総務委員会管外視察報告

平成23年8月24日(水曜日)から8月25日(木曜日)委員長 高倉良生(公明党)

 3月11日に発生した国内観測史上最大の巨大地震と高い津波は、広い地域に甚大な被害をもたらしました。

 この未曾有の大災害である東日本大震災を受け、都は、職員派遣を始めとした様々な被災地・被災者支援を積極的に実施するとともに、震災後の環境変化に対応した新たな長期計画の策定や、今回の震災対応を教訓とした今後の防災対策のあり方などについて検討を進めています。

 防災・危機管理を所管する総務委員会では、このたび、宮城県を訪問し、東日本大震災による宮城県内の被災地の被害状況や復興に向けた取組状況などについて、現地視察を行いました。

 以下、その概要について報告いたします。

宮城県議会

宮城県議会にて

 1日目は、初めに、宮城県議会を訪問いたしました。

 宮城県では、先ごろ、今後10年間の復興の道筋を示す「宮城県震災復興計画」の最終案を取りまとめたところであり、今後、議案として提出され、県議会における審議を経て、9月をめどに策定を予定しているということです。

 こちらでは、その策定の経過や概要などのほか、宮城県内の被災状況や被災地の復旧・復興状況、宮城県議会における震災対応について、県及び県議会のご担当者からご説明をいただきました。

 被災地の復興には、国の支援はもとより、被災自治体の枠を超えた連携が重要となります。都としても、被災地・被災者に必要な物的・人的支援を継続して行っていくことが必要ではないかと、あらためて感じさせられました。

被災現場(名取市・仙台市)

日和山から見た周囲の様子

 次に、名取市内及び仙台市内の被災現場に向かいました。

 名取市の閖上(ゆりあげ)地区では、付近の唯一ともいえる高台である日和山の頂上から、周囲の状況を視察いたしました。

 以前は住宅や商店であった場所に、ほとんど建物が残っていない現状や、津波がこの頂上にまで達したという話に、津波の恐ろしさをあらためて実感させられました。

閖上地区の状況

 その後、閖上地区から、名取川を挟んだ隣の仙台市若林区の荒浜地区にかけての状況について、車窓から視察いたしました。

 この付近は、建物部分自体が流されてしまったり、がれきの撤去が進んだりして、一見するともともと何もなかったようにも思われますが、よく見ると、残された建物の基礎部分から、この付近が住宅地であったことが確認できます。

被災現場(南三陸町)

防災対策庁舎前の献花台

 2日目は、まず、南三陸町に向かい、初めに、南三陸町防災対策庁舎及び公立志津川病院を視察いたしました。

 周辺は、がれきの撤去も少しずつ進みつつあるようですが、鉄骨の枠組みだけが残る庁舎や5階建ての4階部分にまで津波が来たという病院の建物を目の当たりにして、今回の大震災による被害の甚大さを思い知らされました。

 防災対策庁舎前にある献花台にお花を手向け、一同で、亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたしました。

 次に、南三陸町役場(仮庁舎)を訪問いたしました

 冒頭、副町長から、ご挨拶と現状についてのご説明のほか、これまでの都の職員派遣などの支援に対する感謝のお言葉をいただき、続いて、ご担当者から、南三陸町の被災状況や復旧・復興状況について、ご説明をいただきました。

 震災から5か月が経過し、仮設住宅の整備が進み、8月末で避難所を閉鎖することとなった一方で、がれきの処理が思うように進んでいないことや、地盤沈下が、これまでの場所での新しい街づくりを難しくしているそうです。

 現在策定中の震災復興計画でも、高台移転を前提とした土地利用を検討しているものの、時間と費用の問題が壁となっているということでした。

被災現場(石巻市)

日和山公園から旧北上川を望む

 最後に、石巻市に向かい、市街地を一望できる日和山公園から、市内の状況について視察いたしました。

 震災当日、津波は、海岸付近だけでなく、河口から内陸にまで川をさかのぼり、被害を拡大したということです。

 その後、門脇小学校を車窓から視察いたしました。校舎は、津波とその後に発生した大規模な火災により、壊滅状態となったということです。

 あらためて、津波の恐怖をまざまざと見せ付けられた思いがいたします。


 以上、2日間という限られた日程ではございましたが、今回の視察の成果につきましては、今後の委員会活動を通じて、都政に大きく反映させ、役立ててまいりたいと考えております。また、今後も、被災地・被災者の支援に積極的に取り組んでいく必要性をあらためて実感したところでございます。

 ご多忙にもかかわらず、貴重なお時間を頂戴いたしまして、懇切丁寧なご対応をしていただきました、宮城県議会、宮城県庁及び南三陸町の関係者の皆様に、この場をお借りいたしまして、厚く御礼を申し上げます。

 最後になりますが、総務委員会といたしまして、あらためまして、今回の大震災で亡くなられた方々とそのご遺族に、深く哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。また、被災地の一日も早い復興を、お祈り申し上げております。


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