申が出され、国際競争力の強化に資するプロジェクトとして、JR蒲田駅と京急蒲田駅のミッシングリンクを解消することにより、東急東横線、東京メトロ副都心線、東武東上線、西武池袋線との相互直通運転を通じ、新宿、渋谷、池袋、東京都北西部、埼玉県南西部と羽田空港のアクセス利便性が向上される新空港線を初めとする六路線が位置づけられました。二〇二〇年に向けた実行プランの中でも、答申を踏まえ、具体化に向け検討を実施するとされております。
 新空港線の整備は、平成二十七年三月にも、大田区を含めた関係沿線九区長連名で、東京都に早期整備着手に関する要望書を出すなど、広域的な悲願でもあります。また、新空港線の整備による建設投資と消費支出を足した東京都における経済波及効果は、初年度で約二千三百八十五億円との算出も出されております。
 現在、東京圏の空港を結ぶ鉄道網は、比較的西側が弱いとされており、西側鉄道ネットワークの強化の意味でも、また東京圏の国家戦略特区が目標とする世界で一番ビジネスをしやすい環境整備にも、大きく寄与します。
 二〇二〇東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、今後も訪日外国人の増加が予想される中、事業スキーム等の整備が整った路線から順次、整備を進め、新空港線を初めとする鉄道ネットワークのさらなる充実を図っていくことが重要と考えますが、知事の所見を伺います。
 次に、住まいにおける子育て環境の向上について伺います。
 日本の将来を担う子供を産み育てる世代の住環境整備は重要であり、住宅マスタープランの最初の目標が住まいにおける子育て環境の向上であることは、都としても最重要課題として認識されているものと考えます。
 都はこれまで、都営住宅において、若年ファミリー世帯向けの期限つき入居制度を実施するなど、積極的な取り組みを行っています。
 また、公社住宅においても、親子が互いに行き来できる距離に暮らす、近居を推進し、祖父母が子育てに協力できるよう、新築住宅の入居者募集の抽せん時に優遇倍率制度を設けるなどの取り組みを進めているということですが、今後、より一層、子育てしやすい環境を整えるため、都営住宅や公社住宅を活用して、住まいにおける子育て環境の向上を図るべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、子供の貧困対策について伺います。
 平成十八年に一四・二%であった我が国の子供の貧困率は、平成二十四年には一六・三%まで上昇しており、実に六人に一人の子供が貧困状態であるといわれています。
 各家庭の生活様式が多様化する中、困難の主要因を特定することは非常に難しい状況ですが、先日、都が発表した子供の生活実態調査の結果では、小中高生等がいる家庭の約二割が生活に困難を抱えるとしています。この数値は、国が出している相対的貧困率とは異なり、所得以外の生活上の困難要素を加味しているため、国の相対的貧困率とは比較できませんが、五家庭に一家庭が何らかの生活上の困難を経験しているという結果が出ています。
 また、大田区でも昨年、子供の生活実態調査を行い、多岐にわたる施策、制度がどのように機能しているのか、実際にどのような生活困難を抱えているのかなど、全容把握に取り組んでいます。調査からは、生活困難層の四六・八%の子供が、自分は価値のある人間だと思うの設問に対し、思わない、余り思わないと回答し、頑張れば報われると思うの設問に対しても、二三・七%が思わない、余り思わないと回答。経済的貧困から子供の精神面への影響、自己肯定感の欠如も見られたと聞いております。
 保護者に関しても、子供の進路や生活態度など、子供本人や学校に任せきりになっていることや、心理的ストレスを抱えているということがわかってきています。こうした実態から、都における子供の貧困対策の一層の推進が求められています。
 子どもの貧困対策法が施行され二年が経過しました。その間、国や東京都、各自治体において、関係施策の充実が図られてきたことは評価いたしますが、子供の貧困対策を一層推進するためには、施策の充実を図ると同時に、早期予防と早期発見、支援が必要な子供や家庭に必要な支援を組み合わせ、コーディネートして提供する工夫などが必要です。
 経済面やその他の困難理由で子供が排除されない地域社会の構築に向け、まずは支援が必要な子育て家庭への施策の周知が重要と考えますが、都の今後の取り組みを伺います。
 次に、震災時の関係機関との連携について伺います。
 首都直下地震が今後三十年以内に七〇%の程度の確率で起こると発表されてから、既に五年が経過しました。昨年の第一回定例会において、我が党の代表質問で、関係機関の相互連携と効果的な救助活動の重要性、対処要領を、より実災時に即した内容に適宜見直しをすべきと指摘し、都は昨年三月に、都と関係機関の基本的連携マニュアルである、首都直下地震等対処要領の改定版を発表いたしました。
 改定版では、大規模救出救助活動の機能強化、都災害対策本部における部門体制の強化、ルート確保の方針明記と具体的な経路の選定等が、関係機関、市区町村との協議を踏まえ、改定されました。
 死者、行方不明者合わせ一万八千名を超えた東日本大震災から間もなく六年を迎えます。地震の規模、津波の大きさ、全てにおいて想定外の地震といわれたあの日から、次に起こり得る災害に向け、全ての災害対策を見直し、関係機関はこれまで不断の努力を重ねてまいりました。
 しかし、災害対策に終わりは決してありません。これからも都民の生命と財産を守るため、大規模災害発生時、警察、消防、自衛隊などの防災機関と、効率的、効果的な連携のもと、人命救助を第一とした円滑な災害応急対策活動を迅速に行い、改定した対処要領をもとに、各機関が発災時対応の実効性を高めていくことが重要と考えますが、都の見解を伺い、私の質問を終わらせていただきます。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 山森寛之議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、世界から人、物、金を集める取り組みについてでございます。
 都民生活を支え、都市の活力を生み出す経済の分野におきましては、現在、国際的に熾烈な都市間競争が繰り広げられております。イノベーションを生み出す人材や企業は、世界のどの都市からも求められているわけでございます。
 こうした中で、日本の成長のエンジンであります東京が、持続的な経済成長をリードしていくためには、規制緩和や税制面など、さまざまな施策の展開によりまして、金融系企業を初めとして、海外の人材、企業の誘致を加速させていくことが重要と考えております。
 先進的な企業や才能豊かな人材を呼び込むには、外国の方も生活しやすい環境を整えることが必要であります。国家戦略特区によります規制緩和によって、外国人医師による診療サービスに続いて、家事支援外国人の活用が間もなく始まります。インターナショナルスクールも、東京駅前や虎ノ門での開設が予定されております。さらに、手続の面でも、東京開業ワンストップセンターについて、新たにサテライトセンターを設置することで、利便性の向上を図ってまいります。
 とりわけ、金融系企業の誘致に向けましては、四月からワンストップ支援サービスを開始いたしまして、さらに、大手町から兜町では、国際金融ビジネス交流拠点の整備を目指しております。
 また、税制のあり方や金融人材の育成などにつきましては、懇談会で議論を進めているところであります。その答申を参考に、秋には東京版金融ビッグバンともいうべき新たな構想を取りまとめる考えでございます。
 これらの取り組みを総動員することで、都市間競争に打ち勝ちまして、アジアナンバーワンの国際金融経済都市を実現したいと考えております。
 二つ目に、鉄道ネットワークの充実についてのお尋ねがございました。
 国際的な都市間競争を勝ち抜いて、持続可能な東京を実現するには、東京の強みである鉄道を生かしていくことは重要であります。
 国の答申におきましては、国際競争力の強化や質の高い鉄道サービスの実現などに向けました具体的なプロジェクトが示されており、新空港線など六路線が、事業化に向けた検討や合意形成などを進めるべきとされております。
 現在、これらの路線につきましては、鉄道事業者などの関係者とも連携をいたしまして、採算性、事業主体の確立、費用負担のあり方につきましての合意形成など、課題について検討を行っているところでございます。
 今後とも、こうした課題の解決に努めまして、鉄道ネットワークのさらなる充実に取り組んでまいります。
 残余の質問につきましては、東京都技監、そして関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔東京都技監邊見隆士君登壇〕

○東京都技監(邊見隆士君) 住まいにおける子育て環境の向上についてでございます。
 都営住宅などの公共住宅は、都民共有の財産として、家族向けに整備されたストックを有効に活用し、子育て支援などの政策課題にも対応していくことが重要でございます。
 都営住宅においては、子供の成長とともに教育費の家計負担が重くなることを勘案し、入居時の収入基準を緩和する世帯要件について、同居の子供の年齢を、現在の小学校就学前までから引き上げることを検討してまいります。
 公社住宅においては、近居の支援策として、新築住宅の当せん確率を引き上げる優遇措置に加え、既存住宅では、入居募集時に事前に希望を伺って、あきが出たら入居できる制度を、ことし四月から新たに開始をいたします。
 今後とも、都営住宅での施策の充実や公社との連携強化を図り、さらなる子育て環境の向上に取り組んでまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 支援が必要な子育て家庭等への施策の周知についてのご質問にお答えをいたします。
 都が今年度実施をいたしました子供の生活実態調査では、子供食堂などの食事支援に関するサービスを利用したことがない家庭のうち、その理由として、サービスを知らなかったと回答した割合が、生活に困難を抱える家庭では、一般層に比べて高くなっております。
 こうしたことを踏まえまして、都は、来年度から専任職員を配置して、生活に困窮する子育て家庭等の状況やニーズ等を把握し、関係機関と連携しながら、必要な支援につなぐ取り組みを行う区市町村への支援を開始いたします。
 また、母子健康手帳の交付、保育所の申し込みや小学校入学、転入届の提出など、子供の成長の節目や家庭の状況の変化など、さまざまな機会を捉えまして、区市町村と連携して子育て支援施策の周知を図ってまいります。
〔総務局長多羅尾光睦君登壇〕

○総務局長(多羅尾光睦君) 震災時の関係機関との連携についてですが、大規模災害発生時において、一人でも多くの人命を救助し被害を最小限にするためには、警察、消防、自衛隊などの各機関と緊密に連携し、迅速に応急対策活動を行うことが重要でございます。
 都は、各機関との連携強化を図るため、総合防災訓練や図上訓練等を実施し、首都直下地震等対処要領で定めた内容について検証を行っております。また、全国から各機関の救出救助部隊が集まる大規模救出救助活動拠点において受け入れの訓練を行うなど、災害対応の実効性を高める取り組みを進めております。
 今後とも、各機関と連携した実践的な訓練等を通じて、連携内容の検証や改善を進め、災害対応力の一層の強化を図ってまいります。

○議長(川井しげお君) 二十八番おときた駿君
〔二十八番おときた駿君登壇〕

○二十八番(おときた駿君) 都民ファーストの会東京都議団として初となる一般質問を、知事及び関係局長に行います。
 小池都政が誕生し、初の予算編成が行われました。都税収入が六年ぶりの減少となったにもかかわらず、約四千にも及ぶ都の事業の全てに終期を設け、終わらすべき事業は終わらせるというめり張りをきかせたことにより、多くの新規事業立ち上げや将来への投資を実現した手法は高く評価をされるところです。
 一方で、東京大改革の実現に向けて効果的な予算編成を継続するためには、財源を生み出す行財政改革が欠かせません。東京都政では、平成十八年七月に策定され、三年かけて実行された行財政改革実行プログラム以降、明確な改革のロードマップは存在しませんでした。
 私たちも、かねてから改革プラン策定の必要性を主張しておりましたが、今回、知事が所信表明演説において、二〇二〇改革プランの策定を表明されたことを歓迎するとともに、強い期待を持つものです。
 都の行財政改革は、財政危機に瀕した自治体が行うような人員削減や給与カットなど、ただ身を切るだけの改革とは異なるものが求められます。東京都ならではの自力を生かし、強化するべきは強化し、見直すべきところは見直すというめり張りのきいた改革プランの策定が望ましいと考えますが、知事のプラン策定に向けての決意と今後の展望をお伺いいたします。
 先般行われた千代田区長選挙では、区民ファーストを掲げる石川雅己区長が、圧倒的な支持を得て再選いたしました。東京大改革を前に進めていくためにも、司令塔の広域自治体である都と主な政策実行部隊である基礎自治体が改革の理念を共有し、そのリーダー同士がともに歩んでいくことは重要です。特に、二十三区の財政は都区財政調整制度の中で運営されており、これは大都市地域である二十三区を一体的に運営するための特例制度です。
 地方自治法が昭和二十二年に制定されて以来、この都区制度に関しては、五度の改正の中で、大都市としての一体性、統一性と基礎自治体の自主性、自立性が議論されてまいりました。そして、平成十八年に都区のあり方検討会が設置され、平成二十三年に、五十三項目の事務を一定の条件を満たした区に移管すべきという方向性が示されたものの、区域のあり方をめぐる都と区の見解の相違などから、現時点ではその事務移管などが実行されておりません。
 住民に身近な事務は、住民に近い基礎自治体で処理をするべきです。しかし、何でも都から区へ権限移譲すればよいということでもありません。
 東京が世界の大都市との国際競争に打ち勝ち、日本全体のエンジンであるためには、当然、広域的な大都市経営という視点も必要となってきます。どこがその権限を持ち、事務を処理すべきかは、役所間の権限争いではなく、まさに都民ファーストの視点で考えるべきであります。
 こうした積年の課題である都と区の関係について、東京大改革の一つとして、今こそ都が積極的な役割を果たすべきと考えます。大都市経営に対する知事の所見をお伺いいたします。
 次に、私学助成のあり方についてお伺いをいたします。
 小池都政における予算編成では、いわゆる政党復活予算という不透明なシステムにメスが入りました。
 その中で、毎年必ず充てられていたものの一つが私学振興助成金です。この不可解な予算措置においては、助成を受ける側と特定政治勢力との結びつきが指摘され、これまでも問題視する声が多数ありました。こうした疑惑の生じる関係については、不適切なものにならないよう、今後も厳しく監視を続けていく必要があります。
 一方で、次年度の知事予算案において、都は独自の奨学金を大幅に拡張し、私学に通う生徒、保護者の負担が減らされたことは重要です。公私間の学費格差を小さくすることで、公私を問わない学校選択の幅を広げていくことが可能となります。
 また、私学助成についても、予算案に盛り込まれた都独自の奨学金の対象範囲や上限金額を広げ、生徒、保護者側の支援をしていけば、学費抑制を理由に、学校側に助成金を出し続ける必然性はやがてなくなります。
 学校側だけにではなく、生徒、保護者側を支援することは、結果として生徒や保護者に選ばれる学校に多くの税金が投入されることにもなり、学校間の競争を促進し、教育の質全体が引き上げられることにもつながります。都の私学助成については、今後、より選択を行う生徒、保護者側への支援を充実させていくべきと考えますが、都の所見をお伺いいたします。
 次に、オリンピック・パラリンピックについてお伺いいたします。
 四百億円ものコストセーブに成功した会場見直しや、調査チーム及び知事の働きかけにより、ようやく全貌が明らかになった全体予算の問題が一区切りとなり、現在は仮設会場の自治体負担が当面の課題となっています。
 立候補ファイルでは、仮設負担は五輪組織委員会となっており、その甘い見通しには何度も警鐘が鳴らされていたにもかかわらず、予算策定とその公表がおくれにおくれ、この段階になって各自治体の負担が示唆されることになったのは、五輪組織委員会の不手際によるものだったことは明白です。にもかかわらず、こうした事態を招いたことが都の責任によるものであるかのように、五輪組織委員会の責任者の方が随所で発言されていることは、到底都民として看過できるものではありません。
 これまでの議論を停滞させてきた総括を、五輪組織委員会及び関係者、責任者に厳しく求めるとともに、今後の自治体負担の議論についても、都が中心となってリーダーシップをとっていくべきと考えますが、都の決意をお伺いいたします。
 次に、呼吸器や吸引器などの医療的ケアが必要な児童、医療的ケア児に対する保育支援についてお伺いいたします。
 二〇一六年五月、改正障害者総合支援法の中に、医療的ケア児の支援体制の整備が盛り込まれました。これまで法律の中に存在していなかったことで支援の手が届かなかった医療的ケア児が、ようやく法的にも認められ、自治体は、医療的ケア児の支援の努力義務を負うことになっています。
 都内には、極めて少数ながら、医療的ケア児の保育ができる民間施設が存在し、小池知事も都知事選のさなかに、まさにその保育施設を視察されており、私もその際は同行させていただきました。保育と療育の縦割り行政に阻まれ、十分な保育サービスが受けられていない医療的ケア児には一層の支援策が必要であり、ダイバーシティーを目指す東京都から、まずそのモデルケースを構築するべきであります。
 医療的ケア児への対応充実について、知事の決意をお聞かせください。
 医療的ケア児を通常の保育所に預けることは極めて難しく、発達支援事業で利用できる施設は長時間保育に対応していないため、医療的ケア児を抱える保護者はフルタイムで働くことが困難であり、生活苦に陥るケースも少なくありません。
 こうした人々のニーズに対応しているのが、まさに知事も訪れた民間障害児保育園であり、十・五時間以上の保育も実施をしておりますが、保育ではなく発達支援事業のスキームを使って運営されているため、保育所には認められる整備費補助を利用することができません。これは、長時間保育に対応しようとする民間事業者の経営を圧迫することになり、新規参入を阻害する要因となっています。
 こうした状態を改善するために、障害児保育を行う発達支援事業者には、実態に合わせて保育事業と同様の整備費加算を認めるなど、具体的支援を講じるべきと考えますが、福祉保健局長の所見をお伺いいたします。
 また、都では現在、医療的ケア児は、特別支援学校の通学においてスクールバスを利用することができず、その通学負担は非常に大きなものになっており、時に教育の機会から阻害をされています。看護師同乗によるスクールバス利用を認めるなど、何らかの通学支援を検討するべきと考えますが、都の見解をお伺いいたします。
 次に、新生児委託推進事業についてお伺いいたします。
 何らかの事情で保護者と暮らせない要保護児童たちは、都内にも約四千人存在いたします。子どもの権利条約などで、全ての子供には家庭を得る権利があるとされているにもかかわらず、我が国や東京都では、ほとんどの子供たちが施設での集団生活を余儀なくされており、その点につきましては、私も指摘と提言を繰り返してまいりました。
 特に、虐待死が最も多いゼロ歳ゼロカ月の新生児里親委託については、東京都はこれまで実績ゼロという状況が続いてまいりました。一方で、他県に目を向ければ、新生児をそのまま特別養子縁組させる愛知方式などの先駆的な事例もあり、新生児からの里親委託、特別養子縁組の促進は極めて重要な取り組みです。
 そんな中、今年度予算に新生児委託推進事業の予算が計上されたことは画期的であり、その姿勢と取り組みを高く評価するものです。
 この新事業ですが、予期せぬ妊娠などで誕生した新生児を、特別養子縁組を前提としながら乳児院で預かり、面会交流などを経て里親委託されることが想定されています。愛知方式などに比べると、里親家庭に行くのに少々時間がかかりますが、新生児期間の愛着形成の重要性などに鑑み、乳児院に滞在する期間は極力短くできることが強く望まれます。
 ゼロ歳ゼロカ月、新生児期間での里親委託実現に向けて、福祉保健局長の決意と所見をお伺いいたします。
 次に、特定異性接客営業等の規制に関する条例についてお伺いいたします。
 いわゆるJKビジネスを規制する目的でつくられている本条例案ですが、これまでは、一見すると単なるカフェやリフレ店であるような業態に対して、立入調査をしてスタッフの年齢確認などをできなかったことが、JKビジネスの実態把握や規制を困難にしてきた一因でした。本条例案の成立により、特定業種が届け出制になり、また警視庁による立入調査が可能になることは重要であり、迅速な対応が望まれます。
 一方で、まさにその実態把握の困難さから、JKビジネスについては、これまであらぬ風評被害が起きていたことも事実です。女子高生の格好をした従業員が十八歳未満の青少年であるのか否か、客観的な把握ができずに、その光景や店舗数のみがひとり歩きし、昨年春に視察に訪れた国連の特別報告者により、あたかも我が国では青少年、未成年者の性的サービスが横行しているかのような報告がなされ、日本国政府が抗議をするという事態も発生いたしました。
 本条例案施行後は、これまで客観的データとして把握できなかった、十八歳未満の女子高生が従事しているJKビジネスの実態を速やかに調査し、正しい情報発信と周知徹底に努める必要があると考えます。本件についての見解と今後の対応を警視総監にお伺いいたします。
 最後に、福島第一原発事故の避難区域外避難者、いわゆる自主避難者への支援について、一言申し上げます。
 現在、東京都内には、自主避難者が約七百世帯、生活をしています。しかしながら、本年三月末で、こうした方々への住宅提供は終了することになっています。このままでは、来年度以降、一部の方々には新たな負担が発生する懸念があります。
 こうした中、小池知事は昨年末、福島県の内堀知事との会談において、引き続きできるだけ多くの方々がお住まいいただけるような制度にしていきたいと表明され、一月には新たに住宅公社を提供するなどを発表し、この動きは高く評価をされるところです。しかしながら、まだなお十分な支援を受けられない方々が存在することも事実です。
 都内の自主避難者の方々に対しては、今後もきめ細やかで適切な支援を継続していただくことを要望として申し上げまして、私の質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) おときた駿議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、二〇二〇改革プランについてのお尋ねがございました。
 都政の透明化を第一として、従来の延長線を超えた新たな発想を常に生み出すために自律改革を重ね、都政の手法と体質を変えていくこと、ここから東京大改革がスタートいたします。このため、知事就任後直ちに、情報公開、内部統制、自律改革の三つのテーマを初めといたしました都政改革に取り組んでまいりました。また、職員の改革マインドを根づかせてきたものと考えております。
 四月からは、こうした取り組みを一歩進めます。二〇二〇改革プランの策定作業を始めまして、業務の効率化、官民の適切な役割分担、監理団体の戦略的活用などに取り組む予定といたしております。あわせまして、自律改革の取り組みを、現場改善のレベルから主要な事業の見える化を図ることによって、経営、そして戦略改革のレベルへと高めてまいります。それによって、めり張りのきいた都政へと改革してまいります。
 このように、情報公開を基軸にしつつ、都民ファースト、そしてワイズスペンディング、すなわち賢い支出の観点から都政の改革を推し進めることで、都庁を柔軟な発想で課題を解決する組織へと磨き上げまして、私の目指しております新しい東京を実現してまいります。
 次に、東京における大都市経営についてのお尋ねがございました。
 東京は日本経済のエンジンであることはいうまでもありません。世界に類を見ないほどの人口や企業が集積をいたしております。
 その集積のメリットを生かして、東京の潜在力を最大限に発揮するためには、戦略的に大都市経営を行うことは重要でございます。
 平成十二年の都区制度改革によりまして、都は特別区を包含する広域の自治体として、東京全体の活力を維持向上させる役割を担い、特別区は、基礎自治体として住民に身近な地域の行政サービスを提供していただいております。
 東京が持続的に発展していくためには、私が目指しておりますこの東京大改革を進める必要がございます。そして、その実現には、ともに大都市地域の行政を担う特別区との連携協力が必要不可欠となっております。このことは、先日の各区長との意見交換会でも再認識をしたところでございます。
 今後も、これまでに培われました信頼関係をさらに深めるとともに、前向きで開かれた議論を通じまして、効率的、効果的な役割分担に向けた不断の取り組みをさらに進めてまいり、都民ファースト、区民ファーストの新しい東京をつくり上げてまいります。
 二〇二〇年大会の費用負担の議論での都のリーダーシップについてのお尋ねもございました。
 二〇二〇年大会の準備を万全に行って大会を成功に導くためには、大会の運営主体である組織委員会はもちろんのこと、都、国、関係自治体のそれぞれがしっかりとその役割、そしてその責任を果たしていく必要がございます。
 昨年の末、私が提案して設置された関係自治体との作業チームにおきましては、仮設施設に加えまして、輸送、警備など膨大な業務があることが明らかになりつつあります。
 一方で、一兆六千億円から一兆八千億円を上限額といたします大会経費について、さらに縮減をしていく必要もございます。
 大会まであと三年と迫っております。作業チームを含めまして、施設整備から大会運営面まで、さまざまな検討を加速させていかなければなりません。そのため、国、組織委員会、関係自治体と緊密に連携をしながら、開催都市であります都が議論を主導いたしまして、費用負担の協議促進、そしてコストのさらなる縮減に取り組んでまいりたいと考えております。
 大会の成功に向けまして、都は先頭に立ち、スピード感を持って確実に準備を進めてまいりたいと考えております。
 医療的ケア児への支援についてお尋ねがございました。
 医療技術の進歩を背景に、日常生活で医療的ケアを必要とする障害児がふえている。その現場を議員とともに拝見をいたしました。こうした医療的ケア児も、保健、医療、福祉が連携をし、支援することで、ほかの子供たちとともに学び、遊び、そして地域で安心して育っていける環境、これをつくっていく必要がございます。
 そのため、来年度は、新たに医療的ケア児の支援にかかわります関係機関の連絡会議を設置するほか、地域において支援を担う人材の育成、研修を実施してまいります。
 また、医療的ケア児の受け入れを進めるために、障害児の通所施設や保育所等への看護師の配置を推進してまいります。
 来年度は、第五期の東京都障害福祉計画を策定をいたします。その中には、医療的ケアを必要とする障害児が地域の中で適切な支援を受けることができますように、新たに障害児福祉計画を盛り込む考えでございます。
 その他のご質問につきましては、警視総監、教育長、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔警視総監沖田芳樹君登壇〕

○警視総監(沖田芳樹君) JKビジネスに関する正しい情報発信と今後の対応についてでございますが、いわゆるJKビジネスの営業実態について情報発信を行うことにより、青少年が犯罪の被害に遭わないようにすることが特に重要であると考えております。
 本条例案では、JKビジネスの営業者には、営業開始等の届け出義務、従業員名簿の備えつけ義務が課せられるとともに、警察職員による立ち入り等の規定が設けられ、営業実態の把握が容易となります。
 このため、本条例が施行された場合には、当該営業実態についての把握と正しい情報発信により、その実態を広く明らかにするとともに、関係部局と連携して、青少年が大人に利用されないよう、社会全体の機運の醸成や青少年に対する啓発を行ってまいります。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 医療的ケアが必要な児童生徒のスクールバス利用についてでございますが、医療的ケアは、児童生徒の障害の程度や状況に応じて、衛生的環境に配慮しながら、安全かつ適切に実施することが重要でございます。
 一般に、車内での医療的ケアは、予期しない揺れや急停車等により、衛生的かつ安全な環境の確保が困難であるため、スクールバス内では実施しないこととしております。
 一方で、医療的ケアが必要な児童生徒であっても、バス乗車の時間内に医療的ケアが必要ないことを、主治医や学校医の意見により確認された場合は、乗車を認めているところでございます。
 今後とも、スクールバスの乗車については、医療的ケアの必要な児童生徒の生命と安全の確保を第一に、適切に対応してまいります。
〔生活文化局長中嶋正宏君登壇〕

○生活文化局長(中嶋正宏君) 私学助成についてでございますが、東京の私立学校には、都内の高校生の約六割が通っており、個性豊かな教育により、多彩な人材を育成している私学の振興は、都政の最重要課題の一つでございます。
 私立学校に通う生徒が継続的、安定的に質の高い教育を受けられますよう、都は私学助成により支援を行っております。学校に対する経常費補助を通じて、教育条件の維持向上などを図るとともに、保護者に対しましては、都の特別奨学金や奨学給付金、国の就学支援金等により、教育費の負担を軽減しております。
 さらに、このたび、特に人に焦点を当て、家庭の経済状況にかかわらず学校選択の幅を広げられるよう、特別奨学金を大幅に拡充いたします。
 こうした施策を通じまして、誰もが個性や能力に応じて希望する教育を受けられる環境を整えてまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、医療的ケア児を受け入れる児童発達支援事業所への支援についてでありますが、医療的ケア児の受け入れに際し、保育所は、保護者の就労や病気等により保育が必要な場合に保育サービスを提供する役割を担っており、児童発達支援事業所は、日常生活における基本的な動作の訓練や集団生活への適応訓練等の療育を行う役割を担っております。
 都は現在、児童発達支援事業所の整備費を補助しており、来年度は、医療的ケア児の受け入れを促進するため、新たに看護師を配置するモデル事業を実施いたします。
 また、障害児福祉計画も策定する予定でございまして、その中には、医療的ケアが必要な障害児に対する施策を盛り込んでいく考えでございます。
 次に、特別養子縁組を前提とした新生児委託についてでありますが、児童福祉審議会では、複数の有識者へのヒアリングやさまざまな議論を重ね、昨年十一月に、実親と里親の意思確認や、里親子関係の評価を丁寧に行う必要があること等を踏まえた上で、できる限り早期に委託できる仕組みを構築すべきとの提言を取りまとめました。
 この提言を受けまして、都は来年度から、児童相談所と乳児院に専任の職員を配置し、里親の養育不安を軽減するための助言や指導、里親子関係のアセスメント等を連携して行う新生児委託推進事業を開始いたします。
 養子縁組里親への委託に当たりましては、里親子の愛着関係を育むため、早期に委託に結びつけることが重要であり、今後、養子縁組が最善と判断した場合には、できる限り新生児のうちに委託できるよう取り組んでまいります。

○議長(川井しげお君) 九十八番古賀俊昭君
〔九十八番古賀俊昭君登壇〕

○九十八番(古賀俊昭君) まず、都内墨田区に所在する東京都立横網町公園に建つ朝鮮人犠牲者追悼碑などの問題について質問を行います。
 本年は、十万人余が犠牲となった大正十二年の関東大震災から九十四年になります。この震災の混乱の中での不幸な事件により生じたのが、朝鮮人犠牲者であります。
 横網町公園内に朝鮮人犠牲者を追悼する施設を設けることに、もとより異論はありませんが、そこに事実に反する一方的な政治的主張と文言を刻むことは、むしろ日本及び日本人に対する主権及び人権侵害が生じる可能性があり、今日的に表現すれば、ヘイトスピーチであって、到底容認できるものではありません。
 追悼碑には、誤った策動と流言飛語のため六千余名に上る朝鮮人がとうとい生命を奪われましたと記されています。この碑は、昭和四十八年、共産党の美濃部都知事時代に、関東大震災朝鮮人犠牲者追悼行事実行委員会が建てて、東京都に寄附したものでありますから、現在、碑文については東京都に全責任があります。
 本来は、当時、都が受領に際し、六千余名、あるいは流言飛語などの表記、主張に対しては、公的資料などによる根拠を求めるべきでありましたが、何せ共産党を中核とする革新都政でありましたから、相手のいうがままであったと思われます。
 私は、小池知事にぜひ目を通してほしい本があります。ノンフィクション作家の工藤美代子さんの「関東大震災 朝鮮人虐殺の真実」であります。工藤さんは、警察、消防、公的機関に保管されている資料を詳細に調べ、震災での死者、行方不明者は二千七百人、そのうち不法行為を働いた朝鮮独立運動家と、彼らに扇動されて追従したために殺害されたと思われる朝鮮人は約八百人、また、過剰防衛により誤って殺害されたと考えられている朝鮮人は二百三十三人だと調べ上げています。
 この書籍は「SAPIO」に連載され、現在、産経新聞から単行本として出版されています。
 六千余名が根拠が希薄な数であることは、国勢調査からもわかります。日本で初めての国勢調査が、関東大震災の三年前、大正九年に実施されていますが、その中の国籍民籍別人口では、朝鮮人の人口は、埼玉県、千葉県、東京府、神奈川県全てを合わせて三千三百八十五人なのであります。
 流言飛語に関しても、当時の我が国の治安状況を知るべきであり、震災の四年前に朝鮮半島で勃発した三・一独立運動に関与した朝鮮人活動家が多数日本に来て、ソビエトや日本人無政府主義者の支援を受けて頻繁に事件を起こしていたことは、現存する当時の新聞記事からも確認できるのであります。
 また、彼らは、当時皇太子殿下であった後の昭和天皇のご成婚に合わせての危害行動を準備していました。そのほか、現に震災に乗じて凶悪犯罪が引き起こされたことは、具体的に事件としてたくさん報道されています。
 こうした世相と治安状況の中で、日本人自警団が過敏になり、無関係の朝鮮人まで巻き添えになって殺害された旨の文言こそ、公平、中立な立場を保つべき東京都の姿勢ではないでしょうか。
 ところで、六年後の平成三十五年は、関東大震災百周年に当たります。朝日新聞や詐話師であった吉田清治が捏造し、世界中に垂れ流し続けた慰安婦強制連行が完全な虚構であったことが判明した今、次に関東大震災百年を捉えて、朝鮮人犠牲者への我が国の謝罪と補償をいい募ってくる可能性があることは否定できません。だからこそ、知事の判断は国益にもかかわることであり、重かつ大であるといわなければならないのです。
 都立横網町公園には、平成三十二年東京五輪に向けて多くの外国人が訪れます。また、公園施設を管理運営する公益財団法人東京都慰霊協会が発行している子供向けの冊子、「たんけん!都立横網町公園」は、今はやりのポケモンが表紙を飾り、全てにルビが振られ、わかりやすく解説が加えられているのはよいのでありますが、当該追悼碑の写真と「誤った流言飛語」と表記されており、さらに、聞き覚えのない「アジア・太平洋戦争」なる左翼用語が使われています。これは見直すべきでしょう。
 歴史の事実と異なる数字や記述を東京都の公共施設に設置、展示すべきではなく、撤去を含む改善策を講ずるべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 また、小池知事は、昨年九月一日、同公園で行われた日朝協会が事務局を務める関東大震災犠牲者追悼式典に追悼の辞を寄せています。当組織の案内状には、六千余名、虐殺の文言があります。
 なお、この団体は、昨年は申請したようでありますけれども、過去、公園占用許可申請書を一度も提出することもなく公園を使用していたほか、都立公園条例で行為の制限条項により、改めて知事の許可を必要とする広告宣伝、物品販売を堂々と行っていました。
 東京都を代表する知事が歴史をゆがめる行為に加担することになりかねず、今後は追悼の辞の発信を再考すべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、戦没者慰霊について知事に質問いたします。
 毎年めぐり来る八月十五日は、昭和五十七年、戦没者を追悼し、平和を祈念する日として閣議決定され、国民が戦争と平和について思いを深める象徴的な日であります。祖国日本の危難に際し、国安かれと一死をもって戦陣に倒れた英霊をお祭りする靖国神社参拝は、ご遺族、戦友が年ごとに減少をたどる中、知事の大きな責務の一つとして重みを増しつつあると考えます。
 靖国神社は、二年後、平成三十一年に、ご創立百五十年の節目の年を迎えることから、昨年より記念事業として、本殿などの改修工事や境内の整備工事等が進められています。広範な国民の賛同も当然必要となりますが、東京都においては、知事の八月十五日の参拝が何よりの奉賛となり、記念事業成功への弾みをつけるものとなると思うのです。
 かつて石原元知事は、知事就任の翌年の平成十二年から毎年、五輪招致活動で海外出張の年を除き、八月十五日の参拝を任期中行いましたが、後に続く二人の知事は、八月十五日の靖国神社参拝を見送り、なぜか任期半ばで退陣に追い込まれました。
 ちなみに、歴代総理のサンフランシスコ講和条約調印後の靖国神社参拝状況を見ますと、不参拝の総理の内閣は短命であったり、任期途中で退陣を余儀なくされていることの事実は偶然でしょうが、何か暗示的であります。
 知事、中韓の内政干渉は歯牙にもかけず、神霊とご遺族の心情に応えられてはいかがかと思います。
 東京五輪への支障など全くありません。否、むしろ逆でありましょう。所懐を伺います。
 アジア大都市交流について、次に質問いたします。
 平成十三年に設立されたアジア大都市ネットワーク21は、現在、総会が休止状態にあるわけですが、環境、交通、治安、感染症対策など、アジア主要都市の首脳が一堂に会する意義は大変大きいと思います。
 日本、東京への期待も大きいものがあります。北朝鮮の核実験、ミサイル発射、中共の南シナ海での埋め立てや軍事基地の建設など、アジアには大きな危機が存在しています。ぜひ日本、東京への期待を考えれば、再開に向けた検討を加えるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 道路、橋梁の整備について、次に伺います。
 多摩川にかかる日野市と立川市を結ぶ日野橋のかけかえに向けての手続が、今、進められています。大正十五年にかけられたこの橋は九十一年を迎え、歩道も一・五メートルと狭く、建てかえへの期待は大きく高まっています。
 日野橋は、今年度の取り組み状況、予算上での状況は把握はしておりますけれども、改めて、今日までの取り組み状況と、平成二十九年度の事業計画の内容を伺います。
 次に、JR日野駅から北に延びる日野都市計画道路三・四・一七号立川日野線の多摩川にかかる仮称富士見橋の計画について、現在、整備効果が期待をされ、これまた市民の期待は高まっています。渋滞解消、防災基地との接続、いろいろあります。当事業の進捗状況と今後の見通しについて伺います。
 最後に、五輪憲章について伺います。
 五輪憲章を読みますと、オリンピック憲章の定める権利及び自由は人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治またはその他の意見、国あるいは社会のルーツ、財産、出自、その他の身分などの理由による、いかなる種類の差別も受けることなく、確実に享受されなければならないと書かれています。この憲章に照らして、平成三十二年、東京五輪ゴルフ会場となる霞ヶ関カンツリー倶楽部が、女性を正会員と認めていないことが、五輪憲章に反するとして問題になっているわけです。
 五輪憲章に反するという指摘は当然だと思いますけれども、しかし、考えてみますと、東京都の交通局が運行する、あるいはその他の民間鉄道もそうでありますけれども、Women Onlyと表示した車両が東京都中を走り回っています。これも開催都市として再考するのも一案かと私は考えるわけでありますけれども、本件については、知事は違和感を全く感じないのか。この五輪憲章との兼ね合いでお答えいただければと思います。
 一般質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 古賀俊昭議員の一般質問にお答えを申し上げます。
 まず、都立横網町公園におけます関東大震災朝鮮人犠牲者追悼碑についてのご質問でございます。
 この追悼碑は、ご指摘のように、昭和四十八年、民間の団体が資金を募集し、作成したものを受け入れる形で、犠牲者の追悼を目的に設置したものと聞いております。
 大震災の際に、大きな混乱の中で犠牲者が出たことは、大変不幸な出来事でございます。そして、追悼碑にある犠牲者数などについては、さまざまなご意見があることも承知はいたしております。
 都政におけますこれまでの経緯なども踏まえて、適切に対応したいと考えます。
 そして、この追悼文についてでありますけれども、これまで毎年、慣例的に送付してきたものであり、昨年も事務方において、例に従って送付したとの報告を受けております。
 今後につきましては、私自身がよく目を通した上で、適切に判断をいたします。
 靖国神社への参拝についてのご質問でございます。
 私は常に、そしてどこであっても、戦火の中で亡くなられた諸先輩方々への崇敬の念を心に抱いている一人でございます。それは、今日、私たちが享受している平和と繁栄が、まさしく戦没者の方々の祖国発展に対する強い願い、そしてとうとい犠牲の上に築かれているものとの思いからでございます。
 終戦の日、八月十五日に靖国神社を参拝することの重要性につきましても、異論はございません。
 一方で、都といたしましても、毎年この日に戦没者追悼式を開催していることはご指摘のとおりでございまして、指摘はされませんでしたかね、されましたかね──はい。私はその主催者の一人といたしまして、昨年もご遺族の皆様に直接寄り添いまして、皆様とともに、全てのみたまに対する深い追悼の意を表したところでございます。
 今後とも、戦没された方々の思いを受け継ぎまして、首都のかじ取りを担う都知事として、東京ひいては日本を希望にあふれた平和な都市国家として発展させていきたいと考えております。
 次に、都営地下鉄の女性専用車両についてのお尋ねがございました。
 首都圏では、鉄道の車内におけます痴漢、そして迷惑行為を未然に防止するためということで、現在、都営地下鉄を含めまして、十七の鉄道事業者において、路線の実情に応じて、利用者の協力のもとに、一部の車両を女性専用車両として運用していることは、ご指摘のとおりでございます。
 これは、混雑時間帯に女性が安心して鉄道を利用できる取り組みとして、利用者には定着しているものと存じております。
 また、男性でも小学生以下、お体のご不自由な方々、その介護者も利用できることとなっているわけでございまして、これらのことから、女性専用車両というのは、人権の尊重に重きを置き、オリンピック憲章のそのものを反映するものではないか、逆に趣旨に反するものではないと、このように考えております。
〔政策企画局長長谷川明君登壇〕

○政策企画局長(長谷川明君) アジア大都市ネットワーク21についてでございますが、同ネットワークは、平成十三年に設立して以降、総会及び共同事業の実施を通じて、会員都市間の協力関係の強化や各都市の施策の向上に寄与してまいりました。
 しかしながら、各都市のトップでございます首長がほとんど参加しないなど、総会が形骸化しましたことから、平成二十六年のトムスク総会において、抜本的見直しを行うことで合意をいたしました。その後、会員都市からの意見を踏まえまして、総会については休止をしております。
 一方、共同事業につきましては、感染症対策や危機管理などの分野で着実に成果を上げてまいりましたことから、引き続き、都において、多都市間の実務的協力事業として実施をしております。
 今後も、こうした実務的な交流を進め、海外諸都市との連携を深めてまいります。
〔建設局長西倉鉄也君登壇〕

○建設局長(西倉鉄也君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、日野橋のかけかえについてでございますが、日野橋は、多摩川を渡る甲州街道の要衝として、防災上、重要な役割を担っております。本橋は老朽化が進み、歩道も狭く、また耐震性の向上を図る必要があることから、かけかえることといたしまして、具体的な検討を進めております。
 今年度は、河川内の動植物につきまして現地調査を行うとともに、橋脚の配置等の検討に必要な条件につきまして、河川管理者と協議を進めております。
 平成二十九年度は、動植物の保全対策につきまして、各分野の有識者等を交え、検討を始めるとともに、橋梁形式の選定に向け、比較案を作成してまいります。
 また、日野橋に接続する日野三・四・一号線を第四次事業化計画の優先整備路線に位置づけておりまして、橋梁のかけかえとあわせた事業化の検討を進めてまいります。
 今後とも、関係機関との協議や調査設計等を計画的に進め、事業化に向けて全力で取り組んでまいります。
 次に、仮称富士見橋の取り組みについてでございますが、本橋は、多摩川をまたいで日野市と立川市を結び、甲州街道と新奥多摩街道を連絡するなど、南多摩と北多摩の地域間連携を強化する重要な橋梁でございます。
 さらに、この橋梁の新設とあわせ、立川三・一・三四号線を整備することによりまして、災害応急対策活動の中枢拠点となる立川広域防災基地と南多摩地域が直結され、広域的な防災性が大きく向上いたします。
 このため、仮称富士見橋を含む日野三・四・一七号線等二路線を、平成二十八年三月に策定されました第四次事業化計画におきまして、今後十年間で優先的に整備すべき路線として選定いたしました。
 本橋につきましては、来年度、動植物などの自然環境や河川条件を把握するための基礎的な調査に新たに着手し、事業化に向けて取り組んでまいります。

○議長(川井しげお君) この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後四時二十九分休憩

   午後四時四十五分開議

○副議長(小磯善彦君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 二十九番山内れい子さん
〔二十九番山内れい子君登壇〕

○二十九番(山内れい子君) 都議会生活者ネットワークを代表して質問します。
 まず初めに、エネルギーの地産地消について伺います。
 パリ協定が発効し、締約国会議も開催されましたが、日本政府の取り組みは動きが鈍いのが現状です。温暖化対策は喫緊の課題であり、再生可能エネルギーをもっとふやし、東京でもエネルギーの地産地消を推進する必要があります。都は、早くから温暖化対策に取り組み、省エネやエネルギーをつくり出す創エネについて、さまざまな事業を実施しています。
 市民の動きも活発で、都内でも発電所づくりを進めています。福島原発事故後、固定価格買い取り制度、FITができたため、市民がお金を集め、太陽光発電を設置、運営する市民共同発電所が各地に生まれています。行政や民間事業者、そして市民が再エネをつくり出し、省エネもあわせて、原発に頼らないエネルギーシフトを目指すことが重要と考えます。
 知事は、温暖化対策やエネルギー問題に積極的に取り組んでいますが、再生可能エネルギーの推進について、知事の方針を伺います。
 新年度予算には、島しょでの電気自動車のモデル事業が盛り込まれました。島しょならではの活用があると思います。この島しょ地域における電気自動車普及モデル事業の狙いについて伺います。
 電気自動車は、蓄電池としても使えるため、エネルギーの自給率を上げるという点でも期待されます。再エネをふやし、FIT以外でも利用拡大を進めることができると思います。島しょ地域は、八丈島の地熱発電など、再エネの普及拡大を目指していますが、島しょにおける再生可能エネルギーの導入拡大に向けた取り組みについて伺います。
 二〇一五年第二回定例会の一般質問で「やさしい日本語」を取り上げ、情報弱者になりがちな外国人などが情報を得るためのツールとして使うよう提案しました。「やさしい日本語」とは、小学校三年生程度の表現を使い、普通の日本語よりも簡単で、外国人もわかりやすい日本語のことです。
 緊急時には、災害情報を多言語に翻訳している時間はありません。例えば、避難は逃げる、余震は後で来る地震、給水車は水を配る車とあらわします。来日一年の外国人を対象とした実験では、約九割が内容を正しく理解できたということです。
 都でも、昨年七月に、オリンピック・パラリンピック大会に向けた多言語対応セミナーで、「やさしい日本語」についての講演がありました。この間、「やさしい日本語」への理解と取り組みが広がり、多くの自治体で防災情報などを「やさしい日本語」で提供しています。
 都が作成している防災ポケットガイドなどのパンフレットを「やさしい日本語」で作成するなど、東京に滞在する外国人に対し、防災、減災にかかわる情報をよりわかりやすく、着実に提供し、災害時の適切な行動や事前の災害対策に取り組むことが重要と考えますが、見解を伺います。
 NHKは、インターネット上のニュース・ウエブ・イージーで、「やさしい日本語」によるニュースを配信しています。都の防災ホームページには「キッズ向け防災」があり、子供が理解しやすい言葉遣いになっています。防災だけでなく、都庁総合ホームページからも「やさしい日本語」のページにたどり着きやすく、外国人などにもわかるよう情報提供することを提案しますが、見解を伺います。
 二〇一五年度、都が行った高齢者施策に関する都民意識調査によれば、最期のときをせめて家庭的な雰囲気で迎えたいと希望している人は四割おりますが、約七割の方が病院で亡くなっています。最期まで自分らしく暮らし続けるためには、在宅療養に関する仕組みについて理解するとともに、日ごろから人生の最期について考え、また、家族と話し合っておくことが必要ではないかと考えます。
 そのためには、都は、都民のみとりに対する理解促進のために、普及啓発を行う必要がありますが、どのように取り組みを進めてきているのか、所見を伺います。
 昨年の九月、都議会生活者ネットワークは、宮崎県にあるホームホスピスかあさんの家を視察するとともに、お話を伺ってきました。ここは、古い民家を利用して、施設でもない、自宅でもない、もう一つの居場所として、医療機関や、さまざまな職種の専門家や地域の人たちが支えています。都内においても、家庭的な雰囲気の中で高齢者が安心して暮らせる住まいを、住みなれた地域で根づかせていくことが重要です。
 しかし、こうした施設の運営主体は、規模が零細で経営基盤や人員体制が脆弱な中、よりよいサービス提供に向けて、身を切りながら日夜努力していると聞いています。暮らしの場におけるみとりに対する小規模施設の支援などについて、都は、補助対象とすべき小規模施設の要件などの課題を整理した上で事業を進めていくと聞いていますが、これまでの進捗状況と今後の取り組みについて伺います。
 障害者が農業に従事することは、心身のリハビリ効果や生きがいが高まるといわれ、受け入れ側にとっても、多様な労働力が確保できるメリットが挙げられます。
 国は、厚生労働省と農林水産省が農業分野での障害者就労を進めようと、農業と福祉の連携、農福連携の取り組みが実施されています。福祉施設が直接農園を経営する場合や、福祉団体が担い手不足の農場の作業を請け負う、また、農業者が研修を受け入れるなど、さまざまな方法が模索されています。
 東京の市街化区域内農地では、これまで実施が困難といわれていましたが、新年度予算案で提案されている東京の将来に向けた農地活用事業をきっかけにして、障害者が農作業に従事できるようになることを期待しています。
 新しい事業では、農地を買い取り、モデル農園として活用するということですが、福祉との連携ではどのようなことを想定しているのか伺います。
 障害者差別解消法や雇用促進法改正によって、民間企業で障害者が働く環境への合理的配慮が義務づけられました。例えば、聴覚障害者への手話通訳や視覚障害者に点字、音声でのコミュニケーションなどのサポートをすることで、その人が持っている能力を発揮できるようになります。
 こうした取り組みを企業の投資と考え、積極的に雇用を進めていく会社も実際にあります。都としても積極的に企業の状況を把握し、合理的配慮を促すような施策が必要であると考えます。民間企業の職場で障害者がともに働くために、都が実施している企業への支援について伺います。
 また、都では、ようやく点字による職員の採用試験も始まりました。今後、さまざまな障害者がともに働くことになります。都の職場における合理的配慮はどのように進んだのか、伺います。
 生活者ネットワークは、インクルーシブな社会の実現に向けて、かねてから社会的事業所の創設を提案しています。社会的事業所は、障害者を初め、就労が困難な人たちを三〇%以上含み、社会的目的を持った非営利の社会的企業です。
 日本では、一般就労と福祉的就労の中間的な場として、滋賀県や三重県などに単独の支援制度があります。公的な補助を受けながら、障害のある人もない人も対等で一緒に働いています。つくり出す製品は品質がよく、チーズやワインなど、グレードの高さで知られている人気の事業所もあります。
 こうした社会的企業に向けた取り組みを支援し、ソーシャルファームを実現することを期待していますが、知事の見解を伺います。
 子供の安全は、社会全体で守ることが重要です。そこでまず、子供の交通事故対策について伺います。
 警視庁の二〇一六年の小学生の交通人身事故発生状況によると、歩行者の交通事故の死傷者は小学一年生が際立って多く、急な飛び出し、通学時間帯、自宅から一キロ圏内などの特徴があります。都は、教育委員会や警視庁と連携し、通学路の安全対策や啓発活動により、交通事故は減少傾向となっていますが、小学一年生が最も多い傾向は変わりません。
 交通心理学の専門家は、小学一年生くらいまでは興味のあるものに集中してしまい、大人にとって思いがけない動きをする傾向がある、危険を認知する力もまだ乏しい、子供の特性をドライバーがしっかり理解できるように、教習所などで教えることが重要だと指摘しています。
 運転手に子供の行動の特性を学んでもらうため、免許の取得時や更新時にドライブシミュレーターなどを使った講習を検討すべきと考えますが、見解を伺います。
 また、歩道を歩いている子供たちが、歩道が狭いためにふらっと車道に飛び出してしまったり、一人が走り出すと、つられて走り出したりすることがあります。自転車でも、先頭を走る保護者が信号を無視して渡ったために、子供が戸惑っている様子をよく見かけます。子供の行動特性を知り、大人こそが交通ルールを守ることが重要です。
 そこで、子供自身が、どんな行動が道路上において危険か学んでいくために、入学シーズンを中心に、親子で自宅周辺や通学路の危険を確認できるよう、保護者及び学校関係者等に対する交通情報発信に積極的に取り組むべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、子供に安全な製品づくりについて伺います。
 子供に安全な製品づくり等に関する指針となる国際文書にISO・IECガイド50があります。このガイド50が昨年末、日本国内基準のJISにも採用されました。子供の特性や成長に合わせた、大人とは別の安全対策であり、メーカーだけではなく、消費者にも参考になる内容となっています。子供の事故は、親の責任、あるいは子供自身の不注意とみなされることがありますが、科学的に分析し、対策を講ずれば予防が可能であり、社会全体で情報共有すべきとしています。
 都は、東京都商品等安全対策協議会において、使い捨てライターやひもつき子供服のデザイン、ブラインドのひも、だっこひもなどによる危害、危険防止に取り組み、具体的な安全対策につなげてきました。
 先日、東京都商品等安全対策協議会報告が出され、子供に対する歯ブラシの安全対策の提言がありましたが、この提言に至った経緯、また、どのような注意喚起を行うのか、お伺いいたします。
 都がこれまで提言してきた商品の注意喚起を、例えば、小池知事提案の、メリハリをつけた予算のような小冊子にして、妊婦健診や乳児健診の際に配布をしたり、データ化をしたりして、子供の安全の情報がすぐにわかるようにするべきと考えますが、知事の見解をお伺いいたしまして、都議会生活者ネットワークの質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 山内れい子議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、再生可能エネルギーの推進についてのご質問でございます。
 低炭素社会を目指す上で、太陽光や風力、バイオマス、地熱といった再生可能エネルギーを活用することは、極めて重要でございます。
 こうした再生可能エネルギーの普及拡大に向けまして、都は、昨年末に策定をいたしました二〇二〇年に向けた実行プランにおきまして、再生可能エネルギーによる電力利用割合を、二〇二〇年度に一五%程度、二〇三〇年度に三〇%程度とする目標を掲げたところでございます。
 都はこれまで、東京ソーラー屋根台帳を活用した住宅等への太陽光発電の導入促進や、事業者に向けた自家消費型の再生可能エネルギー設備への補助等を実施してまいりました。また、キャップ・アンド・トレード制度におきましては、低炭素電力を選択する仕組みを導入いたしまして、電力の需要側からの取り組みによって、再生可能エネルギーの供給拡大を促しております。
 来年度は新たに、多くの都民や国内外の観光客が利用されるバス停へのソーラーパネルの設置を通じまして、再生可能エネルギーを身近に感じていただく機会をふやしてまいります。
 こうした需給両面からの総合的な取り組みを展開することで、再生可能エネルギーの普及をさらに拡大し、スマートエネルギー都市の実現を図ってまいります。
 次に、ソーシャルファームの実現についてのご質問でございます。
 ソーシャルファームは、これはヨーロッパで一九七〇年ころに生まれたものでございまして、現在では約一万を超える団体が活動していると聞いております。
 ソーシャルファームは、障害者やシングルマザーなど、労働市場で不利な立場にある人に働く場を提供することを目的といたしました社会的企業でありまして、一般企業と同じマーケットでビジネスを行って、企業的手法で経営されていることが特徴でございます。
 私は、こうしたソーシャルファームの取り組みをこの東京にも広げまして、障害者が社会の担い手としての自信やプライドを持てる社会をつくっていきたいと考えております。
 このため、まず来年度予算案には、福祉施設と企業のCSR活動とのマッチングを促進する事業を盛り込みました。
 この事業は、福祉施設がその運営に企業のノウハウを活用することや、企業が障害者の視点で商品開発を行うなど、さまざまな連携を進めることを目的といたしております。
 また、ソーシャルファームの考えに立って障害者雇用に取り組む企業を表彰する事業も創設をいたします。
 今後、ソーシャルファームの取り組みを一層支援しまして、障害者がそれぞれの能力や適性に応じて働く場を提供していきたいと考えております。
 子供の事故防止に向けた情報発信についてのご質問でございます。
 都民は、全員が消費者でございます。都民の消費生活の安全・安心を守ることは、私の都民ファーストに合致する精神であります。とりわけ東京の明るい未来を切り開く子供たちの生命や身体を守ることは、セーフシティーの実現に欠かせないものでありまして、都の重要な責務でございます。
 日常生活におけます子供の安全対策につきましては、行政、事業者、消費者が一体となって取り組む必要がございます。そこで、都は率先して、安全基準の策定や商品の改良などを国や事業者に働きかけて、実現につなげております。
 また、消費者に対しましては、事故の未然防止のための情報提供に努めております。例えば、家庭内における乳幼児の水回りの事故を防止する、そのためのわかりやすいパンフレットの作成や、幼稚園や保育所、保健所などを通じまして保護者に配布するなど、きめ細かな注意喚起を行ってきたところでございます。
 今後は、こうした子供の事故防止に関するさまざまな情報を保護者がより活用しやすいように取りまとめまして、ホームページやSNSでも発信するなど、生活者目線に立った効果的な情報提供に取り組んでまいりたいと考えております。
 その他のご質問につきましては、警視総監、そして関係局長よりご答弁させていただきます。
〔警視総監沖田芳樹君登壇〕

○警視総監(沖田芳樹君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、免許の取得時等における講習についてですが、現在、普通免許等の運転免許を取得する場合には、自動車教習所の教習課程において運転シミュレーターを活用するなどして、子供の飛び出し等、子供の特性を踏まえた教習を実施しております。
 また、運転免許更新時の講習におきましては、視聴覚教材を活用するなどして、実際の交通事故事例をもとに、子供の行動の特性を踏まえた講習を実施しております。
 更新時講習への運転シミュレーターの導入につきましては、講習時間等の問題もあり、現時点では実施することは困難ですが、引き続き子供の交通事故を一件でも減らすべく、各種対策を講じてまいります。
 次に、交通安全情報の発信についてですが、平成二十八年中における小学生の歩行中の交通事故死傷者数を見ますと、学年別では小学一年生の被害が最も多く、全体の約三割を占めている状況にあります。
 警視庁では、こうした特徴を踏まえ、新入学の時期を中心に、道路に飛び出すことの危険性や横断歩道の正しい渡り方等について、模擬交差点等を用いた交通安全教育を実施しております。
 また、保護者に対しても、保護者会等の機会を通じて、ご家庭での交通安全教育についてもお願いしているところであります。
 学校に対しては、東京都教育委員会等を通じて、子供の交通事故の発生状況や特徴、交通事故防止のため注意すべきポイントなどについて情報提供を行っております。
 今後とも、東京都を初めとする関係機関、団体と連携を図り、保護者や学校に対するタイムリーな情報発信等を通じて、子供の交通事故防止対策に努めてまいります。
〔総務局長多羅尾光睦君登壇〕

○総務局長(多羅尾光睦君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、島しょ地域における電気自動車普及モデル事業についてですが、電気自動車は、自然環境への負荷が小さく、かつランニングコストが安いなどの特徴がございます。特に、本土からの輸送コストの影響により燃料価格が高い島しょ地域において、普及によるメリットは大きいものがあると考えております。
 このため、都は本事業により、電気自動車普及のモデルケースを構築するとともに、再生可能エネルギーの活用など、島しょ地域の特性を生かしつつ、環境への負荷を軽減し、自然豊かな島しょの魅力向上にもつなげていきたいと考えております。
 次に、外国人に対する防災情報の提供についてですが、外国人みずからが、事前の備えに取り組み、災害時に適切に行動するためには、防災情報の多言語化はもとより、よりわかりやすい日本語での情報提供が重要でございます。
 都は、外国人に防災知識をより深く理解し、着実に身につけていただけるよう、防災ブック「東京防災」や、防災ポケットガイドの英語版、中国語版、韓国語版を作成するなど、多言語による普及啓発を進めております。
 また、東京都国際交流委員会が「やさしい日本語」により作成した緊急災害時の対応方法等の紹介を行っており、防災ホームページや防災ツイッターも活用して、広く伝えてまいります。
 こうした取り組みを通じて、外国人に対する、より伝わりやすく効果的な防災情報の提供に努めてまいります。
 次に、都の職場における合理的配慮についてですが、昨年四月の改正障害者雇用促進法の施行を受け、都においても、従来にも増して障害のある職員に対して合理的配慮を行うことが求められております。
 このため、さまざまな場面における具体的な対応に関して、職員研修や対応事例集の周知により、職場で働く全ての職員の理解を深めてまいります。
 また、各所属の管理職を窓口とした相談体制を整備した上で、定期的に職員の意向の把握に努めており、必要に応じて、読み上げソフトの導入や手話通訳による支援などを初めとした具体的な対応を充実させております。
 今後とも、こうした取り組みを通じて、障害のある職員が、これまで以上に安心して働ける職場環境の確保に努めてまいります。
〔環境局長遠藤雅彦君登壇〕

○環境局長(遠藤雅彦君) 島しょ地域における再生可能エネルギーの導入拡大についてでございますが、島しょ地域は、太陽光や風力だけでなく、将来的に活用が期待される波力発電等の海洋エネルギーなど、多様な再生可能エネルギーのポテンシャルを有しているものでございます。
 都はこれまでも、八丈島における地熱発電の利用拡大に向けた取り組みを支援してまいりました。また、新島では、風力などでつくった電力を安定的に最大限活用するための実証事業への協力を行ってまいりました。
 一方で、島しょ地域では電力系統の規模が小さいため、多量の再生可能エネルギーの導入が難しいなどの課題もございます。こうした課題を踏まえながら、今後とも、各島の地域特性に応じた再生可能エネルギー導入拡大の取り組みを支援してまいります。
〔生活文化局長中嶋正宏君登壇〕

○生活文化局長(中嶋正宏君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都庁総合ホームページにおけます「やさしい日本語」についてでございますが、簡単な表現を用いた「やさしい日本語」の活用による情報提供は、日本語の習得が完全でない外国の方などに対して、効果的な取り組みであると認識しております。都内には約百八十の国と地域の外国人が暮らしており、これまでも東京都国際交流委員会のホームページに「やさしい日本語」による生活ガイドを掲載し、情報提供を行ってまいりました。
 現在、都庁総合ホームページでは、日本語、英語など、四カ国語で情報提供を行っております。今後、「やさしい日本語」につきましては、都庁総合ホームページから、国際交流委員会のページや、各局が子供を対象として作成しましたページに容易にアクセスできますよう、外国人などにも配慮した情報提供を進めてまいります。
 次に、子供の歯ブラシの安全対策についてでございますが、平成二十八年までの約五年間で、歯ブラシの事故により、五歳以下の子供が医療機関を受診しました事例は三百三十七件、うち入院に至った件数は六十一件と深刻な状況にございます。
 このため、都は、昨年七月に学識経験者、消費者団体、事業者から成る商品等安全対策協議会に検討を依頼し、調査や実験結果に基づいた提言を本年二月に受けました。都は、この提言に基づきまして、JIS規格の改定や歯ブラシの改良等を国や製造事業者団体等に要望したところでございます。
 一方、消費者に向けましては、現在、安全対策を施しました歯ブラシの選択や事故防止に関するリーフレットを作成しております。今後、子育て支援団体や歯科医師等と連携の上、親子向けのイベントや乳幼児健診等、さまざまな機会を活用して周知いたしますほか、SNSを通じましても、積極的に発信をしてまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、みとりに関する都民への普及啓発についてでありますが、誰もが住みなれた地域でその人らしく暮らし、希望に沿った最期を迎えられるようにするためには、都民一人一人が、みずからや家族のみとりについて日ごろから考えておくことが重要でございます。
 そのため、都は、人生の最期の過ごし方を考え、家族などと話し合うことの重要性や、地域での暮らしを支える在宅療養の取り組み等を盛り込んだリーフレットを作成しており、来週から区市町村などを通じて都民に配布をいたします。
 また、みとりについて考える機会となるよう、実際にみとりを経験した家族や、みとりを支援した医療、介護のチームによる都民向け講演会を開催しております。
 今後とも、区市町村や関係機関等と連携しながら、みとりに関する都民の理解促進を図ってまいります。
 次に、みとりに対応する小規模施設への支援についてでありますが、都は、昨年六月から、医療、介護関係者などから成る検討会で、暮らしの場におけるみとりの支援について議論を重ね、地域に開かれた運営で、家庭的な雰囲気の中で質の高いケアが提供されるよう、地域のボランティアを受け入れること、定員は九人以下とすること、二十四時間対応可能な在宅医等との連携を確保することなど、補助事業の要件を定めました。昨年十二月には、施設整備費や運営費の補助事業を開始しておりまして、来年度は運営費補助の事業規模を拡大することとしております。
 また、今月、地域で医療、介護に従事する専門職を対象に、みとりに関する基礎的な内容の研修を実施する予定であり、来年度はカリキュラムに事例検討を加えるなど、より実践的な内容としてまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、福祉と連携した農地活用についてでございますが、近年、高齢者や障害者の農作業への参加が増加しており、都内の農家でも、高齢者のボランティアや精神障害者の方々が農作業に従事しております。
 このような農業と福祉との連携は、高齢者等の社会参加の促進や心身の健康の回復に加えまして、農家にとりましても、農作業の補助など、双方に効果やメリットが認められますことから、今後、一層の拡大が期待されているところでございます。
 こうした状況を踏まえ、都が来年度開始を予定しております東京の将来に向けた農地活用事業におきましては、福祉との連携についても十分に考慮し、高齢者や障害者を初め、多くの都民が農作業を体験できるモデル農園を設置してまいります。
 次に、障害者の就業に向けた企業への支援についてでございますが、障害者の方が職場で活躍するためには、能力を発揮できるよう、企業において適切な配慮を行うことが重要でございます。
 都はこれまで、昨年施行されました改正障害者雇用促進法で定める合理的配慮の普及啓発に向け、国と連携してセミナーを実施してまいりました。
 また、障害者の方が職場に定着し、能力を発揮できるよう、今年度から、障害者とともに働く社員の方等を、職場内障害者サポーターとして養成する事業や、障害者の安定雇用や処遇改善を行う事業主に対する奨励金事業を開始したところでございます。
 今後とも、障害者が職場で生き生きと活躍できるよう、企業における職場環境の整備を後押ししてまいります。

○副議長(小磯善彦君) 二十七番上田令子さん
〔二十七番上田令子君登壇〕

○二十七番(上田令子君) 小池知事は就任以来、オリンピック・パラリンピック施設の再検討により四百億円超もの経費を圧縮し、関係自治体へ呼びかけ連携を進め、さらには復興五輪を掲げ、被災地へフラッグツアーで訪ね、豊洲移転に一旦立ちどまる英断を下し、前知事、前任者らの後始末に奔走しています。
 ひとえに土地、建物、税金、基金、物品などの都有財産はそもそも都民の共有財であり、不正も癒着も利権も入り込む余地を与えず、税金の無駄を徹底的に排除しようという知事の強い意思のあらわれと考えます。
 いうまでもなく、都民の財産は、都民ファースト、ワイズスペンディングの観点で、有効かつ有益に、毀損することなく利活用されるべきであります。保育所整備のため都有地を公表する等、これまでの知事がなし得なかった画期的な施策展開を進めていますが、小池知事の都有財産の管理、利活用への基本的な考え方をお示しください。
 都有財産の有効活用についてです。具体的に、都では、待機児童解消に向けた緊急対策にて、保育所などの整備を一層推進するため、都有地活用推進本部を設置、現在、全区市町村に対し二百二十八件の情報提供をしています。あわせて、とうきょうほうれんそうにより、保育所の開設を希望する者に、都有地に関する問い合わせ、活用の提案などを進めております。
 つきましては、一、財務局はこれに向け、適切に資産管理、把握を行っているのか、その上で適切に、関係部署にどのように情報提供や連携を図っているのか、具体的にご説明ください。
 二、また、推進本部やとうきょうほうれんそうを通じて問い合わせを受けた部署は、いかに区市町村や都民に情報提供、手続に向けてのサポートをし、待機児童解消に向けて対応しているか、現時点の実績と今後の事業展開に向けたご所見をお示しください。
 三、保育施設のみならず、例えば高層化の可能な用地では、介護、障害者向け総合施設等の併設など、柔軟かつ弾力的な検討を速やかに進めるか、ご所見を求めます。
 動物愛護政策です。
 知事は、環境大臣であった平成十七年、動物愛護管理法改正に当たり、動物取扱業の登録制、許可制の導入、責任者の設置等に取り組まれました。同時に、中央環境審議会に行政機関、動物愛護団体、動物の所有者等の団体らとのネットワーク、相互の共通認識の形成、共同関係の構築を図ることが肝要と基本指針が示されました。
 当時、所管大臣として愛護政策をリードされた知事が、十二年を経て都政事業として結実しつつあります。法改正のおかげさまで、昨年私の指摘を受け、劣悪猫カフェの資格停止処分が全国で初めて下されました。
 施政方針で、平成三十一年度までに殺処分ゼロを達成、老朽化した動物愛護相談センター本所について、新しい飼い主へのかけ橋となる施設へと明言された知事のこれまでの取り組みを踏まえた、包括的な愛護、共生地域社会の構築の実現に向けての意気込みと来年度に向けてのご所見をお示しください。
 また、殺処分ゼロを達成することで、子供が命の大切さを学ぶ機会の充実をも明示されていますが、教育現場の情操教育を通じた愛護への学びも大切であり、その一環として、多くの学校で動物が飼育されています。長期休暇もある小学校における命を通じた情操教育の現状と、動物愛護の観点に立った学校飼育動物の愛護につき、教育庁のご所見をお示しください。
 教育政策です。
 来年度予算は、教育機会の格差の解消を高らかに掲げております。現在、我が国では、いじめ、子供の自殺、虐待が報じられない日はないほどです。つきましては、昨今改定された教育施策大綱を受けての学校の現場の課題認識と、教育行政のあり方を確認します。
 学級担任がいじめに加担し、中二男子生徒が自殺をした中野富士見中事件から三十年がたとうとしております。愛知県でも、教員にいじめられたと自殺した生徒に対して、学校、教育委員会の説明、対応が二転三転しています。
 都では、体罰により処分を受けた教職員は、平成二十七年度五十八人、都の教員による前代未聞の児童ポルノ事件なども報じられ、改めて教職員の綱紀粛正が求められております。
 知事は定例会見で、教育の現場、教育の中身もさることながら、やはり教職員の人たちが働く環境、これをしっかり整えていくことが必要と述べられました。憲法二十六条で、中立性、専門性のもと、教育環境の整備が教育行政本来の役割であるとされております。
 つきましては、中井教育長に伺います。
 東京都教育施策大綱のもと、いかに都と区市町村、教職員が一丸となりこの役割を果たし、子供たちが安心して育ち、学ぶ場としての学校や各種施設における教育を保障していくのか、都教育委員会の役割について、考え方と具体策をご説明ください。
 いじめです。
 横浜市、千葉県、新潟県などで、被災地から避難してきた児童生徒へのいじめ、金銭の強要が明らかになりました。今週月曜には、残念ながら都内小学校における同様事案も報道されております。
 新聞投稿で、高校生が、原発事故で避難してきた生徒へのいじめのニュースを知り、僕はとても悲しい気持ちになった。なぜ避難をしたのかしっかりと大人が子供に伝えてほしかった。先生の配慮で大きな変化があると、学校での体験をもとに指摘しております。教育現場での被災者に対するいじめはもちろん、いかなる人権侵害も許されません。
 つきましては、いじめ防止条例制定、総合対策の制定から二年半余りがたちますが、その成果と課題をご説明ください。また、いじめ撲滅に向けて、都と区市町村が児童生徒ファーストを実現するために、教育行政の当事者たる子供たちの意見の反映をどのように進めていくのか、ご所見をお示しください。
 過去三年間における都内での教職員による児童生徒へのいじめ、あるいは生徒児童を傷つける発言等による処分事例の有無について、こうした事例が発生した場合の教職員への指導、職場復帰の状況についてご説明ください。また、さきの都内の小学校におけるいじめについての報道への対応もあわせてご説明ください。
 百条委員会が設置されるまでに至った豊洲問題事案に関してです。
 都におけるこれまでの内部統制の問題と、小池知事による改革本部設置やプロジェクトチームによる問題解決の成果と今後の取り組みについて伺います。
 監査委員制度は、地方公共団体の事務執行の正否や適性をチェックし、住民や議会が正しく判断するもととなる情報を提供、監査委員は、知事の指揮監督から職務上独立し、常に公正不偏の態度を保持して監査を実施しています。本来であれば、中央卸売市場が議会に虚偽の報告をさせるまでもなく、新たに調査チームをコストをかけて設置するまでもなく、事前に監査委員制度によるチェックができなかったのかと私はかねがね考えておりました。
 中央卸売市場として、今回の盛り土、地下空間事案を踏まえて、これからの工事入札と施工管理等、行政管理総体において、適正化をいかに進めていくかのご所見と現状、今後の対応について、具体的に因果関係を示した上でご説明ください。
 次に、監査委員についてです。
 監査事務局職員には一級建築士がおり、図面確認及び現地に赴いていたはずなのに、監査委員が盛り土、地下空間の問題を正せなかったのかご説明していただいた上で、今後の委員の指導的立場の実効性向上について、今回の反省を踏まえ、今後の具体的取り組みとご所見をお示しください。
 以上、内部統制、コンプライアンスを徹底することによって、都民が決める、都民と進める、当たり前のことが当たり前に行われる都政の実現を期待し、私の一般質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 上田令子議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、都の財産に関する考え方についてのお尋ねがございました。改めて申すまでもなく、東京都という巨大な組織が有しております土地、建物、物品などの物、そして税金、基金などの公金、そして、職員などの人材は、すべからく都民の生活の向上、そして都民の幸せのために活用されるべき財産と考えます。
 その有効活用のためには、将来を見据えて、無駄を排除し、真に必要なもの、効果の大きい施策にその財産を投じていく、その判断こそが知事である私に求められていると存じます。
 お話にあった区市町村に対する保育所用地としての情報提供を初めとして、都政の透明化など、さまざまな改革を積極的に進めて、都民の皆様の意見にも耳を傾けながら、知事としてリーダーシップを発揮し、都の財産について、都民のために賢い活用を図ってまいります。
 次に、人と動物の調和のとれた共生社会の実現についてのご質問をいただきました。
 動物は家族の一員であります。そして社会の一員でもございます。私たちの生活に潤いや癒しを与えてくれる大切な存在でございます。私は、こうした考えのもと、動物愛護施策に力を注いでまいりました。
 平成三十一年度までに動物の殺処分をゼロにする。これは私の都民へのお約束でございます。必ず達成をし、人と動物との調和のとれた共生社会を実現したいと、このように思っております。
 そのため、今年度から、都独自に十一月を動物譲渡促進月間と位置づけまして、PRイベントの開催や私からのビデオメッセージの配信など、さまざまな取り組みに着手をしてまいりました。
 また、来年度につきましては、ボランティア団体と連携をいたしまして、離乳前の子猫の育成や譲渡を行う取り組みを始めるとともに、譲渡活動を広く都民に発信するサイトも開設してまいります。
 老朽化した動物愛護相談センター本所につきましては、移転、改築をいたしまして、都民が来所したり、見学しやすい環境や譲渡会などのイベントを開催するスペースを整えるなど、新しい飼い主へのかけ橋となる施設にしてまいりたいと存じます。
 残余のご質問については、教育長、関係局長からご答弁をさせていただきます。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、小学校における動物飼育についてでございますが、子供たちが学校生活の中で動物と触れ合い、飼育に直接かかわることは、生命の尊重や思いやりなど、動物愛護の心を育成する上で重要でございます。
 都内の公立小学校では、動物愛護管理法や学習指導要領等に基づき、生活科や特別活動等で小動物を適正に飼育する体験を通して、生き物に対する親しみや生命のとうとさなどを実感する教育を行っております。
 また、都教育委員会が指定する小学校動物飼育推進校では、獣医師の指導のもと、動物の生態や長期休業中も含めた飼育方法等について、子供と教員が計画的に学ぶ取り組みを実践しております。今後とも、区市町村教育委員会と連携し、小学校における動物飼育を通した命の教育を推進してまいります。
 次に、子供たちの安心な学びに対する都教育委員会の役割についてでございますが、都教育委員会は、東京都教育施策大綱に基づき、全ての子供が将来の希望を抱き、持てる力を伸ばせる教育の仕組みを整えるとともに、悩みや課題を抱える子供へのサポートを充実する取り組みを推進しております。
 具体的には、誰もが安心して学べる環境整備としての給付型奨学金の創設、基礎学力の定着を図るきめ細やかな教育の推進、多様な専門人材の活用によるいじめ防止や不登校対策の充実などに取り組んでおります。
 今後、こうした取り組みを一層推進するため、区市町村教育委員会や学校と連携しながら、子供たちの安心な育ちや学びを支える教育を実現してまいります。
 次に、いじめ対策についてでございますが、いじめ総合対策に基づく学校の取り組みの成果としては、教職員による子供への定期的な面談等により、相談しやすい体制が整ったこと、また、課題としては、いじめに対する組織的対応の徹底を図ることなどが挙げられます。
 これらの成果と課題を踏まえ、都教育委員会は、教職員が一体となって、人権尊重の理念に基づき、子供の訴えを共感的に受けとめるとともに、子供に誤った認識や偏見を抱かせないための指導を徹底することができるよう、本年二月に策定したいじめ総合対策第二次の中で、教員研修や授業のプログラムを示したところでございます。
 今後とも、都教育委員会は、教職員がいじめ防止対策推進法等の法令を遵守し、子供をいじめから守り抜くことができるよう、学校の取り組みを全力で支援してまいります。
 最後に、教職員による児童へのいじめ等についてでございますが、過去三年間において、教職員による児童生徒へのいじめと認定し、処分を行った事例はございませんが、教職員が一時的な感情から児童等に対して不適切な発言等を行ったことにより、処分した事例は三件ございます。
 都教育委員会は、教職員のこうした行為に厳正に対処するとともに、被処分者に服務事故再発防止研修を実施する等、反省を促し、区市町村教育委員会等と連携して、児童等の心のケアを行った上で職場復帰をさせております。
 なお、先日報道があった原発事故による避難児童へのいじめにつきましては、現在、当該地区の教育委員会が調査を開始しております。
 都教育委員会は、調査を適切に進めるよう、地区の教育委員会に既に助言を行ったところでございます。
〔財務局長武市敬君登壇〕

○財務局長(武市敬君) 都有地を活用した保育所等の整備についてでございますが、都は、全庁横断的な都有地活用推進本部を設置し、都有地を活用した保育所等の整備推進に向けまして、全庁を挙げて土地の洗い出しを行いました。
 洗い出しに当たりましては、都民から負託を受けた貴重な都有地を効率的かつ効果的に活用するため、事務局である財務局から各局に対しまして、それぞれが所有する行政財産を含め、活用可能性のある土地につきまして、可能な限り情報提供してもらえるよう依頼をいたしまして、各局等もこれに応え、精力的に所管の土地を調査し、洗い出しを進めたところでございます。
 こうした取り組みを踏まえまして、各局等から提供された都有地につきまして、財務局の未利用地と合わせ、先月、区市町村に対して情報提供をしたものでございます。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、とうきょう保育ほうれんそうについてでございますが、都は昨年十月、区市町村や民間保育事業者等からの都有地に関する照会や提案などを受け付ける窓口、とうきょう保育ほうれんそうを開設し、先月末までに五十二件の問い合わせがございました。
 この窓口では、問い合わせに対し、土地の現況や活用可能な時期のほか、貸し付けに必要な手続などを回答しておりまして、一部の土地につきましては、区市町村や事業者から保育所としての活用意向が示されております。
 本年一月には、事業者の公募など区市町村の適切な関与を条件に、事業者への転貸を前提とした都有地の区市町村への貸付制度も開始しておりまして、今後とも都有地を活用して区市町村が保育所を整備できるよう支援してまいります。
 次に、福祉インフラ整備における都有地活用についてでありますが、都は、地域の福祉インフラの整備を促進するため、保育所を初め福祉施設の運営事業者等に対して、未利用の都有地を減額して貸し付けております。保育所のほか、高齢者や障害者の施設も貸付対象としておりまして、区市町村の意向によっては、それらの施設を一体的に整備することも可能となっております。
 今後とも、区市町村が地域のニーズを踏まえて福祉インフラの整備を進められるよう、都有地の有効活用を図ってまいります。
〔中央卸売市場長村松明典君登壇〕

○中央卸売市場長(村松明典君) 中央卸売市場の組織運営についてでございますが、豊洲市場に地下空間が設置され、盛り土がなされなかったことや、事実と異なる説明を行ってきたことなどにつきましては、二次にわたる自己検証報告書の中で、経緯を含め責任の所在を明らかにいたしました。
 このような事態を招いた要因といたしましては、意思決定プロセスの不備やチェック体制の不足、連携不足など、組織運営上のシステムの問題と認識しております。
 これらを踏まえまして、部門間や市場間、関係局との連携強化、適時適切なタイミングでの上司への報告など、情報の共有化を図るとともに、法令遵守の観点からの総点検を実施することとしております。
 こうした取り組みを積極的に進めることによりまして、組織の適正な運営に努めてまいります。
〔監査事務局長猪熊純子君登壇〕

○監査事務局長(猪熊純子君) 工事監査についてでございますが、工事監査は、都が行う工事などを対象として、技術面から工事が適正に行われているかなどを主眼に、監査案件を抽出の上、実施しております。
 工事関係書類について、積算や設計などの基準に適合しているか審査した上で、必要な場合は現場に赴き、契約内容どおりに施工されているか、監査を行っております。
 監査では、工事の計画が適切に策定され、関係書類に反映されていることを前提に実施しております。豊洲市場についても同様に実施した結果、指摘は見つかりませんでした。
 工事監査の実効性をより高めるため、平成二十九年監査基本計画において、長期間にわたる大規模工事などについては、設計、施工が計画どおりに適正に行われているかを含め、確認することとしたところでございます。

○副議長(小磯善彦君) 八番大津ひろ子さん
〔八番大津ひろ子君登壇〕

○八番(大津ひろ子君) 二〇一七年零時、渋谷駅ハチ公スクランブル交差点で初の歩行者天国による年越しカウントダウンが行われ、報道発表で約六万七千人のにぎわいでした。警視庁機動隊、DJポリスの万全な警備体制により、大きな事故も起こらず新年を祝うことができました。
 私の地元である渋谷、原宿は、大イベント時に世界からも注目されるまちであり、また、ファッション、グルメ、アートなどの最先端ポップカルチャーの発信地でもあり、毎日、女子中学生、女子高校生を中心とする多くの若者が訪れるまちでもあります。
 一方、生きづらさから、居場所を求めて漂流している少女たちも多く、地元のNPO法人ボンドは、女の子たちの相談や一時保護等の支援活動をしています。
 本定例会に警視庁が提案された、特定異性接客営業等の規制に関する条例案は、女子高生などの青少年をターゲットとした、いわゆるJKビジネスの規制、取り締まりを行い、被害を未然に防ぐことを目的としています。
 渋谷、原宿に代表される繁華街を訪れる女子高生が被害に遭わないように、ぜひ本条例を効果的に運用するとともに、学校を初めとする関係機関との連携も必要不可欠であると考えます。
 全国初となる本条例に対する取り組み姿勢について、警視総監のご見解を伺います。
 環境対策です。
 我が国は成熟した国家として、低炭素社会、循環型社会、自然共生社会が一体となった社会の実現を目指しています。首都東京も環境のトップランナーであり続けたいと思います。
 都は、スマートエネルギー都市の実現、3R、適正処理の促進と持続可能な資源循環の利用推進等の目標を掲げ、その中で環境ファンドの活用、食品ロス、食品廃棄物対策、レジ袋対策、LED普及、さらには、東京二〇二〇大会に向け、アスリートへの思いを届ける都市鉱山からつくるメダルプロジェクトへの参画など、さまざまな施策を展開しています。
 私も初日に、捨てられずにいました古い携帯電話を、都庁のメダル協力ボックスに投入し、シリアルナンバー六十六番の感謝カードを頂戴しました。都市に住まう私たち自身も、みずからの日常生活のあり方、行動様式を見詰め直し、成熟社会にふさわしい都民でありたいと願っております。
 こうした環境に関する都民、国民の参画の動きが、二〇二〇を超えて、まさに持続する文化として引き継がれていくことが重要です。
 環境成熟社会の実現に向けて、都政の各分野における施策の連携と社会経済活動の中にもビルトインしていくことに向けて、都のリーダーシップと、都民、企業の参画のさらなる進展について、小池知事の所見を伺います。
 アスベスト被害を防止して初めて技術立国日本と誇れる国になる、そういう思いで毎年本会議で取り上げてまいりました。地震等の大規模災害時には、崩れた被災建築物から一斉にアスベストが飛散し、広範囲にわたる人への健康被害が懸念されます。
 アスベスト対策については、国交省が平成二十六年、建築物石綿含有建材調査マニュアルを策定しています。平時においてこそ、建築物のアスベスト実態調査を計画的に実施し、石綿含有建材の存在をあらかじめ把握しておくことが極めて重要です。
 実際の解体工事現場では、元請企業だけでなく、弱い立場にある二次請け、三次請け、四次請け、五次請けの作業員の情報収集、作業日報等の閲覧、加えて、調査のくいであるべきアスベストGメンの増員等も検討すべきです。
 建築物についての調査の確実な実施と調査結果の蓄積、そして台帳整備を迅速に進めることにより、関係部署間の情報共有、現場立ち入り機能の強化につなげていくべきと考えますが、それぞれについて所見を伺います。
 東日本大震災から六年、また、気候変動に起因するともいわれる自然災害が毎年のように起きています。甚大な被害を受けた教訓から、災害廃棄物処理においては、平成二十七年、廃棄物関係団体や研究、専門機関の協力により、災害時の支援の仕組みとして、災害時廃棄物処理支援ネットワークが発足し、同年の関東・東北豪雨での被災地支援において、その機能が発揮されました。まさに平時においてこそ、首都直下地震等へのたゆまぬ備えを着実に進める必要があります。
 都は、国内の大規模災害発生時に被災地の水道事業を支援する救援隊を創設しましたが、まさに命をつなぐ水の復旧です。災害からの早期の復旧、素早い立ち上がりという視点で、この救援隊創設の意義や内容についてお伺いします。
 災害時には、多くの方が一定期間、避難所生活を余儀なくされますが、不衛生なトイレが感染源となり、ノロウイルスを原因とした感染性胃腸炎などの感染症が広がったりしています。衛生管理や石けん手洗い、手指のアルコール消毒など、身近な感染症対策が大切です。
 トイレの衛生保持については、現場の環境衛生監視員が専門知識を生かし、保健医療のチームと連携を図り、対策をとるべきと考えますが、所見を伺います。
 東日本大震災の直後、渋谷から被災地に入ったボランティアの男性から聞きました。深夜、女性の助けてという声で、避難所のトイレ付近に行くと、十人以上の集団の男性が女性を襲っており、追い払って何度も助けたこと、毎晩のようだった、配給されたおにぎりを障害を持った方から取り上げて食べる人、避難所の惨事を今も思い出してつらいと伺いました。
 災害に被災し、性被害に遭う二次被害があってはなりません。避難所での女性の性被害防止について、都はどのような取り組みをしていくのか伺います。
 BCP、事業継続計画については、官民問わず、その策定と内容の拡充が急がれています。大規模災害からいち早く立ち直り、迅速に東京の活力の復旧、復興を図ることが必要です。
 都のBCPの策定及び防災訓練等を通した検証について伺います。また、都内中小事業者等の供給体制の早期復旧も重要で、都の具体的な計画策定支援策について伺います。
 昨年、博多駅前の道路陥没事故がありました。地下埋設物の電気、ガス、通信回線、上下水道など、都心インフラを打撃しました。現在、事故の原因究明と再発防止策の検討がなされています。都においても万全の対策を講じるべきと考えます。
 都が有する、地盤沈下、陥没、地下水動向データ、大小道路工事のデータ、水道水の漏水を発見する音のたくみから得られた生きた記録など、備蓄されたデータの相互活用を災害防止の観点から活用できます。これらマクロの視点とともに、例えばマンションの建てかえ時の雨水ますの除去が原因と見られる浸水事例など、小さな事例の集積により、事故の前兆を発見することが重要です。
 安全・安心な都市づくり、都道における陥没事故の未然防止について、建設局長の所見を伺います。
 今月、渋谷駅周辺で、東京都と渋谷区合同で大規模帰宅困難者訓練が行われ、企業や外国人も含め四千人が参加しました。各地域のこうした訓練の積み重ねは重要で、それに加え、市や区の行政的な線引きを超えた、近隣住民同士の交流活動の活発化が必要です。
 例えば、都の不燃化特区に指定されている渋谷区本町の方々は、被災時、新鮮なおいしい東京水、代々木公園の給水所に行くよりも、都庁横の新宿区淀橋給水所には十分で行けるのです。また、住所が中野区である東大附属中学、高校も、渋谷区本町の住宅にも近接している避難所です。
 顔の見える近隣関係づくりの促進により、地域の防災訓練などを通した日ごろからの助け合いが大切です。行政としての交流促進策について伺います。
 毎週のように、避難所設営、かまどベンチ等、渋谷区内では防災訓練が活発に行われています。訓練を通じ体で覚える、隣近所の顔を知ることができます。消防庁は防災訓練へ年間二百万人の体験者を目標としています。地域防災力の向上には、今まで未体験の方々を含め、さらに多くの都民が防火防災意識を持ち、防災思想に触れ、防災行動力を身につけていくことが肝要です。
 防災について気軽に学び、自然災害の疑似体験ができる無料の防災館等が、今までは防災体験になじみのなかった都民のためのきっかけ、第一歩となり、地域防災訓練へつながっていけるように考えます。消防総監のご見解を伺います。
 原宿の竹下通りでは、雨水を防災へ活用している商業ビルがあります。ビルの地下には、帰宅困難者用滞在スペースを設け、四百人分の備蓄を備え、仮設トイレも設置をしました。ビルに降った雨水を地下にため、小型ポンプで井戸水のように、女性でも子供でも軽々くみ上げることができ、そうした雨水を災害時の手洗いやトイレ洗浄に役立てる目的です。雨水資源の循環により、水道代や排水処理代の節約までできる、まさに竹下通りの環境、防災ビルです。
 都は、民間と連携して、もっともっと雨水活用を促進していくべきと思います。見解を伺います。
 先日、民生委員さんから聞かれました。都営住宅直接受け付け募集の、いわゆる通称事故物件という言葉が気になるのですと。不詳の死や病死等の発見がおくれた部屋の募集のことですが、幸せな気持ちで大往生を遂げても、誰かにみとられずに亡くなると、ほかに呼び名がないため、一般の不動産物件でも都営住宅でも、事故扱いとなってしまうのです。
 超高齢化社会に入った日本、誰しもが最後は一人住まいになる可能性は高く、共生社会に向けて、こうした事例や、行政の文章用語やいい回しなど、気になる表現をいま一度総点検し、常に工夫していくべきと考えます。個々について所見を伺います。
 先日の第十一回東京マラソン、東京駅を背景に次々ゴールインをしてくるランナーの笑顔は神々しいぐらいでした。東京二〇二〇大会でも、各競技においてこうした感動の輪が広がり、東京、日本が一つになる日がやってきます。
 東京大会のために、働き方改革を兼ねて、今から休暇の制度設計を始めたいという企業が幾つかあります。大会休暇の新設や、夏季休暇やお盆休暇を東京二〇二〇大会の開催期間中へ移動をする。また、大会のためのボランティア活動をする社員には、ボランティア休暇を設けたい。過去の年休復活制度等、さまざまな設計があります。
 各企業には、必ず取引先、顧客と納期があるため、民間企業、官庁、あらゆる機関の連携が大切です。会社として休暇制度を決定し、最後、労使交渉を考えると、一年半はかかるとのことです。
 東京都が国に先んじて都内企業への呼びかけを行い、全企業の働き方の工夫ができるよう、東京都が先導して旗を掲げ、具体的な行動に結びつけていけたらと考えます。二〇二〇以降は、介護や育児やボランティア活動など、多様な休暇のあり方、とり方の休暇レガシーとして、この東京に残っていくものと考えます。小池都知事のご見解をお伺いして、質問を結びます。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 大津ひろ子議員の一般質問にお答えいたします。
 環境対策についてお答えいたします。環境政策を進めていくためには、まず一人一人の取り組みによる大きな効果を実感していただくことで、都民の共感と意識改革につなげていく、そのことが重要と考えております。
 例えば、照明のLED化でございます。家庭やオフィスなどの省エネを実施するための最も簡単で、効果の高い取り組みでございますが、LED化が、CO2やコストの削減など、都民や企業にさまざまなメリットをもたらすことを具体的にPRすることで、クールビズのときと同じように、省エネのムーブメントを巻き起こしていきたいと考えております。
 また、既に多くの都民の皆様のご参加をいただいております、賞味期限の迫った防災備蓄食品の配布、そしてメダルをつくるための携帯電話などの回収──ご協力もありがとうございました、もったいないの理念を呼び覚まして、社会全体に持続可能の概念を浸透させてまいりたいと存じます。
 環境に対する都民、国民の機運を高めて、幅広い共感を力として、環境先進都市東京をさらに磨き上げてまいりたいと存じます。
 そして、二〇二〇年大会を契機とした働き方改革についてのお尋ねでございます。
 都は、民間企業に対しまして、年次有給休暇の取得促進など、働き方を見直す取り組みを力強く応援いたしております。
 来年度は、国と連携をいたしまして、テレワーク推進センターを開設するなど、テレワークの普及を図りまして、東京から働き方改革を牽引してまいりたいと考えております。
 また、大会に向けましては、関係団体とも連携をいたしまして、ボランティア休暇の整備やその取得促進を推進すると同時に、都独自の取り組みとして、企業におけるボランティア休暇の制度導入に向けた支援を行ってまいります。また、大会期間中の休暇取得の促進を早期に経済団体等に働きかけてまいります。
 こうした取り組みを通じまして、都民、国民にボランティアや、競技会場やライブサイト、さらには自宅での大会観戦など、さまざまな形で大会を楽しんでいただきたいと存じます。
 大会を契機といたしまして、個人のライフスタイルに見合った働き方改革をより一層推進いたしまして、それこそレガシーとして定着させていきたいと考えております。
 残余のご質問は、警視総監、東京都技監、関係局長よりのご答弁とさせていただきます。
〔警視総監沖田芳樹君登壇〕

○警視総監(沖田芳樹君) 特定異性接客営業等の規制に関する条例の施行に向けた取り組みについてですが、いわゆるJKビジネスの一部において性的サービスが行われ、当該営業が福祉犯罪の温床となっているなど、青少年の健全育成に悪影響を及ぼしているところです。
 一方で、既存の法令では、当該営業に起因する犯罪等を防止することが十分ではない実情にあることから、有識者の提言を踏まえ、本条例案において、これらの営業について規制をすることといたしました。
 本条例が施行された場合には、青少年の健全な育成を阻害する違法な行為に対する取り締まりを徹底するとともに、関係部局と連携して、社会全体の機運の醸成や青少年に対する指導助言を行ってまいります。
〔東京都技監邊見隆士君登壇〕

○東京都技監(邊見隆士君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、建築物のアスベストの使用情報についてでございます。
 平時から建築物におけるアスベスト使用の実態を把握しておき、被災した場合にも、解体や補修を安全かつ円滑に進められるよう備えていくことは重要でございます。
 このため、特定行政庁である都と区市はそれぞれ、民間建築物の所有者への働きかけや、建築基準法に基づく定期報告制度の活用などにより、吹きつけアスベストなどの使用実態を把握し、台帳として整備を進めてきてございます。
 さらに今年度からは、建築物の解体がない段階であっても、都は、この台帳の情報を庁内で共有するとともに、区市の大気汚染防止法を所管する部署への提供も徹底してございます。
 今後、一層の実態把握に努めるとともに、適切に情報共有を図ってまいります。
 次に、雨水活用の促進についてでございます。
 東京が環境と共生する都市として持続的に発展していくため、雨水活用を進めていくことは重要でございます。
 このため、都は、事業者などへの普及啓発を図り、一定規模以上の建築や開発の許認可に際して、雨水や再生水の利用施設の設置を指導しているほか、大規模な都市開発では、その設置を公共貢献として評価するなど、利用を促進してございます。
 例えば、渋谷の駅街区などのプロジェクトでは、治水対策とは別に雨水利用施設を設置し、トイレ洗浄水や植栽への散水などに有効利用を図る予定でございます。
 今後とも、都市開発の機会などを捉えて、望ましい水循環の形成に資するよう、雨水活用の促進に取り組んでまいります。
 最後に、都営住宅の募集時の説明についてでございます。
 建物の賃貸借などの不動産取引においては、取引の判断に重要な影響を及ぼすこととなる事実を故意に告げないことは法令により禁止されており、都営住宅の募集においても必要な事実を正確に提供してございます。
 事故物件とは、一般的には、人の死亡にかかわる事件があった不動産を指すとされてございます。法的に明確な定義は存在しないことから、都営住宅の募集案内にはその表現を用いずに、病死等の発見がおくれた住宅及び自殺等があった住宅として、その事実を記載してございます。
 都民に説明する際の用語の使用については、口頭での説明も含め、引き続き適切な表現に努めてまいります。
〔環境局長遠藤雅彦君登壇〕

○環境局長(遠藤雅彦君) アスベストに係る現場立ち入りについてでございますが、アスベストは都内のさまざまな建物で使用されており、解体工事等に当たっては、事業者による適切な届け出や飛散防止対策が必要でございます。
 そこで都は、立ち入り権限を持つ区市と分担して、大気汚染防止法の改正により可能となった届け出のない解体現場への抜き打ち検査も実施しており、今年度は十二月までに、区市と合わせて法改正前の二倍以上となる約二千三百件の立ち入りを行ったところでございます。
 また、区市単独では対応が難しい案件につきましては、都が専門の資格を持つ職員を派遣し、現場確認やヒアリングなどを支援することで、指導体制を強化しております。
 今後とも、区市や都市整備局等の関係機関と緊密に連携し、アスベスト飛散防止のさらなる徹底を図ってまいります。
〔水道局長醍醐勇司君登壇〕

○水道局長(醍醐勇司君) 東京水道災害救援隊についてでありますが、命に直結する水道事業におきまして、迅速な災害対応は極めて重要であることから、被災地からの応援要請に即応できる体制を、このたび東京水道災害救援隊として創設することといたしました。
 具体的には、当局の事業所において、初動派遣の当番部署を月ごとに決めておくとともに、災害派遣に応じる意思のある職員を事前に登録することで、水道事業体の全国組織である日本水道協会を通じた応援要請に直ちに対応できる体制を常時確保してまいります。
 こうした取り組みを通じまして、都として、国内で発生する大規模災害への支援を、より一層強化するとともに、災害支援で得られた経験や教訓を生かしまして、切迫性が指摘されております首都直下地震等への備えにも万全を期してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、災害時における避難所のトイレの衛生対策についてでありますが、東京都地域防災計画の修正を踏まえまして、都は、区市町村向けの避難所管理運営の指針を平成二十五年二月に改定をいたしました。
 その中では、衛生管理に関する事項として、トイレの取り扱いについて示しておりまして、平常時の対策としては、災害用トイレの備蓄や、し尿収集車の確保、手や指の消毒薬の備蓄などを、発災後の対策としましては、利用者の安全性に配慮した災害用トイレの設置場所の選定、定期的な清掃、消毒などを明記しております。
 また、災害時に都は、区市町村等からの要請に応じて、専門的立場からトイレの適正管理などについて助言指導を行い、避難所で衛生対策を指導する環境衛生監視員が、医師や看護師等の医療従事者と情報共有しながら、適切に保健衛生対策を講じていくこととしております。
 次に、避難場における女性への配慮についてでありますが、避難所管理運営の指針は、女性の視点も取り入れて策定しており、その中には、過去の災害時の教訓も踏まえまして、女性の安全を守るために区市町村が取り組むべき事項として、男女のトイレは離すこと、明かりが届く場に設置をすること、パーテーションを利用して区画をつくる際は死角ができないようにすること、パトロールを行うことなどの内容を盛り込んでおります。
 今後とも、災害時に女性に配慮した避難所運営が行われますよう、区市町村に対して避難所管理運営マニュアルの作成や改訂を働きかけてまいります。
〔総務局長多羅尾光睦君登壇〕

○総務局長(多羅尾光睦君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、災害時の事業継続計画についてですが、大規模災害時は行政みずからも被災し、人員や物資等に制約がある中で膨大な応急復旧業務等を遂行することから、あらかじめ対応方針等を定めておく必要がございます。
 そのため、都は、災害時の事業継続計画である都政のBCPにより、優先業務や通信手段の確保等について方針を定め、他県等との応援に関する連携強化や災害情報システムの改善等、体制を整備してまいりました。
 また、各種の訓練を行い、国や九都県市など関係機関との連携、発災初期の災害情報の速やかな把握など、さまざまな観点から検証を行っております。
 さらに、昨年の熊本地震では、他県等の応援職員を適切に配置できない等、その活用が課題であったため、受け入れルールを明確化するなど、災害時の事業継続をより確実にしてまいります。
 次に、地域防災力向上に向けた都の取り組みについてですが、地域防災力を向上させ大規模な災害による被害を軽減するには、自助、共助の担い手である地域住民による主体的な防災活動の展開が重要でございます。
 このため、都は、地域の実情に精通し、発災時の避難誘導等を担う区市町村と連携し、避難場所など防災情報を広く周知するとともに、防災訓練等に意欲的な地域の団体の活動を紹介することにより、他の地域への波及等に取り組んでまいりました。
 今後とも、多様な手法を通じた情報の提供等を行うとともに、町会、自治会等による防災活動の後押しを推進するなど、都民一人一人の防災意識を高める取り組みを広域的に進め、都民の防災力向上に努めてまいります。
 次に、行政用語の表現の工夫についてです。
 都は、窓口サービスマニュアルにおいて、職員が都民や利用者と接する上で守るべき基本ルールや、職場での組織的取り組みを進めるヒントを提示し、都民等の立場や気持ちに寄り添う対応とするなど都民サービスの向上に努めてまいりました。
 今後、積極的な取り組み事例の庁内での共有化などを検討してまいります。
 また、職員が都民向けの印刷物を作成する際の留意点をまとめた印刷物マニュアルでは、差別的な表現は使用を禁じ、不快感を与えるおそれのある表現については細心の注意を払うべきとしております。
 都民ファーストの視点から都政を推進するために、より一層相手の立場に立った配慮をするよう各局に周知徹底してまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 中小企業のBCP策定支援策についてでございますが、震災等の災害に備え、緊急時の事業継続のための方法などを定めるBCPは、災害による事業活動への影響を最小限に抑える上で効果が高いことから、都は、BCPの策定等に取り組む中小企業を支援しているところでございます。
 具体的には、普及啓発セミナーを実施いたしますほか、BCP策定支援講座を開設しております。また、各企業の計画策定を支援するため、専門家の派遣を行いますとともに、BCPの定着に向けたフォローアップセミナーを実施しております。
 引き続き、意識啓発、計画策定から定着までの一連の支援により、中小企業の防災力の向上を図ってまいります。
〔建設局長西倉鉄也君登壇〕

○建設局長(西倉鉄也君) 都道における陥没事故の未然防止についてでございますが、道路を常に良好な状態に保つことは、都民生活の安全・安心を確保する上で極めて重要でございます。
 このため、都は、道路管理者として、道路に埋設物を設置する占用企業者に対しまして、工事の安全対策や施設の適切な維持管理の徹底を指導するとともに、日常的な巡回点検により、道路の状態を的確に把握し、路面の異常を発見した場合には破損箇所の応急復旧を速やかに行っております。
 さらに、直接目視できない路面下の空洞を早期に発見するため、大型の埋設物がある路線等を対象に、地中レーダーによる調査を毎年実施しておりまして、発見した空洞には砂の充填を行うなど、陥没の未然防止に努めております。
 今後とも、こうした対策の積み重ねにより、誰もが安心して利用できる道路の保全に取り組んでまいります。
〔消防総監高橋淳君登壇〕

○消防総監(高橋淳君) 防災館の活用による防災行動力の向上についてでありますが、東京消防庁では、都民が楽しみながら防災について学べる体験型訓練施設として、池袋、本所、立川に防災館を整備しており、平成二十八年中は、三館合計で約二十八万八千人が利用しております。
 防災館での訓練体験は、都民の防災行動力の向上につながることから、より多くの都民に利用してもらえるよう、各種イベントを開催するほか、池袋では救助、救出の体験、本所では暴風雨の体験、立川ではこども防災体験広場など、各防災館に特徴を持たせたコーナーを設置しております。
 今後とも、地域の防災訓練に参加したことのない都民にも利用してもらえるよう、体験コーナーの計画的なリニューアルを行うなど、防災館の魅力向上に努めてまいります。

○副議長(小磯善彦君) 七番大場やすのぶ君
〔七番大場やすのぶ君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○七番(大場やすのぶ君) 最初に、一言、申し述べさせていただきたいと思います。
 都政に新しい風をもたらすべく船出いたしました新風自民党、会派としては孤軍奮闘となりました。
 私は、自由民主党所属の議員として、都議会自民党がこれまで育んできた都民第一の数々の施策の進展を支えつつ、自由主義、民主主義を守る所存でございます。その上で、小池知事が推し進められている東京大改革につきましては、一二〇%支持しており、知事とともに改革に取り組み、改革をなし遂げたいと考えております。
 こうした立場から、決意と熱意を持って一般質問をいたします。
 東京都民、中でも若年層にとっての子育て環境の整備や、社会を支える働き盛りの世代が抱える高齢者介護の問題は、今や不安ではなく、目の前の現実となっております。
 去る二月十六日付の読売新聞朝刊に、安心の子育て・介護に向けた提言が掲載されました。人口減少と同時に、超高齢化が進む我が国において、一、二歳児保育対策や処遇改善による人材確保対策など、子育てや介護の支援を強化し、仕事と両立できる環境を整備することがその主眼となっております。
 私は、都として極めて有益な提言であると受けとめました。というのも、日ごろ、まちの方々や、保育園や介護施設の職員の方々などのお話をお伺いしておりますと、まさに、この提言で示されているような実効性ある対策を行政に求めていらっしゃるのです。そして、小池知事ならば、課題解決に真剣に取り組んでくれると、皆さんはとても期待をしていらっしゃいます。
 そこでまず、この提言は提言として、小池知事は、東京の福祉保健施策を推進するに当たり、どのような施策で取り組まれるのか、基本的なお考えをお伺いいたします。
 私の地元、世田谷区にある国立成育医療研究センターでは、子供の出生前から出生後にかけて幅広く医療、研究を行っており、区内はもとより、都内全域から障害のあるお子さんがお越しになります。その中で、障害児の定義に入らないものの、人工呼吸器や経管栄養など、何らかの医療的ケアを必要とするお子さんがたくさんいらっしゃいます。
 国は、昨年六月に児童福祉法を改正し、医療的ケア児を、人工呼吸を装着している障害児その他の日常生活を営むために医療を要する状態にある障害児として位置づけました。あわせて、適切な支援が受けられるよう、地方自治体に保健、医療、福祉等の連携促進に努めるよう規定をいたしました。
 医療的ケア児という言葉自体は、社会に認知され始めてきてはおります。しかしながら、医療的ケア児を持つ親御さんにとっては、地域において支える体制が十分に整備されているとはまだまだいえません。お子さんから目を離せない時間が多い中で、医療と福祉、さらには教育行政の密接な連携なくしては、効果的な支援とはならないでしょう。
 私は、医療的ケア児とそのご家庭が地域で安心して暮らせるよう、区市町村はもとより、都が積極的に支援を行うべきと考えますが、今後の都の取り組みをお伺いいたします。
 冒頭申し上げました読売新聞社の提言でも指摘されておりますが、子育てをめぐる最大の課題は待機児童対策であります。
 働く女性が増加する中、その数は、世田谷区では約一千二百人、都内でも八千人をはるかに超える数字に膨らんでおり、焦眉の急を告げる事態であります。一刻も早く、保活で悩むお父さんやお母さんが、区内に、都内に一人もいなくなるような、多様な保育サービスが提供されなければいけません。
 国の制度改革により、平成二十七年度から、小規模保育や家庭的保育など、少人数の保育サービスが認められるようになりました。これらのサービスは、賃貸物件の活用が中心で、短期間での整備が可能という利点があり、待機児童解消をスピーディーに進めていくための効果的な対策となっております。
 そのため、私は、賃貸物件を活用した保育所等の整備に対する都の支援が待機児童対策に大変有効であると考えますが、所見を伺います。
 小池知事もご存じのとおり、都民生活に関する世論調査では、二年連続で、都に対し特に力を入れてほしいことの第一は、高齢者対策となっています。
 高齢者対策において介護ニーズは増大するばかりでありまして、介護のために仕事をやめる介護離職が年間十万人にも及ぶとの推計があります。また、二〇二五年には全国で三十七万七千人の介護人材が不足するともいわれております。
 一方、都内では、昨年十一月の介護職員の有効求人倍率は六・四六倍となっており、全職種の一・八倍と極めて厳しい状況となっております。今後の超高齢化社会において、誰もが安心して生き生きと暮らすために、介護の担い手を確保することは喫緊の課題であります。
 私は、その解決に向けて、介護人材確保のための積極的投資が大変重要であると考えます。特に、経験や能力が賃金に適切に反映されるキャリアパスの仕組みを促進させることなどにより、介護施設の職員の処遇改善をより一層進める必要があると考えますが、ご見解を伺います。
 さて、教育現場でのいじめは、古くて新しい課題であります。完全になくすことは極めて難しくとも、行政として、限りなくゼロに近づける努力を継続していかなければなりません。
 都は先月、いじめ総合対策第二次を発表いたしましたが、その策定過程で明らかになった、学校におけるこれまでの対策の成果と課題はどのようなものであったのか、お伺いします。
 今後、学校では、いじめ総合対策第二次に基づき、どのような取り組みが行われるのか、お伺いいたします。
 また、私は、全ての教職員の共通理解のもとに、確実にこのいじめ総合対策が実施されなければいけないと考えますが、教育長のご認識をお伺いいたします。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 大場やすのぶ議員の一般質問にお答えいたします。
 今後の福祉保健施策の展開についてのご質問がございました。
 昨年策定いたしました実行プランにおきましては、子供を安心して産み育てられるまち、高齢者が安心して暮らせる社会、障害者が生き生きと暮らせる社会、医療が充実し健康に暮らせるまち、これらを政策の柱に掲げまして、これから取り組んでいく福祉保健施策の具体的な目標を示したところでございます。
 また、来年度予算案におきましては、保育人材の確保、介護サービス基盤の整備、在宅療養環境の整備、障害者の就労や職場定着への支援など、実行プランを実現するためのさまざまな施策を盛り込んだところでございます。
 誰もが安心して暮らして希望と活力を持てる、そんな新しい東京をつくり上げてまいりたいと考えております。そのために、今後とも、都民の声、現場の声、そして事業者の声を、しっかりと耳を傾けながら、常に都民ファーストの視点に立ちまして、大都市東京にふさわしい福祉保健施策を展開してまいりたいと考えております。
 残余のご質問は、教育長、福祉保健局長よりお答えさせていただきます。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、いじめ防止の取り組みの成果と課題についてでございますが、都教育委員会は、現行のいじめ総合対策に基づき、各学校で実施してきた三年間にわたる取り組みの成果と課題を踏まえて、ことし二月に、新たにいじめ総合対策第二次を策定したところでございます。
 策定に向けた検証からは、これまでの取り組みの成果として、教員やスクールカウンセラーによる定期的な面談等により、子供がいじめについて教職員に相談しやすい環境づくりが進められたことなどが挙げられます。
 一方、課題としては、軽微ないじめも見逃さないようにするために、教職員の研修やOJTを徹底させること、また、全ての学校に設置されている学校いじめ対策委員会の役割を明確にして、その機能を強化することの必要性などが明らかになりました。
 次に、いじめ総合対策第二次の取り組みについてでございますが、子供がいじめを受けて悩み苦しむことがないようにするためには、教職員が、日常から保護者、地域、関係機関等との緊密な連携のもとに、学校組織全体でいじめ防止対策に取り組んでいくことが不可欠でございます。
 現在、各学校に設置された学校いじめ対策委員会で、子供の気になる様子について情報を収集し、複数の教職員により、迅速にいじめの有無を確認するなどの取り組みを実施しておりますが、今後、新たないじめ総合対策に基づき、こうした組織的対応の徹底を図ってまいります。
 また、いじめが確認された場合には、学校は関係する保護者に対して丁寧な説明を行い、共通理解を図るとともに、必要に応じて警察や児童相談所等の関係機関と連携し、いじめの早期解消を目指してまいります。
 最後に、いじめに関する教職員の共通理解についてでございますが、学校におけるいじめ防止対策を有効に機能させるためには、教職員が継続的な研修やOJTを通して自己の意識を啓発し続けるとともに、常に学校の取り組みを検証し、課題の改善を図っていくことが必要でございます。
 そのため、都教育委員会は、いじめ総合対策第二次に、新たに教職員が子供の様子の変化に気づくための確認項目や、いじめに対する組織的な対応のあり方を学ぶための研修プログラム、自己の取り組みを点検するためのチェックリストなどを掲載したところでございます。
 今後、学校が、これらの資料を活用して校内研修やOJTを充実させるとともに、年度末に取り組みの達成度を検証して課題を改善することができるよう、区市町村教育委員会と連携し、学校への指導助言を強化してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、医療的ケア児への支援についてでありますが、医療的ケア児が地域で適切な支援を受けながら生活できるよう、都は来年度から、障害児通所施設に看護師を配置するモデル事業を実施し、医療的ケア児の受け入れの促進を図ってまいります。
 また、保育所等に看護師を配置する区市町村を支援するほか、NICU等から在宅へ円滑に移行できるよう、外泊訓練等への支援を開始いたします。
 さらに、保健、医療、福祉の連携を強化するため、保健所、訪問看護ステーション、障害児通所施設など、地域で医療的ケア児の支援にかかわる関係機関の連絡会を設置するほか、人材の育成研修も充実するなど、今後とも医療的ケアが必要な障害児やその家族への支援を積極的に進めてまいります。
 次に、賃貸物件を活用した保育所等の整備についてでありますが、賃貸物件の活用は、短期間で保育所を整備する上で有効な手法の一つであり、都は、これまで独自に、改修費等を補助し、賃貸物件を活用して保育所の整備を行う区市町村や事業者の負担軽減を実施してまいりました。
 今年度から、国は、公定価格の賃借料加算を実勢に対応した水準に増額をいたしましたが、都は独自に、公定価格の対象とならない、改修工事期間等の開設前の賃借料を補助するほか、昨年十一月から、緊急対策として、保育所等の開設後の運営の安定化を支援するため、開設後五年間の賃借料を補助しております。
 来年度、国は、賃借料が高い都市部へのさらなる支援を予定しており、今後とも、賃貸物件を活用して、保育所等の整備を進める区市町村を支援してまいります。
 最後に、介護職員の処遇改善についてでありますが、介護職員の処遇における一番の問題は、キャリアパスの仕組みが十分でないことでございます。
 そのため、都は国に対し、介護職員のキャリアパスを早急に整備、普及するよう、繰り返し提案要求してきており、国は、来年度の介護報酬改定において、昇給と結びついたキャリアアップの仕組みの構築を要件に、月額一万円相当の処遇改善を実施することとしております。
 また、平成二十七年度から、都独自に、国のキャリア段位制度を活用してキャリアパスの導入に取り組む事業者を支援しており、来年度からは、補助期間を三年間から最大五年間へ延長するほか、段位の評価を行うアセッサーの養成講習の受講料を助成するなど、介護人材の確保、定着に向けた事業者の取り組みを支援してまいります。

○議長(川井しげお君) 以上をもって質問は終わりました。

○議長(川井しげお君) これより日程に入ります
 日程第一から第八十九まで、第一号議案、平成二十九年度東京都一般会計予算外議案八十八件を一括議題といたします。
 本案に関し、提案理由の説明を求めます。
 副知事安藤立美君。
〔副知事安藤立美君登壇〕

○副知事(安藤立美君) ただいま上程になりました八十九議案についてご説明を申し上げます。
 第一号議案から第二十七号議案までは、平成二十九年度予算案でございます。
 平成二十九年度予算は、新しい東京の実現に向けた改革を強力に推し進め、明るい未来への確かな道筋を紡ぐ予算と位置づけ、編成いたしました。
 第一号議案は一般会計予算でございまして、総額六兆九千五百四十億円を計上しております。
 第二号議案から第十六号議案までの十五議案は、特別会計予算でございます。それぞれの事業に必要な経費として、総額四兆一千三百十四億円を計上しております。
 第十七号議案から第二十七号議案までの十一議案は、公営企業会計予算でございます。病院、交通、水道、下水道などの経営に要する経費として、総額一兆九千六百八十八億円を計上しております。
 第二十八号議案から第五十八号議案まで及び第八十七号議案から第八十九号議案までの三十四議案は、条例案でございます。
 まず、新設の条例が五件ございます。
 第四十四号議案、東京都国民健康保険運営協議会条例は、国民健康保険法の一部改正を踏まえ、東京都国民健康保険運営協議会を設置するものでございます。
 第四十八号議案、東京都イノベーション創出基金条例は、東京のさらなる成長に向けたイノベーションの創出に資する事業に要する資金に充てるため、基金を設置するものでございます。
 このほか、基金を新設するものが一件ございます。
 第五十四号議案、特定異性接客営業等の規制に関する条例は、青少年の健全な育成を阻害する行為及び青少年を被害者とする犯罪を防止するため、特定異性接客営業等を規定し、必要な規制を行うものでございます。
 また、平成二十八年度分の都区財政調整について再算定を行うものが一件ございます。
 次に、一部を改正する条例が二十七件ございます。
 第二十九号議案、東京都職員定数条例の一部を改正する条例は、平成二十九年度の職員定数を定めるものでございます。
 このほか、職員に関するものが三件ございます。
 第三十号議案、特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例は、特別区における事務処理の特例に関する規定を改めるものでございます。
 このほか、区市町村に関するものが三件ございます。
 第三十二号議案、東京都区市町村振興基金条例の一部を改正する条例は、基金の額を改めるものでございます。
 第三十六号議案、東京都議会議員及び東京都知事の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部を改正する条例は、公職選挙法施行令の一部改正を踏まえ、公費負担額を改めるものでございます。
 第三十七号議案、東京都都税条例等の一部を改正する条例は、固定資産税等の軽減措置を継続するほか、消費税率の引き上げ時期の変更に関連する規定を整備するものでございます。
 第三十八号議案、東京都体育施設条例の一部を改正する条例は、武蔵野の森総合スポーツプラザを新設し、その利用料金を定めるものなどでございます。
 このほか、使用料、手数料に関するものが四件ございます。
 第四十一号議案、東京都立学校設置条例の一部を改正する条例は、東京都立光明特別支援学校及び久留米特別支援学校を廃止するものでございます。
 このほか、組織、施設に関するものが一件ございます。
 第四十五号議案、東京都国民健康保険調整交付金条例の一部を改正する条例は、調整交付金の総額について、現行の特例措置を継続するものでございます。
 第八十七号議案、東京都指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例は、指定放課後等デイサービスの人員配置基準などを改めるものでございます。
 このほか、福祉サービスの基準を改めるものが二件ございます。
 以上のほか、法令改正に伴い規定を整備するものが五件ございます。
 次に、廃止する条例が二件ございます。
 第四十二号議案、東京都市計画事業北新宿地区第二種市街地再開発事業施行規程を廃止する条例は、事業の終了に伴い、施行規程を廃止するものでございます。
 第四十九号議案、東京都工場立地法地域準則条例を廃止する条例は、地域準則の制定権限等の町村移譲に伴い、条例を廃止するものでございます。
 第五十九号議案から第七十二号議案までの十四議案は、契約案でございます。
 第五十九号議案、都立府中療育センター(二十八)改築工事請負契約など、契約金額の総額は約千七十八億円でございます。
 第七十三号議案から第八十二号議案までの十議案は、事件案でございます。
 第七十三号議案、包括外部監査契約の締結についてなど、それぞれ地方自治法等の規定に基づき議決をお願いするものでございます。
 第八十三号議案から第八十五号議案までの三議案は、平成二十八年度最終補正予算案でございます。
 不用額の精査などにより生み出された財源を積極的に活用し、市町村に対する財政支援の拡充や、今後の財政需要への備えとしての基金の積み立てなどを行い、一般会計二百五十億円、特別会計を合わせ四百九十七億円を減額補正するものでございます。
 第八十六号議案は、平成二十九年度追加補正予算案でございます。
 豊洲市場への移転延期に伴い、市場関係業者に生じている損失に対する補償を実施するため、中央卸売市場会計で五十億円の補正を行うものでございます。
 上程になりました八十九議案の説明は以上でございますが、このほかに人事案を送付いたしております。
 まず、東京都収用委員会委員でございます。
 三月三十一日に任期満了となります池田眞朗氏及び岩谷眞氏につきましては、再任いたしたいと存じます。
 次に、東京都収用委員会予備委員でございます。
 三月三十一日に任期満了となります岩崎隆氏につきましては、再任をいたしたいと存じます。
 以上で説明を終わります。よろしくご審議のほどお願いを申し上げます。
(議案の部参照)

○議長(川井しげお君) 以上をもって提案理由の説明は終わりました。
 なお、本案中、地方公務員法第五条第二項の規定に該当する議案及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律第五十五条第四項の規定に該当する議案については、あらかじめ人事委員会及び教育委員会の意見をそれぞれ徴しておきました。
 議事部長をして報告いたさせます。

○議事部長(松丸俊之君) 人事委員会の回答は、第二十八号議案について、異議はないとの意見であります。
 また、教育委員会の回答は、第三十九号議案について、異議はないとの意見であります。

二八人委任第一六〇号
平成二十九年二月二十一日
東京都人事委員会委員長 青山 やすし
 東京都議会議長 川井しげお殿
「職員に関する条例」に対する人事委員会の意見聴取について(回答)
 平成二十九年二月十五日付二八議事第五二四号をもって、地方公務員法第五条第二項の規定により照会があった議案に係る人事委員会の意見は、左記のとおりです。
       記
   提出議案
一 第二十八号議案
職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例
   意見
異議ありません。

二八教総総第二〇四三号
平成二十九年二月二十日
東京都教育委員会教育長 中井 敬三
 東京都議会議長 川井しげお殿
「都道府県教育委員会の権限に属する事務の一部を、市町村が処理することとする条例」に対する教育委員会の意見聴取について(回答)
 平成二十九年二月十五日付二八議事第五二五号をもって、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第五十五条第四項の規定により照会があった議案に係る教育委員会の意見は左記のとおりです。
       記
一 提出議案
第三十九号議案 東京都教育委員会の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
二 意見
一について、異議ありません。

○六十七番(河野ゆうき君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議案のうち、日程第一から第二十八までについては、三十九人の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託されることを望みます。

○議長(川井しげお君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(川井しげお君) ご異議なしと認めます。よって、日程第一から第二十八までは、三十九人の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託することに決定をいたしました。
 委員は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長からお手元に配布の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(川井しげお君) ご異議なしと認めます。よって、委員は、お手元に配布の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
 なお、本日の本会議終了後、役員互選のための委員会を本議場に招集いたしますので、ご了承願います。
〔予算特別委員名簿は本号末尾(二三九ページ)に掲載〕

○議長(川井しげお君) お諮りをいたします。
 ただいま議題となっております日程第二十九から第八十九までは、お手元に配布の議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(川井しげお君) ご異議なしと認めます。よって、日程第二十九から第八十九までは、議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託することに決定をいたしました。
(別冊参照)

○議長(川井しげお君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一及び第二、東京都収用委員会委員の任命の同意について二件を一括議題といたします。
〔松丸議事部長朗読〕
一、東京都収用委員会委員の任命の同意について二件

二八財主議第五七二号
平成二十九年二月二十二日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 川井しげお殿
東京都収用委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十九年三月三十一日任期満了となるため、再び任命したいので、土地収用法第五十二条第三項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     池田 眞朗

      略歴
現住所 東京都港区
池田 眞朗
昭和二十四年五月十一日生(六十七歳)
昭和四十八年 三月 慶應義塾大学経済学部卒業
昭和 五十年 四月 慶應義塾大学法学部助手
昭和五十三年 三月 慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了
昭和五十三年 四月 慶應義塾大学法学部専任講師
昭和五十八年 四月 慶應義塾大学法学部助教授
平成元年   四月 慶應義塾大学法学部教授
平成三年   四月 国土庁不動産鑑定士試験第二次試験委員
平成八年   一月 法務省司法試験第二次試験考査委員
平成十一年  五月 法務省法制審議会民法部会委員
平成十三年  二月 経済産業省産業構造審議会臨時委員
平成十三年  七月 東京都収用委員会予備委員
平成十四年  一月 東京都収用委員会委員
平成十四年  四月 東京都収用委員会予備委員
平成十六年  四月 慶應義塾大学大学院法務研究科教授
平成十八年  十月 日本学術会議会員
平成二十三年 四月 東京都収用委員会委員
平成二十七年 四月 武蔵野大学法学部教授
現在        武蔵野大学法学部教授

二八財主議第五七三号
平成二十九年二月二十二日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 川井しげお殿
東京都収用委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十九年三月三十一日任期満了となるため、再び任命したいので、土地収用法第五十二条第三項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     岩谷  眞

      略歴
現住所 神奈川県相模原市
岩谷  眞
昭和二十五年八月十八日生(六十六歳)
昭和四十八年 三月 福岡大学法学部卒業
昭和四十八年 四月 財団法人日本不動産研究所入所
昭和五十二年 三月 不動産鑑定士登録
平成六年  十二月 神奈川県相模原市固定資産評価審査委員会委員
平成十五年  六月 名古屋国税局土地評価審議会委員
平成十五年  六月 愛知県固定資産評価審議会委員
平成十六年  十月 愛知県土地利用審査会委員
平成二十三年 四月 東京都収用委員会委員
現在        不動産鑑定士

○議長(川井しげお君) お諮りいたします。
 本件は、いずれも知事の任命に同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(川井しげお君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、いずれも知事の任命に同意することに決定をいたしました。

○議長(川井しげお君) 追加日程第三、東京都収用委員会予備委員の任命の同意についてを議題といたします。
〔松丸議事部長朗読〕
一、東京都収用委員会予備委員の任命の同意について一件

二八財主議第五七四号
平成二十九年二月二十二日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 川井しげお殿
東京都収用委員会予備委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十九年三月三十一日任期満了となるため、再び任命したいので、土地収用法第五十二条第三項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     岩崎  隆

      略歴
現住所 東京都豊島区
岩崎  隆
昭和二十五年十一月二十八日生(六十六歳)
昭和四十八年 三月 北海道大学工学部卒業
昭和四十八年 四月 東急建設株式会社入社
昭和五十二年 二月 一級土木施工管理技士資格取得
昭和五十九年 三月 一級建築士登録
平成十二年  二月 不動産鑑定士登録
平成十三年  四月 加門鑑定事務所開業
平成十五年  四月 社団法人東京都不動産鑑定士協会理事
平成十九年  六月 社団法人日本不動産鑑定協会理事
平成二十年  四月 東京都収用委員会予備委員
平成二十三年 六月 社団法人日本不動産鑑定協会綱紀委員会委員長
平成二十五年 十月 東京地方裁判所調停委員
現在        不動産鑑定士

○議長(川井しげお君) お諮りいたします。
 本件は、知事の任命に同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(川井しげお君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の任命に同意することに決定をいたしました。

○議長(川井しげお君) 追加日程第四、議員提出議案第四号、東京都シルバーパス条例の一部を改正する条例を議題といたします。
 案文は、お手元に配布をいたしてあります。
(議案の部参照)

○六十七番(河野ゆうき君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第四号については、趣旨説明を省略し、厚生委員会に付託されることを望みます。

○議長(川井しげお君) お諮りをいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(川井しげお君) ご異議なしと認めます。よって、議員提出議案第四号は、趣旨説明を省略し、厚生委員会に付託することに決定をいたしました。

○議長(川井しげお君) 請願及び陳情の付託について申し上げます。
 受理いたしました請願一件及び陳情二十六件は、お手元に配布の請願・陳情付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会及び議会運営委員会に付託をいたします。
(別冊参照)

○議長(川井しげお君) お諮りいたします。
 明三日から七日まで五日間、委員会審査のため休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(川井しげお君) ご異議なしと認めます。よって、明三日から七日まで五日間、委員会審査のため休会することに決定をいたしました。
 なお、次回の会議は、三月八日午後一時に開きます。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後六時四十一分散会


ページの先頭へ