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  3. 平成26年第2回定例会
  4. 第九号

平成二十六年東京都議会会議録第九号

平成二十六年六月十八日(水曜日)
 出席議員 百二十六名
一番小林 健二君
二番加藤 雅之君
三番かんの弘一君
四番山内  晃君
五番栗山よしじ君
六番小松 大祐君
七番松田やすまさ君
八番大津ひろ子君
九番石川 良一君
十番みやせ英治君
十一番おときた駿君
十二番小松 久子君
十三番西沢けいた君
十四番米倉 春奈君
十五番白石たみお君
十六番斉藤やすひろ君
十七番栗林のり子君
十八番まつば多美子君
十九番伊藤こういち君
二十番河野ゆうき君
二十一番柴崎 幹男君
二十二番ほっち易隆君
二十三番舟坂ちかお君
二十四番清水 孝治君
二十五番島崎 義司君
二十六番神野 次郎君
二十七番やながせ裕文君
二十八番田中 朝子君
二十九番塩村あやか君
三十番山内れい子君
三十一番中山ひろゆき君
三十二番田中  健君
三十三番里吉 ゆみ君
三十四番和泉なおみ君
三十六番大松あきら君
三十七番吉倉 正美君
三十八番遠藤  守君
三十九番中山 信行君
四十番木村 基成君
四十一番北久保眞道君
四十二番高椙 健一君
四十三番栗山 欽行君
四十四番大場やすのぶ君
四十五番和泉 武彦君
四十六番小宮あんり君
四十七番三宅 正彦君
四十八番吉住 健一君
四十九番桜井 浩之君
五十番野上ゆきえ君
五十一番上田 令子君
五十二番西崎 光子君
五十三番小山くにひこ君
五十四番あさの克彦君
五十五番新井ともはる君
五十六番徳留 道信君
五十七番河野ゆりえ君
五十八番小竹ひろ子君
五十九番上野 和彦君
六十番高倉 良生君
六十一番橘  正剛君
六十二番野上 純子君
六十三番谷村 孝彦君
六十四番山崎 一輝君
六十五番崎山 知尚君
六十六番川松真一朗君
六十七番近藤  充君
六十八番堀  宏道君
六十九番鈴木 錦治君
七十番きたしろ勝彦君
七十一番田中たけし君
七十二番鈴木 隆道君
七十三番神林  茂君
七十四番早坂 義弘君
七十五番両角みのる君
七十六番島田 幸成君
七十七番今村 るか君
七十八番斉藤あつし君
七十九番大西さとる君
八十番畔上三和子君
八十一番大島よしえ君
八十二番松村 友昭君
八十三番東村 邦浩君
八十四番小磯 善彦君
八十五番鈴木貫太郎君
八十六番木内 良明君
八十七番高木 けい君
八十八番村上 英子君
八十九番高橋 信博君
九十番鈴木 章浩君
九十一番秋田 一郎君
九十二番鈴木あきまさ君
九十三番山加 朱美君
九十四番高橋かずみ君
九十五番相川  博君
九十六番山田 忠昭君
九十七番林田  武君
九十八番服部ゆくお君
九十九番こいそ 明君
百番中村ひろし君
百一番尾崎 大介君
百二番石毛しげる君
百三番植木こうじ君
百四番かち佳代子君
百五番曽根はじめ君
百六番藤井  一君
百七番長橋 桂一君
百八番中嶋 義雄君
百九番ともとし春久君
百十番田島 和明君
百十一番中屋 文孝君
百十二番宇田川聡史君
百十三番吉原  修君
百十四番高島なおき君
百十五番古賀 俊昭君
百十六番立石 晴康君
百十七番野島 善司君
百十八番三宅 茂樹君
百十九番川井しげお君
百二十番吉野 利明君
百二十一番野村 有信君
百二十二番内田  茂君
百二十三番酒井 大史君
百二十四番山下 太郎君
百二十五番清水ひで子君
百二十六番大山とも子君
百二十七番吉田 信夫君

 欠席議員 一名
三十五番  尾崎あや子君

 出席説明員
知事舛添 要一君
副知事安藤 立美君
副知事秋山 俊行君
副知事前田 信弘君
教育長比留間英人君
東京都技監都市整備局長兼務藤井 寛行君
知事本局長中村  靖君
総務局長中西  充君
財務局長中井 敬三君
主税局長影山 竹夫君
警視総監高綱 直良君
生活文化局長小林  清君
オリンピック・パラリンピック準備局長中嶋 正宏君
環境局長長谷川 明君
福祉保健局長川澄 俊文君
産業労働局長塚田 祐次君
建設局長横溝 良一君
港湾局長多羅尾光睦君
会計管理局長松田 芳和君
交通局長新田 洋平君
消防総監大江 秀敏君
水道局長吉田  永君
下水道局長松浦 將行君
青少年・治安対策本部長河合  潔君
病院経営本部長醍醐 勇司君
中央卸売市場長塚本 直之君
選挙管理委員会事務局長森 祐二郎君
人事委員会事務局長真田 正義君
労働委員会事務局長岳野 尚代君
監査事務局長松井多美雄君
収用委員会事務局長目黒 克昭君

六月十八日議事日程第三号
第一 第百三十一号議案
平成二十六年度東京都電気事業会計補正予算(第一号)
第二 第百三十二号議案
政治倫理の確立のための東京都知事の資産等の公開に関する条例の一部を改正する条例
第三 第百三十三号議案
東京都組織条例の一部を改正する条例
第四 第百三十四号議案
都と特別区及び特別区相互間の財政調整に関する条例の一部を改正する条例
第五 第百三十五号議案
東京都都税条例の一部を改正する条例
第六 第百三十六号議案
土地収用法関係手数料等に関する条例の一部を改正する条例
第七 第百三十七号議案
東京都いじめ防止対策推進条例
第八 第百三十八号議案
東京都営住宅条例の一部を改正する条例
第九 第百三十九号議案
東京都福祉住宅条例の一部を改正する条例
第十 第百四十号議案
心身障害者の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例
第十一 第百四十一号議案
火災予防条例の一部を改正する条例
第十二 第百四十二号議案
特別区の消防団員に係る退職報償金に関する条例の一部を改正する条例
第十三 第百四十三号議案
都立東部地区学園特別支援学校(仮称)(二十六)新築工事請負契約
第十四 第百四十四号議案
都立南葛飾高等学校(二十六)校舎棟改築工事請負契約
第十五 第百四十五号議案
都立多摩図書館(二十六)改築工事請負契約
第十六 第百四十六号議案
駒沢オリンピック公園総合運動場(二十六)屋内球技場・第一球技場改築工事請負契約
第十七 第百四十七号議案
武蔵野の森総合スポーツ施設(仮称)(二十六)新築電気設備工事請負契約
第十八 第百四十八号議案
武蔵野の森総合スポーツ施設(仮称)(二十六)新築空調設備工事請負契約
第十九 第百四十九号議案
平成二十六年度十号地その二多目的内貿岸壁(-(マイナス)八・五m)桟橋整備工事請負契約
第二十 第百五十号議案
旅券法の一部を改正する法律の施行に伴う旅券の申請受理及び交付等に係る事務委託の変更及び規約の一部の変更について
第二十一 諮問第二号
地方自治法第二百三十一条の三の規定に基づく審査請求に関する諮問について
第二十二 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した東京都都税条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
議事日程第三号追加の一
第一 東京都公安委員会委員の任命の同意について(二六財主議第一一七号)
第二 東京都公安委員会委員の任命の同意について(二六財主議第一一八号)
第三 東京都人事委員会委員の選任の同意について(二六財主議第一一九号)

   午後一時開議

〇議長(吉野利明君) これより本日の会議を開きます。

〇議長(吉野利明君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

〇議長(吉野利明君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 知事より、東京都公安委員会委員の任命の同意について外人事案件二件が提出されました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

〇議長(吉野利明君) 昨日に引き続き質問を行います。
 四十六番小宮あんりさん
   〔四十六番小宮あんり君登壇〕

〇四十六番(小宮あんり君) 都議会議員として三年がたち、今回二度目の一般質問の機会をいただきました。これまで地域の皆さんのさまざまな活動に触れる中で、皆さんが自分たちの住む町や子供たちのためにどんな努力をされ、何に苦労しているのかを知りました。そのことで、逆に政治や行政に求められていることを教えていただいたように感じています。
 きょうは、そうした身近な課題とあわせて、東京が抱える保育や介護といった社会的な課題、また無電柱化やバリアフリーなど、災害に強く、人に優しいまちづくりといった観点から質問してまいります。
 まず初めに、知事は、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを、文化の力を総動員する、そういう大会にしたいと述べられました。そのためには、将来を担う子供たちが自分の国の文化を知り、その伝統に誇りを持つことが大切であり、地域で文化を支える方々への支援が必要です。
 例えば、杉並区には阿佐ヶ谷、井草、大宮前、高井戸、成宗といった地域におはやしの会があり、おはやしという伝統芸能を子供たちに伝えています。その一つ、井草囃子保存会の方からは、小学生でおはやしを覚えても、中学に上がるとおはやしから離れてしまうといった、伝統文化を継承する難しさも伺っています。また、能や狂言といった、個人では親しむきっかけが得にくい、そうした伝統文化を子供たちに提供している団体もあります。
 こうした地道な地域での文化活動は、もっともっと評価されるべきです。二〇二〇年の東京五輪を一つの目標として、子供たちの芸術文化に対する意識の向上や地域の機運を醸成する取り組みに期待するところですが、知事の認識を伺います。
 さて、文化の担い手が人であるように、今さまざまな分野で人材が不足しています。特に、大都市東京ならではの課題である保育園の待機児童対策や特別養護老人ホームなどへの待機高齢者の対策は、施設をふやすだけでは足りません。大切な子供たちや、さまざまな症状を抱えたお年寄りに寄り添う、そうした人材の確保が急務です。
 保育については、来年の四月から国の方針により、子ども・子育て支援新制度が始まります。新たに始まる枠組みの中でどう園を運営していくかといった不安の声を私も多くの園の先生方からいただいていますが、やはり子供たちの保育の質を確保するためにも、大事なのは制度や箱だけではない、小さいお子さんを預かる保育士さんへの支援が大切だとのことです。
 この四月、都において昨年度実施した保育士実態調査結果が公表されました。この調査結果を見ると、妊娠や出産などで退職した保育士が再就業する際には、勤務日数、通勤時間、勤務時間などの条件を重視しています。つまり、家庭と仕事を両立できる働き方を望んでいます。この実態を捉えたさらなる保育人材確保のための取り組みを伺います。
 また、介護人材の確保も重要です。先日、私は杉並区高井戸にある社会福祉法人浴風会を視察しました。浴風会は大正十四年、関東大震災で被災した老人のために皇室の御下賜金を賜り設立されました。今日では、その広い敷地内に三つの特別養護老人ホームのほか、軽費老人ホームや認知症の研究、研修センター、地域包括支援センターなど多様な施設を運営しています。
 九十周年を迎える来年度は、病院と介護老人保健施設を一体的に整備した高齢者保健医療センターが完成する予定で、京極高宣理事長からは、これを契機に、今までは地域の方が来る施設だったが、今後は地域に出ていくことで周辺地区の在宅医療や介護を支えたいという大変心強い話も伺いました。
 そうした体制を支えるためにも、人材の確保が必要です。浴風会では、例えば現役をリタイアした六十代から七十代の方や子育てを終えた主婦など、食事どきといった忙しい時間帯だけでも助けてくれるスタッフがいれば職員の負担は大きく減るだろうと、元気な高齢者の活躍を期待する声も聞かれました。
 また、介護という職業は、近年、社会にとって必要とされるようになった、いわば新しい仕事です。若い世代に対しては、大変だけれども、やりがいのある仕事だと理解してもらうことが必要です。
 そこで、都の介護職に対するPRの展開を伺います。
 また、こうした社会のニーズに応じて、その要請に応えようという意欲と志を持つシニアや女性、若者が身近な地域で起業する際の支援も必要です。私の地元では、地域の中高生を対象にボランティアで学習塾を経営したり、高齢者の見守りや介護を支援したりするなど、女性が積極的に地域で起業し活躍している事例を聞いています。
 しかし、創業には、駆け出しの資金確保や将来設計、ノウハウの不足など、意欲だけでは先に進めない現実があります。そうした状況に対して、我が党がかねてから主張してきた新たな融資制度が先月立ち上がりました。
 現在の取り組み状況について伺います。
 さて、東京には福祉を支えるソフト産業だけでなく、都市の緑を守る都市農業があります。杉並区の農地は区の面積のわずか一・四%となりましたが、それでも約四十六ヘクタールの農地があり、その八割は、防災協力農地として、災害時の避難場所のほか、仮設住宅用地や資材置き場などにも使えるよう、区と協定を結んでいます。
 特に震災後は、私も若手農業者から、いざというとき農地が防災の役に立てるように、畑の一角に井戸を整備できたらいいのではないかという提案をいただき、区の協力も得ながら整備を依頼してきました。こうした防災機能など都市の農地が持つ多面的な役割を尊重して、都市農地を保全する取り組みを進めるべきと考えます。都の所見を伺います。
 このように、東日本大震災は、地震に強いまちづくりだけでなく、多くの人々の災害に対する意識を変えました。町会が主体となって地域の集会所で避難所生活を体験するなど、工夫を凝らした防災訓練を始めたところもあります。いつ起こるのかわからないのが災害。だからこそ、日ごろからの訓練が重要です。
 現在、全ての都立全日制高校においては、一泊二日の宿泊防災訓練が行われています。アルファ米やクラッカーなどの非常食を食べ、教室に寝る。生徒には大変なことだと思いますが、とてもよい経験になると思います。
 しかしながら、同じ都立学校であっても、障害のある子供が学ぶ特別支援学校ではこの訓練は実施されていません。東日本大震災の当日は、交通混乱により帰宅できず、学校に宿泊した子供や保護者もいたと聞いています。自力で避難することが難しい子供たちのためにこそ、日ごろからこうした訓練を実施して、非常時の体制を整備しておくことが必要です。
 特別支援学校でも宿泊防災訓練を実施すべきと考えますが、東京都教育委員会の所見を伺います。
 さて、防災訓練を充実するとともに、震災時にはやはりライフラインが維持されることが重要です。水道や下水道といった、ふだんは目に見えないけれども、私たちの生活を支える重要なインフラの耐震化、特に水道管の耐震化は、避難所への供給ルートなどを優先し、計画的に進められています。
 しかし、工事に当たっては、道路を掘り返さなければならず、今後の計画を着実に進めるためにも、耐震化工事に対する住民の一層の理解が必要です。水道局の見解を伺います。
 また、下水道については、集中豪雨などに対する浸水対策も重要です。昨年も、都内において合計七百棟を超える甚大な浸水被害が発生しました。杉並区でも、八月十二日に善福寺川の周辺、西荻南地区や荻窪地区において下水道からあふれた雨による浸水が発生し、地元からは対策を求める要望をいただいています。
 そこで、その周辺における取り組み状況を伺います。
 また、災害に強い町をつくるだけでなく、環境に配慮したまちづくりも求められています。東京二十三区内の下水道の大部分は合流式下水道のため、大雨が降るとどうしても汚れた水の一部が河川に放流されてしまうという構造的な課題があります。善福寺川については、上流部の善福寺から上荻地区付近と、下流部の堀ノ内から和田地区付近が合流式下水道の改善対策を重点的に進める水域に指定されました。
 この川に面した井荻小学校の生徒さんは、ボランティアで川に入って清掃するなど、川への親しみと意識が高く、一層の水質改善のため、優先して対策を推進すべきと考えます。
 そこで、今後の取り組みについて伺います。
 さて、災害や環境に対応したまちづくりとともに、日ごろから、子供にも、お年寄りにも、障害のある人にも優しい町を目指すべきです。本年三月には、東京都福祉のまちづくり推進計画が策定されました。
 道路は私たちの生活を支える重要な社会基盤です。誰でも、どこへでも安全で快適に移動できる町をつくるには、道路のバリアフリー化が欠かせません。二〇二〇年東京五輪に向け、国内外からの多くの来訪者が安全に東京を移動できるよう、都道におけるバリアフリー化の推進が重要です。
 今後の取り組みについて伺います。
 また、昨年三月の予算特別委員会において、私はバリアフリー化や歩道の快適性、景観の向上や防災にもつながる電線の地中化について取り上げました。その際、東京都技監からは、都道中杉通りの青梅街道から早稲田通りまでの区間について、昨年度より無電柱化の実施に向けた現況測量と予備設計を実施すると答弁をいただいています。
 電柱のない安全で美しい中杉通りの実現に向けて、今後の取り組みを伺います。
 東京の抱える課題は、オリンピック・パラリンピックの開催や、災害に強い町をつくるといった大きなものから、少子高齢社会に対応していく社会的な課題、そして、首都東京を地域で支える方々へのきめ細かい支援など、さまざまです。
 今後も、都議会自民党の一員として、広い視点を知事初め諸先輩に学びながら、都民一人一人の課題に寄り添えるよう努力してまいることを申し上げ、質問を終わります。(拍手)
   〔知事舛添要一君登壇〕

〇知事(舛添要一君) 小宮あんり議員の一般質問にお答えいたします。
 子供たちの芸術文化に対する意識の向上や地域の機運を醸成する取り組みについて、ご質問がございました。
 次の世代を担う子供たちが芸術文化のすばらしさに触れ、豊かな感性や創造力を育むとともに、自国の文化の価値を理解し、誇りに思うことは極めて重要であると思います。
 日本舞踊や茶道、神社仏閣のお祭りを初め、演劇、絵画、音楽など、東京にはさまざまな芸術文化がございますが、地域が主体となった身近な行事が減るなど、子供たちが文化に親しむ機会が少なくなってきております。
 ロンドン大会では、音楽を通じた青少年育成などで世界的にも有名な指揮者、ドゥダメルが指揮するビッグコンサートや、公園での音楽劇の上演など、子供たちが主役となったプログラムが実施されました。
 二〇二〇年東京大会に向けまして、東京に集う内外の一流の芸術家や若者、地域の文化の担い手と連携しまして、能、狂言、邦楽などの本格的な体験や、高校生みずからが企画、運営する野点など、子供たちの芸術文化体験を充実させてまいりたいと思っております。
 そうした取り組みは伝統文化の継承、地域の文化活動の活性化にもつながります。今後、東京芸術文化評議会の議論も踏まえながら、多様な芸術文化の担い手と交流を進め、より多くの子供たちが活躍できる、多彩で魅力的な文化プログラムを展開してまいります。
 その他の質問につきましては、教育長及び関係局長から答弁させます。
   〔教育長比留間英人君登壇〕

〇教育長(比留間英人君) 都立特別支援学校の宿泊防災訓練についてでありますが、災害発生時の混乱した状況下で児童生徒一人一人の障害の状態に応じて安全を確保するためには、日ごろから多様な訓練を行っておく必要がございます。
 特に特別支援学校の場合、交通の混乱などによって児童生徒が帰宅困難となる可能性が高いため、宿泊を想定した就寝訓練や備蓄品の利用訓練などを行うことで、教職員の危機管理体制を点検するとともに、児童生徒の防災意識を高めることが重要でございます。
 このため、都教育委員会は、本年度、聴覚障害及び知的障害特別支援学校各一校において、一泊二日の宿泊防災訓練を試行いたしますとともに、その成果を検証し、今後、全ての特別支援学校において宿泊防災訓練を実施することを目指してまいります。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕

〇福祉保健局長(川澄俊文君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、保育人材確保のための取り組みについてですが、都が昨年度、約三万人の保育士有資格者を対象に実施した就労状況等に関する実態調査では、有資格者のうち約四分の一が保育士としての就業経験がないことや、潜在保育士の多くは、就業の条件に勤務日数や通勤時間等の労働条件を挙げていることなどが明らかになりました。
 この調査結果も踏まえ、都は今年度から、保育人材センターに配置しているコーディネーターを増員し、事業者と就職希望者のマッチングや定着に向けた支援を強化するほか、働きやすい職場環境づくりに関する事業者向けの研修や、都全域を対象とした就職相談会の開催、調査回答者への研修案内など、新たな取り組みを開始いたしました。
 今後とも、調査結果を活用し、さらなる保育人材の確保、定着に向け、さまざまな施策を展開してまいります。
 次に、介護人材に関する広報の展開についてですが、お話のように、介護人材の安定的な確保のためには、介護の仕事に対する理解を促進することが重要でございます。
 このため、都は、学生、主婦、離職者等を対象として、施設等で介護業務を体験する事業を実施しており、今年度は受け入れ事業所数と受け入れ人数を拡大するとともに、希望者には無料の研修により資格取得を支援するなど、取り組みの充実を図っているところでございます。
 また、若い世代の関心を高めるため、中高生を対象に、介護職員等が学校を訪問して仕事の魅力を伝えるセミナーや、介護現場等を見学するツアーも新たに実施いたします。
 今後とも、学校や介護施設等と連携しながら、より多くの方に仕事の魅力ややりがいを発信し、介護人材の確保に努めてまいります。
   〔産業労働局長塚田祐次君登壇〕

〇産業労働局長(塚田祐次君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、地域における創業者への金融支援についてでありますが、地域に根差した創業を支援することは、地域が抱えるさまざまな課題の解決や活性化にもつながる重要な取り組みであります。
 このため、都は、その担い手として期待される女性や若者、シニアの創業を資金面から支援する事業を今年度新たに立ち上げ、五月から受け付けを開始いたしました。
 この事業では、都内の信用金庫と信用組合三十五行が創業者にとって有利な条件で融資するとともに、豊富な経験と実績を有するNPO法人など十六の創業アドバイザーがセミナーの開催や事業プランへの助言を行うなど、資金供給と経営サポートの両面から、きめ細かな支援を行っております。
 今後は、中小企業団体等を通じてこの事業を広く周知し、女性、若者、シニアの地域に根差した創業を数多く支援してまいります。
 次に、都市農地の保全についてでありますが、都市農地は、農産物の生産だけでなく、防災や環境保全など多面的な機能を有する都民の貴重な財産であることから、その保全に向けた施策を着実に進めていくことが必要であります。
 このため、都は、多面的機能を生かして都市農地を効果的に保全していくプロジェクトを開始し、本年度は杉並区や三鷹市など四つの区市で事業を展開してまいります。
 具体的には、災害時にも活用できる防災兼用農業用井戸や、市民交流の拠点となる実習農園等の整備に加え、周辺住宅等への農薬の飛散を防止する施設の整備など、区市の取り組みに対して支援を行います。
 今後とも、区市町との連携を十分に図りながら、都市農地保全の取り組みを積極的に進めてまいります。
   〔水道局長吉田永君登壇〕

〇水道局長(吉田永君) 水道工事への理解を深める取り組みについてでありますが、水道局では、工事の必要性などを解説したリーフレットの配布やホームページへの掲載などの取り組みをこれまでも実施してまいりました。
 また、大口径の配水管工事を中心に、現場見学会の開催や、わかりやすい工事広報看板の設置により工事の目的を周知するなど、工事現場でのイメージアップを推進しております。
 震災対策として、水道管路の耐震化は急務であり、円滑に進めるためには、ご指摘のとおり、さらに地域住民の理解と協力を得ることが不可欠であります。
 このため、新たな取り組みとして、配水管の約九割を占め、取りかえ、新設合わせて年間五百七十キロメートルに及ぶ小口径の配水管工事につきましても、水道工事受注者と連携し、周辺住民にわかりやすい耐震継ぎ手化事業を説明した工事看板や週間工程表などにより、積極的にイメージアップに取り組んでまいります。
 これらの取り組みにより、お客様に工事の目的や意義を効果的にお知らせし、水道管路の耐震化事業を円滑に推進してまいります。
   〔下水道局長松浦將行君登壇〕

〇下水道局長(松浦將行君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、杉並区の善福寺川流域における下水道の浸水対策についてでございますが、昨年度に策定した豪雨対策下水道緊急プランに基づき、杉並区荻窪地区などの大宮前幹線流域を五十ミリ拡充対策地区と位置づけ、浸水対策を進めることとしております。
 現在、調査設計を実施しており、大宮前幹線を増強する新たな幹線や雨水調整池などの施設について、設置位置や規模、効果など、幅広く検討しているところでございます。
 今後とも、早期の工事着手に向けまして、技術的な検討や関係区との協議などを精力的に進め、この地域の浸水に対する安全性の向上に積極的に取り組んでまいります。
 次に、合流式下水道の改善対策についてでございますが、善福寺川の流域については、雨天時の下水をより多く水再生センターへ送る下水道管の整備と、雨水はけ口からのごみなどの流出を抑制する対策は既に完了してございます。
 また、さらなる水質改善を図るため、降雨初期の下水を貯留し、降雨終了後に水再生センターで処理するための貯留施設を、地元の強い要望を受け、整備することといたしました。
 具体的には、上流部に新たに延長三・四キロメートル、貯留量一万五千立方メートルの貯留管の整備に今年度着手いたします。また、下流部の神田川との合流点付近において貯留施設の実施設計を進め、早期の工事着手を目指してまいります。
 これらの取り組み、対策により、雨天時の放流回数を半分以下とし、善福寺川はもとより、下流で合流する神田川の水辺環境の改善にも貢献してまいります。
   〔建設局長横溝良一君登壇〕

〇建設局長(横溝良一君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都道のバリアフリー化についてでございますが、都は、高齢者や障害者を含む多くの方々が日常生活で利用する駅や官公庁、福祉施設などを結ぶ道路を選定し、段差の解消や勾配の改善、視覚障害者誘導用ブロックの設置などの取り組みを進めております。整備対象とした延長三百二十七キロメートルにつきましては、平成二十七年度までに全て整備を完了させます。
 さらに、今年度、都道のバリアフリー化状況を調査した上で、新たに整備対象路線を追加し、観光地や競技場周辺及びこれらの地域を結ぶ道路をオリンピック・パラリンピック開催までに整備いたします。
 今後とも、全ての人が安全・安心、快適に過ごすことができるよう、ユニバーサルデザイン先進都市の実現に向けて積極的に取り組んでまいります。
 次に、中杉通りの無電柱化についてでございますが、中杉通りは都内でも有数のケヤキ並木によって良好な景観が形成されていることから、この並木を保全しつつ、無電柱化を進めることが重要でございます。
 このため、ケヤキ保全のために間伐を行い、生じた空間を活用することや、根の保護に配慮するなど、随所に工夫を重ね、地上機器や埋設管路の配置等の基本的な計画を定めました。今年度は青梅街道から早稲田通りの区間を電線共同溝の整備路線に指定し、このうち、阿佐ケ谷駅から青梅街道までの区間について詳細設計に着手をいたします。
 今後とも、地元の理解と協力を得ながら、無電柱化事業を積極的に推進してまいります。

〇議長(吉野利明君) 四十八番吉住健一君
   〔四十八番吉住健一君登壇〕

〇四十八番(吉住健一君) 初めに、観光施策について伺います。
 外国人が日本国内で消費した金額から日本人が海外で支払った金額を差し引いた、いわゆる旅行収支が四十四年ぶりに黒字に転じました。外国人観光客が一千万人を超え、人口減社会における内需の縮小を挽回する意味でも、海外からの観光客を迎えることは重要な施策であると思います。
 第一回定例会で、我が党は、東京を世界に強くアピールするための海外向け都市広報を直ちに導入する必要性について訴え、知事から力強い答弁をいただきました。私も予算特別委員会において戦略的な広報の展開についてお尋ねしましたが、東京を世界で一番の都市にするために、都が政府に提出した特区申請の内容を含め、都が取り組んでいる施策やその成長している姿を発信するべく、都市広報の充実強化を推進すべきだと考えます。
 海外への情報発信は決して容易なことではありませんが、かつてニューヨークのブルームバーグ市長が九・一一同時多発テロ後のニューヨークの姿を世界に発信し、活力を取り戻してきたように、都においても、知事自身が先頭に立って東京の都市戦略を世界に発信していくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 トップみずからの発信に加え、都が海外に向けて日常的に情報を発信していくに当たり、行政だけではなく、外部の力の活用も重要です。とりわけ、現地の状況に精通した海外メディアと連携し、東京の魅力や強みの発信をきめ細かく、かつスピード感を持って行うべきと考えます。
 海外メディアを活用したさまざまな機会を新たに設定し、都の先進的な取り組みをPRしていくことが必要と考えますが、今後、海外メディアをどのように活用していくのかお伺いします。
 海外向け都市広報を展開するに当たっては、さまざまな言語を使う人々に対し、いかに東京への興味、関心を引きつけるかが重要で、動画などを通じて視覚に訴えられ、世界のあらゆる地域に普及しているインターネットの活用が効果的です。そのため、まず、都庁のホームページを海外向けに特化した新たな設計思想でつくり直すべきであります。
 また、今世界を席巻しているフェイスブックなどのSNSも十年前には登場していなかったことを考えると、二〇二〇年には現在では想像できなかった全く新しい媒体が登場しているはずです。こうした新しい広報手段を大胆に取り入れ、世界の都市をリードするような取り組みが求められていると思います。
 今後、ホームページなどによる情報発信の充実や最新技術の活用など、インターネットを通じた都市広報を具体的にどう進めていくのか伺います。
 続いて、観光客の利便性の向上について伺います。
 近年のスマートフォンなどの世界的な普及により、旅行者は自分の携帯端末からWiFi経由でインターネットに接続し、必要な観光情報を旅先で入手できるようになりました。
 空港や鉄道、飲食店などにおいて無料WiFiスポットが急速に整備されていますが、外国人旅行者から見ると、どこの施設で利用できるのか、どのように手続を行うかなどの情報はまだ十分に知らされてはいないと聞いております。
 外国人旅行者が手軽に観光情報を入手できるように、都内で無料WiFiを利用するために必要な情報を流していくべきと考えますが、見解を伺います。
 オリンピック・パラリンピック大会は、外国人旅行者に東京の魅力を知っていただく絶好の機会となります。文化プログラムの充実については以前に伺いましたが、せっかくの取り組みを見聞きし、体験して、東京を楽しんでもらうためには、きめ細かな観光案内を行う観光ボランティアの力が欠かせません。こうしたボランティア活動に多くの都民が参加し、旅行者を迎え入れることが重要です。
 現在、観光ボランティアはシニア層が中心となって活動していると聞いていますが、若い世代も今から育成していくべきと考えます。見解を伺います。
 続いて、都市整備について伺います。
 東京を世界で一番の都市にという公約を具体化していく上で、東京の国際競争力をさらに強化していくために、東京、新宿、品川といったターミナル駅などを中心に都市基盤と優良な民間の開発を一体的に誘導した都市づくりを進めていく必要があります。
 品川駅周辺地域につきましては、今月三日にJR東日本による新駅設置とそれに伴う大規模な開発計画が公表され、今後の都市開発の動きが一気に加速していきます。
 東京の国際競争力の一層の強化に向け、品川駅周辺地域のまちづくりについて、都としてどのように取り組んでいくのか伺います。
 続いて、分譲マンションについて伺います。
 分譲マンションは都内に約百六十五万戸あり、四世帯に一世帯が居住するなど、都民の主要な居住選択肢となっています。このうち、築四十年を超えるマンションは約十二万六千戸ありますが、十年後には約四十二万八千戸に急増すると推測されており、維持管理や老朽化への早期対応が課題となってまいります。
 国においても、マンション建替え円滑化法の改正など法整備が進められていますが、全国の分譲マンションの四分の一以上が東京に集積していることから、都は率先して取り組んでいかなくてはなりません。
 分譲マンションに関する施策に、今後、都はどのように取り組んでいくのか伺います。
 次に、下水道の汚泥処理施設の耐震化について伺います。
 下水処理というと、水をきれいにする水処理に目が行きがちとなりますが、水処理により発生する汚泥を適切に処理することも重要です。さきの予算特別委員会において、地震などの緊急時に汚泥の送泥先を切りかえ、バックアップ機能を強化するため、みやぎ水再生センターに汚泥処理キーステーションを整備する旨を伺いました。
 一方で、そのキーステーションは平常時には汚泥処理の中心的な役割を担う重要な施設でもあり、着実に整備されることを期待しております。
 そこで、汚泥処理キーステーションの主な機能と整備予定を伺います。
 また、落合水再生センターには汚泥処理施設がないのですが、汚泥は送泥管を用いて、みやぎ水再生センターを経て、最終的に東部スラッジプラントへ圧送し処理していると聞いています。
 下水道局では老朽化した下水道管などの再構築を進めていますが、送泥管も整備されてから年数がたち、耐震性の低下も進んでいると思われますが、老朽化や地震により破損すれば大変な事態になると懸念しております。
 そこで、落合、みやぎ水再生センター間の送泥管の老朽化に伴うリスクとその対策について伺います。
 次に、自転車走行空間について伺います。
 自転車は日々の通勤、通学や買い物など手軽に利用される交通手段です。特に自動車の交通量が多い割に移動距離が短い都市部では、非常に有効な交通手段だと実感しております。近年は長距離通勤やシェアリングなど、自転車の新しい活用方法も注目されており、良好な自転車利用環境の整備が求められています。
 知事は、本定例会の所信表明の中で、自転車はもっと活用できると発言をされました。
 自転車走行空間の整備について、オリンピック・パラリンピック開催を控え、今後どのように展開を図っていくのか、知事の所見を伺います。
 続いて、高齢者対策、特に認知症対策についてお伺いします。
 都の最新の推計によれば、何らかの認知症の症状がある高齢者は、現在の約三十八万人から平成三十七年には約六十万人にまで増加するとされています。実に高齢者の五人に一人が認知症という時代がやってまいります。
 また、認知症などによる徘回などによって行方不明者が一年間に一万人にもなり、死亡者も発生しています。ご本人とともに、家族の方も大変つらい時間を過ごすこととなる認知症への対策は優先度の高い政策と考えます。
 さて、東京都健康長寿医療センターは、都における認知症研究の拠点であると同時に、認知症疾患医療センターとして、専門医療の提供や医療と介護の連携づくりを進めています。とりわけ人材育成においては、都における認知症医療従事者等の研修の拠点として重要な役割を果たしていますが、東京都健康長寿医療センターには、ぜひ都の認知症施策をリードしていってもらいたいと考えています。
 認知症も他の病気と同じように早期発見が大切で、早期に適切な治療やケアを行うことにより重症化を抑制できる場合もあると聞いております。しかし、認知症かもしれないと気づいても、専門病院に相談することには誰しも抵抗があります。私も住民から認知症の受診に関する相談を受けますが、なかなか受診までたどり着けない場合もあります。認知症を早期に発見するためには、できるだけ多くの高齢者の方に認知症の疑いがあるかどうかのスクリーニングにかかっていただき、診断につなげる取り組みが有効です。
 都はそうした取り組みの一環として、本年五月に東京都健康長寿医療センター研究所の知見を活用して、自分でできる認知症の気づきチェックリストを作成しました。私も、実際にチェックリストを試して、今のところは安心をしておりますが、認知症が疑われる症状について学びながら、認知症の疑いの有無を合計得点で簡単に確認することができ、高齢者や家族にとって大変便利なものと感じました。
 今後、認知症の人を地域で支えていくためには、認知症の人を早期に発見し、適切な支援につなげていくことが必要です。そのためには、都民の認知症に対する理解、早目の気づきが重要です。
 そこで、都は今後、この認知症チェックリストを活用して、認知症の普及啓発を具体的にどのように進めていくのか伺います。
 次に、かかりつけ医の認知症対応力の向上について伺います。
 認知症のスクリーニングにおいて、かかりつけ医の果たす役割は非常に大きなものがあります。かかりつけ医が認知症の兆候に早期に気づき、認知症疾患医療センター等の専門機関と連携しながら、認知症の人を地域で支えていく仕組みが必要だと考えます。
 しかし、地域のかかりつけ医の方は、必ずしも認知症の症状や診断についての専門家ではないというのが現状だと聞いております。
 地域のかかりつけ医の認知症対応力の向上に向けて、具体的にどのような取り組みを行っているのか伺います。
 最後に、オリンピック・パラリンピックについて伺います。
 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック競技大会を東京に招致するために、都議会からの派遣で、超党派の議員団で全国の道府県や政令指定都市に協力の依頼の訪問をしました。当時、東日本大震災の一年後ということもあり、復興に資するオリンピック・パラリンピック大会にすると説明をしながら回らせていただきました。
 私は、東日本大震災の被災地復興を進めるためには、風評被害を払拭し、観光客を呼び戻すなど、地域経済に活気を取り戻すことが必要だと考えています。二〇二〇年東京大会の開催は、被災地域の復興の様子を国内外に発する絶好の機会となります。ぜひこの機会を捉えて、地元のニーズに耳を傾け、被災地の文化や経済の発展に結びつくようにしてもらいたいと思います。
 具体的な方策としては、都が開催するスポーツイベント等において、被災地域が有するすばらしい文化や特産品をPRすることなどもありますが、こうした地道な取り組みは継続をしていただくことが重要と思います。
 また、復興専門委員会では、被災地の代表の皆さんにも参画していただき、オリンピック・パラリンピック開催を被災地復興の力にという副題のついた三十二項目にわたる提言がなされています。
 震災の記憶を風化させないためにも、これから二〇二〇年に向けて、都として復興支援に資する取り組みをどのように進めていくのかを伺います。
 平成二十三年三月十一日、都議会が閉会した直後にあの大地震が発生しました。被害の中心は東北地方でしたが、同じ時代を共有する者として、少しでも被災地の復興に協力をしたいと考えております。
 一九六四年の東京大会が戦災からの復興の象徴となったように、二〇二〇年の東京大会が大震災からの復興の象徴となるよう願いを込めまして、質問を終わります。(拍手)
   〔知事舛添要一君登壇〕

〇知事(舛添要一君) 吉住健一議員の一般質問にお答えいたします。
 海外向け都市広報の展開についてでございますが、東京が世界一の都市を目指すには、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック大会に向けて、すぐれた都市機能やホスピタリティーなどを生かしたダイナミックな発展が必要でございますが、そのプロセスを海外の人々に正確に伝え、理解してもらうことは重要であります。
 そのためには、東京の都市戦略や先進的な取り組みにつきまして、私みずからが海外のメディアに、直接自分の言葉で発信していくことが最も効果的だと考えております。五月には第一弾の取り組みといたしまして、フォーリン・プレスセンターで国家戦略特区についてブリーフィングを行いました。
 そこには、東京のライバル都市となるシンガポールや、東京が進めようとしている特区に関心の高い東南アジアを初め、多くの在京の海外メディアが参加いたしました。これらのメディアが、創薬、金融分野でのアジアナンバーワンの地位の奪回や外国人人材の活用などについて広く報道し、私みずから直接発信する効果が大きいことを実感いたしました。
 今後も、防災や環境、芸術文化など、世界一の都市を目指す東京のさまざまな取り組みにつきまして、海外メディアに直接訴える機会を継続的に設けていき、東京の国際的プレゼンスを向上させてまいりたいと思っております。
 次に、自転車走行空間の整備についてでございますが、東京の都市構造は国道と都道が骨格を形成し、その内側を区市町村道が網の目のように広がっております。自転車走行空間の整備に当たりましても、このネットワーク化が不可欠であります。
 そのため、都は、警視庁とともに国や関係区市と連携し、国道、都道、区市町村道をつないで、自転車の走行しやすい空間を連続させ、安全性や回遊性を高める自転車推奨ルートの設定を進めてまいります。年度内を目途にオリンピック・パラリンピックの競技会場等周辺においてルートの設定を行い、二〇二〇年の開催までに整備を完了させる予定であります。
 さらに、先般設置しました東京の総合的な交通政策のあり方検討会におきましても、自転車利用の促進について議論を深め、それも踏まえた上で、自転車推奨ルートを都内全域に広げるための検討を進めてまいります。
 そのほかの質問につきましては、東京都技監及び関係局長に答弁させます。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、品川駅周辺のまちづくりについてでございますが、当該地域は国際化が進展する羽田空港に近接し、また将来、リニア中央新幹線の発着駅になるなど、国内外との広域交通結節点としての役割が期待され、駅周辺の大規模な低未利用地を活用して、これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点としての整備を進めることが重要でございます。
 こうしたことから、都は、地元区や国、関係事業者などとともに、まちづくりの方向性について検討を進めてまいりました。本年夏を目途に、基盤整備とまちづくりの指針である現行のガイドラインを改定し、品川駅の再編整備や周辺道路などの基盤整備、新駅を含むJR車両基地跡地における開発の検討を進めるなど、引き続きまちづくりの具体化に取り組んでまいります。
 次に、分譲マンションに関する今後の取り組みについてでございますが、都民の豊かな住生活を支える安全で良質なマンションストックを形成していくためには、耐震化の促進や建てかえの円滑化を図るとともに、管理組合などによる適切な管理を推進していくことが重要でございます。
 これまで都は、耐震化の助成事業や管理組合への啓発活動などを行ってまいりました。お話のように、今後、老朽化したマンションの急増が見込まれることから、管理状況の実態把握に努めるとともに、まちづくりと連携して建てかえなどを円滑に進める新たな方策を検討するなど、さらなる取り組みを行ってまいります。
 そのため、都は、住宅政策審議会におきまして、専門家や各方面からの意見も聞きながら、総合的なマンション施策の構築に取り組んでまいります。
   〔生活文化局長小林清君登壇〕

〇生活文化局長(小林清君) 海外に向けた都市広報に関する二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都市広報における海外メディアの活用についてでありますが、海外向け都市広報の実施には、海外における東京のイメージや関心について熟知している海外メディアとの連携協力関係を構築していくことが必要であります。
 今年度は、まず在京の海外メディア向けに防災対策や環境対策、公共交通など、海外からの関心が高い分野の先進的な取り組みを紹介するプレスツアーを来月から新たに開始いたします。第一回目では、東京の防災対策をテーマに、地下調節池などを取材する企画を予定しております。
 また、三月から開始しております東南アジア、インドの放送局向けのミニドキュメンタリー、キャッチ・アジア・メディア・ネットワークの対象国を今年度は六カ国から七カ国に拡大し、今月、海外からきれいでおいしいと評価を得ている東京水の浄水から配水までを紹介する映像を現地で放映いたしました。
 これに加えまして、今年度は民間の力を活用した新たな海外向け映像の発信にも取り組んでまいります。
 さらに、海外の記者を招聘し、外国人目線で東京の先進的な側面を掘り下げるインターンシッププログラムの秋からの実施に向けて準備を進めているところでございます。
 次に、インターネットを活用した都市広報の展開についてでありますが、インターネットによる広報を効果的に行うためには、海外向けのコンテンツを充実させるとともに、最新の技術や媒体を取り入れた魅力的な情報発信を行い、世界中の多くの人々を引きつけていく必要があります。
 そのために、外国語版都庁総合ホームページを海外向けポータルサイトとして、宗教や文化などの特性にも配慮し、外国人の興味を引くコンテンツを中心に構成するなど、国内向けとは全く異なるものとして全面的な刷新を早急に行い、多言語による発信を充実してまいります。
 また、今月開設したフェイスブック英語版におきましては、海外の国や地域に寄り添ったコンテンツを充実させ、より多くの人々をホームページに呼び込んでまいります。
 さらに、我が国が有する最先端ICTの動向を踏まえまして、新しい広報媒体や手法の導入について、民間の有識者などから幅広く提案や意見を募り、先駆的に取り入れるなど、五年先、十年先を展望し、都市広報を展開してまいります。
   〔産業労働局長塚田祐次君登壇〕

〇産業労働局長(塚田祐次君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、無料WiFiについてでありますが、外国人旅行者が東京の観光情報を手軽に入手するためには、近年急速に整備が進んでいる無料WiFiに関する最新の情報をわかりやすく提供することが必要であります。
 このため、都は、無料WiFiが利用可能な施設や手続方法等の情報を東京の観光公式ガイドブックに掲載し、民間事業者が提供している利用案内などとあわせて、観光情報センター等で配布し周知を図ってまいります。
 また、海外からもこうした情報を容易に入手できるように、ウエブサイト等を通じて広く発信いたします。今後とも、外国人旅行者にとって利用しやすいWiFi環境の実現に向けて取り組んでまいります。
 次に、観光ボランティアについてでありますが、幅広い世代を観光ボランティアとして育成することは、二〇二〇年に向けて、外国人旅行者を温かく迎え入れる機運を高める上で重要であります。
 このため、都は、社会人を対象にした観光ボランティアに加えて、今年度から新たに中学生、高校生が外国人旅行者を英語で観光案内する、おもてなし親善大使を育成いたします。
 具体的には、東京の観光に関する知識やボランティア活動に必要な接遇の研修を実施するとともに、相互交流の機会を設け、継続的な活動につなげてまいります。こうした取り組みを通じ、若い世代の観光ボランティアへの参加意欲を高め、外国人旅行者をきめ細かく支える環境の整備を進めてまいります。    〔下水道局長松浦將行君登壇〕

〇下水道局長(松浦將行君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、汚泥処理キーステーションについてでございますが、下水道局ではこれまで、水処理過程で発生する汚泥を五カ所の汚泥処理施設に集約し、処理してまいりました。今回設置する汚泥処理キーステーションは、震災時など緊急時のバックアップ機能はもちろん、各汚泥処理施設の運転状況を常に監視制御し、汚泥を施設間で適正配分する機能を有しております。
 このため、季節や天候により変動する汚泥量を汚泥焼却炉の能力に応じた適正な処理量とするよう各施設間で相互に融通することにより、汚泥焼却炉の燃焼効率の向上や使用燃料の削減を可能とし、運転管理を効率化することができます。
 今年度より、みやぎ水再生センターで汚泥処理キーステーションの整備を開始し、できるだけ早い完成を目指して鋭意取り組んでまいります。
 次に、送泥管の老朽化のリスクと対策についてでございますが、落合水再生センターは昭和三十九年の稼働で、送泥管は既に五十年近く使われており、破損すると、汚泥処理が停止するだけでなく、水処理が行えなくなるおそれがございます。
 また、これまでの送泥管が直接地中に埋設され、老朽化の状況が把握しづらいなどの課題があることから、再構築に当たりましては、人の入ることのできるトンネルを構築し、点検や補修など維持管理が容易な構造としております。
 内径約三メートル、延長約十キロの耐震性にすぐれたトンネルの中に内径四百ミリの送泥管を二本配管し、信頼性の向上を図ってまいります。昨年度より、みやぎ水再生センター内で、シールド工事に必要な立て坑の設置工事に着手しております。
 今後とも、このような取り組みを他のルートにも拡大し、汚泥処理の一層の効率化と危機管理対応の強化を図ってまいります。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕

〇福祉保健局長(川澄俊文君) 二点の質問にお答えいたします。
 まず、認知症の普及啓発についてですが、都は都民の認知症への理解を促進するため、お話のチェックリストのほか、認知症の基礎知識、予防や早期診断の重要性等を掲載したパンフレットを新たに作成し、区市町村や関係機関に配布いたしました。
 また、パンフレットは、都における認知症のポータルサイト、とうきょう認知症ナビに掲載するほか、区市町村が都の原稿を活用して、それぞれの地域の相談先等を記載したパンフレットを作成する取り組みを、包括補助により支援してまいります。
 さらに、早期発見をテーマとしたシンポジウムの開催や、新聞広告等の媒体を活用したチェックリストの広報も予定しており、さまざまな機会を捉えて都民に対する認知症の普及啓発を進めてまいります。
 次に、かかりつけ医の認知症への対応力向上についてですが、都では、都内十二カ所の認知症疾患医療センターにおいて、かかりつけ医を対象に認知症の診断等に関する研修会や勉強会を実施しております。
 また、東京都医師会との共催により、認知症の地域連携や薬物治療等をテーマとした講演会を開催しているところでございます。
 さらに現在、都内の医療従事者等の研修拠点である東京都健康長寿医療センターにおいて、認知症の人の支援に携わる多職種が参加する医療従事者等の認知症対応力向上に向けた関係者会議を設置し、研修のさらなる充実を図るための統一的なカリキュラムやテキストの検討を進めているところでございます。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中嶋正宏君登壇〕

〇オリンピック・パラリンピック準備局長(中嶋正宏君) 二〇二〇年大会を通じた被災地支援についてでございますが、これからの大会準備期間を通じ、復興を後押しするさまざまな取り組みを行い、復興に向かう姿を継続的に国内外に発信することは大変重要なことでございます。
 都はこれまでも、千キロメートル縦断リレーやアスリート派遣事業などを行ってきており、本年十月の一九六四年東京大会五十周年記念事業の中でも、被災地域の特産品や観光などの魅力を広める取り組みを行ってまいります。また、大会組織委員会におきましても、被災地復興に資するため、被災三県との連絡協議会を設置する予定でございます。
 こうした仕組みも活用しながら、都は、今後も引き続き被災県との連携を強化し、被災地の方々の意向を踏まえた実効性のある取り組みをより一層進めてまいります。

〇議長(吉野利明君) 十八番まつば多美子さん
   〔十八番まつば多美子君登壇〕
   〔議長退席、副議長着席〕

〇十八番(まつば多美子君) 初めに、認知症対策について質問いたします。
 都の最新の推計によれば、何らかの認知症状がある高齢者は、現在都内で約三十八万人おられ、十一年後の二〇二五年には約六十万人、実に高齢者人口の約二割まで急増するとされています。
 認知症は、脳の器質障害により、社会生活の基本となる認知機能が低下する疾患であり、患者本人はもとより、家族や地域社会にも広く影響を及ぼす、超高齢時代特有のすぐれて今日的な疾患といえます。
 今後は、単身や夫婦のみの高齢者世帯の増加も加速することなどから、患者や介護する家族が安心して暮らし続けることができる体制の整備は都政の最重要課題の一つです。
 都は、平成十九年度に認知症対策推進会議を設置し、国に先駆けてさまざまな施策を実施してきたことは評価いたしますが、東京を世界一の福祉先進都市にするには、舛添知事のさらなるリーダーシップが求められます。ご所見をお伺いいたします。
 次に、認知症の高齢者行方不明問題についてであります。
 先日、全国の警察が把握した認知症の行方不明高齢者の届け出が、昨年一年間で一万人を超え、都内でも三百八人の届け出があったとの報道がありました。認知症の方が徘回等で行方不明になった場合、家族は警察に捜索依頼を行います。また、警察は、身元不明者を保護した場合、二十四時間以内に地元区市町村へ引き継ぐことになっています。
 都は現在、区市町村からの依頼に基づき、家族から捜索依頼のあった行方不明者や、警察から引き継がれた身元不明者の情報を区市町村や近隣県に情報提供し、発見に役立ててもらう取り組みを行っています。
 今後、ますます認知症による行方不明者はふえるものと懸念されます。ご家族の苦しみを少しでも軽減するため、都は積極的に情報を掌握し、より広域的に情報を共有できるシステムを整備すべきです。見解を求めます。
 次に、認知症の患者とその家族を支える地域の対応力の向上についてであります。
 杉並区にある浴風会病院は、都の認知症疾患医療センターの一つとして、診断を初め、専門相談や地域における医療と介護の連携づくりなど、さまざまな取り組みを行っています。また、早期発見、診断のため、アウトリーチの取り組みも昨年度から実施しています。
 直接スタッフの方からお話を伺いましたが、医師や看護師、精神保健福祉士等から成る専門職のチームが、病院を受診したがらない高齢者の方の自宅を一軒一軒訪問し、早期の受診や支援につなげておられるとのことでした。また、コーディネーターを初めとする地域関係者の認知症に対する理解が鍵ともいわれていました。
 こうした先進的な取り組みは都内の各地域に広げていくべきですが、そのためには、医療機関や地域包括支援センターなどの関係機関や認知症コーディネーターを初めとする地域の関係者の対応力を向上させ、連携を強化させていく必要があると考えます。見解を求めます。
 こうしたこととあわせ、一般都民の理解を深めることもまた重要です。先ほど指摘した行方不明問題についても、近隣住民や商店街など地域の人たちが認知症に関し幅広く理解していれば、早目に気がつき、声をかけ、保護することも可能となります。地域社会全体で患者や家族を支えていく取り組みが重要となってまいりますが、都の見解を求めます。
 この課題の最後に、認知症医療の充実について伺います。
 これまで指摘してきたとおり、認知症患者や家族の支援は非常に多岐にわたりますが、やはり重要なのは、適切な診断、治療を受けられる医療体制の確立です。
 この点、都立松沢病院は、認知症疾患医療センターであり、都内では数少ない専門医療を行う入院病棟を備えております。患者から目を離せない認知症の介護は、家族にとって身体的にも精神的にも大きな負担であり、適切な入院治療に期待するところは大きいものがあります。
 都全域を対象に精神科の専門医療を提供する都立松沢病院において、認知症医療の充実を図るべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、子育て支援について質問します。
 核家族化の進行やコミュニティの希薄化などが原因で、不安を抱えたまま妊娠、出産する女性がふえる中、産前産後の女性に対する支援を強化することは非常に重要です。
 出産予定の方の中には、パートナーとの人間関係や不安定な経済基盤、さらには職場での待遇など、さまざまな悩みや不安を抱えている方もいらっしゃいます。
 こうした女性に対しては、妊娠期の早い時期から支援を行い、適切な窓口につなげることが重要であり、そのためには相談体制の充実が不可欠であります。
 第一回定例会の我が党の質問に対し、都は、専用の電話相談窓口の開設とあわせて、メール活用の検討も表明しました。
 そこでまず、妊娠、出産に関して悩みを抱える多くの女性が相談窓口等を活用できるよう、体制の充実を図る必要があると考えます。見解を求めます。
 近年、晩婚により出産する女性の年齢が高くなっており、頼りとする親のサポートも高齢化により受けにくいなど、産後ケアの必要性が高まっています。
 公明党は先月、女性の元気応援プランと題する政策提言を政府に申し入れましたが、その中で、産後ケアの法律上の位置づけを明確にすることや、妊婦健診同様、産後ケアの利用者のための補助制度の創設を提唱したところです。産後ケアの取り組みを進めるためには、保健師や助産師などの専門職の知識や技術に加え、民間の取り組みを十分に活用するとともに、行政のより積極的な関与が必要です。
 都は、出産後、速やかに適切な支援につなげるために、妊娠中から相談支援を始めることが有効であるという我が党の提案を受けて、今年度から子育てスタート支援事業を拡充しました。産前も含む産後ケアの取り組みが、より多くの区市町村で実情に応じて展開できるよう、きめ細やかな支援をするべきです。見解を求めます。
 次に、都立総合芸術高校について質問します。
 ことし二月、スイスのローザンヌ国際バレエコンクールで日本の高校生が優勝、五月には、世界的権威のあるバレエの賞の一つ、ロシアのブノワ賞を日本人が初めて受賞しました。
 私は、平成十七年の第四回定例会の一般質問で、平成二十二年度開校の都立総合芸術高校に、舞踊を学ぶための舞台表現科を設置すべきと提案しました。都教育委員会もこれを受け、開校と同時に舞台表現科がスタートしました。早いもので、ことし三月には二期生が卒業しました。
 都立総合芸術高校のように、舞台表現を専攻できる高校は全国的にも例がなく、専門的に学べる体制を整えたことを評価しているところです。
 そこでまず、この都立総合芸術高校舞台表現科のこれまでの成果について伺います。
 ところで、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けては、芸術文化の振興が極めて重要です。その鍵を握るのが人材育成です。都立総合芸術高校からは、これまでローザンヌ国際バレエコンクールに出場した生徒を初め、ドイツの国立バレエ団に入団して活躍している生徒など、ハイレベルの逸材も輩出されています。
 海外経験のある芸術分野のスペシャリストの意見を参考にするなど、都立総合芸術高校の生徒が、海外を舞台に、より一層活躍していく方策を具体的に検討すべきと考えます。都教育委員会の見解を伺います。
 次に、善福寺川の整備について質問いたします。
 杉並区では、平成十七年九月の一時間当たり百十二ミリという集中豪雨により、二千三百三十七世帯に上る床上、床下浸水という甚大な被害が発生いたしました。当時、私も直ちに現場に駆けつけ救援活動に当たりましたが、被害に遭われた方の思いを胸に、二度とあのような被害が繰り返されないよう、これまでたび重ねて訴えてまいりました。そのかいもあり、河川激甚災害対策特別緊急事業の実施を初め、環七地下調節池の完成などの河川整備が建設局によって着実に進められてきたことを高く評価するものです。
 昨年九月の大雨の際、善福寺川では護岸ぎりぎりまで水位が上がったものの、今までの整備が有効に機能した結果、川からの溢水を防ぐことができましたが、上流地域の整備はこれからであり、善福寺川全域の住民が安全で安心な暮らしができるよう、一刻も早く整備を進めていただかなければなりません。
 なお、現在、護岸整備が進められている都立和田堀公園は、緑豊かな場所で、都民の憩いの場ともなっていることから、整備に際しては、周辺の環境にも配慮が必要と考えております。
 そこで、善福寺川の今後の整備について伺います。
 最後に、都道環状八号線、井荻地下歩道のエレベーター設置について伺います。
 無電柱化による良好な景観の形成など、道路に関する課題は多岐にわたりますが、その本質的な役割は、安全・安心、円滑な交通の確保です。特に、高齢化が急速に進む現在では、歩道の段差解消や勾配の改善など、高齢者や障害者の方々への配慮が不可欠であります。
 杉並区内の井荻地下歩道は、既に車椅子対応型のエスカレーターが設置されているものの、利用に際しては補助員を必要とするなど、非常に不便な状況です。こうしたことから、地域住民や自治会、商店街などの多くの方々がエレベーター設置を強く望んでいます。
 こうした声を受け、我が党もその必要性をいち早く都に訴えてきましたが、地域住民の要望に応え、都は早急にエレベーターを設置すべきであります。見解を求め、質問を終わります。(拍手)
   〔知事舛添要一君登壇〕

〇知事(舛添要一君) まつば多美子議員の一般質問にお答えいたします。
 認知症施策についてでございますが、お話のように、認知症は物忘れだけでなく、徘回や鬱状態など、日常生活にさまざまな支障を来し、介護する家族に重い負担をもたらします。私自身も母親の介護の経験がございますので、介護する家族の方々のご苦労は十分理解しております。
 平成三十七年には、何らかの認知症の症状がある高齢者が、都内で実に六十万人になると推計されておりまして、認知症の高齢者や家族を支える体制づくりは、今後、都が取り組むべき重要な課題だと思います。
 都はこれまで、十二の認知症疾患医療センターを中心に医療と介護の連携を進めるとともに、医師や看護師から成るアウトリーチチームが、認知症の疑いのある高齢者のお宅を訪問し、早期に医療や介護サービス等につなげる取り組みを進めてまいりました。
 また、グループホームなど介護基盤を整備し、一般の都民の方に対しては認知症への理解を深めていただけるよう、東京都健康長寿医療センターの研究成果を活用して、認知症チェックリストを作成いたしました。
 今後、認知症施策のさらなる充実を図り、認知症の人とその家族が地域の中で安心して暮らすことができる東京を実現してまいります。
 そのほかの質問につきましては、教育長及び関係局長に答弁させます。
   〔教育長比留間英人君登壇〕

〇教育長(比留間英人君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、総合芸術高校舞台表現科の成果についてでありますが、舞台表現科では、舞台芸術などに適した演習室、音響調整室や五百人収容可能なホールなどの施設を備えております。
 こうした環境の中で、一流のわざを身近に感じながら習得することを目指し、劇団の演出家、狂言の人間国宝の家元、バレリーナやダンサーなど、第一線で活躍する専門家を講師として招聘しております。
 開校以来、舞台表現科の応募倍率は約三倍で推移しており、舞台芸術を志す中学生からの期待は高いものがございます。また、学んだ成果を、毎年、東京芸術劇場で発表し、多くの来場者から生徒の身体表現力や想像力の豊かさなどに対し、高い評価を得ております。さらに、卒業後は芸術分野の大学や新国立劇場演劇研修所、劇団やバレエ団など、専門性を生かした分野へ九割以上の生徒が進路を実現しております。
 次に、海外で活躍する生徒を育成する方策についてでありますが、総合芸術高校では、生徒一人一人の進路実現を図るため、目標に応じて選択できる専門性の高い講座を開設し、高度な表現力や芸術的な感性などを育んでおります。
 このような学習を通して、在学中から舞台芸術分野で活躍し、さらに海外で学びたいという意欲を持った生徒もあらわれております。また、芸術系の大学に進学し、文化庁の新進芸術家海外研修制度を利用して、ヨーロッパでダンスを学んでいる卒業生もおります。今後は、こうした国際的に活躍する志を持った生徒の進路実現が一層図られるようにしていく必要がございます。
 このため、都教育委員会は、総合芸術高校の生徒が世界で活躍していくための方策について、芸術分野のさまざまな有識者の意見を参考にしながら検討してまいります。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕

〇福祉保健局長(川澄俊文君) 五点の質問にお答えいたします。
 認知症の行方不明高齢者等についてですが、お話のように、都は平成二十二年度から、区市町村の依頼に基づき、認知症が疑われる行方不明高齢者等の情報を都内区市町村や近隣県に提供する取り組みを行っており、四年間で行方不明四百五十三件、身元不明七十件の情報を提供しております。
 現在、国においては、行方不明者の登録、照会システムの強化や自治体間での情報共有の仕組みづくりが検討されており、都としても、今後国と連携しながら、より広域的な仕組みづくりを進めてまいります。
 また、現在行っている情報提供の様式や提供項目につきましても、本人が行く可能性のある場所を新たに加えるなど見直しを行い、警察や区市町村などとの連絡会等を開催しながら、連携を強化してまいります。
 次に、地域の関係者の認知症への対応力向上についてですが、都はこれまで、介護事業所職員を対象に、認知症ケアの実践的な知識、技術を学ぶ研修を実施するとともに、認知症コーディネーターや地域包括支援センターの職員約八百人に対して、認知症の特徴や対応に関する研修を実施してまいりました。
 また、都内十二カ所の認知症疾患医療センターにおいて、医療従事者を対象に、認知症の治療や地域連携等に関する研修を実施しており、看護師については、これまで約九百人の人材を育成しております。
 さらに、今年度からは、他職種の連携を進めるため、事例検討を中心とした研修を新たに実施する予定であり、こうした取り組みを通じて、地域の認知症対応力の向上を図ってまいります。
 次に、認知症の人や家族を支える取り組みについてですが、都は、地域全体で認知症の人を支える取り組みを進めるため、見守りや介護予防等の活動を行う認知症サポーターの養成に取り組む区市町村を支援しており、現在、都内には約二十九万人のサポーターがおります。
 また、区市町村において、NPO法人等と医療機関が連携しながら開催する、家族介護者のための相談会や交流会を包括補助により支援しているところでございます。
 今後、認知症に対する正しい理解を促進するため、新たに作成した認知症チェックリストを盛り込んだ普及啓発用パンフレットや、東京都健康長寿医療センターの認知症に関する講演会、シンポジウム等を通じ、広く都民への普及啓発を図り、地域社会全体で認知症の人や家族を支える取り組みを進めてまいります。
 次に、妊娠、出産に関する相談体制についてですが、都はこれまで、妊娠、出産を含むさまざまな健康上の悩みを抱える女性を支援するため、女性のための健康ホットラインや女性相談センター等において相談に応じてまいりました。
 今年度からは、相談体制をさらに強化するため、来月一日に専用の相談窓口、妊娠相談ほっとラインを開設いたします。この窓口では、看護師等の専門職による助言と、相談内容に応じた適切な関係機関の紹介を行うこととしており、より多くの人が利用できるよう、メール相談や夜間の電話相談にも対応してまいります。
 今後、相談窓口が広く活用されるよう、薬局で妊娠検査薬を購入した方などに窓口をお知らせするほか、区市町村や医療機関でのリーフレット配布、電車内への広告掲示など、さまざまな媒体を通じて都民への周知を図ってまいります。
 最後に、産前産後ケアについてですが、都はこれまで、産後に家族等の援助が受けられず心身の負担感を抱える母親を対象に、親子で宿泊して二十四時間体制で支援するショートステイや、相談等を行う区市町村の取り組みを包括補助事業により支援してまいりました。
 また、今年度から、妊娠中から産後まで継続的な専門相談や支援が行えるよう、専任の相談員として助産師等の配置を支援するとともに、ショートステイ等を実施する専用施設の新設や改修への補助制度を拡充いたしました。
 現在、四つの区市で取り組みが始まっており、今後、より多くの区市町村が事業を開始できるよう、各自治体の先進的な取り組みをまとめた事例集を活用して説明会を実施するほか、医師会や産婦人科医会等にも働きかけを行い、区市町村の取り組みを積極的に支援してまいります。
   〔病院経営本部長醍醐勇司君登壇〕

〇病院経営本部長(醍醐勇司君) 都立松沢病院における認知症医療についてでありますが、認知症患者が急増する中、身近な地域のかかりつけ医と専門医療を提供する医療機関とが協力して、認知症患者への対応力を高めることが重要であります。
 松沢病院では、一般の精神科病院では対応が困難な暴力、幻覚などの症状が強い患者や身体疾患を併発している患者を対象に、認知症病棟で専門性の高い入院治療を提供しております。
 また、受診を拒む患者を持つ家族を対象といたしました相談外来や、家族を支援するための物忘れ家族教室を開催し、医学の知識や介護方法の情報提供を行っております。
 今後とも、医療需要に応じた入院治療や専門外来の拡充など、都における精神医療センターとして、認知症医療の充実強化を図ってまいります。
   〔建設局長横溝良一君登壇〕

〇建設局長(横溝良一君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、善福寺川の今後の整備についてでございますが、善福寺川では水害の早期軽減を目指し、下流から順次護岸を整備することに加え、調節池の設置により下流側の治水安全度を高めながら上流の河道整備を進めていくなど、効率的かつ効果的な整備を行っております。
 現在、済美橋上流と和田堀調節池上流の二つの区間で護岸整備を進めており、平成二十六年度は約三百メートルの区間で工事を実施いたします。さらに、平成二十七年度末の完成を目指し、善福寺川緑地に新たな調節池を建設中であり、この調節池において洪水の取水が可能となった後は、その上流区間でも護岸工事に着手し、整備のスピードアップを図ります。
 また、事業の実施に当たっては、自然石の採用や湧き水の保全など、自然と調和した緑豊かな景観づくりを進め、可能な限り周辺環境にも配慮してまいります。
 次に、井荻地下歩道のエレベーター設置についてでございますが、この地下歩道は、環状八号線と西武新宿線井荻駅との交差部に位置し、地下駐輪場が併設されていることから、利用者が多く、地域の方々にとって大変重要な道路施設となっております。この施設には、限られた空間の中に階段やスロープ、上りエスカレーターを設置しております。
 このような中で、高齢者や車椅子利用者、ベビーカーを利用する子育て世代の利便性向上や移動距離の短縮が求められることから、更新時期を迎えたエスカレーターにかわり、乗りおりがしやすいエレベーターを設置する必要があると考えております。
 今年度は、地元区と調整の上、詳細設計を実施し、設置に向けた取り組みを進めてまいります。今後とも、誰もが安全で快適に通行できる歩行者空間の確保に取り組んでまいります。

◯副議長(藤井一君) 六十八番堀宏道君
   〔六十八番堀宏道君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕

〇六十八番(堀宏道君) このたび、東京都議会の壇上で質問する機会を与えてくださいました豊島区民の皆様に、冒頭、感謝、御礼を申し上げ、質問に入ります。
 初めに、都市における花と緑の創造についてお伺いいたします。
 知事は、オリンピック・パラリンピック大会を史上最高の祭典にするためには、もっと安全で、クリーンで、魅力の感じられる都市へと変貌させることが必要と述べられております。そのためには、激化する都市間競争を勝ち抜くためのインフラを整備し、都市機能を向上させていかなければなりません。それと同時に、私は、花と緑の創造が重要ではないかと考えます。世界で一番の都市にふさわしい景観を生み出すためには欠かすことのできないものと認識しております。
 日本人は、豊かな自然と四季の恵みの中で悠久の歴史を紡いでまいりました。鎮守の森や里山といった、身近に花と緑の空間があり、これらは地域共同体のきずなの中心であり、憩いの場でもありました。また、江戸時代には、日本人の美意識が凝集した大名庭園が造成され、庶民のために各所に花見の名所が設けられるなど、社会の成熟に歩みを合わせ、花と緑が創造されたのであります。
 しかし、利便性や効率性が第一とされた近代化の過程で、自然と人々との結びつきは急速に薄れ、花と緑は失われていきました。これとともに、日本人は大事なものを忘れてきたように思えてなりません。それゆえに、二〇二〇年に向けて東京を変貌させていく中で、改めて都市における花と緑に着目する必要があると思います。
 花と緑は、ヒートアイランドを緩和し、都市景観には美しさと安らぎを与えます。ガーデンシティーと呼ばれるシンガポールのように、観光戦略の中に花と緑を組み込むことも有効と考えております。また、オリンピック後の観光資源としても大いに着目すべきであります。杉並区では、路地に花をふやすことで犯罪が減りました。空き巣被害を四分の一にするという結果を生むとともに、地域のきずなが強固になるというあかしを見出しました。
 そして、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック競技大会のロゴデザインは、まさに桜をあしらった花であります。東京を一段と成熟させていく上で、我々と自然の距離を再び縮め、東日本大震災を契機に呼び起こされた自然への畏怖を常に心にとどめ、自然とともに生きる日本人らしさを再生する必要があると思います。
 花と緑という観点に立って、舛添知事に、今後、東京をどのように変えていかれるのか、ご所見をお伺いいたします。
 さて、都内では、この花と緑をテーマにしたイベントが数多く行われています。私の地元豊島区においても、桜祭りやフラワーフェスティバル、都電沿線に咲き誇るバラのお祭り、大塚バラ祭りが行われており、私も参加しておりますが、花と緑の持つ、人々を元気にする力を実感しております。
 一昨年には、都立公園を中心に、第二十九回全国都市緑化フェアTOKYOが開催され、五百万人を超える方々の来場があり、数多くのボランティアや企業の協力を得て、さまざまな緑の魅力を国内外に発信したとお聞きしております。
 また、都立公園は、先日、開園面積が二千ヘクタールを超えました。公園には、都市環境の改善や防災機能など、さまざまな役割がありますが、中でも私は、公園が有する花と緑による地域の魅力を高める役割も大変重要であると考えております。
 そこで、都立公園における花と緑のイベントなどを活用した都市の魅力向上についてお伺いいたします。
 次に、地方税制について伺います。
 平成二十六年度税制改正では、法人事業税の暫定措置の復元が一部にとどまった上、法人住民税が一部国税化され、地方交付税の原資とされました。地方税を吸い上げ、国税化し、他の地域に配分するこの措置は、受益と負担という地方税の原則に反し、地方分権に逆行しております。国がみずからの財政調整の責任を放棄し、都民に負担を負わせるものであり、到底承服しがたいものがあります。我が党は、都の財源を狙った不合理な動きに対抗すべく、都選出国会議員、区市町村議会の協力を得て、さまざまな形で国に強く働きかけを行ってまいりました。
 そもそも我が国は、地方が歳出において国よりも大きな割合を占めますが、それに見合う財源が配分されず、地方全体の財源不足は十兆円を超えております。にもかかわらず、法人実効税率の議論では、税率が高い原因が地方税にあるとし、地方税引き下げとの主張も見られます。社会保障を初めとする行政需要がさらに増大する中、地方税財源の充実がなければ地方財政は立ち行きません。
 本定例会には、法人事業税、法人住民税の超過課税を含めた税率改正が提案されております。都は、大都市特有の財政需要を賄うため、課税自主権を活用し、超過課税を実施するなど、財源の確保に努めております。
 こうした取り組みを引き続き進めるとともに、国による不合理な税制改正を行わせず、地域の自主的、自立的な行財政運営を支える税制を確立していくため、今後どのように取り組んでいくおつもりなのか、見解を伺います。
 次に、中小企業の技術力や製品開発の支援についてお伺いいたします。
 我が国は高齢化が急速に進んでおり、二〇二五年には七十五歳以上の人口が二千万人を超え、人口の約二割を占めるとされております。こうした後期高齢者の増加により、必要とされる介護を支える人材の確保が差し迫った状況になることが見込まれます。
 舛添知事もご自身の経験でご苦労なされたので、その必要性については身にしみてお感じになっておられるかと存じます。
 現在、介護を支えている多くの現場では、職員の採用がままならず、担い手の確保に窮しているのが実情です。その一方で、介護職への希望を持ちながらも、介助等は力を必要とし、肉体的な負担が大きいことから、働き続けることが厳しく、現場を離れざるを得なかった人たちも数多くいるという声を聞いております。
 私は、こうした負の連鎖ともいえる状況を何としても断ち切るために、都内のものづくり中小企業の技術力をぜひ活用すべきと考えます。
 ある中小企業では、要介護者の立ち上がりの補助、また、移動やおむつ交換をする介護従事者の負担を軽減する介護ロボットを開発したなどの事例を聞いております。そして、こうした製品の開発は、今後増加が見込まれる、在宅で介護している家族の負担の軽減にも必ずつながるはずです。
 世界一の福祉都市を目指すには、このような介護負担の軽減など、高齢化に伴う課題を解決するような製品開発を産学公が連携して、より一層促進していくべきと考えますが、都としての所見をお伺いいたします。
 次に、池袋駅周辺のまちづくりについて伺います。
 民間の不動産情報会社による住みたい街ランキング二〇一四では、池袋が昨年の十三位から、ことしは三位に上昇するなど、最近の池袋の町の評価は目覚ましく向上しております。
 一方、有識者でつくる日本創成会議が二〇四〇年に消滅可能性都市として五月八日に公表した全国の八百九十六自治体の中に、都内二十三区では唯一、豊島区が位置づけられるなど、課題があることも事実であります。
 人々が住み続けたいと思える魅力的な豊島区をつくっていくためにも、区の中心である池袋駅周辺で、さらなるにぎわいと利便性の高いまちづくりを進めていくことは大変に重要と考えます。
 このたび、西武鉄道株式会社では、新社屋と駅舎の大規模リニューアルを発表しました。今後、民間活力を積極的に誘導し、さらなる投資を呼び込んでいくことも重要です。
 こうした状況を踏まえた池袋駅周辺のまちづくりについて、都の取り組みをお伺いいたします。
 次に、道路整備について伺います。
 私の地元豊島区では、第三次事業化計画の優先整備路線である環状第五の一号線の西巣鴨交差点付近や、西ヶ原みんなの公園に隣接する補助第八一号線を初めとする特定整備路線など、未整備の都市計画道路が存在します。これら未整備の道路を早急に事業着手すべきと考えます。
 一方、区内のさまざまな箇所で道路整備が進んでおり、平成二十三年三月には、立教大学の南側を通る補助第一七二号線の西池袋区間で交通が開放され、歩行者も自転車利用者も使いやすい道路として地域の方々から大変高い評価をいただいております。
 また、無電柱化も図っており、景観、防災、安全、地域活性化等の観点から、大いに有意義であると考えます。
 そこで、都市計画道路の整備に当たっては、誰もが利用しやすくなるよう無電柱化を加速するとともに、災害時の安心を確保すべきと考えますが、見解を伺います。
 なお、無電柱化については、現在、一キロ当たり六、七億円程度を要していますが、今後区市町村を中心とした幅が狭い道路でも整備が進むよう、国が進める電線を直接埋める技術開発の動向を注視しつつ、コストの縮減に向けた取り組みをぜひお願いいたします。
 次に、下水道事業について伺います。
 昨年は、全国的に幾度も豪雨に襲われ、東京でも局地的な豪雨などで多くの浸水被害が発生しました。その甚大な浸水被害の発生を受けて、下水道局は昨年十二月に、豪雨対策下水道緊急プランを策定し、これまでの整備水準である時間当たり五十ミリの降雨への対応に加え、時間当たり七十五ミリの降雨への対応が必要な地区を選定して、効果的に対策を実施していくこととしました。
 そこで、どのような考え方で、これまでの整備水準を上回る取り組みを実施することとしたのか、所見を伺います。
 次に、下水道マンホールぶたの活用について伺います。
 先日、公営企業委員会で下水マンホールぶたの試験研究機関を視察したところ、全国のマンホールぶたの紹介があり、地域地域の特徴を生かし、独自に工夫を凝らしたさまざまなデザインのマンホールぶたを採用していることを知り、すばらしい取り組みであると感じました。
 都では、平成四年にマンホールのふたのデザインを現在のものに変更して使用していると聞いております。一方、二十三区内には四十八万個もマンホールがあり、そのふたは路面に設置されているため、人の目にも触れることも多いと思います。既に、足立区や府中市などでも独自のデザインを導入しています。
 そこで、今後東京が迎えるオリンピック・パラリンピックの開催に合わせて、オリンピック・パラリンピック仕様のデザインを施したマンホールぶたを採用すれば、大会開催に向けた機運をより一層盛り上げることができるのではないかと思いますが、都の見解を伺います。
 以上で質問を終わります。(拍手)
   〔知事舛添要一君登壇〕

〇知事(舛添要一君) 堀宏道議員の一般質問にお答えいたします。
 都市における花と緑についてでありますけれども、現場を視察する中で、浜離宮や六義園といった、都民が花と緑を楽しむ都立の文化財庭園を見てまいりました。
 また、青梅の吉野梅郷では、梅の木が病気にかかり、全ての木が伐採された姿を目の当たりにいたしました。毎年、梅の花を楽しみにされている多くの方が大変残念な思いをされていると思います。新しい木が育って、再びすばらしい花を咲かせてほしいと願っております。
 花や緑は、人の心に潤いをもたらし、安らぎを与えます。同時に、景観の向上や防災、さらには都市の魅力を高める観光資源として重要な役割を有しております。都におきましては、引き続き都立公園の整備や再開発の中で緑の創出を誘導するなど、都市空間の緑化や都市の中に点在する緑をつなぐネットワーク化を一層進めてまいります。
 高齢者の方が若い人とまじって、ボランティア活動などで花壇の世話をしている姿を見かけることがございます。町が美しくなり、地域コミュニティも活性化され、高齢者の方の生きがいや防犯にもつながります。こうしたことも、花と緑が持つ一つの効用だと思います。
 二〇二〇年に向けまして、この東京を旺盛な都市活動、花と緑の豊かな自然環境が調和し、人々が生き生きと暮らすことのできる成熟都市にすることを目指してまいります。
 なお、そのほかの質問につきましては、東京都技監及び関係局長に答弁させます。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) 池袋駅周辺のまちづくりについてでございますが、この地域は区部北西部のターミナル拠点であり、その魅力を一層高めていくためには、歩行者ネットワークの強化や街区再編による都市機能の向上を図ることにより、にぎわいと活力のある拠点へと更新していくことが重要でございます。
 現在、豊島区役所移転後の跡地活用の具体化に加え、西口駅前街区の再開発の動きや、線路をまたぐ東西連絡通路の整備について関係者間の調整が始まるなど、地域内において、まちづくりの機運が高まっております。
 今後とも、地元区と連携し、都市基盤の整備と民間の開発を一体的に誘導するなど、商業、業務、芸術文化、娯楽など、多様な機能が集積した、利便性が高く、回遊性のある市街地の実現に取り組んでまいります。
   〔建設局長横溝良一君登壇〕

〇建設局長(横溝良一君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都立公園における花と緑のイベントなどを活用した都市の魅力向上についてでございますが、都は、桜やバラなど、公園の持つ特色を生かして、年間五百件を超えるイベントを展開しております。例えば、葛西臨海公園の三十万本を超えるコスモス畑での花摘みや、四十万人が訪れる水元公園のショウブ祭りなど、四季折々の花々を多くの都民に楽しんでいただいております。また、今年度からは、神代植物公園において、新たに大温室の展示スペースを広げ、これまで培った高度な栽培技術により、ランやベゴニアの展示を充実してまいります。
 今後とも、都立公園の花と緑の資源を生かして数多くの企画を実施し、都民がより親しめる公園づくりを進め、東京の魅力向上につなげてまいります。
 次に、都市計画道路の整備についてでございますが、都では、三環状道路などの首都圏を支える広域的な道路ネットワークの整備はもちろん、交通を円滑化し、都民の安全を確保する都市計画道路を計画的に整備しております。
 事業の実施に当たりましては、バリアフリーに対応した歩道や自転車走行空間の整備、低騒音舗装などの採用とともに、無電柱化を積極的に推進し、災害時の道路閉塞の防止や良好な都市景観の形成に努めております。
 今後とも、安心で緑豊かな快適空間を創出する道路整備を進め、魅力ある都市づくりを推進してまいります。
   〔主税局長影山竹夫君登壇〕

〇主税局長(影山竹夫君) 地方分権を支える税制の確立についてでありますが、都はこれまでも、法人二税の超過課税や宿泊税の導入など、課税自主権を活用し、財源の確保に努めてまいりました。このうち、法人二税の超過課税による税収は、昭和四十九年以来、累計で六兆円に及んでおります。
 一方、国は、法人事業税の暫定措置や法人住民税の一部国税化など、みずからの権限と財源による自治体経営を目指す地方分権の理念に反するような税制改正を行ってきたところでございます。
 都は、引き続き課税自主権を活用した自主財源の確保に努めるとともに、東京都税制調査会などを活用して、法人の実効税率や地方法人課税のあり方など、あるべき税制の姿を発信し、都議会の皆様のご協力もいただきながら、他道府県とも連携し、地方の自主自立的な行財政運営を確立するための税制改正を強く国に働きかけてまいります。
   〔産業労働局長塚田祐次君登壇〕

〇産業労働局長(塚田祐次君) 高齢化に対応する製品開発についてのご質問にお答えいたします。
 高齢社会が抱える課題を解決するため、中小企業の高度な技術力と大学等の研究を結びつけ、新たな製品開発を促していくことは重要であります。
 そのため、都は、介護負担の軽減等につながる製品開発を産学公連携による技術革新のテーマの一つに掲げ、中小企業と大学等が連携して取り組む開発プロジェクトを支援しております。
 これまで、高齢者の見守りセンサーや行動範囲を広げるシニアカーの開発等を支援対象として選定し、開発経費の一部を助成するとともに、専門のコーディネーターによる事業化に向けた継続的なアドバイスを実施してまいりました。
 今後、高齢社会の課題解決に役立つ産学公連携の取り組みを一層促進し、意欲ある中小企業の製品開発を支援してまいります。
   〔下水道局長松浦將行君登壇〕

〇下水道局長(松浦將行君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、豪雨対策下水道緊急プランの考え方でございますが、昨年、時間五十ミリを上回る強い雨や、時間百ミリ前後の豪雨により、区部の広い範囲で甚大な被害が発生いたしました。
 そこで、本プランでは、平成二十五年の豪雨により浸水被害が生じた地域において、過去の浸水発生状況も踏まえ、降雨強度、くぼ地や坂下などの地形、河川や下水道の整備状況などを確認した上で、優先度を考慮しつつ、取り組みを実施することとしたものでございます。
 具体的には、七十五ミリ対策地区四地区及び五十ミリ拡充対策地区六地区で、これまでの整備水準を上回る豪雨対策に緊急的に取り組んでいくことといたしました。これらの地区では、平成三十一年度末までに一部完成した施設を暫定的に稼働させるなど、整備効果が早期に発揮できるよう工夫した取り組みを行ってまいります。
 次に、オリンピック・パラリンピック仕様の下水道マンホールぶたについてでございますが、マンホールぶたは、ふだんからお客様が目にする機会が多いため、地域の特産品や観光地などをデザインに用いたものがあり、全国各地でPRに活用されております。人が多く集まる場所などに、ご提案のオリンピック・パラリンピック仕様のデザインを施したマンホールぶたを設置すれば、お客様の目を引き、大会の開催に向けた機運の醸成に貢献することが期待できます。
 新たな仕様のマンホールぶたの採用は、デザインの取り扱い、費用、設置箇所などの検討すべき多くの課題がありますが、史上最高の大会開催に向けて前向きに検討してまいります。

〇議長(吉野利明君) 五十六番徳留道信君
   〔五十六番徳留道信君登壇〕

〇五十六番(徳留道信君) 初めに、団地再生について質問いたします。
 今、都内でも全国でも、少子高齢化の進行の中で、建設から数十年たち老朽化した団地の再生が課題となっています。私の地元、板橋区にも、都営、公社、URの団地が数多くあります。
 知事が所信表明で、古い住宅の建てかえにより、高層化して創出したスペースに子育て支援施設や高齢者支援施設、あるいはサービスつき高齢者住宅などを整備し、町を再生していく、そして、若い人や子供が町に戻ってきて、高齢者と一緒に多世代交流ができる環境、個々人の状況に応じて、さまざまな福祉サービスが選択できる環境をつくっていきたいと述べたことは重要だと思います。
 そのためには、地域ごとに住まいと福祉の充実を一体にした総合的な施策の展開が必要だと思いますが、知事の見解を伺います。
 公社住宅などを例に知事が所信表明で述べた団地再生の考え方は、都営住宅の建てかえや大規模改修においてはどのように進めるのですか、お答えください。
 私は、団地再生での先進的取り組みとして全国から注目をされている、千葉県の柏市豊四季台団地を視察いたしました。豊四季台団地では、急速に進む高齢化に対応するため、URと柏市と東京大学が連携して、少子高齢化社会に対応したまちづくりを進めています。団地の建てかえにあわせ、特別養護老人ホームの整備、高齢者の社会参加と多世代交流のためのコミュニティ食堂の設置、在宅医療連携の推進とそのための拠点施設の整備などを進めています。こうした取り組みは、都営住宅でも有効だと思います。
 知事発言の具体化の一つとして、都営住宅の建てかえや大規模改修などの機会も捉えて、都営住宅を少子高齢化に対応する地域包括ケアのモデル地域として再生させる、福祉型の団地再生の方針を明確にすることが重要だと思いますが、いかがでしょうか。
 板橋区内のUR高島平団地は、高齢化率が五割、ひとり暮らしは高齢者中心に五割以上の中で、三年前から板橋区、URを中心に関係者を集めた検討会を立ち上げ、安心して住み続けられる団地再生を目指してきました。この中で、空き店舗や空き部屋を活用して介護センターの開設、三十戸のサービスつき高齢者住宅や大学と連携した学生の入居推進、子育て世代向けの空き部屋リニューアルなどに取り組んでいます。
 都営住宅の建てかえや団地再生に向けて、都と地元自治体、まちづくりの専門家、地域の福祉団体、自治会や住民との協議会などを設置して知恵を出し合う必要があると思いますが、見解を伺います。
 東京都が行う公共住宅建設に関する地域開発要綱に基づく取り組みは、団地の建てかえに合わせた団地再生に役立つ重要なものであります。この要綱をより積極的に活用していくことが重要だと思いますが、見解を伺います。
 ひとり暮らしの高齢者や子育て家庭が都営住宅やUR団地などに安心して住み続ける上で、一人一人の生活課題に寄り添って、地域と行政をつないで支援する地域福祉コーディネーターの役割が重要です。
 都内の地域福祉コーディネーターの配置に取り組んでいるのは、墨田区、世田谷区、豊島区、練馬区、文京区、そして調布市、立川市、西東京市の八つの区市にとどまっています。都の支援も強化して、都内全ての地域に広げていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 住民参加型によるNPOやボランティアなどが行う配食サービスや家事援助などのきめ細かい生活支援サービスは、地域の支え合いを進める上で極めて重要です。
 こうした活動を都と区市町村とが連携して強化拡充すべきと思いますが、都の見解を伺います。
 URの高島平団地では、数カ所のコミュニティカフェなどを通して、高齢者を初め、地域の学生、留学生などを含めて、趣味や特技を生かした自然な世代間交流や国際交流が生まれ、コミュニティの輪が広がっています。板橋区内の向原公社住宅でも、コミュニティの場所として地域開放型カフェテリアが交流の拠点となっています。
 都が一昨年策定した多摩ニュータウン等大規模住宅団地再生ガイドラインでも、創出用地や空き室、空き教室を活用したコミュニティ活動の場を検討と位置づけられています。
 都営住宅や公社住宅での触れ合い、交流を進めるコミュニティ活動の場の重要性について、都としてどのように認識しておられるでしょうか。
 次に、自転車政策について質問をいたします。
 知事は、就任以来、自転車の活用推進を強調しています。一定では、東京オリンピック・パラリンピックとも結んで、二〇二〇年に向けて自転車レーンの整備を加速させると述べ、今回の所信表明でも、自転車ももっと活用できると述べました。私も十六年間、往復二十キロを通勤してきた自転車愛好者として歓迎するものであります。
 自転車の活用を進める上で大切なのは、これまでのように歩道の一部を自転車が通るというやり方を改めることです。自転車が歩道を走るのでは、歩行者は安心して歩くことはできません。自転車も、自転車らしく快適に走行することが難しい状況です。
 都内における自転車が関係する事故は、発生件数では、ここ数年、減少傾向にあるものの、交通事故全体が大幅に減る中で、自転車事故は占める割合がふえています。二〇一一年度には、事故全体の三分の一強を占めています。しかも、歩道の中での自転車事故が多発しています。
 三年前の警察庁の通達、良好な自転車交通秩序の実現のための総合対策の推進と、二年前の国土交通省と警察庁の安全で快適な自転車利用環境創出ガイドラインでは、自転車は車両、車道左側走行が原則、歩道の走行は例外となっています。世界では、これが自転車走行の本来のあり方であり、車道に自転車レーンのネットワークが広がっています。
 そこでまず、自転車レーンについてお聞きします。世界の自転車先進都市では、自転車レーンの総延長距離は、ロンドンが九百キロ、ニューヨークが千五百キロ、パリは六百キロです。ところが、東京の自転車レーンは、二〇一一年度末時点で、わずか九キロです。二千キロを超える都道に占める割合は〇・五%にとどまっています。
 知事は、こうした東京の自転車レーンの実態についてどのように認識しておられますか。自転車活用推進のためにも、安全走行のためにも、ロンドンやパリやニューヨークのように、都内の自転車レーンの抜本的な延長が不可欠です。
 こうした立場を長期ビジョンの中で明らかにして具体化することが重要ですが、知事の見解を伺います。
 多くの既存の道路への色つき路面表示などの増設によって、歩道、自転車レーン、自動車道の三つへの分離と併設が広がれば、誰にでも道路利用のルールを視覚的に、また実感的に徹底することができて、自転車の活用と安全な環境を広げることになります。
 どうやって歩道、自転車レーン、車道の三つへの分離、併設を実現するのか、見解を伺います。
 さらに、車優先の道路のあり方を抜本的に見直して、都心部などへの乗り入れ規制やロードプライシング、公共交通への乗りかえを進めるパーク・アンド・ライド、交通需要マネジメント、TDMの推進など、自動車利用を抑制する方向への転換が必要です。
 環境局は、これまでの取り組みをどのように総括しているのですか。そして、今後、交通需要マネジメント、TDMを初めとした自動車抑制政策にどう取り組むのか、お答えください。
 放置自転車の解決のためには、駅前などへの駐輪場の設置とともに、新宿区が新宿駅周辺で取り組んで効果を上げているような、幅員に余裕のある道路の活用などによって、ラック式を含む多様な駐輪場の拡充が求められています。
 都道でも、区市町村が整備主体として進めている駐輪場の拡充に協力すべきと考えますが、いかがですか。
 自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律では、鉄道事業者は、駐輪場の整備に積極的に協力をしなければならないとされています。
 東京都は、都営地下鉄の運営者として、駐輪場の整備に対する責任をどう認識し、どう取り組んでいくのですか。
 今、江東区や港区、千代田区などで自転車シェアリングの取り組みが広がっています。本格的促進にとって、利用地域の拡大とシステムの一体化が不可欠になります。
 オリンピック・パラリンピック会場周辺などの活用も展望し、地域を超えて統一的ルールで利用できるよう、都がイニシアチブを発揮して、各自治体と連携協議し、自転車シェアリングの拡充を図る必要があると思いますが、いかがですか。
 最後に、イギリスがロンドン・オリンピックを契機に自転車先進都市に生まれ変わったように、知事の決断で、首都東京から自転車レーンの拡充による安全走行と活用推進の新しい環境が広がるよう求め、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
   〔知事舛添要一君登壇〕

〇知事(舛添要一君) 徳留道信議員の一般質問にお答えいたします。
 住まいと福祉を一体にした施策展開についてでございますが、私はかねてより、東京を世界一の福祉先進都市にすることを目指し、これを所信表明等において明らかにしてまいりました。四月以降、現場にも足を運びまして、住宅と福祉の施策が連携することで、多世代が交流できる町として再生された姿をこの目で見て、その意義を改めて認識した次第であります。
 引き続き、ハードとソフトの施策を効果的に連携させ、世界一の福祉先進都市の実現に向け取り組んでいく所存でございます。
 続きまして、自転車レーンの整備についてご質問がございました。誰もが自転車を安全で快適に利用するためには、指定された車道上を自転車が走行する自転車レーンだけではなく、現実の東京の道路事情に応じ、自転車の走行しやすい空間を連続させて整備することが重要でございます。
 また、先般設置しました東京の総合的な交通政策のあり方検討会におきまして、自転車利用の促進について議論を深め、その上で、自転車推奨ルートを都内全域に広げるための検討を進めることにしております。
 東京都長期ビジョンにおきましても、先生のご指摘をまつまでもなく、適切に対処してまいります。
 そのほかの質問につきましては、東京都技監及び関係局長に答弁させます。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、都営住宅の建てかえ等についてでございますが、都営住宅におきましては、老朽化した住宅の建てかえに当たって、世帯構成に応じた間取りの住戸を整備しながら、さまざまな世帯が入居できるよう取り組んでおります。また、建てかえを推進する中で、地元区市町と協議し、子育て支援施設や高齢者福祉施設の整備などを促進しております。
 今後とも、地域の福祉サービスの向上や多様な世代が暮らす住環境の整備にも配慮しながら、都営住宅の建てかえを進めてまいります。
 次に、少子高齢化への都営住宅における対応についてでございますが、高齢化が進行する中で、都は都営住宅の管理者として、これまでも巡回管理人による高齢者世帯への支援などを行っております。また、都営住宅の建てかえに当たりましては、地元区市町と協議し、高齢者福祉施設の整備促進などに取り組んでおります。
 地域包括ケアにつきましては、地域における福祉施策を担う地元区市町が中心となって対応しており、都は、これら地元区市町の取り組みを支援することとしております。
 次に、都営住宅の建てかえに向けた地元自治体等との協議の場についてでございますが、都営住宅の建てかえに際しましては、建てかえに関連する公共公益施設の整備に関して、地元住民などから、さまざまな意見、要望が地域における福祉施策を担う地元区市町に寄せられております。
 このため、これまでも都は、地元区市町と協議を行いながら、その取り組みを適切に支援してまいりました。
 こうしたことから、都としては、関係者との協議等の場を新たに設けることは考えてございません。
 次に、東京都が行う公共住宅建設に関する地域開発要綱の活用についてでございますが、都は、都営住宅の建てかえに際しては、必要な住宅を整備することを基本とした上で、当該要綱に基づき、地元区市町と協議を行うこととしております。こうした協議を踏まえ、地域特性も勘案しながら、関係局とも連携し、保育所や高齢者福祉施設、公民館などの公共公益施設整備の促進を既に行っており、今後とも同様に取り組んでまいります。
 最後に、都営住宅、公社住宅におけるコミュニティ活動の場についてでございますが、都営住宅や公社住宅におきましては、それぞれの根拠法令等に基づき、既に集会所などを整備しており、これらの施設は入居者の共同の福祉に必要な役割を果たしていると認識してございます。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕

〇福祉保健局長(川澄俊文君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、地域福祉コーディネーターの配置についてですが、国は、地域福祉コーディネーターについて、関係機関やボランティア等と連携して、専門的な対応が必要な問題を抱えた方に対する総合的な支援や、地域におけるネットワーク形成などを行う住民の地域福祉活動を推進するための基盤の一つと位置づけております。
 区市町村は、地域の実情に応じて主体的に地域福祉コーディネーターを配置しており、都は引き続き、こうした取り組みを包括補助により支援してまいります。
 次に、NPO等が行う生活支援サービスについてですが、地域住民のさまざまなニーズに応えるためには、住民に身近な区市町村が地域の社会資源を活用して、福祉サービスを柔軟かつきめ細かく提供することが重要でございます。
 都は、区市町村が地域の実情に応じた福祉サービスを展開できるよう、地域福祉推進事業を通じて支援してまいります。
   〔建設局長横溝良一君登壇〕

〇建設局長(横溝良一君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、自転車の活用環境を広げることについてでございますが、都は、平成二十四年度に自転車走行空間整備推進計画を策定し、車道の幅員や歩行者と自転車のふくそう状況など、東京の道路事情に応じて自転車レーンの整備、自転車と歩行者を色分けして区分する視覚的分離などによりまして整備を進めてきております。引き続き、この推進計画に基づき取り組みを進めてまいります。
 次に、区市町村が進める駐輪場拡充への協力についてでございますが、駐輪場の整備は放置自転車対策等を進める上で重要でございます。
 このため、都はこれまでも、都道の歩道上に自転車駐輪施設を設置することについて、区市町村から占用申請があった場合に、歩行者の通行等に支障とならない範囲で許可をしてきております。
   〔環境局長長谷川明君登壇〕

〇環境局長(長谷川明君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、自動車利用についてでございますが、都はこれまで、交通渋滞を解消し、道路交通の円滑化や大気汚染の改善を図るため、関係各局等の連携により、道路交通ネットワークの整備やディーゼル車対策などあわせ、さまざまな施策を推進し、浮遊粒子状物質や二酸化窒素の環境基準の達成状況を大幅に改善するなどの成果を上げてまいりました。引き続き、関係各局、区市町村、事業者等とも連携しながら、交通需要マネジメントに取り組んでまいります。
 次に、自転車シェアリングの利用促進についてでございますが、既に先行して実証実験を実施している江東区に加え、近接する千代田区や港区においても実施に向けた検討が開始されております。
 都は、関係局による自転車シェアリングの連絡会を設置し、実施に向けたガイドラインの作成など、その取り組みを促進するとともに、区市町村補助制度において、今年度から新たに自転車シェアリング事業を補助対象メニューに加えるなど、本格的な利用促進に向けた取り組みを既に開始したところでございます。
   〔交通局長新田洋平君登壇〕

〇交通局長(新田洋平君) 駐輪場の整備に対する認識と取り組みについてでございますが、交通局におきましては、関係法令に基づき、区が行っている駐輪場整備のために、これまでも駅出入り口付近の局有地を地元区へ貸し付けるなど、適切に対応してまいりました。また、大江戸線環状部の建設時には、地元区などの委託を受け、駅と一体となった地下駐輪場の整備にも取り組んでまいりました。
 今後とも、地元区が駐輪場を整備する際には、これまでと同様、可能な限り協力してまいります。
   〔五十六番徳留道信君登壇〕

〇五十六番(徳留道信君) 自転車レーンの問題で知事に再質問いたします。
 知事は、自転車レーンを含めて自転車走行空間を整備することを強調いたしました。しかし、今、求められているのは、自転車による歩道上の事故がふえているときだからこそ、最も重要なのは、安全対策のためにも歩道の中を自転車が走るやり方から抜け出して、歩道とは分離した安全な自転車レーンを整備することが求められているのではないでしょうか。
 知事自身、予算議会の施政方針で、二〇二〇年に向けて自転車レーンの整備を加速させると述べました。定例会見でも、ヨーロッパの先進都市は歩道と自転車専用道と自動車専用道の三種類が併設されている、私はその方向を進めたいと発言をされています。実際に二車線、三車線の道路で自転車レーンを設置することのできる一メーター五十センチ、二メーターの余裕はあると思います。その既存の道路を利用しての自転車レーンの設置が私は大事だと思います。
 知事は、自転車レーンの整備を重視して加速させる立場を改めて明確に表明していただきたいと思います。知事、お答えください。(拍手)
   〔建設局長横溝良一君登壇〕

〇建設局長(横溝良一君) 自転車レーンについてでございますが、先ほど知事がご答弁申し上げたとおりでございます。

〇議長(吉野利明君) 七十八番斉藤あつし君
   〔七十八番斉藤あつし君登壇〕
   〔議長退席、副議長着席〕

〇七十八番(斉藤あつし君) それでは、私も、東京が世界一というジャンルについてひとつ質問したいと思います。
 ことし四月から、いわゆる改正精神保健福祉法が施行され、より積極的な入院患者の地域への退院支援が始まりました。精神科病院の入院患者の退院促進は世界的な潮流であり、イタリアは一九七八年公布の世界初の精神科病院廃絶法であるバザーリア法で入院を厳しく規制しました。アメリカやイギリスでも一九六〇年代に脱施設政策が進められ、各国とも苦労して退院後の支援、そして、国民の理解に取り組んできました。
 さて、一方、日本ですが、二〇一〇年の調査では人口千人に対する精神科病床は約二・七ベッドで、約一・七ベッドの二位であるベルギーに大差をつけ、そして平均入院日数も二位の韓国の約百十日に対して日本は約三百日と、断トツ世界一なのは有名な話です。
 そして、国内の病床の数で見ると、東京都は約二万四千床と全国で第一位。そんなことから、病床や自治体の定義に幅はありますが、精神科の病床数において東京は世界一といわれた報道や業界関係者もたくさんいます。
 私は、都内の精神科病院は稼働率が他県よりも高く、高次脳機能障害患者などを受け入れるなど、イタリアとは事情が違うと思っていますが、それでも地域に帰すべき長期入院患者がまだ多く存在しており、そして退院を支える地域の医療、福祉の体制整備や人材育成が必要です。
 厚労省の描く精神医療の将来像と具体策という資料では、患者の地域移行先として特別養護老人ホームや認知症グループホームも含まれており、現状でも多数の待機者がいるこれら施設のさらなる不足が懸念されます。これら施設の一層の整備が必要と思いますが、所見を伺います。
 二点目として、今年度終了の第三期東京都障害福祉計画に続く、平成二十九年度までを視野に入れた第四期計画では、恐らく退院促進をさらに進めた形になると期待しています。長期入院患者の退院を促し、地域生活を支えるには医療と福祉が連携した取り組みが重要と考えますが、東京都の取り組みを伺います。
 さて、知事も厚労大臣時代の予算委員会で、精神障害者の地域移行の社会資源の拡充の意気込みを問われ、難しいという前提をしながらも、精神障害者に対する施策がきちんとなるということが、私はノーマライゼーションを本当に実現したことと考えていると答弁しています。
 あれから六年、多分難しさ自体は変わらないと思いますが、知事の目標も変わっていないことを私は願ってやみません。精神障害者の地域移行支援について、より現場に近い都知事としての所見を舛添知事に伺います。
 さて、大きな二点目です。
 次に、きょう議場にいらっしゃっている全ての議員の皆さんの地元の市区町村で大変、今、苦労をされている課題について触れたいと思います。
 いわゆる障害者総合支援法にある、居宅介護や就労支援、グループホームといったさまざまな障害者の福祉サービスをどう組み合わせて利用するか、そして、それをどういうふうに計画をつくっていくかということは、障害者にとって大変大事なことです。
 使うサービスの内容については、市区町村が障害者の希望などを勘案して支給決定するわけなんですが、平成二十四年度に特定相談支援事業者という事業者がサービスの利用計画を作成し、それを参考にして市区町村が支給決定するという制度が導入されました。そして、この仕組みは平成二十七年の四月から、全てのサービスを使う障害者に対象を拡大することが決まっているんです。
 つまり、新たに市区町村の指定を受けた民間の福祉や医療の施設及び事業者等が、研修を受けた専門資格者を確保して開業し、そして障害者のサービス計画をつくらなくてはいけなくなったというわけなんです。市区町村は、計画をつくる事業をしてくれる事業者をふやしながら、一方で、障害児、障害者の方たちそれぞれに、計画作成をする事業者を経過措置期間である来年の三月末までに当てはめなくてはいけないんです。
 しかしながら、厚労省発表の全国調査によれば、この当てはめの進捗状況というのは大変はかばかしくありません。ことし三月末の障害者の計画作成の進捗率は全国で三一・四%、最高の愛知県で五九・三%ですが、東京都はわずか二一・七%しかありません。東京都全体で障害者は七万二千人、障害児が一万五千人いますが、そのうち八割の人のサービスの計画がまだ作成されていないという状態なんです。
 市区町村は、今後、これらの人たちに計画作成の時期を割り振って、事業者を決める、あるいは自分でプランをつくりたい人を把握するなどして、残り九カ月間で来年四月からの支給決定に支障がないようにしなくてはならないんです。
 市区町村が全てのサービス利用計画作成という目標を達成できるように、東京都としてどのように対応しているのか伺います。
 さらに、余力がある事業者というのは既に相談事業を始めていますので、今後積極的に引き受けてくれる新しい事業者というのはだんだん減っていくと予測されます。皆さんの地元でも障害福祉の担当職員に聞けば、恐らく相当焦っている、困っているという方が多いんじゃないかと思います。
 この進捗の遅さには、相談支援事業の報酬単価にも原因があります。計画作成時に一万六千円、計画実施後の評価のときに一万三千円という単価では、計算しても年間三百万円の収入がせいぜいで、人件費は出ても通信費やコピーのコストは出ない、もしくは、やればやるほど赤字になるという事業者の声を聞いております。かといって、この担当件数をたくさんふやして収入を上げようと思っても、やみくもに上げてしまっては障害者それぞれに沿った丁寧な計画ができなくなってしまうということで、それもできないというのが事業者や関係団体の意見なんです。
 相談支援を推進していくには報酬の見直しが必要と考えますが、東京都の所見を伺います。
 さらに、計画作成の現場では、例えば症状変化の激しい精神障害者の場合など、少しでも国の示す判断例のパターンから外れてしまうと、市区町村や関係機関と共通理解に至るまでが難しくなったりしています。そもそも、制度を導入する準備段階で早期に情報提供がなされ、関係者の共通認識ができていたらと思います。ですから、今後、実績を踏まえて制度の改善をしていくことを願っています。
 相談支援の実情を踏まえた制度の見直しについて、東京都の所見を伺います。
 最後に、学校の職員についての話です。
 平成二十四年三月に出された小中学校の校務改善推進プランは、多くの現場調査に基づき、何かと話題になる副校長への業務の集中に加えて、一般教員の校務改善についてまとめたものです。既に二年を経過していますが、その進捗状況を伺います。
 また、産休や病休などの代替教員をパソコンを使って探しやすくする非常勤職員情報提供システムの構築もこの本に載っておりますが、あわせて進捗状況を伺います。
 そして、私の地元、小平市では、自慢話ではありませんが、全中学校にスクールソーシャルワーカーを配置したところ、不登校が減ったと聞いております。家庭での福祉的な問題による子供たちの学校での不安定な行動に教師がかかわることは以前からありました。私が社会福祉士として、親が精神疾患の母子家庭という案件にかかわった際も、先生たちは本当に頭が下がるほど奮闘していました。
 ただ、そのとき、福祉専門職と連携しつつも、ある程度専門職に委ねて解決すべきではないか、教師はその分、ほかの生徒に対して教師しかできないことをやるべきではないかと感じました。福祉専門職の導入自治体をふやすことが必要です。
 福祉的課題解決の手法の一つとして、スクールソーシャルワーカーの配置の意義について、教育委員会の見解を伺います。
 そして、最後に、国が定めた教員定数が果たして現状に見合った数字かというのは、時として疑問であります。学校というものが多様な専門家による多機能な運営を期待される施設に近年なってきたと思います。平成二十四年三月の報告では、校庭開放の受付が行政の事務なのに学校が担っている例を指摘していますが、これら旧来の業務課題に加えて、近年は通り魔対策、さらには校内への犯罪者の侵入防止策のほか、震災後の厚みを増した防災訓練、発達障害児対応、今議会では、いじめ防止に関して教職員の義務も条例に示されるなど、新たに期待される業務が、これは学校でやってくださいねという感じで、少しずつ積み上がっている、そんな印象を受けます。
 業務の増加に見合った人員は不可欠ですので、東京都の費用による教員の加配というものは、現場では大変喜ばれているというふうに聞いております。そして、評価されると同時に、さらなる加配の希望も強くなっています。国の教職員定数は私どもの政権時代は何とか現状の維持に努めてきましたが、今年度、文部科学省は初めて教員数を純減、つまり純粋に減少としています。
 ベテランの五十四歳前後の教員の今後の大量退職を見越せば、若手の教員の育成と確保、これが必要です。予算が前提と承知はしていますが、よくいわれる、資源に乏しい日本は人材こそが資源というのであれば、教育の体制づくりは重要です。都のレベルで加配の地道な努力がなければ、人材育成の土壌づくりはできないということです。
 加配の予算確保を望むところですが、東京都の所見を最後に伺い、私の質問といたします。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔知事舛添要一君登壇〕

〇知事(舛添要一君) 斉藤あつし議員の一般質問にお答えいたします。
 精神障害者の地域移行支援についてでございますが、精神障害者は体調や環境によって症状が変化しやすいため、保健、医療、福祉が連携して支える体制がなければ、地域で安定した生活を送ることは難しゅうございます。また、都内の精神科の医療資源は地域的な偏在が大きいため、保健、医療、福祉の連携が有効に機能するには、地域の実情に応じた仕組みを構築する必要があります。
 そのため、都は、精神障害者がその時々に必要な支援を受けられるよう、病院と地域をつなぐコーディネーターを都内六つの地域活動支援センター等に配置し、広域的なネットワークの強化を図って、円滑な地域移行を進めております。
 今後、こうした取り組みを積み重ね、精神障害者が地域で安心して暮らすことのできる社会の実現に向け、周囲や関係者の理解を得ながら、精神障害者の地域移行を進めてまいりたいと思っております。
 そのほかの質問につきましては、教育長及び福祉保健局長から答弁させます。
   〔教育長比留間英人君登壇〕

〇教育長(比留間英人君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、小中学校の校務改善の進捗状況についてでありますが、現在、校務改善推進プランに基づき、校務の調整機能を持つ経営支援部の設置を推進し、また、副校長の負担が大きい講師などの任用業務について、インターネット上で募集や申し込みを行う非常勤職員情報提供システムを導入するなど、組織的、効率的な取り組みを進めております。
 経営支援部設置校は、平成二十四年度二百三十二校、平成二十五年度三百二十五校、平成二十六年度四百三十四校と着実に拡大し、副校長を初め教職員が担う校務の効率化を進めております。また、非常勤職員情報提供システムは、平成二十三年度末の運用開始以降、八割強の小中学校で導入され、副校長の負担軽減に効果を上げております。
 都教育委員会は、今後も区市町村及び小中学校と連携し、さらに校務改善に取り組んでまいります。
 次に、スクールソーシャルワーカーの意義についてでありますが、子供の問題行動の背景には、家庭環境が影響していることが多くあります。そのため、教育分野に関する知識に加え、社会福祉などの専門性を生かし、関係機関等とのネットワークを活用して、子供の問題解決に向けて支援を行うスクールソーシャルワーカーの果たす役割は大きいものがあります。
 スクールソーシャルワーカーを配置しております四十二の区市町村では、その活用によって不登校などの問題の解決が図られた事例や、児童虐待が疑われるケースを児童相談所の対応につなげた事例があります。
 都教育委員会は、学校とスクールソーシャルワーカーが連携した取り組みにより、学校だけでは解決が困難な子供の問題行動の解消を図ることができるよう、引き続き本事業の活用によって、全都に普及啓発を図ってまいります。
 次に、教員の加配についてでありますが、教職員数は、国の標準法に基づき、児童生徒数に応じた学級数で算定をしており、さらに都教育委員会は、個別の教育課題に対応するため教員を加配しております。
 具体的には、本年度から、習熟のおくれがちな子供たちに対して、必要な場合には前の学年の内容に立ち戻るなどの指導を徹底するため、指導方法工夫改善加配を拡充しております。また、国に先駆けて三十五人以下の学級編制を可能とする小一問題、中一ギャップの予防解決のための教員の加配を行うなど、指導体制を充実しております。
 今後とも、さまざまな加配を活用して、教育課題の解決を図ってまいります。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕

〇福祉保健局長(川澄俊文君) 五点の質問にお答えいたします。
 まず、特別養護老人ホーム等の整備促進についてですが、都はこれまでも、区市町村が地域のニーズを踏まえて算定したサービス見込み量に基づき、東京都高齢者保健福祉計画を定め、特別養護老人ホーム等の整備を進めてまいりました。整備に当たりましては、高齢者人口に比べて整備が十分でない地域への補助単価を最大一・五倍に加算するほか、都有地の減額貸付や定期借地権の一時金に対する補助など、都独自の多様な手法を講じ支援しております。
 今後とも、さまざまな手法により、区市町村を支援し、特別養護老人ホーム等の介護サービス基盤のさらなる整備促進に取り組んでまいります。
 次に、長期入院中の精神障害者の地域移行についてですが、都は、精神障害者の退院促進のため、相談支援事業所等にコーディネーターを配置し、入院中の精神障害者に対する退院への働きかけや、地域の支援機関との調整を行い、地域移行を進めてまいりました。また、医療機関、保健所、障害福祉サービス事業者等による地域生活移行支援会議を開催し、精神障害者の地域移行、地域定着支援のための情報交換や事例検証を通じ、連携の強化や支援の質の向上を図っているところでございます。
 さらに、病院職員を対象とした地域のサービス事業所における実習や、地域の関係機関の職員を対象とした病院実習により、相互理解の促進に努めております。
 今後とも、医療と福祉の連携を強化し、精神障害者の地域移行、地域定着が一層進むよう努めてまいります。
 次に、障害者サービス等利用計画作成への支援についてでございますが、障害者総合支援法では、平成二十七年度から障害福祉サービスを利用する全ての利用者について相談支援事業者が利用計画案を作成することとされており、区市町村は、事業者の指定など、計画相談支援の体制整備を行う必要がございます。
 都はこれまで、利用計画を作成する相談支援専門員養成のための研修や、計画相談支援の促進に関するセミナーでの先進事例の紹介などを行うほか、各区市町村の取り組み状況を把握し、その結果を情報提供するなど、区市町村の取り組みを支援してまいりました。
 今後とも、区市町村が相談支援体制の整備を進められるよう、必要な人材の養成や情報提供等を行ってまいります。
 次に、相談支援事業の報酬の見直しについてですが、障害者総合支援法に基づく相談支援を進めていくためには、相談支援事業者が人材確保や安定した事業運営を行うことができる報酬体系とする必要がございます。
 これまで、都は国に対し、障害福祉サービス全般にわたり報酬の改善を行うことや、人件費、土地取得費、物件費等が高額である大都市の実情を適切に報酬に反映させることなどを提案要求してまいりました。
 現在、国は、平成二十七年四月の報酬改定に向けた検討を開始したところであり、今後、国の動向を注視しながら、必要な提案を行ってまいります。
 最後に、相談支援事業についてですが、平成二十四年の障害者自立支援法の改正以降、相談支援事業者による利用計画の作成数は拡大し、区市町村において、さまざまなケースへの対応実績も積み重ねられております。
 都は、相談支援事業が円滑に進むよう、引き続き実施状況を把握するとともに、区市町村の意見も聞きながら、円滑な制度実施に必要なものについては、国に対し提案要求をしてまいります。

〇副議長(藤井一君) この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時二十九分休憩

   午後三時五十分開議

〇議長(吉野利明君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 六十九番鈴木錦治君
   〔六十九番鈴木錦治君登壇〕

〇六十九番(鈴木錦治君) このたび、都議会にて初めての質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 私の地元である府中市には、都立多摩総合医療センター及び小児総合医療センターを中心に、医療関連施設が集まる多摩メディカルキャンパスがあります。
 舛添知事は、先般、両センターを視察されましたが、その視察を終えて知事は、病院の視察は久しぶりに来たが、大変すばらしい設備に、ここまで進んだのかと思った、この医療水準は守っていきたいと語られました。私も、地元から信頼される病院として、さらには多摩地域、都全域における医療水準の向上に資する重要な施設であると思っております。
 一方、知事は、公約に重点事項として防災対策を掲げ、首都直下型、多摩直下型の地震に対しての防災対策を検討されています。
 そこで、大規模地震等の発災時に、多摩メディカルキャンパスを医療救護活動の拠点として活用するべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 さて、二〇二五年には団塊の世代が全て七十五歳以上の高齢者となり、人口のおよそ五人に一人が七十五歳以上と、超高齢社会になっています。国は、社会保障制度の改革の方向性として、二〇二五年日本モデルへの転換を掲げました。
 医療と介護が切れ目なくつながり、患者が住みなれた地域や自宅で生活を送ることができる医療提供体制を実現していくことが求められます。急性期の疾患の治療を行う多摩総合医療センターを初めとした都立病院の患者には、退院した後、住みなれた地域で円滑に在宅医療に移るための支援が必要です。
 三月の予算特別委員会において、患者、家族をサポートする患者支援センターを整備するに当たり、多摩総合医療センターをモデル病院として、地元市や地域の医師会と検討会を設置するとの答弁がありました。
 多摩総合医療センターにおける患者支援センターのモデル事業実施に当たっては、府中市の地域包括ケアシステムを尊重し、府中市や府中市医師会の意見を踏まえていくことが必要であると考えますが、その後の進捗状況について伺います。
 また、高齢化への対応とあわせ小児医療の充実も重要です。かつて都内に三カ所あった都立の小児病院は、平成二十二年三月に小児総合医療センターに移転統合し、小児の医療機能を集約化したことで、救急医療や専門医療の充実が図られ、東京都こども救命センターや小児がん拠点病院として、期待に応えた医療を展開しています。大人と比べて発生の割合は低いものの、子供の死因において、事故に次いで二番目に多い小児がんの治療について、私は注目しています。
 東京都では、小児がん診療連携ネットワークを構築し、医療機関の診療ネットワークづくりや、普及啓発活動にも取り組み、その中で小児総合医療センターは中心的な役割を果たしていると聞いています。
 小児総合医療センターでは、小児がん拠点病院として、今後どのような取り組みを行っていくのか、都の見解を伺います。
 次に、災害対策について伺います。
 都の被害想定によると、首都直下地震等の発生時には、最大で避難者が約三百三十九万人、帰宅困難者が約五百十七万人発生することが見込まれており、一たび大地震が発生すれば、都民の多くが災害に巻き込まれてしまう可能性は極めて高いものがあります。こうした際に被害を少しでも抑制するためには、自衛隊、警察、消防等の各防災機関が円滑に連携、活動することはもちろん、それに加えて、都民や事業者による自助、共助の取り組みが重要となってきます。
 都は知事の発意により、住民参加型の防災訓練を今年度から季節ごとに、年四回実施するとのことであります。我が党も、従来から、都民一人一人の自助の力を引き出すことが、東京全体の防災力向上にとって大変重要であることを申し上げてきましたが、知事みずからが主導して、こうした訓練を拡大していくことに大変期待をしています。
 そこで、今後、地域防災力の向上に向けて、都は住民参加型訓練をどのように実施していくのか伺います。
 次に、東京の農業振興について伺います。
 東京では、大消費地にある優位性を生かし、消費者ニーズを捉えた鮮度の高い農産物が都民に供給されており、私の地元府中でも、ワケネギやコマツナ、梨を初めとした多様な農産物が生産され、庶民の食卓に彩りを加えています。
 一方、農産物価格の低迷や資材コストの上昇などにより収益が悪化するなど、都市農業を取り巻く経営環境は依然として厳しい状況にあります。こうした中、都では、限られた農地で効率的な生産が可能となるよう、パイプハウスを初めとした生産施設の導入を支援し、農業経営の強化に成果を上げてきました。
 しかし、農家の経営を安定させるためには、生産を拡大するだけでは十分ではなく、心を込めてつくった新鮮で安全な農産物をいかに販売していくかが重要です。
 そこで、農産物の販売を一層促進するための取り組みを支援していくべきと考えますが、都の所見を伺います。
 次に、水道事業について伺います。
 まず、東京水道の国際展開について伺います。
 我が党では、かねてから、アジアの水事情の改善と日本経済の活性化につながる水道事業の国際展開を取り上げてきました。アジアの多くの途上国では、漏水などの無収水率が三〇%以上であり、特に、アジア最後のフロンティアといわれるミャンマーの最大都市ヤンゴン市では、浄水場でつくった水の約三分の二は漏水などにより失われている状況です。東京水道が持つ無収水率三%の技術力を生かし、アジア各国の水事情の改善に貢献することは、東京が世界一の都市を目指す上で重要なことです。
 東京の水道技術を生かした今後の国際展開について所見を伺います。
 次に、多摩地区の水道事業について伺います。
 本年二月に舛添知事が就任し、さきの第一回都議会定例会の施政方針表明で、多摩の発展は、東京を世界一の都市に押し上げるために必要不可欠と述べられたことは、大変心強く思うところです。
 都は、本年三月に新たな多摩のビジョン行動戦略を策定し、ビジョンで掲げた目指すべき姿である、魅力にあふれ、活力に満ち、安全・安心が確保された多摩の実現を図るとしています。
 その中で、ビジョンで示した進むべき方向性の一つである災害に強いまちづくりに向けた取り組みとして、都市インフラの耐震化や、施設の適切な維持管理、更新などを掲げています。
 水道施設に目を向けると、私の地元である府中市にある幸町浄水所を初め、多摩地区の浄水所等の施設は、市や町が経営していた時代に築造されたものを引き継いでいるので、老朽化が進行した小規模な施設が多く存在しています。そのような状況から、事故時や震災時等の非常時における給水安定性に不安があることに加え、施設の維持管理の効率性が低く、エネルギー効率が十分といえない状況です。
 我が党では、長年にわたる多摩の自治体への水道業務の委託が完全解消された今こそ、広域水道の視点に立ち、水道施設をさらにレベルアップすることが必要であることを申し上げてきました。これを受けて都は、昨年五月に、多摩水道改革計画二〇一三を策定し、課題と方向性を示した上で必要な施策を推進していることは評価いたします。
 そこで、多摩地区の浄水所等小規模施設の整備について、今後の取り組みについてお伺いいたします。
 また、平成二十三年三月に発生した東日本大震災では、首都東京にも大きな影響をもたらし、災害に対する都市の脆弱性が露呈しました。多摩地区でも、都市生活に欠かせない重要なライフラインである水道について、計画停電の影響により、自家発電設備のない給水所等でポンプが停止したため、広範囲で断水や濁水が発生したことに加え、自家発電設備用の燃料供給不足が発生し、施設の十分な稼働が確保できなかったところです。
 本年四月に八王子市や日野市などの南多摩地域で停電事故が発生した際には、幸いにも断水や濁水がほとんど発生しなかったものの、停電時の安定給水確保も喫緊の課題であると考えます。
 そこで、大規模停電時においても安定給水を確保するための取り組みについて伺います。
 次に、下水道事業について伺います。
 私は、東日本大震災後の電力料金の高騰や重油、天然ガスなどのエネルギー輸入量の大幅な増加など、いわばエネルギー危機ともいうべき状況を大変危惧しております。
 特に東京の下水道は、首都一千三百万人の都民生活や都市活動を支える重要な都市インフラでありますが、下水処理などで東京都全体の電力使用量の一%相当という大きなエネルギーを使用しています。
 また、今後も、浸水対策の充実強化や合流式下水道の改善、高度処理の導入拡大などに伴い、電力使用量等のさらなる増加が見込まれています。
 こうした状況を踏まえ、下水道局では、再生可能エネルギーの活用や省エネルギーの取り組み、さらには広域的な視点からのエネルギー管理等を積極的に進めるため、下水道事業初のエネルギー基本計画、スマートプラン二〇一四が策定されました。まさに時宜を得た計画であり、東京の下水道がこの分野においても日本をリードしており、大いに評価しているところであります。
 昨日の我が党の代表質問では、十年後の二〇二四年度において、総エネルギー使用量に占める再生可能エネルギーと省エネルギーの合計の割合を二〇%以上とするとの具体的な目標が示されました。とりわけ流域下水道では、多摩地域の豊かな自然環境を生かした取り組みなどが可能ではないかと考えられます。
 そこで、流域下水道において、再生可能エネルギーの活用や省エネルギーのさらなる推進に向け、どのような取り組みを行っているのか見解を伺います。
 また、スマートプラン二〇一四では、その他にも広域的な取り組みや危機管理対応の強化についても触れられています。
 そこで、流域下水道における広域的なエネルギー管理やエネルギー危機管理の取り組みについて伺いまして、私の質問を終わります。(拍手)
   〔知事舛添要一君登壇〕

〇知事(舛添要一君) 鈴木錦治議員の一般質問にお答えいたします。
 災害時における多摩メディカルキャンパスの活用についてでございますが、私は、最前線の現場で都政の課題をこの目で確認してまいっております。
 第一弾の四月九日には、多摩地区の防災や福祉医療関係施設などをご指摘のように視察してまいりました。
 多摩総合医療センター、小児総合医療センターでは、免震構造により、東日本大震災の際、診療への影響はほとんどなかったと聞いております。大規模災害が発生した際、最も優先すべきは、都民の生命を守ることであります。災害に強い両センターが立地する多摩メディカルキャンパスは、医療救護活動の重要な拠点であると考えております。
 今後は、立川市にございます国立病院機構災害医療センターなど関係機関と広域的な連携を図るための訓練の実施やヘリコプターの夜間運用に向けた整備を行い、同キャンパスが有するポテンシャルを最大限に引き出し、災害医療体制の充実強化を行ってまいります。
 そのほかの質問につきましては、関係局長に答弁させます。
   〔病院経営本部長醍醐勇司君登壇〕

〇病院経営本部長(醍醐勇司君) 二点のご質問にお答えします。
 まず、患者支援センターの進捗状況についてでありますが、患者、家族が地域において安心して療養生活を送ることができるように支援するためには、地元自治体や医療福祉関係機関との緊密な連携が不可欠であります。
 そのため、多摩総合医療センターでは、府中市、地元医師会、地域包括支援センター等地域の関係機関との協議会を設置し、先週第一回目となる会議を開催したところであります。
 この協議会におきましては、多摩総合医療センターの患者支援の現状や今後の取り組みに対する要望、地域包括ケアシステムとの連携などについて意見交換を行う予定でございまして、その中で地域のさまざまなニーズを酌み上げ、モデル事業へ反映させてまいります。
 来年度以降、このモデル事業の検証を踏まえた上で、全都立病院に患者支援センターを設置してまいります。
 次に、小児総合医療センターにおける小児がん拠点病院としての取り組みについてでございますが、同センターは、昨年二月に国の拠点病院に指定され、重症合併症や難治性腫瘍患者に対応し、都内はもとより、都外からも多くの患者を受け入れております。
 小児がんは、症例が少なく、対応できる医療機関が限られ、白血病など疾患によって得意な分野が異なることから、患者が最適な治療を迅速に受けられるよう、医療機関が相互に連携していくことが不可欠であります。
 そのため、同センターでは、今年度、各医療機関の治療実績を共有する仕組みづくりや、地域の小児科医を対象に小児がんの早期診断に関する研修を実施いたします。さらに、臨床研究体制を充実させ、小児がんの治療方法を開発するなど、今後も小児がん医療の質の向上を図ってまいります。
   〔総務局長中西充君登壇〕

〇総務局長(中西充君) 地域防災力の向上に向けての住民参加型訓練についてでございますが、首都直下地震等による被害を軽減するためには、都民や事業者の防災意識の向上と対応力の強化が必要でございます。
 このため、今年度から、都民や事業者が発災時に適切な行動がとれるよう、住民参加型の訓練を区市町村等と連携し、季節ごとに年四回実施いたします。今月の奥多摩町での訓練では、広報紙等を活用して住民の参加を促し、町全域で避難訓練を実施いたします。
 また、防災対策の専門家も招き、女性の視点から見た避難所運営や家庭の状況に応じた備蓄のあり方など防災学習を実施するとともに、後日、訓練内容の検証を幅広く行います。
 今後は、こうした検証を通じて、都内各地域で実施する訓練の実効性を高め、都民や事業者の自助、共助の取り組みを促進してまいります。
   〔産業労働局長塚田祐次君登壇〕

〇産業労働局長(塚田祐次君) 農産物の販売促進に向けた支援についてのご質問にお答えいたします。
 農業経営を安定させるためには、生産力の向上はもとより、大消費地を抱えるメリットを生かした販売を進め、収益の確保を図ることが重要であります。
 このため、都は、とれたての新鮮な農産物を地元で販売することができる共同直売所や消費者の多様なニーズに応える農産物加工施設の整備などに対して支援を行っております。
 また、消費者に、より強くアピールするため、出荷箱のデザインやインターネット販売用のウエブサイトの制作などに対して、専門家派遣による助言に加え、今年度からは経費の助成も開始いたしました。
 今後とも、農業者の販売促進の取り組みに対して、きめ細かな支援を行ってまいります。
   〔水道局長吉田永君登壇〕

〇水道局長(吉田永君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、東京水道の国際展開についてでありますが、アジアの途上国では、漏水や盗水などにより料金収入に結びつかない無収水の割合が半分に上る都市もあり、大きな課題となっております。
 このため、途上国の水道事業体には、東京水道のすぐれた技術で手助けしてほしいという強い要望がございます。無収水を削減することで、水道事業体の経営が改善されるなど安定給水につながることから、東京水道では、タイや台湾で無収水対策パイロット事業を実施するとともに、インドのデリー市では技術協力プロジェクトを展開中であります。
 さらに、ミャンマーの最大都市であるヤンゴン市では、東京水道と民間企業とで構成する日本コンソーシアムが、ヤンゴン市と協議を重ね、政府開発援助、ODAを活用した無収水対策パイロット事業の組成に取り組んでおります。
 今後、東京水道の技術を活用した事業展開をさらに進め、日本企業の海外展開を後押しするとともに、アジアの水道事業の改善に努めてまいります。
 次に、多摩地区の浄水所などの整備についてでありますが、これらの施設の多くは、市や町が水道事業を経営していた時代に整備されたことから、小規模な施設が多数点在し、老朽化が進行しているとともに、適切な配水池容量が確保されていない施設があることに加え、地盤の高低差が十分に活用されていないなど、維持管理の面でも非効率な状況にございます。
 このため、府中市にある幸町浄水所を初め、老朽化施設を更新、新設するとともに、あわせて必要な配水池容量を確保してまいります。
 これに加え、拠点となる給水所などの整備により、小規模施設の統廃合を図り、起伏に富んだ多摩地区の地形など地域特性などを踏まえ、市町域にとらわれない合理的な配水区域に再編してまいります。
 こうしたことにより、地盤の高低差を利用した自然流下方式による送配水がこれまで以上に可能となることから、エネルギー効率に加え、施設管理の効率性が向上してまいります。
 最後に、大規模停電時においても安定給水を確保するための取り組みについてでありますが、お話のとおり、本年四月に発生した八王子市などの南多摩地域の停電事故では、当局の自家発電設備が機能したことにより、お客様への給水にはほとんど影響がございませんでした。
 しかし、平成二十三年三月の東日本大震災に伴う広域的かつ長期にわたる計画停電では、多摩地区の自家発電設備のない給水所などでポンプが停止し、二十六万件以上もの断水や濁水が発生いたしました。
 このため、こうした教訓を生かすとともに、首都直下地震などの切迫性が指摘されていることを踏まえ、平成二十九年度を目途に、停電時に直ちに断水となることのないよう、自家発電設備を整備してまいります。
 さらに、これらの施設を七十二時間連続稼働させるために必要な燃料タンクについても、あわせて順次整備してまいります。
 こうした浄水所などの小規模施設や自家発電設備の整備など、多摩水道改革計画二〇一三に掲げた施策を着実に推進することにより、多摩地区水道のレベルアップを図り、将来にわたる給水安定性を向上させ、多摩地区水道の安全・安心を確保してまいります。
   〔下水道局長松浦將行君登壇〕

〇下水道局長(松浦將行君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、流域下水道における再生可能エネルギー等の取り組みについてでございますが、多摩地域においては、斜面や高低差のある自然の地形を生かして、再生可能エネルギーの取り組みを進めることとしております。
 南多摩水再生センターでは、敷地内の傾斜地を利用したメガワット級の太陽光発電や多摩川との放流落差を生かした小水力発電を導入いたします。他の水再生センターでも、施設上部などを活用し、太陽光発電を拡大していくこととしております。
 さらに、五つのセンターにおいて、これまで未利用であった低温域の焼却廃熱を発電に活用してまいります。
 また、省エネルギーの取り組みにつきましては、従来の高度処理と同等の水質で二割以上の電力削減が可能な新たな高度処理を浅川水再生センターに導入し、他のセンターでも拡大を検討いたします。
 これらの取り組みにより、再生可能エネルギー等の割合を二〇二四年度において二〇%以上にしてまいります。
 次に、流域下水道における広域的なエネルギー管理などの取り組みについてでございますが、多摩川の対岸に位置する水再生センター間連絡管の相互融通機能を活用し、施設や設備の更新にあわせ、新たな燃焼方式により、燃料や電力使用量を削減できる焼却炉や、送風機の電力使用量を削減できる微細気泡散気装置などの導入を進めてまいります。
 また、エネルギーの危機管理対応を強化するため、電力供給に余裕のある夜間電力を蓄え、災害時にも安定的に電力を確保できるナトリウム硫黄蓄電池を全センターに設置するとともに、燃料の確保が困難な際に、非常用発電設備の燃料を水再生センター間で相互融通する体制を構築いたします。
 こうした取り組みにより、下水道事業におけるエネルギー活用の高度化やエネルギー管理の最適化を図ってまいります。

〇議長(吉野利明君) 九十九番こいそ明君
   〔九十九番こいそ明君登壇〕

〇九十九番(こいそ明君) 多摩ニュータウン再生の質問から始めさせていただきます。
 まず、五月二十一日に舛添知事が私の地元である多摩ニュータウンを視察していただきました。深く感謝を申し上げる次第でございます。
 知事は、視察後の取材に対して、視察した都営住宅は建てかえる必要性がある、南多摩尾根幹線道路は直ちに整備促進するよう検討を指示したい、諏訪二丁目住宅の建てかえは今後のモデルとしていくべきであると発言をされました。結びとして、より一層の都議会のご協力をいただき、多摩をよりよくしていきたいと述べられておられました。
 多摩ニュータウン住民は、知事が示された再生への意気込みと今後の再生に向けた具体的な動きに期待を膨らませております。
 時代の要請に的確に応え、東京と日本の経済成長を住宅の大量供給により支え続けてきた多摩ニュータウンも、初期入居から四十年以上が経過をし、現在では道路、公園などのインフラや住宅団地が老朽化をしてきております。
 また、エレベーターがなく、バリアフリーがおくれているほか、住宅が狭い、問題が至るところで露呈もしてきております。誰もが住みたくなるといった当時の多摩ニュータウンの先進的な精神や魅力は、時間の経過とともに失われつつあります。
 一方で、東京都が多摩ニュータウンに集中的に投資して整備された高規格的なインフラは高い評価を得ており、今や都民共有の貴重な財産であります。この多摩ニュータウン再生は、私のミッションとも考えております。
 そこで、多摩ニュータウンの再生に向けた都の取り組みについてであります。
 まず、南多摩尾根幹線道路の整備についてでありますが、この道路は、埼玉県の新座市から神奈川県相模原市の国道一六号までを広域的に連絡するとともに、多摩ニュータウンの東西方向ネットワークを形成する極めて重要な幹線道路であります。
 しかし、事業の着手から四十年以上が経過しているにもかかわらず、いまだ残念ながら完成をしていません。現状は、四十メートル、五十メートルの道路幅の中に、殻がまじった残土がうずたかく延々と積み上げられて放置がされています。
 このような危険な状況では、見通しが悪いだけではなく、集中豪雨や首都直下、多摩直下型地震が発生すると、交通開放されている側道部へ、いつ残土が流出するかわからないと地元は常々心配しているところであります。
 地域交通が渋滞の惨禍にある中で、都市計画道路用地が確保されていながら整備されていない現状は、投資効果からも問題です。加えて、尾根幹線道路が整備されていないため、沿道の効果的な土地利用がなされておらず、町のにぎわいもそがれている現状です。
 南多摩尾根幹線道路の整備について、都はどのように取り組んでいくのか伺います。
 次に、多摩ニュータウンに隣接する地区における多摩三・四・一五号線、都道鶴川街道の整備についてであります。
 私の地元稲城市百村にある鶴川街道は、歩道も整備がされていないため、スピードを出して走る大型車を避けながら歩行せざるを得ないなど、極めて危険な都道であります。
 現行の第三次事業化計画では、百村地区については、稲城市施行の道路として整備が行われることとされていますが、鶴川街道はそもそも都道であり、東京都が責任を持って多摩三・四・一五号線の道路整備を行う必要があると考えますが、見解を伺います。
 去る五月二十一日知事視察当日は、雨が降りしきる中で、諏訪四丁目の都営住宅の外観や居室内部、近隣商店街を視察していただきました。
 この都営住宅は、昭和四十六年に多摩ニュータウンで一番最初に入居があった団地であるため、今となっては、狭い居室、バリアフリーでない風呂場、エレベーターのない建物など、高齢者が外に出て活動するという健康長寿社会の観点からも問題です。
 また、都営住宅に併設された近隣商店街は、購買力の低下などにより元気がなく、知事は、こうした住宅団地や商店街では若者に見向きもされないと述べておられました。
 そこで、多摩ニュータウンの都営住宅の建てかえを計画的に進めるべきと考えますが、見解を伺います。
 最後に、知事にご視察をいただいた、日本最大の団地建てかえ事業となった諏訪二丁目のマンションでは、知事の周りに子供が集まり、赤ちゃんの声もにぎやかに響きわたるなど、成功した建てかえ事例であると誇れるものであります。
 この建てかえは、新規契約者の六〇%が三十代、四十歳代の子育て世代であり、建てかえ前から居住していた高齢者世代とミックスして居住できる理想的な住宅となりました。
 諏訪二丁目の建てかえの実績、そして経験をそれだけにとどめることなく、次の建てかえに生かすことが重要であると考えますが、このような有意義な実績を今後の多摩ニュータウン再生の中でどのように生かしていくのか伺います。
 多摩ニュータウンの再生は、東京都が多摩ニュータウン再生ガイドラインを策定したことで注目を集め、再生の動きにつながったことを高く評価します。
 しかし、多摩ニュータウンの再生は、老朽団地の建てかえやそれを取り巻く道路、公園などのインフラ再生にとどまらず、地域で高齢者を支える地域包括ケアのまちづくりなど、総合的な取り組みであると考えております。
 そこで、多摩ニュータウンを再生するためには今後どのように取り組んでいくのか、その進め方について伺います。
 次に、核都市多摩ニュータウンの再生についてであります。
 南多摩を含む広域的な圏域に視点を移すと、小田急多摩線の延伸やこの六月に中央道と東名高速道路が結ばれる圏央道の開通など、多摩ニュータウンへのアクセス環境が大いに改善される動きが活発になっています。
 さらに、二〇二七年開業のリニア中央新幹線の橋本駅は、核都市である多摩ニュータウンの至近に整備される計画です。
 こうした南多摩圏域における隣接市との動きや都県境を越えた広域連携も踏まえて、多摩ニュータウンを核都市として再生整備すべきであると考えますが、知事の所見を伺います。
 多摩ニュータウンは、都の人材や技術、多大な資金を投入してつくり上げた、いわば都民共有の財産です。こうした財産を後世に伝えるためには、再生に向けた具体的な動きに確実につなげることが極めて重要であることを述べて、次の質問に移ります。
 私の地元多摩市連光寺に関して質問します。
 多摩丘陵の貴重な自然を守り、将来に引き継ぐ視点も決して忘れてはならないと考えます。
 多摩市連光寺の一角には、周辺が住宅へと変わる中で、稲城市にまたがる良好な緑地に囲まれ、今なお田んぼや畑が残された地域があります。この自然環境豊かな場所に、キバサナギガイという種類の都内で唯一、国内でも極めて珍しい陸産貝類が生息していることが明らかとなりました。昔懐かしい多摩丘陵の景観や希少な生物が奇跡的に残されたこの場所は、かけがえのない都民の財産であります。
 そこで東京都は、隣接する稲城市の緑地も含めて保全地域に指定し、地元自治体と連携して、将来にわたって確実に保全していくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、東京の水環境と水循環についてであります。
 東京はこの数年、気象が大きく変化して、湿度は中国奥地のウルムチと同程度の六〇%であり、最高気温は三十九度を記録するなど、既に砂漠化しています。
 このような苛酷な環境下で、東京オリンピック・パラリンピックは二〇二〇年の七月下旬から九月上旬にかけて開催されます。この現状が続けば、皇居のお堀ではアオコが、東京湾でも赤潮、青潮が大量発生します。前回の東京オリンピックは秋たけなわの十月にすがすがしく開会されましたが、今回は盛夏のオリンピックです。
 そこで、私は、小河内ダムに蓄えられた大量で清らかな冷たい水を、玉川上水を通して皇居のお堀を通り東京湾まで流下させることで、東京のヒートアイランド現象の緩和やお堀と東京湾の水質改善に向けたプロジェクトを至急開始すべきと考えます。
 小河内ダムからの水を利水するには、水道水源に関する調査が必要となるため、都は、今から国、他県に協力を要請し、おおむね七十万トン程度の水道用水の支援を受けるべきです。
 オリンピックが開催される東京に清らかで冷たい水を行き渡らせることで、アスリートに力を発揮させるだけではなく、観光の振興やヒートアイランド対策にも効果的です。
 東京が水循環によりクールダウンを達成することで、環境に配慮した日本ならではのおもてなしが世界に向けて発信でき、日本の技術のPRにつながります。
 全国でトップクラスの水質である小河内ダムの水を流下させることとあわせて、アオコや赤潮プランクトンの成長を抑制する樹木を植栽すれば、お堀や東京湾の浄化とともに、都市景観が向上するなど一石三鳥と考えます。
 盛夏に行われる東京オリンピックの成功のために、小河内ダムの清浄な水を玉川上水を活用してお堀や東京湾まで流し込み、東京のクールダウンと水質改善をエコの力で進めるべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 以上、魅力ある多摩ニュータウンの再生や環境に関する取り組みについて、多角的な観点から質問を行いました。今回の知事の視察を生かして今後の実効性ある取り組みを期待して、質問を終わります。(拍手)
   〔知事舛添要一君登壇〕

〇知事(舛添要一君) こいそ明議員の一般質問にお答えいたします。
 多摩ニュータウンの再生整備についてでございますが、私は以前から、重要課題の一つとして多摩ニュータウンの再生を取り上げてまいりました。
 先日、こいそ議員にも同行していただきました現場視察におきましては、古くなりました都営住宅や未完成の南多摩尾根幹線などの現状を直接見て回り、さらにさまざまな方からも地域の課題を伺い、改めて再生の必要性を強く認識しました。
 雨の中、土手を登りまして、南多摩尾根幹線のその残土の固まったところを滑りながら歩きまして、まさに現場視察というのはこういうものだなということを認識しましたけれども、あれは何とかしないといけないと思いました。
 また、お話のように広域的な観点から見ますと、中央道と東名高速をつなぐ圏央道の開通、これは六月二十八日に式典が行われます。リニア中央新幹線の新駅の計画など、周辺地域に大きな動きが見られます。
 そこで、地域が抱える課題を踏まえ、都営住宅の建てかえや民間住宅の建てかえ支援など、大規模住宅の再生を進めてまいります。
 さらに、新たな周辺地域の動向を踏まえ、都県境を越えた道路ネットワークの拡充を見据えて、南多摩尾根幹線道路の整備を進めるとともに、核都市にふさわしい多様な機能を集積し、多摩ニュータウンが広域的な連携、交流のかなめとなるように取り組んでまいります。
 こうした取り組みは、多摩のみならず、東京の発展を支えるものであり、都、地元市、民間などが一丸となって推し進め、多摩ニュータウンの再生を実現してまいります。
 続きまして、大変夢のある、東京の水循環の回復と活用についてご提案がございました。
 水は循環して生態系を支え、蒸発散を繰り返すことによりまして、気温の上昇を緩和するとともに、景観に潤いを与え、水辺を形成するなど、良好な都市環境を育む上で大切な役割を果たしております。
 小河内ダムに蓄えられた清らかで冷たい水を、玉川上水を利用してお堀に注ぎ、さらに東京湾に放流するといった水の循環に着目した斬新なご提案を頂戴いたしました。
 二〇二〇年に向けて、ヒートアイランド現象の緩和や、お堀などの水質浄化、景観の形成は、水循環にかかわる都政の課題だと認識しております。
 今後も、国や区市町村と連携して、河川や水路を有効に活用するなど、水にかかわる多様な施策を効果的に展開し、東京全体の水循環と水環境の回復に取り組んでまいります。
 都市と水というのは、これは絶対に不可欠な連関があるというふうに考えておりますし、小さな小川が、何とかこれ復活できないかというのが私のもう一つの課題でもありまして、先般、渋谷を視察しましたけど、「春の小川」の原点となった渋谷川の再生にも取り組んでいきたいと思っておりますので、議員のご提案を真剣に受けとめて検討してまいりたいというふうに思っております。
 そのほかの質問につきましては、東京都技監及び環境局長から答弁させます。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、南多摩尾根幹線の整備についてでございますが、本路線は、北は調布保谷線と接続し埼玉県へ至り、南は相模原、橋本方面に向かう広域的な幹線道路でございます。本路線は、平成十八年に策定した第三次事業化計画におきまして、広域的な幹線道路ネットワークとしてのあり方も踏まえ、概成区間の整備形態等について検討していく路線としております。
 現在、一部区間は四車線で整備されているものの、大半は暫定二車線であることから、渋滞が発生するなど、お話のとおり課題が生じており、抜本的な対策が必要でございます。
 都としては、本路線の役割や重要性を踏まえ、早期事業化に向けて関係機関や地元市と調整を行うなど、積極的に取り組んでまいります。
 次に、多摩都市計画道路三・四・一五号についてでございますが、本路線は、稲城市から川崎市に至る主要な幹線道路でございます。このうち、百村地区におきましては、交通混雑の緩和、安全で快適な歩行空間の確保などの観点から、第三次事業化計画におきまして優先整備路線に位置づけられました。
 本区間は、稲城市施行の土地区画整理事業の区域内であったため、市施行に位置づけられましたが、その後、土地区画整理事業の都市計画が廃止されたため、市施行による道路整備が困難となりました。
 都では、緊急輸送道路の機能確保など、本区間の重要性から早期事業化が必要と考えており、事業主体等について関係者間で調整を行ってまいります。
 次に、都営住宅の建てかえについてでございますが、多摩ニュータウンにおきましては、建設から四十年以上経過した都営住宅が約四千戸あり、お話のとおり老朽化などの課題もあることから、計画的に建てかえを進め、バリアフリー化や居住水準の向上などを図っていくことが重要でございます。
 このため、比較的早期に建設された六団地につきまして、今年度、建てかえに向けての基礎的な調査を実施いたします。このうち、諏訪団地につきましては、最も初期に建設され、敷地規模が大きく、周辺のまちづくりとの連携も考えられることから、具体的な建てかえ計画の検討をあわせて行ってまいります。
 その際、地域の活力や魅力の向上などの観点から、地元市などと協議しながら、建てかえに伴う創出用地のあり方についても検討してまいります。
 次に、今後の多摩ニュータウン再生における諏訪二丁目住宅の建てかえ事例の活用についてでございますが、今回の建てかえ事業は、居住環境の改善のみならず、地域の活性化や福祉の充実にも寄与するなど、今後の団地再生のモデルともなるものでございます。
 これを次の大規模分譲住宅の建てかえにつなげていくため、本年秋に多摩ニュータウンにおきまして、管理組合などを対象とした団地再生のセミナーを開催し、諏訪二丁目住宅の取り組みを紹介するなど、建てかえに向けた機運の醸成を図ってまいります。
 また、諏訪二丁目住宅の事業の成果などについても引き続き検証を行い、多摩ニュータウンの再生の中で、次の建てかえの支援に生かすなど、積極的に取り組んでまいります。
 最後に、多摩ニュータウン再生の進め方についてでございますが、多摩ニュータウンは、大量の住宅を供給するとともに、道路、公園などを計画的に整備することで、東京の高度成長に大きな役割を果たしてまいりました。この多摩ニュータウンも、初期入居地区では四十数年が経過し、都営住宅の老朽化など課題が顕在化してきたため、都や市、学識経験者で構成する会議で、ニュータウン再生の検討を行っております。
 今後とも、都は、多摩ニュータウン等大規模住宅団地再生ガイドラインを活用し、広域自治体として地元市を技術的に支援しながら、住宅の更新や道路の整備、地域包括ケアと連携したまちづくりなどに取り組むことで、多摩ニュータウンの再生を実現してまいります。
   〔環境局長長谷川明君登壇〕

〇環境局長(長谷川明君) 多摩市連光寺一帯の緑地の保全についてでございますが、都は、都内に残る貴重な自然地を現況のまま保全するため、希少な動植物の生息地となっている丘陵地の良好な緑地等について、自然保護条例に基づく保全地域に指定し、保護、回復を図っております。
 お話の緑地は、都内では貴重となった里山景観を有し、全国的にも希少な陸産貝類の生息地であり、地元自治体からも強い保全の意向が示されております。このため、都はこれまで、当該地域の地権者と保全に向けた協議を継続的に進めてまいりました。
 今後、隣接する稲城市の緑地を含めて保全計画を策定し、年内を目途に保全地域に指定して、地元自治体との役割分担のもと、適切に維持管理を図り、この貴重な緑地をしっかりと将来に継承してまいります。

〇議長(吉野利明君) 二番加藤雅之君
   〔二番加藤雅之君登壇〕
   〔議長退席、副議長着席〕

〇二番(加藤雅之君) 初めに、人権問題について質問します。
 今や都民の三十人に一人は外国人であり、東京を訪れる外国人旅行者も昨年は過去最高となりました。震災復興などの人手不足も相まって、外国人研修生の受け入れが今後ますます増大することも予想されます。
 昨日の我が党の代表質問で、オリンピック・パラリンピック開催都市にふさわしい外国人との共生について知事が積極的に啓発に取り組むべきとの問いに対し、知事は、多文化共生社会の実現に向けて取り組む姿勢を国内外に発信していくと答弁されました。政治哲学者ハンナ・アーレントにも触れ、みずからの思いを語られました。人権尊重の理念を大事にする姿勢を明確にしたことは、都市外交に続いて、都政の岩盤が新たに動いたとの思いを受けました。
 国内では、一部の外国人が住居の入居を断られたり、スポーツの試合や観光地などで、外国人に対する排他的な表現や言動も残念ながら見受けられます。このような状況の中、多文化共生という観点から、都民に対する啓発を行うことが極めて重要であると考えます。知事の見解を伺います。
 次に、私の地元墨田区のある小学校では、約十五カ国の、外国語を母語とする子供が在籍し、全校生徒の約半数に達しています。それゆえ、外国の子供が余りにも多過ぎて、言葉の障害のため授業が順調に進まず、日本の子供も悪影響を受けているのではないかと危惧する声も寄せられていました。
 しかし、学校関係者に事実確認をすると、日本の子供にとっては、国際性豊かな環境でいい刺激を受けるなど、よい成績を上げているとのことでした。ただ、外国の子供は、日本語指導者の不足で学習がおくれ、平均的に見ると多くの課題があることがわかりました。
 そこで、オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、広く都民に外国人の人権問題に対する啓発を進めていくことが大切です。今後の都の具体的な人権啓発の取り組みについて見解を求めます。
 また、国連が推進する人権教育のための世界プログラムの第三段階が来年からスタートします。ここでは固定観念の課題などに取り組み、多様性の尊重を培う平等や、非差別に関する教育と研修を進めていく動きがあります。
 そこで、学校教育においても、外国人に関する人権問題に対し多文化共生を醸成できるよう、人権教育を推進すべきと考えます。見解を求めます。
 次に、都税の納税方法について質問します。
 これまでも都は、金融機関の窓口や口座振替、インターネットバンキングやATM、さらには、全国で初めてコンビニエンスストアでの納税を導入するなど、納税方法を幅広く提供してきました。これは、納税者の利便性向上、期限内納税の促進、都税収入の確保と、効果的な取り組みであるといえます。
 加えて、平成二十三年度には、かねてから公明党が要望していたクレジットカードを利用した納税が、まずは自動車税で開始されました。利用者からは、自動車税の納付時期は四月から五月なので、教育費などの支出が年度初めと重なり支払いが大変だった。しかし、クレジットが使えると、決済はボーナス時期に当たるので大変助かると、また、クレジット払いであればカード会社のポイントがたまるのでお得感があるとの声も届いております。
 今日、多くの都民が利用しているインターネットショッピングを見てみると、クレジットカードが基本的な決済手段として幅広く浸透しています。日本クレジット協会の統計では、国内で発行されているクレジットカードの総数は三億二千万枚以上で、一人約三枚所有しているのがわかります。
 そこで、現在のクレジット納税利用状況と、今後、固定資産税などへ対象を拡大し、他の都税においてもクレジット納税を導入すべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、住宅のエネルギーマネジメントについて伺います。
 地元墨田区では、住民の約七割が集合住宅に住んでおり、中でも比較的規模の小さな既存マンションが多く建っています。管理組合の中には、最近の電気料金の高まりも相まって、マンションに高圧一括受電を導入し、電気料金の削減に取り組もうとされています。
 しかし、戸数が少ないマンションは、高圧一括受電導入によるメリットよりも整備コストが上回るため、導入に二の足を踏んでいました。このため、我が党の主張で都が今年度から開始するスマートマンション導入促進事業により、設備費用の補助がアップし、比較的規模の少ないマンションでも参入業者がふえていくと考えます。
 そこで、事業内容や導入事例、メリットなどを積極的に周知するとともに、利用者にとって使いやすい制度としていくべきです。見解を求めます。
 また、戸建て住宅では、最近、HEMSを活用して省エネ、節電を行うだけでなく、ひとり暮らし高齢者の見守りサービスなど、都民生活の利便性を高めるサービスも提供されるといった動きが見られ、我が党が主張した家庭の創エネ・エネルギーマネジメント促進事業による設備補助が後押ししているものと評価いたします。
 そこで、エネルギーマネジメントの導入が比較的容易な新築住宅だけでなく、窓などの断熱対策などが不十分なため、トータルとして新築よりも設備費用のかかってしまう既存住宅に対して導入が進むよう、取り組みを進めていくことが環境先進都市をつくる上で重要だと考えます。見解を求めます。
 次に、土壌汚染対策について質問します。
 地元墨田区では、地場産業であるメッキや金属、ガラス加工などの町工場が古くから集積し、日本経済の牽引役となっておりましたが、後継者難や外国との価格競争などで、やむなく廃業に追い込まれる事態がふえています。その際、土地の売却等で問題となるのが土壌汚染対策です。
 ガラス加工を営む中小事業者の方は、高齢のため住居兼作業場を売却するため、土壌汚染調査を行いました。その結果、事業者の予想に反する汚染が見つかり、想定した価格での売却ができずに、やむなく価格を引き下げての契約となり、老後の生活に不安を抱えることになりました。
 こうした土壌の調査や対策の実施には、専門的な知識と高額な費用を必要とし、特に中小事業にとっては大きな負担となっています。しかも、今の制度では、法が施行される以前の操業で生じた土壌汚染に対しても対象となることから、法律を策定した国が、もっと十分な救済策を用意すべきだとの不満が募っています。
 法に基づく対策である以上、都だけで対応できるものではありませんが、法の見直し時期である来年、国に対して、現場の声を伝えて改善を求めるべきです。
 また、土壌汚染対策に関する調査方法や対策の合理化などで負担軽減を図るなど、見直しが必要と考えますが、都の見解を求めます。
 次に、今後の東京の通信環境整備について質問します。
 二〇一二年ロンドンオリンピック・パラリンピックは、選手や観客が本格的にSNS、ソーシャルネットワーキングサービスで情報発信を行い、全世界で情報共有が始まった最初の大会といわれています。来るべき二〇二〇年の東京大会も、そこに集う人々がWiFiなどを使って情報が全世界に飛び交う大会になることは確実です。また、世界から集まる外国人観光客は、東京の町のさまざまな情報を、これまで以上にスマートフォン等で収集するようになります。
 このように、携帯電話等を利用した通話や通信の情報量は飛躍的に増大する傾向にあります。現状のままでは、安全で快適な通話や通信のサービスを利用者に提供する環境は十分ではなく、対策が必要です。
 先般、知事は、通信事業者からヒアリングを行うなど、具体的な行動に着手したと聞いておりますが、二〇二〇年を見据えた通信環境について、知事の見解を伺います。
 次に、WiFiの利便性向上策について質問します。
 私は、昨年の第一回定例会で、外国人観光客の不満の上位である無料WiFiの整備を訴えました。都内各地を初め、日本のすばらしい観光資源にアクセスしてもらうためにも、リアルタイムで情報が入手できる環境をまずは整えないといけないと感じたからです。
 これに対し、都は、観光案内窓口や宿泊施設、都バス、都有施設などへWiFi環境の整備を進めていることを評価いたします。
 また、空港や駅、コンビニエンスストア、飲食店などでも、民間主導で無料WiFiの整備が進んでおりますが、接続IDやパスワードをその都度入力する必要があるなど、旅行者の目線に立てば不便なものとなっています。
 先月の報道では、大手携帯電話会社などが協力し、いずれの通信事業者の携帯端末でも、大規模災害発生時には手続不要で無料WiFiに接続できるようガイドラインを策定しました。こうした取り組みは、大規模災害という緊急事態に対処するために、事業者間の利害を超えた協力の一つのあらわれだと思います。
 今、東京に限らず、日本全体でオリンピック・パラリンピックを共通の目標として、世界中から来る旅行者を温かく迎えようという機運が高まっています。
 この機会を捉え、旅行者専用の統一された接続ID、例えば、2020TOKYOでWiFiに接続できるようにするなど、外国人旅行者が利用しやすい環境を整えていくべきと考えますが、都の見解を求めます。
 最後に、町なか水飲み栓について質問します。
 公明党は、一昨年の予算特別委員会において、高度浄水処理されたおいしい水の積極的PRと、蛇口から水を飲む日本の文化を継承していくために、屋外で水道水をおいしく飲める工夫をすべきと提言しました。現在、水道局は、水源から蛇口まで、さまざまな浄水対策に取り組み、市販のミネラルウオーターと飲み比べしても見分けがつかないぐらい高品質なおいしい水となりました。
 今後、五輪開催に向けて、国内外から多くの観光客も訪れる中、屋外でおいしい水を、しかも、誰でも無料で飲める水飲み栓は、東京のすぐれた技術、文化を身近に感じてもらう絶好の機会となります。
 さらに、東京大会の開催期間は真夏ということもあり、水分補給や体温を下げるための熱中症対策にもなります。
 そこで、この水飲み栓を一目で目につくすぐれたデザインとし、にぎわいのある場所に設置して積極的にPRすべきと考えます。都の見解を求め、質問を終わります。(拍手)
   〔知事舛添要一君登壇〕

〇知事(舛添要一君) 加藤雅之議員の一般質問にお答えいたします。
 多文化共生の観点からの都民への啓発についてでありますけれども、最近、一部で見られます外国人を排斥する表現や排他的な言動は、一人一人の人権が尊重され、豊かで安心して生活できる成熟した社会を実現する観点から、甚だ残念であります。
 日本には、相手を思いやり、互いに助け合って生活する伝統がございます。日本人と日本で暮らす外国人が同じコミュニティで生活する構成員であると、そういう意識を持ち、互いにルールを守りながら、阻害し合うことなく生活していくことが肝要であると考えております。
 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック開催に向けまして、多様性に寛容な多文化共生を目指し、積極的に人権啓発に取り組み、東京を思いやりに満ちた世界一の都市にしていきたいと思っております。この多様性に基づく多文化共生、これがなければ、私は、世界に通用する大都市になることは不可能だと考えております。全力を挙げて、この課題に取り組みたいと思いますので、ぜひ皆様方のご協力をお願い申し上げます。
 二〇二〇年を見据えた通信環境についてご質問がございました。
 オリンピック・パラリンピックの開催を機に、訪日外国人の増加が見込まれますが、お話のように、携帯電話等を介した通話や通信の情報量も飛躍的に増大すると予測されております。
 現状のままでは、利用者に対し、安全で快適な通信サービスが提供されず、ふえる一方の情報量に対応できない可能性がございます。また、これは危機管理の面からも大変問題であります。
 こうした状況を踏まえまして、先般、オリンピック・パラリンピックを見据えた通信通話環境の整備に向けまして、携帯電話やWiFiの事業者から直接意見を聴取し、緊急時の通話確保の対策や周波数帯の有効活用に関する提案等をいただいたところであります。
 一方、国におきましては、電波政策に関する懇談会の中で、さまざまな議論が行われておりまして、年内に取りまとめる予定と聞いております。
 都は、今後、情報通信事業者の意見も参考にしながら、国に対し必要な対策を講じるよう提言するなど、通信環境の向上を推進してまいります。
 その他の質問につきましては、教育長及び関係局長に答弁させます。
   〔教育長比留間英人君登壇〕

〇教育長(比留間英人君) 学校における人権教育の推進についてでありますが、子供たちに、異文化を尊重する態度や、異なる習慣、文化を持った人々とともに生きていく態度を育成することは重要でございます。現在、学校では、外国人との交流活動を通してコミュニケーションの大切さを感じる学習、外国の文化、歴史を理解する学習、共生社会の実現のための取り組みを考える学習などを行っております。
 今後、都教育委員会は、東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、都内公立学校全ての教員に配布する指導資料、人権教育プログラムに外国人とのかかわり方についての指導事例を新たに掲載するなどし、子供たちに、多様な文化を認め、尊重する態度を育む人権教育を推進してまいります。
   〔総務局長中西充君登壇〕

〇総務局長(中西充君) 外国人の人権問題に対する啓発の取り組みについてでございます。
 オリンピック・パラリンピックの開催を見据え、東京を世界一の都市とするためには、民族、文化等の多様性を理解し合う人権尊重の意識を醸成していくことが重要でございます。
 都はこれまでも、講演会や都民講座等、人権啓発を実施してまいりましたが、今後は、二〇二〇年東京大会に向けて、外国人の人権に重点を置いた啓発が必要でございます。
 そのため、アスリートによるメッセージを試合会場で放映する等、人権啓発に意欲的なスポーツ団体との連携を拡充するほか、企業と連携した人権研修やテレビCM、都のホームページを活用した情報発信の充実など、さまざまな取り組みを積極的に展開してまいります。
   〔主税局長影山竹夫君登壇〕

〇主税局長(影山竹夫君) クレジットカードでの納税についてでありますが、都では、平成二十三年度から自動車税を対象に実施し、以降、年々利用者が増加して、今年度の実績は五月末現在で利用件数は約十五万七千件、納税額の約六%を占めております。これは、自宅でいつでも納税が可能であるという利便性などが、利用拡大に結びついているものと考えております。
 一方で、他の都税への拡大に当たっては、これまで定額としている手数料設定などについて見直す必要がございます。こうした点に留意しながら、都民のさらなる利便性向上や都税収入確保などの観点から、今後は固定資産税など、クレジットカード納税の対象拡大に向けて取り組んでまいります。
   〔環境局長長谷川明君登壇〕

〇環境局長(長谷川明君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、集合住宅におけるエネルギーマネジメントについてでございます。
 都が今年度新たに開始するスマートマンション導入促進事業につきましては、今月中に事業の詳細を公表し、七月にマンションの管理組合等に向けた説明会の開催を予定しております。
 説明会では、光熱費削減効果や高齢者の見守りなどのさまざまな附帯サービスの事例を紹介することで、エネルギーマネジメント導入の具体的なメリットをわかりやすく示してまいります。
 また、可能な限り国の補助金の申請書類との共通化を図るなど、利用者の負担軽減に努めてまいります。
 こうした取り組みにより、集合住宅のスマート化を積極的に推進してまいります。
 次に、既存の戸建て住宅などのエネルギーマネジメントについてでございますが、新築住宅に加え、既存住宅にもエネルギーマネジメントを導入していくことが重要でございます。
 これまで都は、HEMSの導入とあわせた創エネ機器の導入支援を行ってきており、これにより、都内の家庭用燃料電池等は急速に普及しておりまして、既存住宅における潜在需要も高いと考えられます。
 既存の住宅のエネルギーマネジメント導入においては、設置に高額なコストや複雑な工事が必要であるため、補助制度を効果的に活用するとともに、リフォーム等の機会を捉え、関係団体とも連携して普及に努めてまいります。
 こうした取り組みにより、既存住宅のエネルギー利用の効率化、最適化を今後も強力に推進してまいります。
 最後に、土壌汚染対策についてでございます。
 対策に係る中小事業者の費用負担が大きいことなどから、都は国に対して、低コストな浄化技術の開発や助成制度の拡充、汚染地を有効利用するための土地の適正評価手法の検討などを提案要求しております。
 来年、現行法施行後五年の見直し時期となることから、都は、国の検討会の場などにおいて、中小事業者の土壌汚染対策の現状を説明し、国に負担軽減を働きかけてまいります。
 また、都は、独自にアドバイザー派遣制度のほか、低コストの対策などをわかりやすく紹介したガイドラインの配布や、処理技術フォーラムの開催、迅速かつ低コストな汚染分析技術の開発促進などを実施しております。
 今後も、中小事業者の実情を踏まえ、これらの内容の充実を図り、土壌汚染対策の合理化等に努めてまいります。
   〔産業労働局長塚田祐次君登壇〕

〇産業労働局長(塚田祐次君) 無料WiFiについてのご質問にお答えいたします。
 外国人旅行者が快適に東京の観光を堪能するためには、無料WiFiを簡便に利用できる環境を整備することが重要であります。無料WiFiは、商業施設や飲食店などの民間事業者が個別に設置していることから、利用に当たっては事業者ごとに手続が必要な状況にございます。
 お話の接続IDの統一は、利便性の向上に有効でありますが、それぞれの事業者がWiFiを独自の顧客サービスにつなげているため、その実現に当たっては、事業者の理解と協力を欠かすことができません。
 そのため、都といたしましては、国や業界団体が一体となった取り組みを進めるよう働きかけを行うなど、無料WiFiの利用環境の改善に向けて取り組んでまいります。
   〔水道局長吉田永君登壇〕

〇水道局長(吉田永君) 町なか水飲み栓の現在の検討状況についてでありますが、蛇口の水を直接飲めるという日本が誇る文化を継承するためには、水道水のおいしさを実感してもらうことが必要であります。
 このため、町なか水飲み栓という洗練された外観デザインを持つ水飲み栓を、多くの人が行き交う場所に試験設置いたします。
 設置場所については、国内はもとより、海外からの来訪者も含め、多くの人が行き交う東京国際フォーラムとし、本年夏に設置する予定であります。
 この町なか水飲み栓により、一人でも多くの方に高品質な水道水を体感してもらい、東京水道のおいしさを広く国内外に発信していくとともに、そのPR効果を検証しつつ、さらなる展開を検討してまいります。

〇副議長(藤井一君) 二十三番舟坂ちかお君
   〔二十三番舟坂ちかお君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕

〇二十三番(舟坂ちかお君) 初めに、水道の安定給水についてお伺いをいたします。
 現在の東京の水道は、利根川水系高度浄水一〇〇%や無収水率三%台を達成するなど、世界最高水準の水道事業を展開しております。しかし、昭和三十九年の東京オリンピック開催目前、東京は、東京砂漠といわれるほどの厳しい渇水に見舞われました。一日五時間しか給水されない地域もあり、オリンピック開催は大丈夫かとの新聞報道もありました。
 多摩川上流に小河内ダムができたものの、少雨や高度経済成長に伴う水道需要の急増のため、多摩川だけでの水源では限界でありました。緊急的な突貫工事により、荒川の水を導水し、何とか渇水の危機を回避することができ、無事オリンピックが開催されました。その後、利根川の水資源開発が進められてきましたが、昨年、一昨年と渇水が発生し、取水制限が実施される状況にあります。
 こうした東京の脆弱な水源事業などを踏まえて計画された八ッ場ダムの建設がようやく再開されました。二〇二〇年には、二度目のオリンピックが東京で開催されます。将来にわたり、東京水道の安定給水を確保していくための舛添知事の率直な考えについてお伺いいたします。
 ところで、私の地元葛飾区には金町浄水場があります。今では金町浄水場は高度浄水処理した安全でおいしい水を、葛飾区のほか、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック会場が予定されている地域などにも配る重要な施設となっています。
 そこで、今後、オリンピック・パラリンピック大会、また、二〇一八年に国内外から六千人が参加する予定の国際水協会世界会議を見据えるとともに、より多くの方に、金町浄水場を初めとする高度浄水施設を見てもらうなど、世界最高水準の東京水道のすばらしさを国内外に積極的にアピールしていくべきであると考えますが、見解をお伺いいたします。
 次に、環境エネルギー対策についてお伺いいたします。
 初めに、再生可能エネルギーの普及拡大についてです。
 舛添知事は、都の再生可能エネルギーの消費電力に占める割合を六%から二〇%まで引き上げると公約に掲げ、さまざまな取り組みをスタートさせております。この二〇%という目標の実現には、太陽光発電だけではなく、今後は小水力、風力、地中熱、バイオマスなど、多様な再生可能エネルギーを普及拡大させることが不可欠です。
 そのためには、まず、都内に多く現場を持つ都みずからが、都施設におけるさらなる取り組みを進めていく必要があると考えます。
 また、区市町村においても、地域特性に応じ新たな再生可能エネルギーの開発、先行的な試行や実用化に先駆的に取り組んでおり、こうした区市町村の取り組みを積極的に支援すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
 次に、資源循環施策における今後の展開についてお伺いいたします。
 東京の持続可能な発展のためには、一度使用された資源を廃棄物として処理するのではなく、できる限り資源として大切に循環利用していくことが重要です。
 昨日の我が党の代表質問では、建設廃棄物や下水汚泥の問題を取り上げましたが、そのほかにも資源循環の一層の促進が求められる分野は多くあります。
 例えば、都内の大小の事業所からさまざまな廃棄物が排出されていますが、プラスチックや瓶、缶、小型家電など分別すれば資源としてリサイクル可能なものをまとめて廃棄物として出してしまっている事業所が少なくありません。
 家庭から排出される資源に関しては、区市町村がルールを定め、分別収集等に取り組んでいますが、事業系廃棄物についても、分別、リサイクルを徹底していくことが必要です。オリンピック・パラリンピック大会を一つのきっかけにして、東京の資源循環を大きく前進させるためにも、事業系廃棄物のリサイクルのルールづくりを進めるべきだと考えますが、見解をお伺いいたします。
 また、事業系廃棄物のリサイクルのルールを構築するに当たっては、決して一過性ではなく、都内の事業所に継続的に定着させていかなければ意味がありません。そのため、このルールは、排出事業者が無理なく参加できる方法にするとともに、回収体制についても効率的なものとなるよう十分に検討することが必要であります。
 そこで、都は、事業者団体等さまざまな関係者の声を丁寧に聞きながら、事業者の過度な負担にならないような仕組みとすることが重要と考えますが、見解をお伺いいたします。
 次に、工事代金の支払いの迅速化についてお伺いいたします。
 中小建設業者を取り巻く状況は、建設需要が大幅に伸びる一方、平成二十五年度第四・四半期の資金繰りについては、東京信用保証協会の調査を見ても採算が悪化するなど、依然として厳しい傾向が続いております。
 こうした中、私は先般、ある公共施設の建築工事を請け負った業者の方から、都の代金が支払い期限ぎりぎりに振り込まれたという話をお聞きしました。契約書で、工事代金は請求から四十日以内に支払えばよいとされているのは十分承知しておりますが、日々の資金繰りに苦労している経営者にとっては、一日でも早く受け取ることが切実な願いであります。受注者の資金繰りを円滑にする上で、都の果たすべき役割は極めて大きいと考えます。
 工事代金の支払いの迅速化に向け、発注者として都の取り組みが一層重要になると考えますが、所見をお伺いいたします。
 次に、公共交通の安全対策を促進する観点から、鉄道駅におけるホームドアの整備についてお伺いいたします。
 都内の多くの駅において、ホームからの転落事故が発生し、鉄道利用者の安全性が脅かされております。一たび、転落事故が発生すると人命に重大な影響を及ぼします。
 私の地元であるJR総武線の新小岩駅においても、近年、人身事故が続発しており、駅を利用される地元の皆様から、ホームドアの設置を求める声が高くなっております。ホームからの転落事故を防止するため最も有効な方策は、駅にホームドアを整備することであると考えます。
 都が、ホームドア整備に関する社会的な要請を受け、これまで試行的に行ってきた補助制度を今年度より本格実施したことは大きく評価をいたします。しかし、ホームドア整備に当たっては、助成制度を活用して、さらに、整備主体である鉄道事業者の積極的な取り組みを促進させていくことが不可欠です。
 このため、今後、都は、ホームドア整備の促進に向け、鉄道事業者と連携した取り組みを進めていく必要があると考えますが、所見をお伺いいたします。
 次に、中小企業の防災対策への支援についてお伺いいたします。
 大地震等の被害に速やかにサプライチェーンを復旧し、経済活動の停滞を最小限に食いとめることは、日本経済の中心を担う東京の責務であります。そのためにも、個々の企業が常日ごろから有事への備えをしっかりとしておくことが不可欠であり、災害時の事業継続計画、いわゆるBCPを定めることは重要な課題です。
 都は、中小企業のBCP策定に対する支援に取り組んでおりますが、さらに多くの企業に広めていくことが求められております。また、業種、事業内容や取引関係などに応じて、各企業の取り組むべき課題はさまざまであり、これらの実態をしっかり踏まえ、実情に即した効果的な計画づくりを促進していく必要があります。
 都は、中小企業のBCP策定の拡大に向けて一層の支援が必要と考えますが、見解をお伺いいたします。
 次に、地域スポーツの推進についてお伺いいたします。
 都は、昨年三月策定の東京都スポーツ推進計画において、週一回以上スポーツを実施する成人の割合、いわゆるスポーツ実施率を二〇二〇年までに世界最高レベルの七〇%とする目標を設定いたしました。この目標を達成することで、都民の生活にスポーツが根づき、東京という成熟都市が開催するオリンピック・パラリンピック大会の新たなモデルとして、二〇二〇年東京大会を成功に導くことになります。
 そして、大会終了後も、世界に誇るスポーツ都市としてこの東京において、引き続き、人々がスポーツを楽しみ、健康が実感できる社会が確立されていることが望ましいが、その実現は容易なことではありません。
 こうした状況を改善していくには、スポーツをする場の拡大や体育館への空調設備導入など環境整備はもちろんですが、あらゆる世代がスポーツに親しむことができるよう、都が地域において子供から高齢者まで世代に応じたスポーツ活動の支援を行っていくことが必要であります。
 とりわけ、他の世代に比べて、スポーツ実施率が低いとされる働き盛り、子育て世代に対する取り組みを充実させていくことが重要であると考えますが、都の所見をお伺いいたします。
 次に、都立中高一貫教育校についてお伺いいたします。
 都立の中高一貫教育校は、平成十七年度に初めて白鴎高校附属中学校が開校し、都内全体で十校となっております。ことしも各学校の応募倍率では五倍から九倍と、学校への都民の期待の高さがうかがえます。国際理解教育など特色のある教育活動を実践しており、魅力の一つになっていると感じます。
 一方で、平成二十三年の都立高校白書によると、中高一貫教育校には高校入試がないため中だるみといった課題があるとしていますが、今後、グローバル化や少子高齢化の進展に伴い、将来の日本を担う人材の育成が重要であると考えます。
 そこで、都立中高一貫教育校のこれまでの評価と、中高一貫教育の充実に向けて、今後どのように取り組んでいくのか、東京都教育委員会の見解をお伺いいたします。
 次に、理数教育についてお伺いいたします。
 現在、科学技術をめぐる世界的な競争が激しさを増しております。今後も我が国が科学技術で世界をリードしていくためには、科学技術系人材の育成が必要です。
 都教育委員会では、理数教育の推進を重要施策の一つに位置づけ、さまざまな施策を展開しており、各区市町村教育委員会においても独自の取り組みを実施しております。
 例えば、葛飾区教育委員会では、東京理科大学と連携して小中学生を対象とした科学教室や教員を対象とした理科実技研修を実施しております。このように教育委員会と大学とが連携することは、子供たちや教員に有益であり、今後も、都教育委員会と区市町村教育委員会が連携し、理数教育をさらに推進していくことに期待しています。
 そこで、東京都における理数教育の取り組みと今後の方向性についてお伺いいたします。
 最後に、青少年施策についてお伺いいたします。
 少子高齢化が進展する中で、社会の活力を維持するためにも、喫緊の課題であるひきこもり、ニートなど、社会的自立に困難を有する子供、若者への支援を目的として、都は、子供・若者計画の策定作業を進めております。区市町村に計画の策定を催すためにも、早急な取りまとめが求められますが、都の計画が地域的に及ぼす影響を考えれば、計画策定に当たっては十分な配慮が必要です。
 都は、計画策定をどのように進め、また実施していくのかを伺って、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔知事舛添要一君登壇〕

〇知事(舛添要一君) 舟坂ちかお議員の一般質問にお答えしします。
 安定給水の確保についてでございますけれども、水の豊かな我が国ではありますものの、これまで、ご指摘のように多くの渇水が発生しております。お話の東京オリンピックが開催されました昭和三十九年の渇水は私もよく知っております。また平成六年には、九州、四国及び首都圏を初めとする列島渇水で約七百の都市などで断水などが発生いたしました。一たび大渇水が発生すれば都市機能が麻痺するおそれがあり、都市にとって水源の確保は不可欠でございます。
 世界の主要都市を見てみますと、ニューヨークは過去最大の渇水、ロンドンでは五十年に一回の渇水に対応できるよう水源を確保するものとしております。
 都の主要な水源である利根川水系では、近年、三年に一回程度の割合で取水制限を伴う渇水が発生しております。
 水は貴重な資源であると都民が認識することはもちろんのこと、安定給水を確保するため、八ッ場ダム等の建設とともに、都が保有する多様な水源の有効活用や漏水防止対策に取り組んでまいります。
 こうした取り組みにより、オリンピック・パラリンピック開催期間中も含め、将来にわたり安定給水を確保し、都民が安心して暮らせる世界一の都市東京を実現してまいります。
 そのほかの質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長に答弁させます。
   〔教育長比留間英人君登壇〕

〇教育長(比留間英人君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都立中高一貫教育校についてでありますが、中高一貫教育校は、六年間継続した教育を通し、中学と高校の学習内容の接続を工夫することで、生徒の学習意欲に応えた先取り学習や、海外語学研修などの体験的な学習を行い、生徒一人一人の学力を向上させております。
 こうした取り組みにより、大学進学において難関とされる大学へ一定の合格者を出すなど進路面で成果を上げてきております。また、在学中に、次世代リーダー育成道場などで留学を経験し、海外の大学へ進学を目指す生徒もあらわれております。今後は、大学への進学を初め、より一層多くの生徒の進路希望を実現させていく必要がございます。
 都教育委員会は、六年間一貫した学校生活の中で、生徒の才能を見出し、伸長させる各学校の取り組みを支援し、中高一貫教育校のさらなる充実を図ってまいります。
 次に、理数教育の取り組みと今後の方向性についてでありますが、都の調査では、小学生の約九割、中学生の約七割が理科の授業を楽しいと回答しております。また、一昨年の国際調査では、日本の高校生の科学的応用力が、OECD加盟国で一位でございました。こうした子供たちの理数に対する興味、関心をさらに高め、世界で活躍できる人材として育成していく必要がございます。
 都教育委員会は、小中高等学校百五校を理数フロンティア校に指定し、理数のおもしろさや有用性を伝える教育の充実に努めてまいりました。また、大学などと連携し、中学生に最先端の科学技術を実感させる科学塾や、中学生や高校生の科学コンテストを開催するなど、高い目標にチャレンジする取り組みも展開をしております。
 今後も、大学や研究機関、企業と連携した取り組みを推進し、理数教育のさらなる振興を図ってまいります。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) ホームドア整備の取り組みについてでございますが、鉄道利用者の安全性を高めるため、ホームドア整備を促進するには、鉄道事業者の積極的な取り組みが不可欠でございます。
 このため、都は今年度から、JR東日本及び私鉄のうち、十万人以上の利用者がある駅を優先して、ホームドア整備に関する補助制度を本格実施することといたしました。
 補助の実施に当たって、鉄道事業者や地元区市と調整した結果、今年度は、JR京浜東北線大井町駅など三駅を対象といたしました。
 今後とも、鉄道事業者に対しまして積極的な働きかけを行うとともに、地元区市とも連携を図りながら、ホームドア整備の促進に向け全力で取り組んでまいります。
   〔水道局長吉田永君登壇〕

〇水道局長(吉田永君) 東京水道の国内外でのアピールについてでありますが、利根川水系の浄水場における高度浄水処理の導入などで、より安全でおいしくなった水道水のよさを多くの方に実感していただくためには、さらなる施策の充実が必要であると認識しております。
 そこで、これまでの浄水場見学会を、当該浄水場の基礎知識などを記載した携帯型カードの配布や見学ルートの充実などにより、体験ツアーとして進化させるとともに、水道水質モニター制度やミネラルウオーターとの飲み比べイベントなどの体験体感型の施策を推進してまいります。
 これら水道水質の見える化として体系化し、本年六月に新たに開始した水道水のよさをアピールする東京タップウオータープロジェクトにおいて展開してまいります。こうした取り組みにより、一人でも多くの方に、東京水道の技術を見て実感してもらうとともに、東京オリンピック・パラリンピックや二〇一八年の国際水協会世界会議の東京開催を見据え、安全でおいしい東京水道の質の高さを国内外にアピールしてまいります。
   〔環境局長長谷川明君登壇〕

〇環境局長(長谷川明君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、再生可能エネルギーの普及拡大についてでございます。
 都はこれまで、独自の支援策などにより、太陽光発電の大幅な導入拡大を実現しており、都施設においても、太陽光発電に加え、バイオマス発電、小水力発電や太陽熱利用などで約六万キロワットの設備を導入してまいりました。再生可能エネルギーの利用割合二〇%の実現を目指し、今月三日に、東京都再生可能エネルギー拡大検討会を立ち上げたところであり、今後、都内外で導入を拡大する多角的な取り組みを進めてまいります。
 都施設においても、各局の連携体制を強化し、都みずからが率先して、多様な再生可能エネルギーのさらなる拡大を図るなど、取り組みを加速してまいります。
 また、都は、地域の特性を生かした区市町村の取り組みに対しても支援を行ってきており、今年度からは、小水力発電事業も補助対象メニューに加えております。
 今後も、こうした区市町村の再生可能エネルギー拡大の取り組みを積極的に支援し、連携を強化してまいります。
 次に、事業系廃棄物のリサイクルについてでございます。
 環境に最大限配慮した循環型都市を構築するためには、都民生活や都内の事業活動のさまざまな局面において、資源を大切に利用する取り組みを広めていかなければならないと認識しております。こうした観点から、事業所から排出される小型家電や蛍光管、プラスチック製容器包装などについても、排出者が的確に分別し、再資源化事業者に引き渡すよう促していくことが必要でございます。
 このため、今後、事業系廃棄物の効率的なリサイクルルートの構築を促進するとともに、区市町村等の意見を聞きながら、分別排出の方法など、リサイクルのルールづくりを検討してまいります。
 最後に、事業者の過度な負担を生まないような仕組みについてでございますが、事業系廃棄物のリサイクルのルールを定着させていくためには、現場の実態を踏まえた効率的で参加しやすい仕組みとすることが必要でございます。
 そこで、ルールの検討に当たっては、排出事業者や廃棄物処理、リサイクル関係業界など、多くの関係主体の意見を聞く場を設けるとともに、事業者と連携したモデル事業の実施についても検討し、事業系廃棄物のリサイクルの促進に取り組んでまいります。
   〔財務局長中井敬三君登壇〕

〇財務局長(中井敬三君) 支払いの迅速化に向けた取り組みについてでありますが、中小企業の資金調達の円滑化を図るためには、工事完了後、受注者に代金をより迅速に支払うことが重要であります。
 都はこれまでも、速やかに代金を支払うよう努めてまいりましたが、受発注者間の認識のそごなどにより、必要書類の不備や手続が滞るなどの事例が一部にあったことも事実であります。こうしたことから、昨年末には、全局に対して具体的な事例を挙げながら支払いの迅速化を要請したところでございます。
 今後とも、受発注者間のコミュニケーションをより密にしていくとともに、支払い期限を定めた契約書の規定にかかわらず、できる限り短い期間内に支払えるよう、発注者として一層の運用改善に努めてまいります。
   〔産業労働局長塚田祐次君登壇〕

〇産業労働局長(塚田祐次君) 中小企業の防災対策への支援についてのご質問にお答えいたします。
 震災等の災害に備え、緊急時の事業継続のための方法等を定めるBCPは、災害による事業活動への影響を最小限に抑える上で効果が高く、中小企業の事業内容に応じてその取り組みを広く普及していくことが重要であります。
 都は、中小企業によるBCP策定の取り組みが進むよう、事業者向けセミナーの開催などによる普及啓発や、BCP策定を希望する企業への専門家派遣を実施しております。また、本年度からは、中小企業団体等が業界としてBCP策定を推進できるよう、東京都中小企業団体中央会と連携した支援の取り組みも開始いたしました。
 今後とも、多様な中小企業が集積する東京の実情を踏まえ、業種、業態に応じたきめ細かな支援の充実により、中小企業の防災力の強化を後押ししてまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中嶋正宏君登壇〕

〇オリンピック・パラリンピック準備局長(中嶋正宏君) 地域スポーツの推進についてでございますが、お話の、働き盛り、子育て世代のスポーツ活動の推進は、その世代が高齢者になってもスポーツに親しむ素地ができることなどから、特に重要でございます。
 都は、この世代のスポーツ活動の促進を図るため、有明の森スポーツフェスタなど、スポーツイベントを通じて親子がスポーツに親しむさまざまな機会を提供しております。また、今年度からは、地域スポーツクラブが実施する子育て世代対象のスポーツ教室などに対する経費の助成を開始しております。
 今後、スポーツ団体や指導者との連携を強化し、働き盛り、子育て世代のスポーツ推進に効果的な施策をさらに充実してまいります。こうした取り組みを通じまして、スポーツ実施率七〇%を達成し、二〇二〇年東京大会以降も、スポーツの力で人と都市が活性化する社会の確立を目指してまいります。
〔青少年・治安対策本部長河合潔君登壇〕

〇青少年・治安対策本部長(河合潔君) 東京都子供・若者計画についてでありますが、ひきこもり、ニートなど、社会的自立に困難を有する子供、若者の背景はさまざまでありまして、一人一人をきめ細かく支援するには、区市町村や関係団体など支援活動を担う地域の果たす役割がとりわけ重要であります。
 そこで、計画策定に当たっては、地域の実情や意向を踏まえた実効性ある内容とするため、基本方針の検討や素案の作成などの各段階で区市町村や関係団体等と意見交換を重ね、計画に反映させてまいります。
 さらに、計画の実施に際しましては、趣旨、目標を十分周知した上で、都と区市町村の子供・若者支援協議会等が連携し、各区市町村における子供・若者計画の策定や実施を支援するなど、地域の実情に沿った取り組みを推進してまいります。

〇議長(吉野利明君) 六番小松大祐君
   〔六番小松大祐君登壇〕

〇六番(小松大祐君) 本会議において初めて質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
 初めに、道路ネットワークについて伺います。
 国土交通省によれば、道路渋滞による東京都の経済的損失は年間一・二兆円ともいわれております。世界一の都市東京の実現のためには、何としても改善すべき社会問題の一つだと認識しております。
 活発な都市活動を支えるためには、東京の機能性向上は不可欠であります。現在、整備を進めている三環状道路は、都心の交通渋滞を大きく緩和し、物流の信頼性を高める重要な交通インフラとなることが期待されています。
 また、都は、首都直下地震から都民の生命と財産を守るという使命があります。自然災害は避けることができませんが、被害を極小化し、都市機能の迅速な復興を実現するためには、道路ネットワークの確保が極めて重要であることを、私たちは東日本大震災から学びました。
 同時に、国では、羽田空港の機能強化など、首都東京の国際競争力を高めるための政策研究に着手しています。こうした政策とも、東京の道路ネットワークの整備は緊密に連動しています。
 そこで、都市機能の向上に資する道路ネットワーク整備について、知事の見解を伺います。
 次に、二〇二〇年の完成を目指して整備を進めております外環へのアクセス道路の整備についてお聞きします。
 外環の沿線地域では、インターチェンジの設置により、交通利便性の向上が大いに期待されています。事業効果を最大限まで発揮するためには、インターチェンジに集中する交通を円滑に処理することが重要となります。
 外環の中央ジャンクション周辺においても、三鷹三・四・三号線など、インターチェンジへのアクセス向上に資する都市計画道路が順次事業化されているところです。
 このように、広域的な道路ネットワークの形成は、通過交通を抑制するなど、交通渋滞緩和だけではなく地域の安全性向上にも大きく寄与するものです。
 しかし、この三鷹三・四・三号線と接続する世田谷区側の補助二一九号線については、いまだに事業化されておりません。このまま整備が進まなければ、本来の事業効果が得られないだけではなく、周辺の生活道路へ交通が集中してしまうこと、また、住宅街への通り抜け車両が増大していくことが懸念されます。
 外環沿線は、区市の境界が続いております。事業が進むたびに、自治体間で事業化の不整合が生じる可能性を強く危惧しております。ゆえに、このような区市をまたぐ都市計画道路の整備については、広域自治体である東京都がより積極的に関与し、リーダーシップを発揮して、地元の区市との調整を推進するべきものと考えます。
 そこで、補助二一九号線の事業化に向けた取り組みについてお尋ねいたします。
 このように、円滑な交通の確保、渋滞の解消のためには、三環状道路を初めとする都市計画道路を着実に整備し、都市間あるいは都市内の道路をネットワーク化していくことが重要であります。しかしながら、こうした整備には、財政的な制約とともに多くの時間を要します。
 このため、都は、警視庁と連携し、信号制御の高度化や交差点改良など、既存の道路における総合的、集中的な対策、ハイパースムーズ作戦を平成二十年度より進めてきました。こうした対策により、例えば、環状八号線の世田谷─杉並区間において、ピーク時旅行時間を二二・四%削減するなど具体的な成果につながってきました。
 また、建設局では、交通関係のビッグデータであるプローブ情報を活用した東京都交通情報管理システムの開発も進めており、今後の展開を大いに期待しております。
 このように、都の交通渋滞はさまざまな施策によって改善傾向にあります。しかし、ロンドン、パリといった海外の先進都市と比較しますと、例えば、平均旅行速度などにおいて、いまだに低位であり、さらなる改善整備が必要と考えられます。
 東京の人口動態や道路ネットワーク、公共交通網は、日々変化を続けています。今後の渋滞対策は、さらに精度の高い需要予測に基づいた取り組みが不可欠です。
 そこで、東京の渋滞解消に向けて、先ほど申し上げましたプローブ情報の活用や、需要予測信号のさらなる導入など、既存道路における渋滞原因に即した対策を、各機関との連携により、さらに積極的に進めるべきと考えますが、今後の取り組みについて伺います。
 次に、海の道である離島航路について伺います。
 東京の島しょ地域には、例えば、御蔵島のイルカウオッチング、三宅島では火山噴火の歴史を目の当たりにできるなど、ここでしか味わえない体験の場を提供しており、まだまだ観光振興の大きな可能性を有しています。
 今月二十七日、竹芝から三宅島、御蔵島を経由して八丈島へ行く航路において、二十二年ぶりに新造船「橘丸」が就航すると聞いております。さらに、「橘丸」は、夏の観光シーズンには大島にも寄港するため、大島を経由した新たな伊豆諸島観光の選択肢が広がることが期待されています。
 この機会を捉え、新船効果をより一層高めるためには、島の玄関口である港自体が旅行者にとって魅力的な存在であること、それが観光客を島に呼び込む一助となるのではないかと考えます。
 そのためにも、港の中核となる船客待合所のハード、ソフト両面での活用が重要と考えますが、見解を伺います。
 次に、都市農地の保全について伺います。
 都市農地は、都民に新鮮で安全・安心な農作物を提供するだけではなく、日々の生活に潤いと安らぎを与えてくれる都民の貴重な財産であります。また、災害時には避難場所となるなど、都民生活において極めて重要な役割を果たしております。しかし、都市化の進展や相続により、この十年間で約千ヘクタールもの農地が失われており、農地の減少に歯どめがかかっておりません。
 こうした中、国においては、都市における農業、農地の持つ重要性を改めて見直し、それを保全していくための制度改革の議論が進められていますが、いまだ制度改正には至っておりません。
 都市農地を保全していくためには、国の制度改革を待つだけではなく、都においても、さまざまな視点から農地保全策を積極的に講じること、国に対しても働きかけていくべきと考えますが、都はどのように取り組みを進めていくのか伺います。
 次に、非正規雇用労働者に対する就業支援について伺います。
 景気回復とともに、雇用情勢も改善の兆しが見られており、民間調査機関の発表によれば、来春卒業予定の大学生等の求人倍率は三年連続で上昇し、一・六一倍となるなど、新規学卒者を取り巻く就職環境は大幅に改善しています。
 しかし、一九九〇年代半ばに就職期を迎えた世代、いわゆる就職氷河期に大学を卒業した方は、現在では三十歳から四十歳に達する年齢となっております。この世代には、正社員として就職できないまま、やむを得ず非正規雇用を続けている方が多く存在しています。こうした方々が、このまま安定した収入を得ることなく、さらに高齢化してまいりますと、将来的には、社会保障費が増加し、財政負担の増大が不可避となります。私は、同世代の一人として、このことを強く危惧しております。
 履歴書の空白期間が長引くほどに、正規雇用や就業への困難さは増してまいります。そうなる前に、正規雇用、安定就業への転換を促すさまざまな手段を積極的に講じていくことの方が、将来の財政負担抑制の観点から有効だと考えます。
 こうした背景を踏まえ、正社員を望みながら非正規で働いている就職氷河期世代の求職者に対して、きめ細かな支援を行っていくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、教育について質問をいたします。
 これまで都議会自民党は、子供の心を耕していく心の教育が極めて重要であるとの思いから、道徳教育の必要性、重要性を強く訴えてまいりました。都においても、国に先駆けて、道徳授業の地区公開講座や、道徳教育教材集の作成、配布などの施策に取り組んでまいりました。
 こうした中、国では、平成二十七年度からの道徳の教科化実施に向けて検討を進めておりますが、都の所見を伺います。
 いうまでもありませんが、教科化は万能薬ではありません。現場からは、効果的な指導方法や評価基準がわかりにくいとの声を耳にしております。現場の教師の力量や都合によって授業の効果が損なわれては本末転倒であります。
 そこで、道徳教育にかかわる教員の指導力向上に向けて、都はどのように取り組まれるのか伺います。
 子供の体力向上は、学力の向上とともに教育の最重要テーマです。しかし、子供の体力は、昭和五十年代と比べ低下傾向が長期間続いています。また、他県と比較しても、相対的に学校施設が狭小であり、また地域の広場が少ないなど、都内の子供たちを取り巻く運動環境は条件が厳しいものと認識しております。
 こうした中、都教育委員会は、平成二十二年に、総合的な子供の基礎体力向上方策を策定し、さまざまな工夫を凝らした体力向上の取り組みを展開してきました。その結果、小学生は、平成二十年度には全国と比べて大きく下回る水準であった体力が、今や全国平均を上回るまで向上したと聞いています。一方、中学生では、依然として運動量、体力ともに低い水準にあります。
 しかし、都の掲げる昭和五十年代の子供の体力水準にまで向上させていくという目標には、学校だけの取り組みに頼っていては達成が厳しいものと考えています。家庭はもとより、地域にある少年野球などのスポーツ団体、地域の人材を活用するなど、子供を取り巻くさまざまな人のネットワークを広げることによって、身近な生活の中から子供の基礎体力を向上させる取り組みも不可欠であると考えます。
 そこで、子供の体力向上に向けた地域との連携について所見を伺います。
 最後に、町会、自治会の活動支援について伺います。
 町会、自治会はこれまでも、地域から大きな力を生み出してまいりました。今、東京は、少子高齢社会に直面し、震災への対応など課題が山積しております。これらの課題に対応するには、共助の担い手である町会、自治会の力が不可欠です。
 これまでも、防災訓練や廃品回収に、手弁当で朝から晩まで身を粉にして取り組むなど、役員の皆様の強いボランティア精神による防災、防犯、町内美化などの活動が地域社会を支えてきました。
 東京が直面する困難な課題の解決に向け、町会、自治会の役割の重要性を認識し、これまで以上に結びつきを強めるべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 我が党の提案により導入された地域の底力再生事業助成は、防災、防犯などの面で各地で多くの成果に結びついております。
 一方、町会、自治会は、高齢化の進行や共同住宅の急増などを背景に、加入率の低下や担い手不足といった課題に直面しており、改めて活動基盤の強化が課題となっています。
 都は、これまでの実績を踏まえ、長期的な視点に立ち、地域力を高めていくための支援策を検討すべきですが、所見を伺います。
 以上で私からの質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔知事舛添要一君登壇〕

〇知事(舛添要一君) 小松大祐議員の一般質問にお答えいたします。
 都市機能の向上に資する道路ネットワークの整備についてでございますが、東京には一日百万台以上の車が隣接県から入ってまいります。しかも、首都高速都心環状線を走る車の約六割が都心に用事のない通過交通であり、機能的な都市活動の支障となっております。
 現在、整備が進んでおります三環状道路は、こうした通過交通を周辺部に振り向け、交通渋滞という東京の弱点を解消し、羽田、成田の空港や京浜港へのアクセス性を高めて、人や物の流れを活性化させます。また、環状第二号線や多摩の南北道路などの整備は、多くの人が東京を訪れる二〇二〇年オリンピック・パラリンピック開催時の移動の利便性を高めます。さらに、こうした都市の骨格となる幹線道路は、都内の交通を円滑にし、防災性も向上させるなど、その先の東京の成長の基盤ともなります。
 道路ネットワークを適切に形成することは、交通、物流、防災、環境など複合的な効果をもたらし、首都東京の発展、ひいては日本の成長にとっても不可欠なものであります。
 今後も、東京の機能性の向上に資する道路の整備を着実に進めてまいります。
 町会、自治会の活動への基本認識についてご質問がございました。
 東京が直面しております少子高齢化の進行や防災などの課題に対応していくには、都が地域との連携を強める必要があります。
 東日本大震災におきましては、地域のきずなや人と人との支え合いの重要性が再認識されました。東京でも、町会、自治会の皆さんが自分たちの地域は自分たちで守ると、そういう自治の原点ともいえる信念のもと、日夜、地域の課題解決のための活動に取り組んでおられます。
 私自身、認知症を患った母親の介護を経験しましたが、その中におきましても、地域に暮らす方々に支えられた経験がありました。人と人との支え合いの重要性を肌身をもって実感してきたところでございます。
 誰もが住みなれた地域で安心して暮らし続けることができる町、それが私の目指す世界一の都市東京の姿であります。その実現に向けまして、独居高齢者の見守りや、防災力の向上に率先して取り組む町会、自治会は、都政に不可欠かつ重要なパートナーであります。
 今後とも、連携協力関係を揺るぎないものとするために、全力で支援に取り組んでまいります。
 そのほかの質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長から答弁させます。
   〔教育長比留間英人君登壇〕

〇教育長(比留間英人君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、道徳の教科化についてでありますが、小中学校における道徳の時間は、教科外の教育活動として位置づけられていることから、教科書はなく、児童生徒に対する評価も行っておりません。このため、具体的な教材や指導方法は、各学校の裁量に委ねられており、授業内容は多様な状況にございます。
 現在、国は道徳教育の充実に向け、道徳を教科化して教科書を使用することとする一方で、道徳の特性を踏まえて、一般の教科のような成績評価をしないなどの方向で、具体的な検討を行っております。
 今後、道徳が教科として位置づけられた場合、教科書が定められるなど、具体的な指導内容が明確になることから、道徳教育の充実が図られるものと期待をされます。
 次に、道徳教育にかかわる教員の指導力向上についてでありますが、都教育委員会は、これまで都独自に道徳の教材集や指導資料を作成して各学校に配布するとともに、全ての小中学校での道徳授業地区公開講座の実施を推進するなど、教員の指導力向上に取り組んでまいりました。
 本年度は、区市町村教育委員会や教員研究団体と連携し、確かな指導力を身につけるための具体的な演習を中心とした道徳教育推進教師養成講座を新たに実施いたします。この講座の実施を通し、小中学校における道徳授業の核となる実践力のある教員を養成してまいります。
 都教育委員会は、今後、国の教科化への動向を注視しつつ、これらの施策を推進し、各学校が組織的に指導力向上を図る体制を確立してまいります。
 次に、体力向上に向けた地域との連携についてでありますが、子供の体力向上を図るためには、家庭はもとより、地域、競技団体などの関係機関との協力が重要でございます。
 このため、都教育委員会は、総合的な子供の基礎体力向上方策の主要な柱に地域との連携を位置づけ、地域人材の中学校部活動への活用や大学と連携したトレーニングの実践的な研究などを進めてまいりました。
 区市町村においても、体育授業への大学生の活用や競技団体と連携した小中学生の駅伝大会の実施など、さまざまな取り組みが展開されております。都教育委員会はこうしたすぐれた取り組みの普及や、子供の体力の現状を学校から地域に発信することに努めるとともに、今後の対策に地域との連携を十分生かすよう検討を進め、子供の体力向上の取り組みを推進してまいります。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) 都市計画道路補助第二一九号線についてでございますが、この路線は、杉並区と世田谷区とを結び中央道と並行する延長約一・七キロメートルの都市計画道路でございます。また、三鷹市の三鷹三・四・三号線と接続し、外環の東八道路インターチェンジ周辺における交通の円滑化と生活道路への通過交通の流入抑制に資する道路でございます。
 このため、国と都が平成二十一年に策定した外環沿線の地域課題に対する対応方針では、補助二一九号線のうち、三鷹市境から世田谷区の烏山通りまでの約五百五十メートルの区間について、事業化の検討を進めることとしております。引き続き、地元の区市とも調整するなど、事業化について検討を進めてまいります。
〔青少年・治安対策本部長河合潔君登壇〕

〇青少年・治安対策本部長(河合潔君) 既存の道路における渋滞対策についてでありますが、渋滞解消のためには、道路整備とあわせ、既存の道路において渋滞箇所ごとの原因に応じた対策を関係各機関が連携し、効果的に実施することが極めて重要であります。
 このため、都は、警視庁等と連携し、ITSも活用した渋滞対策事業、ハイパースムーズ作戦を進めており、平成二十年度から四年間では、対象区間全体のピーク時旅行時間を一二・三%削減しております。
 引き続き、警視庁等関係機関と連携し、需要予測信号の導入などの対策を進めるとともに、ご指摘のプローブ情報も活用しながら、これまでの取り組みを検証し、最新の渋滞箇所の要因を把握するなどして、交通状況の変化を踏まえた効果的な渋滞対策に着実に取り組んでまいります。
   〔港湾局長多羅尾光睦君登壇〕

〇港湾局長(多羅尾光睦君) 船客待合所の活用についてでございますが、都では観光客を迎える港そのものが観光資源であると認識しており、老朽化した船客待合所等の更新を計画的に進めております。
 現在、八丈島の神湊港では、島内最大の底土海水浴場に隣接するように移転し新築した船客待合所が竣工間近であり、イベントスペース等も備え、新たな観光拠点として期待されております。
 また、新船「橘丸」の寄港により、航路のハブ機能が備わる大島の岡田港においても、船客待合所の建てかえを予定しており、道の駅をイメージしたにぎわい施設や雄大な富士山を望める展望レストランの設置など、乗り継ぎをする方にも楽しんでいただける工夫をしてまいります。こうした整備により、空港ターミナルに相当する船客待合所を利用者にとって一層魅力あるものとし、島の振興につなげてまいります。
   〔産業労働局長塚田祐次君登壇〕

〇産業労働局長(塚田祐次君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都市農地を保全するための取り組みについてでありますが、都市農地を保全するには国の制度改革はもとより、都としても独自の保全策を講じていく必要がございます。
 まず、国に対しては、農地を都市に有用な存在として位置づけるとともに、生産緑地制度や相続税制度などの改善を行うよう、引き続き強く求めてまいります。
 また、都独自の保全策としては、防災や環境保全など農地の多面的機能を発揮させることで農地保全を図るプロジェクトを、今後十年にわたって展開いたします。さらに、農業の継続が農地保全の前提となることから、パイプハウスなどの生産施設の整備や販売促進の取り組みに対する専門家の派遣など、経営力の向上を支援してまいります。
 今後とも、こうしたさまざまな視点から施策を展開し、都市農地の保全に努めてまいります。
 次に、非正規労働者に対する就業支援についてでありますが、正規雇用を望みながらも、かなわないまま年齢を重ねることは、本人にとって不利益なばかりでなく、社会にとっても大きな損失であります。雇用環境が改善しつつあるこの機を捉え、正規雇用に向け支援することが重要であります。
 このため、都は、しごとセンターにおいて、個々の適性に応じたキャリアカウンセリングや、少人数でのグループワーク、企業に対する採用助成金の支給等により、非正規の経験が長い方に対する就業支援を行っております。今年度新たにセミナーと実習を組み合わせて正規雇用に結びつける事業を開始し、今月から企業での実習が始まりました。
 今後とも、就職氷河期世代など長期にわたり非正規雇用を余儀なくされている方の実情を踏まえ、安定した就業に向けて積極的に取り組んでまいります。
   〔生活文化局長小林清君登壇〕

〇生活文化局長(小林清君) 長期的視点に立った町会、自治会に対する支援策についてでありますが、都は、町会、自治会の地域の力を高める取り組みを支援するため、平成十九年度から地域の底力再生事業を創設し、助成対象の拡大や活動の実態に合わせた制度改善を進めてまいりました。これまでに一千七百近くの団体が、防災訓練や防犯パトロール、地域交流イベントや町会、自治会への加入促進などの取り組みにこの制度を活用してきております。
 一方で、町会、自治会は、その重要性が増しているにもかかわらず、担い手不足や役員の高齢化、加入率の低下により、組織や活動の維持が大変厳しい状況に置かれております。町会、自治会が地域の課題解決などにこれまで以上に力を発揮するには、組織基盤の強化はもとより、活動の幅を広げるため、PTA、老人クラブ、消防団などの地域の団体との協働事業の促進や、新たな事業の着手に向けた企画や実行のノウハウを高める支援のあり方についても着目する必要があると考えております。
 このため、都といたしましては、これまでの支援策の成果も踏まえ、行政と地域との協力関係の強化に向け、町会、自治会の方々の声を十分聞きながら、今後、長期ビジョンを策定する中で、支援の強化について具体的な検討を進めてまいります。

〇議長(吉野利明君) この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後六時休憩

   午後六時二十分開議

〇副議長(藤井一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 七十九番大西さとる君
   〔七十九番大西さとる君登壇〕

〇七十九番(大西さとる君) 知事、地域的な教育格差が存在すると認識されているでしょうか。
 私の地元である足立区を初め、東京東部地域、この地域には、一旦つまずいたものの、もう一度頑張ろうとする子供たちを応援するエンカレッジスクールやチャレンジスクールというものは整っています。一方、難関大学を目指そう、学問で身を立てようという子供たちを応援する、そんな取り組みはありませんでした。
 東京都には、このような子供たちを応援する、進学校を指定する制度があります。優秀な教師を集め、特別なカリキュラムを組み、難関大学突破を目指す進学校です。しかし、この種の学校は、二十三区では真ん中から西側に全てが集中し、東側には一校も存在していませんでした。当然、東京東部にも難関大学を目指そうとする子供たちはたくさんいます。その子供たちは、長い時間かけて西側にある進学校に通っていたわけです。このことを、私は何度もこの場所でパネルを使って訴えてまいりました。
 その結果、東京都教育庁は、平成二十二年、このような地域的な偏在の解消を目的として、足立区と江戸川区に進学指導推進校を指定していただきました。足立区では、江北高校が指定されました。あれから一度指定校の更新が決定し、徐々にではありますが、進学実績もよくなってきています。しかし、今もまだ日比谷高校や戸山高校に通っている子供たちもたくさん見受けられます。
 その理由の一つに、入学志望の生徒は、過去の進学実績により志望校を選択いたします。進学指導校としての実績を上げていくには、相当の時間がかかってまいります。五年ごとの見直しが義務化されていますが、長い目で見守る必要があります。江北高校へのさらなる強力なバックアップと長期にわたる計画が必要だと考えますが、所見を伺います。
 知事は、東京の最大の弱点は交通体系であるとの認識を示されています。私も現在、都議会民主党交通政策調査会の会長として活動し、海外の交通施策の先進事例をたくさん研究してまいりました。大半の事例は、過度のモータリゼーションの進行による都市中心部の慢性的な渋滞と、その解消です。幾ら道路をつくろうが、幾ら駐車場を整備しようが、それを上回る自家用車の普及により、渋滞は深刻さを増していきます。
 これに対する施策は、自家用車の利用の抑制と公共交通の整備です。例えば一般車線を減らし、バスなどの専用道路にしてしまう。市内の駐車場を逆になくしてしまう。隣町へは大きく迂回しなければならない通行区分帯をつくり、自家用車の都心内の移動の利便性を悪くする。渋滞課金制度の創設や歩行者天国の拡大などなど、一方でLRTやバスなどの公共交通を整備し、定時性を厳守し、利便性を向上させる。郊外にパーク・アンド・ライドを充実させる。自転車使用を促進するなど、自家用車の使用を諦め、公共交通に利用をシフトさせていく施策が目立ちました。
 東京も状況は同じであり、都心部における公共交通の利便性のさらなる増進が必要と考えますが、知事の所見を伺います。
 交通政策で成功している海外の都市の多くでは、交通政策は一つの部署が責任を持って担当していました。ところが、東京都に交通政策を尋ねると、あるときは都市整備局、あるときは建設局、あるときは警視庁や交通局、港湾局から、青少年・治安対策本部まで、所管する局が多岐にわたっているという大きな課題があります。先月には、東京の総合的な交通政策のあり方検討会が開催されています。
 私は、この検討を真剣に行うならば、これらの各部門をまとめる司令塔が必要と思います。総合的な交通政策の立案ができる部署の必要性について、都の見解を求めます。
 昨年十二月、交通政策基本法が施行しました。これまでの個別対応から、計画的に推進するための土台となるものです。
 その中で、地方自治体に対して、基本理念にのっとり、交通に関する施策を策定し、実施する責務を有すると明記されています。この基本法に準じて、首都としての特異性に対応した東京都交通政策基本条例が必要になってくると考えますが、所見を伺います。
 足立区は、南北の交通網が発達しています。上野や秋葉原、東京といった駅に行くのは便利です。一方で、副都心と呼ばれるこの新宿や渋谷に行くのには、大きく迂回しなければなりません。私は都庁に来るのに、電車では一時間以上かかります。しかし、車を使えば三十分もかからないで来ることもあります。これでは公共交通を使わずに自家用車を使おうという気になってしまいます。
 足立区や板橋区では東西の路線が、東京東部地域や西部地域では南北の路線が必要ではないでしょうか。環状路線は、大江戸線、山手線、その外側は武蔵野線までありません。その間の新たな環状路線も必要です。
 今、国では久しぶりに交通政策審議会が開かれており、次期の整備路線について審議され始めています。東京都区内にも存在する交通空白地をなくすために、次の世代のためにもさらなる路線整備を国に求めていくべきだと考えますが、所見を伺います。
 東京五輪決定の一つの要因に、八キロ圏内という、このコンパクト開催があります。これは逆にいうと、開催時には八キロ圏内に観客が集中することになります。現状の輸送能力、期間中の見込み輸送量、その差を埋める施策について伺います。
 輸送量を見積もるとき、大切なことがあります。それは、日本人と外国人の感覚の違いです。
 アトランタ・オリンピックのとき、私は民間の仕事でアトランタの会場にずっとおりました。ある日のこと、競技が終了して、観客がどっと鉄道の駅に押し寄せました。私が電車に乗ったときは、人と人が少し触れ合う程度、日本人の私なら何とも思わない程度でしたが、車内の奥から、乗車しようとしてきている人たちに、チルドレン・ヒア・ノーモア、子供たちがいるんだ、もう入るなという大声が発せられました。それを聞いた、入ろうとした外国人は、オーといって簡単に諦めてしまいました。
 皆さんも経験があるでしょう、こんな経験。ホテルなどのエレベーター、いっぱいなのにそっと乗ろうとする人。ブーッと鳴って、気まずい顔をしておりていきます。こういう光景は、ほとんどが日本人を中心としたアジア系であり、欧米系の人は、お先にどうぞと、まず乗ってきません。つまり、混雑率に対する感覚が全く違うわけですから、日本人の感覚で乗車率何%と考えて計画を立てれば大変なことになってしまいます。ぜひご留意いただきたいと思います。
 その上で、会場が集まるこの臨海部とホテルが集中する都心を結ぶ公共交通は、相当な整備が必要だと考えます。この課題解決策を求め、世界の交通学会でも有名な、BRTによる大改革により成功をおさめたコロンビアのボゴタを先日見てまいりました。ボゴタの例はとても参考になります。というのは、二〇二〇年立候補ファイルには、大会関係者と選手の専用車線であるオリンピックレーンを整備すると明記されています。それは片側二車線しかないこの東京の道路の一車線を、大会関係者の専用車線とすることを意味します。ならば、ボゴタやクリチバの例を参考とし、オリンピックレーンにBRTを走らせることを検討したらどうでしょうか。ターミナル駅を引き込み型にする、またはノンストップにするなど、工夫すれば、関係者の車を最優先としつつも、観客の利便性を考慮し、共存させることも可能であります。
 臨海部において、「ゆりかもめ」とりんかい線だけでは観客輸送に不安が残ります。オリンピックレーンを活用し、臨海部と都心を結ぶ観客用のバスなどを走らせる必要があると考えますが、見解を伺います。
 最後の質問になりますが、現在多くの予防接種が予防接種法に基づく定期の予防接種として実施されています。本年十月からは新たに水痘などが追加されることになっています。こうした定期の予防接種のほとんどは幼少期の接種となるため保護者の同伴が必要となりますが、経済状況や家庭状況、就業環境など保護者側のさまざまな事情により、子供と一緒に予防接種を受けに行くことができず、結果として接種の機会を逃してしまう子供たちもいます。
 私の地元では、残念ながら、親の事情で予防接種を受けられない子供が結構いるという町医者もたくさんいます。今後こうした子供たちが一人でも多くきちんと予防接種を受けられるように予防接種の重要性を普及啓発していくことを進めるべきと考えますが、所見を伺い、私の質問を終了させていただきます。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔知事舛添要一君登壇〕

〇知事(舛添要一君) 大西さとる議員の一般質問にお答えいたします。
 都心部における公共交通についてでございますけれども、東京の鉄道は高密度で安全なネットワークを形成しておりますが、バスなどほかの交通機関と有機的に関連していないと思っております。
 また、駅などのバリアフリー化や自転車のような環境に優しい交通手段の活用も十分ではありません。
 このため、先月には外部の専門家を含めた検討会を設置しまして、鉄道やバスを初めとする交通機関相互の連携や誰もが利用しやすい交通施設の整備、自転車などさまざまな交通手段の活用等について検討を開始したところであります。
 今後は、公共交通の利便性向上に資する総合的な交通政策を取りまとめ、世界一便利で快適な都市東京を実現してまいります。
 その他の質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長に答弁させます。
   〔教育長比留間英人君登壇〕

〇教育長(比留間英人君) 江北高校への今後の支援についてでありますが、都教育委員会は、進学校の全都的な配置バランスや地域からのニーズなどを踏まえ、平成二十二年度に江北高校を進学指導推進校に指定いたしました。
 指定を受け、これまで学校は、公募制による教員人事や退職校長による訪問指導などにより、教員の授業力の向上や組織的な進学指導の体制づくりに取り組んできております。
 都教育委員会は、こうした取り組みをさらに推進するため、今年度、予備校の進学指導コンサルティングにより教科指導体制の改善を図るとともに、昨年度設置した特進クラスの充実等について支援を拡充いたしました。
 今後とも、地域における江北高校への大きな期待を踏まえ、地元地域の中学生が目標とする進学校の実現に向けて、さまざまな支援を続けてまいります。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず交通政策基本条例の必要性についてでございますが、昨年十二月に施行された交通政策基本法は、交通に関する施策について基本理念及び施策の基本となる事項を定め、国、地方公共団体、交通関連事業者、国民などの責務などを明らかにするものでございます。
 これにより交通に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、国民生活の安定向上などを図ることを目的としております。
 国は、同法に基づき、年内を目途に交通政策基本計画を策定する予定と聞いており、都としましては、こうした国の動向を踏まえ、適切に対応してまいります。
 次に、鉄道路線の整備についてでございますが、都は現在、国や鉄道事業者などと連携し、運輸政策審議会答申第十八号に位置づけられた路線の実現に向け取り組んでおります。
 国は、答申の目標年次が近づいていることから、本年五月に交通政策審議会の中の鉄道部会を開催し、東京圏における今後の都市鉄道のあり方などについて議論を開始しており、平成二十七年度中に審議会答申を取りまとめるとしております。
 都としましても、今年度、学識経験者などで構成する委員会を設置し、都における今後の鉄道ネットワークのあり方などについて国の動向を踏まえながら調査検討を進めてまいります。
   〔総務局長中西充君登壇〕

〇総務局長(中西充君) 総合的な交通政策の立案ができる部署の必要性についてでございます。
 都では、その時々の行政課題に応じて適宜適切な組織の見直しを行い、常に効果的、効率的な執行体制の確保に努めており、このことは交通政策についても同様でございます。
 お話のございました関係各局による東京の総合的な交通政策のあり方検討会については、都市整備局がその全体を取りまとめ、適切に対応しているところでございます。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中嶋正宏君登壇〕

〇オリンピック・パラリンピック準備局長(中嶋正宏君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、オリンピック・パラリンピックにおける交通対策についてでございますが、立候補ファイルにおきましては、観客は鉄道やバスなどの公共交通機関で輸送する計画となっております。
 輸送関係者の間の意見調整と輸送方針の策定を目的として、昨年十二月、関係行政機関や公共交通事業者などで構成されます輸送調整会議を設置しております。
 都は、今後この会議等を活用し、各交通機関の輸送力を検証するなど関係者と調整を行い、組織委員会と連携して、安全で円滑な輸送計画を策定してまいります。
 次に、オリンピックレーンを活用した観客用のバスの運行についてでございますが、複数の会場が集中する臨海部等の地域におきましては、観客等を円滑に輸送するため、輸送計画について十分な検討を行う必要がございます。
 立候補ファイルにおきましては、近傍に駅がない海の森地区などに主要鉄道駅と競技会場を結ぶ観客用のシャトルバスを配備する計画としております。
 お尋ねの大会時に設置する大会関係者専用レーンを活用した観客用バスの運行につきましても、今後、輸送調整会議等におきまして、その可能性を含めて検討してまいります。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕

〇福祉保健局長(川澄俊文君) 予防接種についてですが、子供の定期予防接種の実施に際しましては、その効果及び副反応について医師から予診の際に説明を行い、同意を得た上で接種を行うこととされております。
 このため、原則保護者の同伴が必要となりますが、国は保護者が特段の理由で同伴できない場合、子供の健康状態を熟知する親族等が同伴することは差し支えないとしております。
 一人でも多くの子供に予防接種を受けてもらうためには、保護者等に予防接種の意義や目的等を十分理解してもらうことが重要であることから、実施主体である区市町村は個別通知等による接種勧奨を行っており、都におきましてもホームページ等による周知に努めております。
 今後とも、定期予防接種の円滑な実施に向けて区市町村等とも協力しながら、一層の普及啓発に努めてまいります。

〇副議長(藤井一君) 百十五番古賀俊昭君
   〔百十五番古賀俊昭君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕

〇百十五番(古賀俊昭君) 去る四月二十七日日曜日、日比谷公会堂において拉致被害者家族会や救う会などが主催する、もう我慢できない、今年こそ結果を、国民大集会が開催されました。私も都議会拉致議連の同僚とともに参加し、都側からも前田副知事以下担当職員の出席がありました。
 菅内閣官房長官や古屋拉致担当大臣の挨拶には、拉致問題を国政の最重要課題と位置づけ、安倍内閣のもとで解決を図ろうとする意気込みと決意が感じられました。
 そのほか、荒木特定失踪者問題調査会代表が拉致被害者を長い間取り戻せない責任について、先般四月の韓国の旅客船沈没事故は、沈み行く船からの救助、救出を怠った点では、拉致問題を放置してきた我が国も同じで、決して人ごとではなく、我々自身が沈んで行く船である旨の指摘には首肯できるものがありました。
 北朝鮮による日本国内での違法活動や拉致、誘拐が北朝鮮の犯行であることは、昭和四十九年の韓国大統領を、日本の警察から奪った拳銃で狙撃し、大統領夫人を殺害した在日韓国人、文世光事件や、昭和五十二年、三鷹市役所警備員の久米裕さんを石川県能登半島の海岸から北朝鮮へ拉致した工作員を石川県警が逮捕し、暗号表などの証拠を押収した宇出津事件、また亡命工作員、あるいは大韓航空機爆破事件の日本人に成り済ました犯人、「よど号」乗っ取り犯関係者の証言、そして昭和六十三年、参議院での国家公安委員長の答弁等により濃厚明白であったにもかかわらず、今日に至るまで犯人の逮捕、処罰から犯行組織の解明も被害者の救出にも至っておらず、歴代日本政府が全力を尽くしたとはいいがたく、戦後日本外交の大きな闇が残されたままであります。
 横田めぐみさんが拉致されたのは今から三十七年前の昭和五十二年十一月、宇出津事件の一カ月半後のことであり、当時十三歳の少女は、ことし五十歳を迎えます。
 我が国は独立主権国家として、なぜ拉致事件を防止できなかったのか、また、なぜ救出できないのか、今改めて問い直さなければなりません。
 北朝鮮に拉致された同胞を奪還するために手本となる国がレバノン共和国であります。レバノンは、中東の地中海に面した人口わずか四百四十万人の国です。昭和五十三年、北朝鮮工作員が日本の大手企業で月給三千ドルの仕事があるという、うそ、甘言を弄し、レバノン女性四人が拉致されました。目的は、脱走米兵と結婚させて欧米系の風貌容姿の子を工作員に仕立てるためといわれています。
 四人のうち二人は自力で脱出しました。レバノン政府は、残り二人については強硬な外交手段を駆使して、誘拐後一年三カ月で奪還しています。しかし、そのうちの一人は既に脱走米兵の子供を宿していたために北朝鮮へ戻り、今日まで残念ながら未解決となっています。この女性のお母さんは、娘の救出を願って日本の国民大集会に来日参加されたこともあります。
 レバノンにできることがなぜ日本にできないのでしょうか。我が国もレバノン政府の対応を教訓として、強い姿勢でこの問題に取り組んでいくことを求めるものです。
 ことしに入り、北朝鮮が従来解決済みといい張ってきた日本人拉致を日本との交渉の議題とすることに応じた背景には、昨年末の張国防副委員長の処刑による北京との関係悪化や送金、貿易、往来の規制等の日本の経済制裁による外貨不足が打撃となっていることがあるといえます。
 本年三月に入っての瀋陽での非公式協議、拉致被害者横田めぐみさんのご両親とめぐみさんの娘がウランバートルで面会、北京で一年四カ月ぶりに局長級協議、そして五月二十六日から二十八日までのストックホルムでの局長級協議と続き、二十九日に安倍首相が、北朝鮮は全ての日本人拉致被害者と特定失踪者らの再調査を実施等を、日朝間で合意したと発表したことは、明らかに北朝鮮の焦りと方向転換のあらわれです。
 では、この機を捉えて、日本政府が制裁緩和を検討するに当たっては、過去の同じ手口に乗せられて、再びほぞをかむことのないように注意深く検証するのは当然ですが、都も今後いかに対応するかが問われることになります。
 今定例会に提案される都庁機構の再編では、拉致問題に関し、北朝鮮による拉致被害者を救出する知事の会や被害者家族会などが主催する国民大集会等、知事本局が所管してきた業務を全て新たに設置する政策企画局では担当せず、拉致問題の啓発活動を担ってきた総務局へ移管するとのことです。
 今回の組織再編で都としての施策が決して後退することのないよう、舛添知事も国と歩調を合わせて取り組みを進めていただきたいと願うものです。
 知事は、本年三月の予算特別委員会の締めくくり総括質疑で、我が党の鈴木章浩議員の拉致問題に関する質疑で、北朝鮮による拉致は国家主権の侵害であり、国民の重大な人権侵害であるとの認識を示して、一日も早い解決に向け、国を後押しして全力で努力する旨の答弁を行いました。
 日朝政府間協議が新たな展開を見せる中、このたびの拉致再調査合意に対する評価、また今後、都としてどのような姿勢で拉致問題に取り組んでいくのか、改めて知事の見解を伺います。
 次は、皇居のお堀の水質改善について伺います。
 東京を首都たらしめている皇居は、まさに我が国を象徴する聖地であります。その皇室のお庭であるお堀にアオコが大量に発生して水質が悪化し、臭気や景観などの面で大きな問題となってきました。
 皇居や東京駅の周辺を日本の玄関口にふさわしいものにするために、行幸通りの整備や東京駅丸の内駅舎の保存、復元などその周辺地域の都市づくりは進んでいるものの、お堀の水質はいまだに改善されるには至っておらず、水の都東京とはいいがたいのが現状であります。
 以前、この問題について平成二十一年第一回定例会で質問しました。抜本的な対策として、内堀については汚水と雨水を分離する取り組みや放流先の変更を行うとのことでありました。
 そこで、内堀の水質改善に向けた対策について、現在の進捗状況を伺います。
 また、平成三十二年に東京五輪パラリンピックが開催されることが決定しましたが、その際には、世界に向けて我が国の文化のすばらしさを発信する機会となることから、六年後に向けて、内堀だけでなく外堀についても対策を講じるべきと考えます。
 皇居周辺の水辺空間については、国を挙げて日本の顔となり得る景観と自然環境を整えるべきであり、国と東京都が協力してお堀の水辺環境を改善していかなければなりません。
 そこで、外堀についても、さらに水質改善を積極的に図るべきだと考えますが、下水道の取り組み状況を伺います。
 次に、靖国神社に関することについて伺います。
 これはフランス・パリ地下鉄の優先席を表示した写真です。もちろん、フランス語で書いてあります。
 まず最初に、この優先席に座ることのできる人を傷痍軍人と書いています。次いで、一般障害者、妊婦と子供連れ、最後に七十五歳以上の高齢者となっています。いずれの国でも、国民は、国に殉じ傷ついた人々に心からの敬意と感謝をささげているのです。
 安倍首相は、政権発足して満一年になる昨年十二月二十六日、靖国神社に参拝を果たしました。首相は平成二十五年四月十六日の衆議院予算委員会を初めさまざまな場で、第一次安倍内閣では任期中に総理として参拝できなかったことは痛恨のきわみであったと発言してきただけに、中韓米の内政干渉に屈することなく、堂々の参拝は戦後体制からの脱却への決意を国内外に示す大きな意義があります。
 まず、この首相の靖国神社参拝について知事の感想を伺います。
 次に、国難に際し、国安かれと、とうとい一命をささげられた神霊をお祭りする靖国神社について、知事はいかなる所懐を有されているのか、そして、知事は今日まで靖国神社を参拝されたことがありますか。また、今後についての所見はいかがか伺います。
 ところで、首相の靖国神社参拝を批判する中韓の声を耳にしますが、平成十四年には韓国の陸軍と海軍の武官が観桜会で参拝していますし、大正七年には、日本留学中の周恩来元総理が例大祭に参拝して甚だ大きな感慨を催したと日記に記していますので、今日の批判、また攻撃は情報戦の武器として使われていると考えるのが妥当ではないでしょうか。
 最後に、道路、橋梁についてですが、多摩地域の活力向上や安全・安心を確保するには、交通の円滑化や防災性の向上を図る道路網の充実と強化が不可欠です。
 特に橋梁は、河川などで隔てられた地域をつなぐとともに、災害時には避難路や緊急輸送の経路となる重要な施設であります。
 私の地元日野市内には多摩川にかかる橋梁が四橋ありますが、その中で、日野市と立川市を結ぶ日野橋については非常に古く、また歩道も狭いため、地元からはかけかえを望む声もあります。
 そこで、日野橋を整備すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 また、日野市には、日野駅から北側に延びる日野都市計画道路三・四・一七号立川日野駅線があり、そのうち多摩川にかかる部分については、仮称富士見橋と呼ばれている橋梁の計画が残されています。
 この橋梁の仮称名である富士見とは立川市側の地名でありますが、橋梁の大部分、八割以上は日野市内となりますので、名称については今後再検討すべきと考えます。
 ちなみに、現在、日野市側の町名は、町名地番の整理により、全国に無数にある無機質な新町、栄町となっていますが、もともとは四ツ谷、東光寺の字名がありました。由緒ある歴史を持つ地名を弊履のごとく捨て去った反省から、平成二十四年三月に開通したこの地の都市計画道路三・四・八号線と中央線との立体交差部は四ツ谷立体としてよみがえりました。東光寺は、当地の小学校名に名をとどめていますが、ぜひとも候補名としていただきたいと思います。
 さて、この橋梁が整備されれば、その北側の道路整備とあわせ、人員、物資の緊急輸送の中継、集積拠点である立川防災基地に直結され、防災機能の強化が図られます。
 また、立川、日野、八王子など多摩川を挟んだ南北多摩地域の拠点を連絡するとともに、周辺道路の渋滞解消にも寄与することになるのです。
 そこで、この仮称富士見橋の今後の対応について伺い、私の質問を終わります。(拍手)
   〔知事舛添要一君登壇〕

〇知事(舛添要一君) 古賀俊昭議員の一般質問にお答えいたします。
 拉致問題に関する日朝合意と今後の都の取り組みについてご質問がございました。
 古賀議員から、拉致問題を何としても解決したいという強い思いをただいま聞かせていただきました。
 北朝鮮による拉致は、国家主権の侵害であると同時に、国民の生命と安全を脅かす重大な人権侵害でもあり、拉致問題の解決は、我が国の外交上の最重要課題であります。
 これまでの政府の外交交渉などが実を結んだ今回の日朝合意におきまして、北朝鮮が従来の主張を転換し再調査を認めたことは大きな前進であります。これを契機に、特定失踪者も含めた拉致問題の全面解決につながることを強く期待しております。
 ご家族の高齢化が進み、再会が急がれる中、安倍政権には、再調査の結果を慎重に見きわめつつ、拉致被害者の一日も早い帰国が実現するよう、全力で交渉に取り組んでもらいたいと思っております。
 一方、都はこれまで、国などとの連携を知事本局が担いつつ、総務局は、横田ご夫妻の講演会や写真パネル展など都民に向けた啓発活動を行ってまいりました。
 今回の組織改正では、拉致問題の所管を総務局に一本化することで、国や知事の会との連携や啓発活動をより効果的に実施できる体制を整えました。
 今後も、一日も早い拉致問題の解決に向けて、ご家族の思いをしっかりと受けとめながら、国を後押しして全力で努力してまいります。
 靖国神社について質問が二つございました。
 まず、安倍総理の靖国神社への参拝についてでございますが、外交という観点でいえば、別の選択もあり得たと思いますが、総理には総理のお考えがあって、ご自身の政治信条に基づき参拝されたと思っております。
 続いて、私自身の参拝についてでございますが、私は、厚生労働大臣として、あるいは国会議員として靖国神社に参拝したことはございません。もちろん、プライベートで靖国神社を訪れ、日本の国のために命を落とされた方々に手を合わせてはおります。これからもそういう立場を貫くつもりであります。
 さきの大戦が終わって六十九年がたち、戦後生まれが社会の大半を占めるに至りました。今の日本の繁栄がとうとい犠牲の上に築かれている事実を忘れてはならないと思います。
 国のために殉じた方々の思いを深く胸に刻み、東京を、そしてこの日本をさらにすばらしいものにするために、東京都知事の仕事に全力を傾注してまいります。
 その他の質問につきましては、東京都技監及び関係局長から答弁させます。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) 仮称富士見橋の整備についてでございますが、都は、平成十八年度に策定した第三次事業化計画に基づき、計画的、効率的に都市計画道路の整備を行っております。
 日野三・四・一七号立川日野駅線の橋梁部分、仮称富士見橋につきましては、現計画において優先整備路線に位置づけられてございません。
 現在、都と地元区市町では、現計画が平成二十七年度に終了することから、次期事業化計画の策定に向け、検討会や学識経験者による委員会などを立ち上げ、検討を進めているところでございます。
 今後、渋滞の効果的な解消や高度防災都市の実現などの視点から優先整備路線の選定を行っていく予定でございまして、お尋ねの橋梁につきましても、この中で適切に対応してまいります。
   〔下水道局長松浦將行君登壇〕

〇下水道局長(松浦將行君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、内堀の水質改善に向けた進捗状況についてでございますが、内堀のはけ口四カ所のうち清水濠については、流域の地権者の協力を得て、それぞれの敷地内の排水設備を汚水と雨水の二系統に分けていただくとともに、当局においては、雨水を収容する下水道管を新たに設置し、内堀への放流を雨水のみとする分流化を完成させております。
 残る三カ所のはけ口の対策としては、貯留効果をあわせ持った、内径八メートル、延長二・五キロメートルの第二溜池幹線の延伸工事について、虎ノ門交差点直下の大深度地下における既設トンネルとの接続工事を含め、主要な工程を既に終了させております。
 今後、同幹線に接続する枝線の工事を鋭意進め、閉鎖性水域である内堀から流れのある隅田川へ放流先を切りかえる事業を平成二十七年度までに完了させてまいります。
 次に、外堀における取り組み状況についてでございますが、新見附濠付近で、降雨初期の特に汚れた下水を一時的に貯留し、雨がやんだ後に水再生センターへ送水して処理するための施設である、内径二・二メートル、延長六百五十メートル、貯留量千八百立方メートルの貯留管を今年度末までに完成させることとしております。
 さらに、市ヶ谷濠などの対策として、残る十一カ所のはけ口からの放流回数を大幅に削減するため、一万四千八百立方メーター分の容量を持つ貯留施設を整備することとし、現在、関係機関と協議しながら実施設計を進めているところであり、早期の工事着手を目指してまいります。
 これらの抜本的対策により、内堀と外堀の水質を大幅に改善し、首都東京にふさわしい水辺空間の形成に貢献してまいります。
   〔建設局長横溝良一君登壇〕

〇建設局長(横溝良一君) 日野橋の整備についてでございますが、日野橋は古くから甲州街道の要衝となっており、地域の連携強化に資する多摩川中流部橋梁の一つでございます。
 この橋梁は、大正十五年に架設され、九十年近くが経過し、老朽化が進んでいるとともに、近年の台風などの影響で橋梁周辺の河床が低下しており、安全性を向上させることが課題となっております。
 また、橋の上の歩道は一・五メートルと狭く、人のすれ違いも容易にできない状況にございます。
 このため、今年度から環境調査や現況測量、橋梁構造の検討などを開始し、かけかえに向けた取り組みを進めてまいります。

〇議長(吉野利明君) 九番石川良一君
   〔九番石川良一君登壇〕
   〔議長退席、副議長着席〕

〇九番(石川良一君) 東京都のアセットマネジメント、ファシリティーマネジメントについてお伺いをいたします。
 自治体経営の中に、自治体が所有している公共施設やインフラを総合的に、また長期的視点で企画、管理、活用するアセットマネジメントやファシリティーマネジメント、いわゆる公共施設マネジメントの考え方を導入する自治体がふえています。それは我が国が大きな変化に直面しているからであります。
 その一つが人口減少と少子高齢社会問題です。日本の人口は、ご存じのとおり、二〇一一年の一億二千七百七十九万人をピークに減少に転じました。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、二〇四八年には九千九百十三万人に減少するとされています。
 東京都も例外ではなく、多摩地域は来年、都全体でも二〇二〇年がピークで、以後人口減少に転ずるとされています。総人口減で、公共施設の余剰化、遊休化が進みます。また、人口構造も、年少人口、生産年齢人口が減少し、老年人口がますます増加をしていきます。今後、生活保護費や医療費といった社会保障費はふえ続け、自治体の財政を逼迫させることになります。
 次に、公共施設や道路、下水道等のインフラが更新時期を迎えているということであります。
 国土交通省によりますと、二メートル以上の橋が全国で七十万橋あり、築五十年を超えているものの割合は二〇一〇年では一六%ですが、二〇三二年には六五%に増加し、港湾、岸壁も同じ傾向にあります。
 さらに、平成十八年七月、埼玉県ふじみ野市のプールで児童が吸水口に吸い込まれて死亡する事故が発生しました。このプールの管理は民間事業者に委託をされていましたが、市の職員の業務上過失致死罪が確定いたしました。最近の公共施設に係る事故では、震災も含め、安全に関する限り、財政上の理由はほとんど免責の理由にはならないのであります。
 一昨年発生した中央自動車道笹子トンネルの天井落下事故は衝撃的でありました。公共施設マネジメントは、高齢社会対応、少子化、子育て対策に匹敵する優先順位の高い大きな政策課題であります。
 その上、国のバランスシートを見ますと、平成二十四年度末では資産は六百四十兆円、負債は一千百十七兆円、差引額は負債が四百七十七兆円に達しています。先進国の中で日本の財政の悪さは群を抜いています。国には頼れない時代に入りつつあります。
 また、公共施設でも電気、ガス、水道などのエネルギーの効率化が求められています。再生可能エネルギーの活用や施設の緑化などによる環境緩和方策など、公共施設マネジメントとして取り組む必要があります。
 以上の状況もあって、本年一月、総務省自治財政局から全国の自治体に公共施設等総合管理計画の策定に関する事務連絡が出されました。国も全国の自治体の公共施設の問題を拡大一辺倒から廃止や縮小の時代に入ったことに真正面から取り組み始めました。そして、地方債の特例として除却債の枠を設定し財源の手当てをしており、財政担当部署に正面から取り組む必要性を迫っています。
 東京都は、平成十年度に千六十八億円の赤字計上により財政的な危機を迎え、財政再建推進プランにより財政の構造改革に取り組んできました。そして、二次にわたる財産利活用総合計画に基づき、十八年度までに二千百億円に上る不用財産の売却や八十件の施設統廃合等実施をしてきました。また、平成十八年には先進的な公会計制度を構築し、全国に先駆け資産の透明化を図ってまいりました。また、平成二十一年に主要施設十カ年維持更新計画を定め、三千平方メートル以上の施設の維持等のために八千三百億円必要と算出し、計画的に施設の維持管理に努めてまいりました。
 そこで、まず総務省の公共施設等総合管理計画に対する都の見解を伺うものであります。
 直面する財政危機と公共施設の一斉老朽化に対して、総合的な公共施設マネジメントに取り組む自治体に福岡市があります。福岡市は二〇〇六年、各局の部長クラスを委員としたアセットマネジメント基本方針検討委員会を設置し、全庁共通認識のもと基本方針作成に着手しました。そして、福岡市二〇一一グランドデザインを策定しました。これは公共施設もインフラも含めた計画となっています。
 また、長野市は一九九八年の冬季オリンピック開催に伴い、大規模な施設を建設し、また合併によってさまざまな公共施設を保有することになりました。特にエムウェーブは年間三・七億円の維持管理費がかかることや将来の諸施設の建てかえ等も見据え、昨年、長野市公共施設白書を策定いたしました。対象を建物に限定することなく道路等のインフラ資産も含めて将来のコスト試算を行い、現状と課題について市民と情報を共有することを目指しています。
 現在東京都では、今後十年の長期ビジョン計画策定中でありますけれども、まずは大きな計画の中に公共施設マネジメントをしっかりと位置づけ、自治体の意思を示すべきと考えます。
 また、都の今までの計画は、道路等を初めとするインフラは各局の中で整理されており、公営企業分野も含めて局横断的に公共施設とインフラ資産を含めた総合的なマネジメントが求められています。そのためには強力なトップのリーダーシップが求められると同時に、局横断的な権限の集中も必要になってきます。
 今回のトップマネジメント強化のために政策企画局の設置も提案をされていますが、公共施設マネジメントをどのように位置づけていくのかも重要であります。公共施設マネジメントに対する知事の見解をお伺いいたします。
 知事は、第一回再生可能エネルギー拡大検討会で、都の電力消費利用に占める再生可能エネルギー割合を二〇%にする目標を示し、東京は日本で最も電力を消費する都市、省エネ、再生可能エネルギーの普及拡大に努める必要があると発言をしています。
 都では公共施設でのソーラー発電を普及する事業や発電事業者が賃料を払い建物の屋根を二十年間借りてソーラー発電を普及する事業などの取り組みが求められています。
 これらは都の資産を活用する事業でもあり、公共施設等マネジメントの中に位置づけ、局横断的に都全体が一丸となることで、都有施設の電力消費利用に占める再生可能エネルギーの割合を高めていくことが必要と考えますが、都の見解をお伺いいたします。
 一方、多摩地域でも、公共施設マネジメントについて先進的な取り組みが行われています。府中市は、先月の二十八日、第一次公共施設マネジメント推進プラン案を発表し、府中市の駅前の総合施設グリーンプラザを初め、七カ所の施設を売却、譲渡することを発表しました。
 また、多摩ニュータウン事業に伴い、多くの公共施設を抱える多摩市は、施設の更新時期を迎え、その対策として公共施設マネジメント計画に基づき住民説明会に昨年から入っており、十カ年で九十億円の施設更新の費用の削減目標も明らかにしています。
 そんなこともあって、本年五月、多摩地域の市町村担当者によって多摩地域公共施設マネジメント研究会を立ち上げ、総務省や国土交通省の説明も始まっております。
 東京都も、広域自治体として総務省が求める公共施設等総合管理計画策定のための区市町村に対する支援を開始する必要があると考えますが、見解をお伺いいたします。
 また、公共施設の屋根貸し事業など区市町村にも協力を呼びかけることも重要であり、ソーラー発電の普及拡大に率先して取り組む区市町村を都としても支援していく必要があると考えますが、見解をお伺いいたします。
 公共施設マネジメントを先進的に進めている自治体も今壁にぶつかりつつあります。計画を具体的に実践する際の問題、いわゆる住民説明会における総論賛成、各論反対の壁であります。今後、都内の区市町村の中でも公共施設マネジメントに多くの自治体が正面から取り組まなければなりません。しかし、公共施設マネジメントはまだよく知られておらず、都民の理解を深めるための世論の形成が不可欠であります。
 東京都は、広報などを通じて、広域自治体としてしっかりとその役割を果たしていただくことを強く要請したいと思います。
 次に、多摩振興のための自転車の活用と自転車ロードレースの開催についてであります。
 知事は、交通政策の中で自転車活用をきちんとしていないのは先進国の大都市で日本だけ、自転車は一石四鳥、震災時の帰宅困難者対策にもなり、環境保全や健康にもよく、通勤費の節約にもなると発言をされております。全く同感であります。
 今年度の予算の中で、快適な自転車走行空間の確保に向けた調査検討と自転車レーンの整備として二千万円が組み込まれました。
 そこで、具体的な取り組みについてお伺いいたします。
 また、先月第一回東京の総合的な交通政策のあり方検討会が開催されました。現段階で交通政策の中で自転車についてどのような検討がなされているのか、お伺いいたします。
 一方、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック大会の立候補ファイルでは、多摩地域で開催されるのはサッカーと近代五種と自転車ロードレースの三競技のみとされております。しかし、オリンピックによって多摩地域活性化やスポーツ振興を図ることは重要で、新たな多摩のビジョンを受けてつくられた新たな多摩のビジョン行動戦略の中でもオリンピック・パラリンピックの開催を見据えたスポーツ、文化の振興を挙げています。
 そこで、オリンピックによってどのように多摩振興を図っていくのか、改めてお伺いをいたします。
 東京マラソンは、東京オリンピック構想実現を見据え、当時既に定着をしていた青梅マラソンと調整を図りながら、二〇〇七年から始まりました。三万人の市民ランナーと一万人のボランティアが支える大会で、世界の主要なマラソン大会の一つとなりました。
 この東京マラソンのように、スポーツを育てながらオリンピックに備えていける競技に自転車ロードレースがあります。我が国では、二〇一〇年段階で日本自転車競技連盟に六千人の選手登録がされていますが、我が国と人口比二分の一のフランスでは七万人、自転車がメジャーではないイギリスも人口は二分の一ですが、一万一千人の選手がいます。我が国は潜在的な競技人口は多いですが、登録競技者増に結びつくコースの整備もなされていません。
 昨年の第六十八回国民体育大会の自転車ロードレースは、八王子市を中心に行われたことで、自転車競技への理解は多摩地域では深まりつつあります。
 お隣のさいたま市では、昨年十月に、さいたまクリテリウムbyツールドフランスをツールドフランスで上位に入賞した選手と国内有力選手を招いて開催し、短いコース設定でしたが二十万人以上の観客を集め、大盛況をおさめました。また、昨年六月には、第三回東京ヒルクライムHINOHARAステージ大会が山岳コースで開催されました。
 二〇二〇年の東京オリンピックの自転車ロードレースのコースは、皇居前をスタートし、甲州街道を下り、多摩丘陵で周回コースに入り、十五・二八キロを十六周し、最後には味の素スタジアム横の武蔵野の森公園で、男子は二百八十キロ、女子は百四十キロをゴールすることを想定しております。都心の名所や多摩の自然など東京の魅力あふれる景観を世界に発信するというコンセプトのもとに選定をされました。
 平成二十九年には武蔵野の森総合スポーツ施設が完成します。これらを見据えて、例えば武蔵野の森公園をスタート地点として、多摩丘陵のオリンピック予定コースの周回コースを走り、武蔵野の森公園でゴールする一般の自転車愛好者も参加する自転車ロードレース、仮称ツールド多摩をオリンピック大会の前に開催してはどうかということであります。
 自転車ロードレースの理解を深めるためのサイクルフェスタや自転車の安全教室、企業PR、多摩地域の物産の展示販売を行い、知事の進めようとしている東京をヨーロッパ並みの自転車活用先進都市として多摩振興にもつながる象徴的なイベントとして取り組んでいけると考えております。
 知事のご所見を伺い、質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔知事舛添要一君登壇〕

〇知事(舛添要一君) 石川良一議員の一般質問にお答えいたします。
 公共施設マネジメントについてご質問がございました。
 都が所有する施設は、都民から負託を受けた貴重な財産でありまして、都民サービスを維持向上させていくためには、こうした施設を効率的、効果的に活用し、その価値を最大限発揮させなければなりません。
 このため、都では平成二十一年に主要施設十カ年維持更新計画を策定し、都有建築物の計画的な維持更新や一層の有効活用を進めてまいりました。
 さらに今年度は、その後の状況変化を踏まえまして、公共建築物の長寿命化や省エネ、再エネ対応などに力点を置きました新たな十カ年計画を策定いたします。
 また、道路、橋梁、港湾などの社会インフラにつきましても、これまで個別の長期計画を策定し、適切に整備、維持管理、更新を行ってきております。
 引き続き、時代状況の変化に適切に対応した効率的、効果的な公共施設のマネジメントに取り組んでまいります。
 多摩地域の自転車ロードレースの開催についてご質問がございました。
 緑豊かな多摩の地を自転車で颯爽と駆け抜けるロードレースは、参加選手だけでなく沿道で声援を送る人々にもスポーツとしての自転車のだいご味を間近で体感できる絶好の機会となると思います。
 一方、公道を使った自転車競技は大規模な交通規制を伴い、地域の生活や交通に大きな影響を及ぼします。
 ご提案のコースにおきましても、沿道に救急病院など生活に重要な施設があり、また主要な幹線道路を規制することから、住民や地元自治体を初めとする関係機関に十分な理解と協力を得なければならず、慎重な対応が必要であると考えております。
 都はこれまで、自転車競技の魅力の発信やオリンピック、国体等を目指す東京育ちのアスリートの強化に取り組んでまいりました。
 今後とも、これらの取り組みを通じ、自転車競技の一層の普及振興に努めてまいります。
 その他の質問につきましては、東京都技監及び関係局長から答弁させます。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) 交通政策の中での自転車に関する検討についてでございますが、都市の機能や利便性を向上させ、魅力的な都市空間を創出するためには、効率的で誰もが利用しやすく、環境にも優しい交通体系の実現が重要でございます。
 このため、先月三十日には学識経験者や関係各局などで構成する検討会を開催したところであり、自転車の走行空間やマナー、さらには東京にふさわしい活用方法などについて広範な議論が展開されました。
 今後専門家や交通事業者へのヒアリングを行うなど検討を進め、年内に策定予定の東京都長期ビジョンへ反映するとともに、今年度内を目途に自転車を含めた総合的な交通政策を取りまとめる予定でございます。
   〔財務局長中井敬三君登壇〕

〇財務局長(中井敬三君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、公共施設等総合管理計画についてでありますが、都では従前より所有する公共施設等について個別に定めた計画等に基づき、予防保全型管理の手法を導入するなど、長期的な視点を持って維持管理等を行ってきております。
 また、総務省の公共施設等総合管理計画の策定指針において示されている財政負担の軽減や平準化等についても、これまでの長期計画や毎年度の予算編成において反映させております。
 公共施設等総合管理計画については、現在詳細について総務省からの情報収集や意見交換を行っているところであり、こうしたやりとりの結果などを踏まえながら、今後適切に対応してまいります。
 次に、再生可能エネルギーの利用拡大についてでありますが、都では平成二十三年に省エネ・再エネ東京仕様を策定するなど、これまでも率先して省エネ、再エネ技術の導入に取り組んでまいりました。
 また、近年の建築分野における新たな環境技術についても費用対効果等を勘案しながら検証を行ってきたところであり、これらの成果を踏まえて現行仕様をこの六月に改正いたします。
 これにより、再生可能エネルギーについては太陽光発電に加え、太陽熱や自然の風、さらには地中熱などを施設の特性や立地状況に応じて積極的に活用してまいります。
 こうした取り組みにより、都有建築物の積極的な省エネ化とともに再生可能エネルギーの利用拡大に努めてまいります。
 最後に、公共施設マネジメントの取り組みにおける区市町村への支援についてでありますが、都はこれまでも、定例的な会議を通じた技術情報の提供や研修講師の派遣などにより、区市町村の公共建築物にかかわる技術の向上を支援してまいりました。
 今後も、本年度策定する主要施設十カ年維持更新計画に関する情報提供を積極的に行うなど、区市町村に対する技術支援を引き続き行ってまいります。
   〔環境局長長谷川明君登壇〕

〇環境局長(長谷川明君) 太陽光発電に係る区市町村支援についてでございますが、再生可能エネルギーの普及を図るためには、区市町村の役割が重要でございます。
 こうした観点から、都は都内の建物の太陽光発電等の導入ポテンシャルを把握できるソーラー屋根台帳の詳細なデータを区市町村に提供しております。
 また、今年度から区市町村がこの台帳を活用し、屋根貸しマッチングなどの普及促進事業を実施する場合には、補助を行うこととしております。
 今後とも、区市町村と連携し、地域に根差した取り組みを一層進めることで、都内の再生可能エネルギーの普及拡大に努めてまいります。
   〔建設局長横溝良一君登壇〕

〇建設局長(横溝良一君) 自転車走行空間整備の取り組みについてでございますが、都は平成二十四年度に策定した自転車走行空間整備推進計画を前倒しし、オリンピック・パラリンピック開催までに百二十キロメートルを整備することといたしました。
 今年度は設計箇所数を当初よりふやすとともに、平和橋通りなど約十一キロメートルを整備いたします。
 また、関係区市や警視庁などと自転車推奨ルートの検討を行い、オリンピック・パラリンピック競技場などの周辺において、年度内を目途にルートを設定いたします。
 さらに、東京の総合的な交通政策のあり方検討会の議論を踏まえ、都内全域に広げるための検討を進めてまいります。
 今後とも、誰もが安全で安心して利用できる自転車走行空間の整備に積極的に取り組んでまいります。
   〔総務局長中西充君登壇〕

〇総務局長(中西充君) オリンピック・パラリンピックによる多摩振興についてでございますが、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催は、東京の飛躍につながる大きな契機であり、世界最大のスポーツの祭典を多摩地域のさらなる発展に結びつけていくという視点が重要です。
 このため、都は、多摩地域におけるスポーツクラスターの形成や地域におけるスポーツ振興といった取り組みとともに、自然、文化、歴史、地域の特産物など、多摩地域の多様な魅力を発信する取り組みなどを盛り込んだ新たな多摩のビジョン行動戦略を本年三月に取りまとめたところでございます。
 今後は、本戦略に基づき、都事業を着実に推進するとともに、市町村や民間企業等とも連携して多摩地域の振興に取り組んでまいります。

〇副議長(藤井一君) 二十九番塩村あやかさん
   〔二十九番塩村あやか君登壇〕

〇二十九番(塩村あやか君) 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック開催に向けた取り組みについてお伺いをいたします。
 東京オリンピック・パラリンピックのキーワードの一つは成熟都市です。知事も先般の予算特別委員会にて、五輪は単なるスポーツ大会ではなく文明や文化の発信の場と述べられています。
 東京は紛れもなく世界的に見ても成熟した都市です。しかし、その東京といえども成熟しているとはいえない分野があります。その一つが受動喫煙対策です。
 世界各国では、受動喫煙による健康被害は明白であるとされ、たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約により受動喫煙対策が進んでいます。一九九〇年以降、アメリカのカリフォルニア州やニューヨーク州などではオフィスはもちろん、レストランやバーでも全面禁煙とする動きが起き、現在ではアメリカの半数以上の州で法律が導入されています。二〇一三年の時点では、世界四十三カ国で屋内禁煙または分煙が実施されています。
 このような世界標準と比べますと、日本、そして東京はおくれている感が否めません。東京オリンピック・パラリンピックが開催される前後には、屋内が全面禁煙になっている国々から多くの選手、関係者、観光客が訪れます。その方々は当然東京の町で観光をし、レストランで食事をするでしょう。そのときどう思うのでしょうか。歩きたばこ禁止条例を導入している区町村もありますが、機能し切っておらず、道を歩けば歩きたばこで受動喫煙、レストラン等でも分煙が徹底されておらず受動喫煙。このような状況で世界の人たちは東京を成熟した都市だと思ってくれるのでしょうか。
 こうした話をすると、飲食店の経営について心配をする声が上がります。日本公衆衛生雑誌にことし三月、大和浩産業医科大学教授らが発表した論文によりますと、日本国内で約二百六十店舗を展開する飲食チェーンで一部店舗について全面禁煙または分煙をした結果、全面禁煙化した店舗は営業収入が減らなかったばかりか増加をしていたとのこと。
 海外では飲酒の比率が高いパブやレストランの一部では売り上げが落ちたという報告もありますが、法律、条例導入に伴って海外でも同様の調査が行われ、WHOは飲食店等のサービス産業を全面禁煙とする法律、条例は営業収入を悪化させなかった、むしろ増加させたと報告しています。
 さて日本では、神奈川県、兵庫県で全国に先駆けて受動喫煙防止条例が制定をされました。できれば東京も世界標準の受動喫煙対策をとるために条例制定が望ましいと考えますが、一足飛びに屋内の全面禁煙の実施や完全分煙に踏み込むのにも課題が多いはずです。
 ですが、東京に住む人、世界各国から訪れた人が受動喫煙の被害に遭わぬよう、屋内施設や飲食店などが禁煙なのか分煙なのか、または喫煙可なのか、全ての方にわかりやすいマークを表示するなど、屋内外の受動喫煙防止対策を図り、周知していくべきです。厚生労働大臣も務められた知事に所見を伺います。
 続きまして、日本が後進国だといわれているもう一つの分野、動物愛護についてお伺いをいたします。
 東京は生体販売を行うペットショップの数が日本国内で最も多く、そのビジネスを支える子犬、子猫の競り市を少なくとも七軒、近隣県に抱えています。環境省の調査によりますと、そこで売買されている犬は八週齢未満が九三%、幼い犬猫はとても愛らしく消費者の衝動買いを誘っています。
 欧米では動物福祉と社会化の観点から生体販売業者に対して、八週齢規制や展示規制が行われています。そのため、ペットショップの店頭では生体販売が行いにくく、そのため殺処分がほとんどない、または行われていません。
 日本では昨年施行された改正動物愛護法で八週齢規制に附則がついてしまい、欧米では当たり前の八週齢規制が有名無実化してしまっています。
 海外の方が日本の、東京のペットショップを見たら驚くはずです。日本のペットショップが行っている生体販売ビジネスの仕組みは、世界的な潮流である動物福祉という考え方に全く逆行するものだからです。
 知事は、殺処分の一因をつくっているこのようなビジネスが世界に類を見ない規模で発展をしている日本、東京の状態をどのようにお考えになるのでしょうか。
 東京が成熟をした都市として二〇二〇年を迎えるために、全国に先駆け、ペットショップによる生体販売ビジネスをいかに規制、適正化するのかを論じるときに来ているのではないでしょうか。あわせて見解を伺います。
 続きまして、動物愛護行政についてお伺いをいたします。
 動物愛護と福祉をライフワークとして長年取り組んでいることから、さまざまな相談が来ます。
 一例を挙げますと、先日も都内の某ペットショップがとてもひどいという相談を複数受け、現場に視察に行ってまいりました。
 私の目に映ったのは、ペットショップというより多頭飼育崩壊現場の状態で、店の外にいても悪臭が鼻をつき、ハエが舞い、相当長い期間を経ないと、ここまで劣悪にならないと考えられる環境でした。その中に犬や猫がいました。猫の多くは目やにが付着し、犬小屋の前には黒い物質が固まり、その上に犬がいます。
 ハエのカーテンをくぐり店内に入ると、店内には汚い鳥かごが何段にも積まれており、その鳥かごの中に成長した猫がいます。下の金網も長年のふん尿で変色しています。店内にいる犬は皮膚病を疑われる状態で体毛の半分が抜け落ちており、赤い皮膚が見えていました。水槽の中には、緑に変色をした水の中に金魚等が百を超えて入っており、外の山積みされた百以上はあるだろうと思われる鳥かごには、さまざまな鳥がひしめき合っており、衛生状態がかなり悪い状況です。
 あけ放たれた窓から二階が見えますが、鳥かごやケージがやはり何段にも積み上げられており、多数の犬らしき生き物がいるのが見えました。明らかに動物愛護法第二十一条、基準遵守義務、二十一条の二、感染症の疾病予防、第二十二条の三、獣医師との連携確保に違反をしている状況です。
 通行人たちは、鼻をつまんで店の前を走り去っていきます。近所の方に話を聞いてみますと、長年この状態で大変に迷惑をしているとのこと。私のもとにも、こういった劣悪なペットショップについて、もう何年も動物愛護センター、警察にいっても変わらないとの情報が入っています。土地の不法占有が確認できたケースもありました。
 東京都は、都道府県知事の権限を規定した動物愛護法二十三条及び十九条に基づいて、改善や、それに従わない場合の措置、または第一種動物取扱業の登録取り消し等の措置をとるべきだと考えます。その際には二十一条の三にのっとり、当該動物を譲渡し、そのほかの適切な措置を講ずるように努めなくてはいけません。
 そこでお伺いをいたします。
 劣悪なペットショップはこのケースに限ったことではなく、一方で、東京都はこうした事業者に対して適切な対応をとっていないとの情報、意見が多数寄せられています。こうした都民の通報が生かされておらず、十年以上放置しているケースもあります。
 東京都はこれまでどのような指導、勧告をしてきたのか、その際、狂犬病予防法を遵守しているのかどうか、確実に確認をしているのでしょうか。
 動物愛護法違反の事業者、不法占有をしている事業者など、違法、適正ではない事業者の登録を長年にわたり取り消さず、登録更新までしている状態をどのようにお考えでしょうか。劣悪な事業者に対し、今後、都はどのように対応していくのかもあわせてお伺いいたします。
 続きまして、女性のサポート、子育て支援についてお伺いをいたします。
 東京の女性は、他の都市よりも晩婚、晩産です。都道府県別の第一子出産時の母の平均年齢は、東京都がずば抜けて高く、三十二歳近いことがわかっており、高齢生産や不妊治療を受ける女性が増加をしています。
 東京は、都会であるがゆえに周囲との関係が希薄で、女性が妊娠、出産、育児にかかわる悩みを一人で抱えてしまうという弊害があります。こうした問題を抱える女性たちのサポートを東京都は積極的に進めていくべきで、特に、周囲に相談ができる人がいない妊婦さんを支える仕組みはとても重要であり、私も所属する厚生委員会で、この件についての充実をお願いしてきました。
 東京都として、今後、妊娠、出産に関して悩みを抱える女性たちの問題に対し、どのような対策を打っていくつもりなのか、具体的な取り組みをお伺いいたします。
 また、不妊の原因は女性だけではなく、男性にも原因があります。男性の協力を得る難しさから、悩みが大きくなる女性たちのサポートも必要です。男性不妊に関する知識について、男性も含めて若い世代に啓発する必要があると考えますが、都の見解と取り組みをお伺いいたします。
 関連しまして、都営地下鉄におけるベビーカーの利用についてお伺いをいたします。
 国土交通省は、電車内などでベビーカーを畳まなくてもよいとする共通ルールを示しました。女性が、子供とミルクやおむつの入った荷物を一方に抱え、畳んだベビーカーをもう一方の手に持って電車に乗るのは、揺れる電車の中では大変に危険である上、体力的にも大きな負担がかかります。国土交通省の方針は歓迎すべきものです。
 一方で、最近はベビーカーが大型化したこともあって、電車内でのトラブルの原因にもなっています。そのため横浜市営地下鉄は、車椅子優先スペースとの兼用でベビーカー優先スペースを設置する方針を掲げており、また東京メトロは、今ある車椅子用のスペースを一緒に利用してもらうことを検討。JR東日本も、ベビーカーの統一マークの掲出には前向きに検討しているとのことですが、都営地下鉄は方針を示していません。
 乗客同士の無用のトラブル回避と育児中の母親たちの負担軽減のためにも、都営地下鉄においても優先スペースを車椅子と共用にしてマークを掲出し、周知をするべきではないでしょうか。見解を伺い、私の質問といたします。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔知事舛添要一君登壇〕

〇知事(舛添要一君) 塩村あやか議員の一般質問にお答えいたします。
 受動喫煙防止対策についてご質問がございました。
 都は、受動喫煙の健康影響を減少させることを目的に、平成十六年に受動喫煙防止ガイドラインを策定し、その対策を推進してまいりました。また、昨年改定した健康推進プラン21におきましても、受動喫煙の健康影響の防止のための取り組みを盛り込んでおります。
 受動喫煙防止対策を進めるためには、たばこを吸う人と吸わない人の相互理解と、対策への都民一人一人の理解が重要であります。そのため、都は、都民への普及啓発はもとより、区市町村や企業の管理者等を対象に環境整備に関する研修会を行うほか、職場向けのハンドブックを作成し、禁煙、分煙の取り組みを働きかけてまいりました。
 また、飲食店等に対しましては、店舗での禁煙、分煙への取り組みを呼びかけるリーフレットを配布するとともに、店内の禁煙、分煙が店頭でわかるよう都が作成したステッカーを配布し、事業者の取り組みを促しております。
 今後、都民や世界各国からお見えになった方々にも店内の状況が理解できるよう、飲食店等における店頭表示ステッカーの普及を一層進め、受動喫煙防止対策を積極的に推進してまいります。
 動物愛護行政についてでありますが、我が国では、動物販売業者は、動物の愛護及び管理に関する法律で都道府県知事の登録が必要とされており、都には約千七百件の事業者があります。
 都は、販売や保管、展示などの業態に応じた監視指導を行っており、多くの事業者は法令を守っております。ただ、残念ながら、問題のある事業者が存在するのも事実であります。
 動物は、飼い主にとって家族の一員として生活に潤いを与えてくれる大切な存在であります。都は、都民やボランティア、関係団体等と連携しながら、さまざまな動物愛護の施策を進めており、動物の販売におきましても、動物愛護の考え方を進めていくことが必要であります。
 昨年の法改正では、動物の健康及び安全を保持する観点から、幼い犬猫の引き渡し及び展示の禁止、販売時における対面説明の義務づけなど、規制が強化されました。現在、国では、幼い犬猫の販売規制のあり方を含め検討が進められており、今後とも、都は、監視指導を通じた法令遵守の徹底を図ってまいります。
 そのほかの質問につきましては、関係局長に答弁させます。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕

〇福祉保健局長(川澄俊文君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、動物販売業者への指導等についてですが、都は、動物愛護管理法に基づいて事業者の登録を行っており、その更新に当たっては、法令で規定する飼育施設や設備の管理、動物の管理などの基準の遵守状況を適正に審査しております。お話のような事業者には重点的な監視指導を行い、施設の管理状況等の改善を図っているところでございます。
 狂犬病予防法に基づく犬の登録や予防注射につきましては、区市町村の自治事務となっており、都は、監視指導を通じて得られた情報について、必要に応じて区市町村に提供しております。
 今後とも、都としては、問題のある事業者に対して監視指導を徹底し、改善が見られない場合は、法に基づいて勧告、命令や登録の取り消しなどを行ってまいります。
 次に、妊娠、出産に関して悩みを抱える女性を支える仕組みについてですが、区市町村では母子健康手帳の交付や新生児訪問等を通じて相談や指導を実施しており、福祉事務所等でも、妊娠中や出産後の生活相談に対応しております。
 また、都におきましても、女性のための健康ホットラインや不妊・不育ホットライン等で相談に応じてまいりました。
 さらに、来月一日には、妊娠、出産に関する専用の電話相談窓口、妊娠相談ほっとラインを開設いたします。この窓口では、看護師等の専門職による助言や相談内容に応じた適切な関係機関の紹介を行い、メールによる相談や夜間の電話相談にも対応することとしており、電車内の広告やリーフレット等により、都民に広く周知をしてまいります。
 今後とも、こうしたさまざまな取り組みを通じて、妊娠、出産に関して悩みを抱える女性を支援してまいります。
 最後に、男性不妊に関する啓発についてですが、妊娠、出産に関しては、男女を問わず若い人たちが正しい知識を持ち、自分自身のライフプランを考えるきっかけになるよう、小冊子「いつか子供がほしいと思っているあなたへ」を作成しております。この小冊子には、男性にも不妊につながる要因が存在することを詳しく説明した内容も盛り込んでおり、区市町村の窓口や都内の大学約百八十カ所で配布をしております。
 また、昨年度は、妊娠、出産に関する出前講座を二つの大学で実施し、男性の不妊についても取り上げております。
 今年度も引き続き小冊子を配布するほか、大学での出前講座の実施箇所数をふやすなど、男性も含め若い世代を中心とした妊娠、出産に関する正しい知識の啓発に努めてまいります。
   〔交通局長新田洋平君登壇〕

〇交通局長(新田洋平君) 都営地下鉄におけるベビーカー利用についてでございますが、本年三月、国土交通省の公共交通機関等におけるベビーカー利用に関する協議会におきまして、ベビーカーの安全使用や周囲への配慮、周囲の方々の使用者への理解と配慮、統一マークの作成等を内容といたします検討結果が取りまとめられました。
 これを受けまして、都営地下鉄におきましても、他の鉄道事業者と連携し、啓発ポスターの掲出やチラシの配布などにより、周知と理解促進に努めてきたところであり、ベビーカーマークにつきましても、現在掲出の準備を進めております。
 今後とも、ベビーカー使用者と周囲の方々双方のご協力もいただきながら、交通局としてさまざまな利用者の一層の利便向上に取り組み、誰もが安心して快適に利用できる都営地下鉄を目指してまいります。

〇副議長(藤井一君) 十二番小松久子さん
   〔十二番小松久子君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕

〇十二番(小松久子君) 都議会生活者ネットワークを代表して質問いたします。
 初めに、子供政策について伺います。
 いじめ、虐待、犯罪被害など、子供を取り巻く痛ましい事件が後を絶ちません。一九八九年の国連総会で採択された子どもの権利条約は、世界中の子供の人権が尊重され、子供が主体的に生き生きと暮らせるよう、子供の権利を保障する国際規約です。日本では、その五年後に批准されました。
 ことしは批准二十周年に当たりますが、子供を取り巻く環境は厳しい状況であり、条約の理念は生かされていません。子どもの権利条約の趣旨や理念を踏まえ、子供一人一人が大切にされる社会の実現に向けて取り組みを進めていくことが必要だと考えます。知事の所見を伺います。
 子供の権利を擁護するための第三者機関として、二〇〇四年四月から実施された子供の権利擁護事業は、子供からの電話相談、メッセージダイヤル、専門員による事例の調査・調整活動という三つの活動を行ってきました。学校の先生や親にも相談できないことを、子供みずからSOSを発信できる仕組みとして高く評価するものです。
 そこで、今後この事業を強化するとともに、教育庁との連携が必要と考えますが、都の見解を伺います。
 このたび、いじめ総合対策やいじめ防止対策推進条例が示されました。しかし、いじめは見えにくく、学校での発見はなかなか難しい状況です。道徳教育や生活指導などでの対応では、いじめの問題を解決することは困難であり、子供自身の自己救済力を育成することが大切です。
 そのためには、子供を必ず受けとめ、救済するセーフティーネットの仕組みが担保されていなければなりません。子供がアクセスしやすく、子供の視点に立ち、相談、調査、調停の機能と権限を持った公的な機関が必要です。学校外で、児童生徒がいじめについて第三者的機関などに相談できるようにすべきと考えますが、教育長の見解を伺います。
 さて、舛添知事が所信表明で再生可能エネルギーの利用割合二〇%を実現していくことを改めて述べたことに、大いに期待しています。再生可能エネルギーをつくり出す取り組みについては、都内でも多摩地域などにおいて、市民が行政と連携して取り組むコミュニティ電力が注目されており、地域に根差した新たな産業とも呼べる市民発のソーシャルビジネスが活発に動き出しています。
 新たな多摩のビジョンにも、エネルギーの地産地消が示され、再生可能エネルギーは、太陽光だけでなく、森林を生かしたバイオマスや、河川、用水路を生かした小水力発電も、エネルギーをつくり出す大きな可能性があると考えます。
 このため、区市町村がNPOなど市民団体と取り組む再生可能エネルギーの普及拡大に向けた事業を積極的に支援すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、ことし日本は障害者権利条約を批准し、障害者の社会参加がますます促進することが期待されています。
 ところが、先日、夫が突然車椅子生活になった女性から、外出で電車利用のとき、子供用ボタンで切符を買うことに大変驚いたという話を聞きました。障害者が介護者同伴で公共交通を利用する場合に運賃が半額になる制度は、窓口で障害者手帳を提示して切符を購入することになっています。その後、自動券売機で購入した子供用切符でも代用できるようになりましたが、大人の障害者が子供のボタンしか選択できないことは問題です。
 関西では、私鉄各社で券売機に障害者割引ボタンを設置しており、東京でも、りんかい線に設置されています。福祉のまちづくり条例施設整備マニュアルの二〇〇〇年版には、誘導基準に、券売機に障害者割引ボタンを設置するとありました。
 都は、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック開催都市として、ユニバーサルデザインの視点に立ったまちづくりを充実させていく必要があります。
 障害者割引ボタンについては、国のバリアフリー法ガイドラインにも書かれており、現在見直しがされている福祉のまちづくり条例施設整備マニュアルに入れるべきと考えます。見解を伺います。
 次に、昨年日本を訪れた外国人旅行者は一千万人を初めて突破し、言葉や文化の違いを踏まえた受け入れ環境の整備が必要ではないかと思います。
 例えばトイレの使い方です。東京は、公衆トイレや店舗で気軽に貸してくれるトイレが町なかに点在し、しかも、清潔で安全な都市として外国人旅行者に大人気だといわれていますが、トイレの使い勝手がわからずに、困った顔で出てくる外国人旅行者に出くわすこともあります。オリンピック・パラリンピックを契機として、誰もが気持ちよく使えるトイレについて、一定の条件のもと、おもてなしトイレとして認定することで、東京の魅力にさらに磨きをかけることができると考えます。
 また、多くの外国人旅行者が日本に来て困ることは、外国語の案内表示の不足や内容の不統一により、目的地までのルートがわかりづらいことだと聞いています。
 今後、観光都市東京をさらに魅力あるものにするためには、こうした旅行者が戸惑うことなく町歩きができるよう、外国語の案内表示の充実や統一を進めていくべきと考えますが、見解を伺います。
 続いて、造成宅地の安全性についてです。
 多摩地域では、グラウンド整備などのために谷を埋め立てる計画が出ており、盛り土の安全性に対する市民からの相談が寄せられています。近年ふえているゲリラ豪雨や地震によって、自宅が災害に遭うのではないかと心配する市民は多く、自分が住んでいる土地の履歴を知ることは重要です。
 都は、大規模盛り土造成地マップを公表しましたが、土砂災害警戒区域の指定や液状化予測図と重ねて、総合的な防災地図となることを期待しています。
 災害防止に関するさまざまな情報が出ていますが、今回、大規模盛り土造成地マップを公表した目的について伺います。
 また、知事の認可、許可を受けた大規模盛り土造成地は、造成工事の際に所定の安全性が確保されているとのことです。この所定の安全性の確保とはどういうことか伺います。あわせて、マップの公表後の都民の反応についても伺います。
 最後に、都市計画の提案制度について伺います。
 外環道は、二〇一二年三月、地下化で工事が始まりましたが、地上部には外環ノ2が都市計画決定されたまま残り、地域を分断する道路整備が進むことに異議を唱える都民がいることを忘れるわけにはいきません。
 都市計画の変更については、市民側から提案できる制度が都市計画法にあり、都は、その手続を定め、広く広報しています。この制度を使って、杉並区内の地権者の八割近くに及ぶ百十六人の賛同署名をもって、外環地上部街路、外環ノ2の一部分の廃止を求める都市計画提案書が提出されました。二〇一一年十二月から、提案書に関する担当課からの指摘に対しては、再三にわたり折衝し、求められた書類を整えて提出しましたが、いまだに正式な受理がされていません。この間に、外環ノ2建設事業は既に一部着工し、廃止を求める市民の提案は放置状態となっています。
 都は、このような都民の提案に対してどのような対応をとってきたのかお伺いして、質問を終わります。(拍手)
   〔知事舛添要一君登壇〕

〇知事(舛添要一君) 小松久子議員の一般質問にお答えいたします。
 子供を大切にする社会の実現についてでございますが、全ての子供は日本の未来であり、宝であります。その健やかな育ちを支えることは、行政はもとより社会全体の責任であります。
 子供は、生まれ育つ環境をみずから選択することはできません。だからこそ、与えられた環境によって将来が決定されることなく、全ての子供が望む進路を主体的に選択できる環境を整えていくことが必要でございます。
 都は、こうした考えに立ちまして、次世代育成支援東京都行動計画を定め、これまでさまざまな施策を展開してまいりました。
 今後とも、東京の将来を担う子供たちが個性や創造力を伸ばし、次代の後継者として健やかに成長するよう、行政、地域、民間の力を合わせ、社会全体で子育てを支援する取り組みを進めてまいります。
 そのほかの質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長から答弁させます。
   〔教育長比留間英人君登壇〕

〇教育長(比留間英人君) 学校外のいじめの相談機関についてでありますが、いじめの背景や原因は複雑多様化していることから、学校だけでなく、専門家などの外部人材の協力を得て解決を図る必要があります。
 このため、都教育委員会では、二十四時間対応のいじめ相談ホットラインを開設するとともに、子供家庭総合センターにおける教育相談センターで、電話相談や来所相談を受けております。また、児童相談所や警視庁少年相談室などさまざまな関係機関におきましても、いじめに関する相談に対応しております。
 都教育委員会は、今後とも、これら相談機関の連絡会を開催いたしますとともに、相談窓口の電話番号を記載した紹介カードを配布するなど、子供の声を受けとめ、いじめの早期発見、早期対応ができる体制の充実を図ってまいります。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、大規模盛り土造成地マップの公表の目的についてでございますが、国は、総合的な防災対策の一環として、三千平方メートル以上の広さの盛り土による造成地について、おおむねの位置を示す地図の作成を地方自治体に呼びかけ、都ではこれを受け、都内全域を対象とした地図を作成し、本年三月末に公表したところでございます。
 このマップは、宅地所有者などに身近な大規模盛り土造成地の存在を知らせることにより、地域の防災意識を高めてもらうことを目的としております。
 次に、大規模盛り土造成地における所定の安全性についてでございますが、知事などの許可や認可を受けている大規模盛り土造成地では、都市計画法や宅地造成等規制法などに定められた技術的基準に基づき、盛り土に対する設計時の審査や完了時の検査を実施しております。
 こうしたことから、マップには、所定の安全性が確保されていると記載してございます。
 次に、マップ公表後の都民の反応についてでございますが、このマップを公表したところ、多くの方から問い合わせをいただいております。
 具体的には、マップの見方や内容に関するお尋ねのほか、自己の所有地が許認可を受けている造成地か否かの確認や、近隣にある擁壁の変形、ひび割れに関する個別の相談もございました。それらの問い合わせに対しまして、都は、パンフレットなどを活用し技術的な説明を行うなど、きめ細やかな対応をしてきております。
 引き続き、都民への情報提供などを積極的に行い、防災に対する意識啓発に努めてまいります。
 最後に、外環の地上部に計画されている道路の都市計画提案についてでございますが、都市計画の提案につきましては、都市計画の決定、変更を求めることとなるため、都は規則に従い、都市計画の内容、理由書、区域を明らかにする図面、都市の環境や機能が確保できることを示す資料などの提出を求めております。
 お話の提案につきましては、平成二十三年八月に相談があり、その後、都は継続して打ち合わせを重ねてまいりました。本年四月、提案者より都市の環境や機能についての補足説明資料が提出され、都は、現在、この提案が要件を満たしているか確認しているところであり、引き続き適切に対応してまいります。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕

〇福祉保健局長(川澄俊文君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、子供の権利擁護専門相談事業についてですが、都は、平成十六年度からこの事業を開始し、子供や親からの悩みや訴えを相談員がフリーダイヤルで直接受けるとともに、深刻な相談には、弁護士などの専門員が学校や関係機関を訪問して調査を行うなど、教育部門とも連携しながら、迅速かつ適切な支援を行っております。
 また、教育委員会や学校等の協力を得て、都内の小学校四年生、中学一年生、高校一年生の全員を対象に、電話相談PR用カードを毎年配布しております。
 今後とも、教育部門などの関係機関と連携しながら、子供の権利擁護専門相談事業を実施してまいります。
 次に、自動券売機への障害者割引ボタンの設置についてですが、現在、多くの鉄道事業者では、関係団体等からの要望を踏まえ、障害者割引の方法の一つとして、自動券売機で購入した小児乗車券を代用する方式を取り入れております。
 また、このほかにも、改札窓口で障害者手帳を提示して割引乗車券を購入する方法や、ICカードを利用して降車駅で精算する方法など、各鉄道事業者において障害者に配慮したさまざまな割引の方法がとられているところでございます。
 そのため、福祉のまちづくり条例施設整備マニュアルにおいて、障害者割引ボタンの設置を、一律に望ましい基準として示すことは考えておりません。
   〔環境局長長谷川明君登壇〕

〇環境局長(長谷川明君) 再生可能エネルギーの普及拡大についてでございますが、再生可能エネルギーのさらなる普及拡大を図っていくためには、区市町村が多様な民間団体等と連携し、地域の特性に応じて取り組むことも重要でございます。
 都は現在、区市町村が事業者団体やNPOなどの民間団体と連携して取り組む太陽エネルギーや木質バイオマスなどの再生可能エネルギーの利用拡大に対して支援を行っております。
 今月三日には、再生可能エネルギーの利用割合二〇%の実現を目指し、エネルギーの専門家や民間事業者から成る再生可能エネルギー拡大検討会を立ち上げたところであり、都内外での導入拡大に向け、さまざまな観点から官民が連携して取り組みを進めてまいります。
   〔産業労働局長塚田祐次君登壇〕

〇産業労働局長(塚田祐次君) 外国語の案内表示についてのご質問にお答えいたします。
 東京を訪れる外国人旅行者が迷うことなく安心して町歩きができるよう、表示、標識等の多言語対応を進めることは重要であります。
 このため、都は、外国人旅行者が滞在中の移動に必要な情報を提供するため、案内サイン標準化指針を策定し、区市町村や鉄道事業者に対する普及啓発に取り組んでまいりました。今年度は、表示、標識等の統一性や視認性の向上を図るため、指針の改定を行います。
 今後とも、国や民間団体などとも連携し、表示、標識等の多言語表記の充実とわかりやすさの向上に取り組んでまいります。

〇議長(吉野利明君) 以上をもって質問は終わりました。

〇議長(吉野利明君) これより日程に入ります。
 日程第一から第二十二まで、第百三十一号議案、平成二十六年度東京都電気事業会計補正予算(第一号)外議案十九件、諮問一件、専決一件を一括議題といたします。
 本案に関し、提案理由の説明を求めます。
 副知事安藤立美君。
   〔副知事安藤立美君登壇〕

〇副知事(安藤立美君) ただいま上程になりました二十二議案についてご説明を申し上げます。
 初めに、第百三十一号議案は、電気事業会計補正予算案でございます。東京電力株式会社との電力需給に関する基本契約の解約に伴う民事調停成立に必要となる解決金の支払いのため、十三億八千三百万円の補正を行うものでございます。
 第百三十二号議案から第百四十二号議案までの十一議案は条例案でございます。
 まず、新設の条例が一件ございます。
 第百三十七号議案、東京都いじめ防止対策推進条例は、都におけるいじめ防止等の対策を総合的かつ効果的に推進するため、必要な事項を定めるものでございます。
 次に、一部を改正する条例が十件ございます。
 第百三十二号議案、政治倫理の確立のための東京都知事の資産等の公開に関する条例の一部を改正する条例は、知事の資産等補充報告書における報告対象に、減少資産等を加えるものでございます。
 第百三十三号議案、東京都組織条例の一部を改正する条例は、トップマネジメントに係る機能を強化し、都政の課題に迅速に対応するため、政策企画局を設置するものでございます。
 第百三十四号議案、都と特別区及び特別区相互間の財政調整に関する条例の一部を改正する条例は、地方自治法施行令の一部改正に伴い、基準財政収入額の算定方法及び基準財政需要額の単位費用を改めるものでございます。
 第百三十五号議案、東京都都税条例の一部を改正する条例は、地方税法の一部改正等に伴い、法人都民税及び法人事業税の税率を改めるものなどでございます。
 第百四十一号議案、火災予防条例の一部を改正する条例は、多数の者の集まる催しにおける火災予防対策を強化するなど、規定を整備するものでございます。
 このほか、法令の改正に伴い規定を整備するものが五件ございます。
 第百四十三号議案から百四十九号議案までの七議案は契約案でございます。
 第百四十三号議案、都立東部地区学園特別支援学校(仮称)(二十六)新築工事請負契約など、契約金額の総額は約二百二十八億円でございます。
 第百五十号議案は事件案でございます。
 旅券法の一部改正に伴い、都と島しょ九町村との間における旅券の申請受理及び交付等に係る事務の委託を変更するものでございます。
 次に、諮問でございます。
 未納下水道料金に係る督促について審査請求があったため、地方自治法第二百三十一条の三の規定に基づき諮問するものでございます。
 次に、専決であります。
 東京都都税条例の一部を改正する条例は、施行までの間に議会を招集する時間的余裕がないと認め、専決処分を行ったものございます。
 上程になりました二十二議案の説明は以上でございますが、このほかに人事案を送付いたしております。
 まず、東京都公安委員会委員でございます。
 七月二十三日に任期満了となります児玉公男氏につきましては再任し、高本眞一氏の後任には、山口徹氏を任命いたしたいと存じます。
 次に、東京都人事委員会委員でございます。
 八月二十九日に任期満了となります濱崎恭生氏につきましては、再任いたしたいと存じます。
 以上で説明を終わります。よろしくご審議のほどお願いを申し上げます。
(議案の部参照)

〇議長(吉野利明君) 以上をもって提案理由の説明は終わりました。
 お諮りいたします。
 ただいま議題となっております日程第一から第二十二までは、お手元に配布の議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、日程第一から第二十二までは、議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。
(別冊参照)

〇議長(吉野利明君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一及び第二、東京都公安委員会委員の任命の同意について二件を一括議題といたします。
   〔別宮議事部長朗読〕
一、東京都公安委員会委員の任命の同意について二件

二六財主議第一一七号
平成二十六年六月十日
東京都知事 舛添 要一
 東京都議会議長 吉野 利明殿
東京都公安委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十六年七月二十三日任期満了となるため、再び任命したいので、警察法第三十九条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     児玉 公男

      略歴
現住所 東京都新宿区
児玉 公男
昭和十二年一月二十四日生(七十七歳)
昭和三十五年 十月 司法試験合格
昭和三十六年 三月 東京大学法学部卒業
昭和三十八年 三月 司法修習終了
昭和三十八年 四月 弁護士登録
昭和五十二年 四月 第一東京弁護士会副会長
昭和五十六年 八月 建設省中央建設工事紛争審査会委員
昭和五十九年 四月 日本弁護士連合会常務理事
昭和六十年  五月 第一東京弁護士会人権擁護委員会委員長
平成二年   五月 日本弁護士連合会編集委員会委員長
平成四年   六月 日本弁護士連合会財務委員会委員長
平成七年   四月 第一東京弁護士会会長
平成七年   四月 日本弁護士連合会副会長
平成七年   四月 国有財産関東地方審議会(大蔵省)委員
平成九年   七月 日本弁護士連合会犯罪被害回復制度等検討協議会座長
平成九年   十月 学校法人共立女子学園理事
平成十年   四月 財団法人公庫住宅融資保証協会理事
平成十年   七月 住宅・都市整備公団法律顧問
平成十一年  十月 都市基盤整備公団監事
平成十二年  二月 社団法人被害者支援都民センター理事
平成十三年  六月 日本弁護士連合会憲法委員会委員長
平成十四年  五月 日本弁護士連合会弁護士推薦委員会委員長
平成十四年  六月 日本弁護士連合会犯罪被害者支援委員会委員長
平成十六年  七月 独立行政法人都市再生機構法律顧問
平成十七年  九月 最高裁判所司法修習生考試委員会委員
平成二十年  七月 東京都公安委員会委員
平成二十四年 十月 東京都公安委員会委員長代理
現在        弁護士

二六財主議第一一八号
平成二十六年六月十日
東京都知事 舛添 要一
 東京都議会議長 吉野 利明殿
東京都公安委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都公安委員会委員高本眞一は平成二十六年七月二十三日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、警察法第三十九条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     山口  徹

      略歴
現住所 東京都杉並区
山口  徹
昭和十七年十二月二十七日生(七十一歳)
昭和四十二年 五月 東京大学医学部医学科卒業
昭和四十三年十二月 東京警察病院内科医員
昭和四十六年 四月 東京大学医学部附属病院医員
昭和四十六年十一月 社会福祉法人三井記念病院内科医員
昭和四十八年 二月 東京大学医学部附属病院助手
昭和五十年 十二月 東京大学医学部附属病院医員
昭和五十一年 一月 筑波学園病院内科医長
昭和五十四年 三月 筑波大学臨床医学系内科講師(循環器内科)
昭和五十七年 四月 社会福祉法人三井記念病院循環器センター内科科長
昭和五十九年 四月 社会福祉法人三井記念病院循環器センター内科部長
平成四年   二月 東邦大学医学部内科学第三講座主任教授
平成十年   六月 社団法人日本心血管インターベンション治療学会理事長
平成十年   八月 日本心臓病学会理事長
平成十三年  二月 日本心血管画像動態学会理事長
平成十四年  四月 国家公務員共済組合連合会虎の門病院院長
平成十八年  三月 社団法人日本循環器学会理事長
平成二十一年 五月 財団法人日本心臓財団常任理事
平成二十二年 五月 社団法人日本専門医制評価・認定機構副理事長
平成二十二年 十月 厚生労働省チーム医療推進会議委員
平成二十五年 四月 国家公務員共済組合連合会虎の門病院顧問
平成二十五年 四月 一般社団法人日本医療安全調査機構顧問
現在        国家公務員共済組合連合会虎の門病院顧問

〇議長(吉野利明君) お諮りいたします。
 本件は、いずれも知事の任命に同意することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、いずれも知事の任命に同意することに決定いたしました。

〇議長(吉野利明君) 追加日程第三、東京都人事委員会委員の選任の同意についてを議題といたします。
   〔別宮議事部長朗読〕
一、東京都人事委員会委員の選任の同意について一件

二六財主議第一一九号
平成二十六年六月十日
東京都知事 舛添 要一
 東京都議会議長 吉野 利明殿
東京都人事委員会委員の選任の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十六年八月二十九日任期満了となるため、再び選任したいので、地方公務員法第九条の二第二項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     濱崎 恭生

      略歴
現住所 東京都文京区
濱崎 恭生
昭和十五年一月二十八日生(七十四歳)
昭和三十七年 三月 京都大学法学部卒業
昭和三十九年 四月 東京地方裁判所判事補
昭和四十九年 四月 岡山家庭裁判所判事
昭和五十四年 七月 法務省民事局参事官
昭和六十一年 九月 法務省民事局第一課長
昭和六十三年 六月 法務大臣官房審議官(民事局担当)
平成二年   四月 法務大臣官房司法法制調査部長
平成五年   七月 法務省民事局長
平成九年   十月 千葉地方裁判所所長
平成十一年  四月 東京高等裁判所部総括判事
平成十二年  八月 東京家庭裁判所所長
平成十四年  五月 名古屋高等裁判所長官
平成十七年  一月 定年退官
平成十七年  八月 公正取引委員会委員
平成二十二年 一月 公正取引委員会委員退任
平成二十二年 八月 東京都人事委員会委員
現在        現職なし

〇議長(吉野利明君) お諮りいたします。
 本件は、知事の選任に同意することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の選任に同意することに決定いたしました。

〇議長(吉野利明君) 請願及び陳情の付託について申し上げます。
 受理いたしました請願一件及び陳情七件は、お手元に配布の請願・陳情付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
(別冊参照)

〇議長(吉野利明君) お諮りいたします。
 明十九日から二十四日まで六日間、委員会審査のため休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、明十九日から二十四日まで六日間、委員会審査のため休会することに決定いたしました。
 なお、次回の会議は、六月二十五日午後一時に開きます。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後八時十分散会


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